Cygamesは、2024年9月21・22日にソーシャルゲーム「グランブルーファンタジー」の10周年を記念したオーケストラコンサート「GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE-」を東京ガーデンシアターで開催した。ここでは21日・夜公演の模様をレポートする。
今回は2016年に実施されてから8年ぶり、2度目となるオーケストラコンサート。さまざまな出会いを果たしたメインストーリーや強敵との激闘、冒険を盛り上げた多彩なイベントなどの思い出を楽曲で振り返っていく。会場にはイベントグッズの展示や、スタッフ描き下ろしのイラストも飾られていた。
今回のオーケストラコンサートは2016年に引き続き指揮は栗田博文氏、演奏は東京フィルハーモニー交響楽団が担当。一部楽曲にはバンドユニット「STELLA MAGNA」を率いる本作コンポーザーの成田勤さんや、東山奈央さん(ルリア役ほか)、霜月はるかさんも参加し、MCは熱心な騎空士(プレイヤー)でもある星野貴紀さん、立花理香さんが務めた。
また、公演の合間に行われたアナウンスには、キービジュアルで描かれたキャラクターたちが登場。ルリアやビィ、ユニ、サンダルフォンは開演前に準備を整えていたが、何人かの仲間が見当たらない。シエテが探しに出たところ、騒ぎを起こしそうなカシウスやガレヲンをオロロジャイアが止めようとしていた……といったようなシチュエーションや、諸注意の案内などが展開された。
第1部では、主にメインストーリーの楽曲を演奏。バルツ公国の「フレイメル島 -太古の工廠-」は鍛冶の熱まで感じるようで、エクストラクエスト「討滅戦」などでも流れる「天に散りし覇者との邂逅」と重厚感のある曲が続く。ファータ・グランデ編のラストの黒騎士とのバトルで使用された「人間との戦い」では、少女時代のアポロニア(黒騎士)とオルキスとの出会いから、父オイゲンとの確執、フリーシアとの対決などを映像でも振り返っていく。とくに「人間との戦い」は過去のオーケストラコンサートでの追加公演で披露された曲のため、CDには収録されていない楽曲だ。原曲の時点ではタイトルが決まっていなかったところ、本作クリエイティブ・ディレクターの福原哲也氏が名付けたことも明かされた。
緊迫感もありつつ穏やかさも含んだ「バトル4」から、ナル・グランデ空域の「ライヒェ島 -人住まう魔窟-」では和太鼓(内藤哲郎氏)と竹笛(髙桑英世氏)が加わりぐっとオリエンタルな雰囲気に。紹介の際に2人だけで「バトル3」の一節を披露する場面も挟み、現在は天上征伐戦にも登場する「ナル・グレートウォール」のバトルを象徴する「ナル・グランデの罪」も演奏。映像にはラインハルザやカイン、レオナ、フォリア、ギルベルトなどのイラストも映し出された。
イスタバイオン王国を軸としたアウライ・グランデ空域の物悲しいBGM「アウライ・グランデ」は、成田さんがピアノで参加。演奏後、東山さんが登場して指揮を始めるもうまくいかず……といった寸劇(?)もありながら、ファータ・グランデ編エンディングとして流れる「Lyria」へ。これまで「グラブルフェス」などでも披露されているが、ここではコーラスも加わり、オーケストラと東山さんの歌唱で会場は荘厳な雰囲気に包まれた。
第2部では周年記念のシナリオイベントや、実装されたばかりの高難易度バトルの楽曲をファンに届けていく。星の民が作り上げた「星晶獣」という存在に思いを馳せた「星のおとし子、空のいとし子」から「命のカタチ」、いわゆる「組織」イベントの集大成ともいえる「STAY MOON」から「Last Advent」へ。実装からまだ間もない通称マグナ3シリーズの「ユグドラシル・アルボスマグナ」は「ルーマシー群島 -神秘の森-」がベースにありつつ、バトル曲ながらドラマチックさを重視してほしいというオーダーで作られたそうだ。
高難易度マルチバトル「天元たる六色の理」戦の「Dragon's Circle -Hexachromatic-」と、10周年を記念するシナリオイベント「HEART OF THE SUN」のフェニックス戦で流れた「天と光、死と生」は、まだサウンドトラックにも収録されていない楽曲だ。「Dragon's Circle -Hexachromatic-」は個別にあった六竜のマルチバトルで使用されている楽曲の集大成として要素を詰め込んだそうで、「天と光、死と生」はゲーム初期の曲「大星晶獣との戦い」をアレンジしたもので、10周年に相応しいよう色々な想いを込めて制作したと成田さんが振り返る。オーケストラならではの迫力を楽しみつつ、故・水木一郎さんの力強い歌声が聞こえてきそうな「ロボミ」と大きな手拍子で一旦締めくくられた。
ファンからの「ブラボー!」という歓声や拍手に応えたアンコールでは、色々な生物と過ごす夏の定番となった「アウギュステ列島 -白沫の瀑布-」から始まる。マルチバトル「ローズクイーン」ではゲストボーカルに霜月はるかさんがサプライズ登場し、成田さんの演奏に合わせて透き通るような歌声を会場に響かせた。
5周年記念シナリオイベント「000 どうして空は蒼いのか」のメインテーマ「どうして空は蒼いのか」にはイーリアンパイプス(野口明生氏)とティンホイッスル(髙桑英世氏)が加わり、ルシフェルの問いかけと共に奏でられる。そして、これまでに多くの仲間たちと歩んできた道のりが自然と思い浮かぶ「グランブルーファンタジー」のメインテーマで、リリース10周年にふさわしい「GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE-」は終了した。
GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE- セットリスト
◆第1部
フレイメル島 -太古の工廠-
天に散りし覇者との邂逅
人間との戦い
バトル4
ライヒェ島 -人住まう魔窟-
ナル・グランデの罪
アウライ・グランデ
Lyria
◆第2部
命のカタチ
Last Advent
ユグドラシル・アルボスマグナ
Dragon's Circle -Hexachromatic-
天と光、死と生
ロボミ
◆アンコール
アウギュステ列島 -白沫の瀑布-
ローズクイーン
どうして空は蒼いのか
メインテーマ
(C) Cygames, Inc.
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