スクウェア・エニックスが2024年11月1日に発売するMeta Quest版「トライアングルストラテジー」をレビュー。直感的な操作が特徴の本作について詳しく解説していく。
2022年3月4日にNintendo Switch用ソフトとして発売され、10月14日にはSteam版も発売された「トライアングルストラテジー」。ドット絵と3DCGを融合させた“HD-2D”のグラフィックや、謀略や利権争いなどの陰謀が渦巻く重厚な世界観が魅力の作品だ。
9月26日にはVRのMeta Quest版が発表されたが、予想外の展開に驚いた人も多いだろう。ここでは実際にゲームをプレイした感想をお届けするので、購入するか迷っている人は参考にしてもらいたい。

ボードゲームを遊んでいる気分が味わえる!
こまかい操作性は後述するが、本作はなんといっても目の前にミニチュアのボードゲームを広げたような景色が広がり、戦闘中は自軍のユニットを直感的に移動させることができることにワクワクさせられる。

パススルー機能にも対応しており、現実世界の映像と「トライアングルストラテジー」の映像を組み合わせることが可能。パススルーをオンにしたときは、よりジオラマで遊んでいるような雰囲気を味わえる。オフにした場合も壮大に広がる大地や明るい月明かりなどが臨場感を与え、世界に没入できる仕組みだ。

HD-2Dで制作されたグラフィックはVRと相性がよく、観ていて飽きない。コントローラーの内側にあるグリップボタンを押し続けることで、視点を360度見まわすことができ、背景やキャラクターがどのように作られているのかじっくり観察可能だ。Nintendo Switch/PC版でもある程度の拡大や回転はできたが、Meta Quest版はVRだけあり、本来は観れないような裏側までチェックできるのが特徴だ。なかでも注目して欲しいのは水の表現で、本当にジオラマに水を流し込んでいるようなリアリティがある。なお、この視点の変更は本来は動かない部分を動かすため、長時間操作していると3D酔いをする可能性がある。個人差はあるが、あまりVR作品をプレイしない人は注意して欲しい。

ストーリーが進行する部分は舞台を観劇しているような演出に。こちらは視点を動かすようなギミックは無く、物語に集中できる形だ。Nintendo Switch/PC版と同様にセリフの早送りやシーンのスキップもできる。

Meta Quest版はNintendo Switch/PC版と同じ内容であるため、すでにプレイしているユーザーは周知の事実だが、政治や宗教、人種差別なども組み込んだ奥深いドラマが特徴。最序盤こそゆっくりと物語が進行するが、加速度的にストーリーが盛り上がっていくので改めて注目してみてもらいたい。
物語に関わるシステムで特徴的なのは“信念”と“信念の天秤”だ。主人公には“Moral”、“Benefit”、“Freedom”というパラメーターがあり、選んだ選択によってこのパラメーターが変化し、シナリオが分岐したり、仲間になるキャラクターが変わる仕組みだ。
“信念の天秤”は重要な選択を決断するときに仲間たちの意見を投票してもらうもの。投票の前に説得して意見を変えることもできるが、結果を見るまで意見を変えてくれたのかは分からないし、きちんとそれまでに説得できる証拠や根拠を集めていなければ、説得する選択肢を選ぶことができない。これらの要素は周回プレイのモチベにもなるし、本作ではデータの引き継ぎをはじめ、2周目が快適に遊べるように設計されているので、ぜひ隅々まで遊んでもらいたい。Meta Quest版はヘッドセットを付けてプレイするため、一気にプレイするのではなく、毎日少しずつプレイするのがオススメ。本作はシミュレーションRPGであるため、1度の戦闘が長いので個人的には2~3回ぐらいの戦闘をプレイしたら休憩するのがいいと感じた。

なお、本作には主人公のセレノアを操作して情報を集める探索パートが存在。このパートはサムスティックを使ってセレノアを動かしてキャラクターたちから情報収集することができる。さらにこちらは後述の戦闘パートと同じく視点を360度動かすことができ、マップを多彩な角度から隅々まで見渡すことが可能だ。お城や家屋といったオブジェがどのように作られているのかじっくり調べられる。精細なミニチュアを観ているようで楽しいので、ぜひ体験してみて欲しいところだ。


ポインターでキャラクターを移動させる直感的なバトル
バトルの操作に関しては基本的にNintendo Switch/PC版のコントローラーの操作をMeta Questのコントローラー用に割り振っている。そのなかで左のコントローラーを傾けることでキャラクターの行動順番が表示されるなど、Meta Questならではの要素も存在。

VRなのでプレイヤーが自由に視点を変更でき、高低差などが分かりやすいのも利点だ。視点を変えていてもOculusボタンを長押しすればすぐに視点リセットを行えるため、ストレスなくプレイできる仕組みになっている。なお、ステータスや行動を選ぶ際のコマンドウインドウに関してはプレイヤーの視点に合わせて、適度な場所に表示される。

いちばんの変化はユニットの移動で、ユニットの順番が訪れたらポインターで直接移動先を指定できる形になっている。これはミニチュアのコマを自分で動かしているようでNintendo Switch/PC版とは異なる操作感覚で楽しかった。ただし、ユニットが密集していたり高低差の多いマップでは移動させたい場所にうまくポインターが合わないことも。ここはNintendo Switch/PC版のほうが快適だ。Nintendo Switch/PC版とMeta Quest版、プレイヤーがシミュレーションRPGに何を求めるかによってどちらをプレイすべきかは変わってくるだろう。

筆者はNintendo Switch版をプレイ済みで、改めて今回のMeta Quest版を遊んだが、Meta Quest版にしか存在しない没入感やワクワク感は確かに感じることができた。こういったシミュレーションRPG自体がVRで発売されることが珍しいので、新しい技術が好きな人はぜひ試してみてみて欲しい。また、スクウェア・エニックスは「トライアングルストラテジー」以外にも「オクトパストラベラー」や「ライブ・ア・ライブ」といったHD-2Dの作品も発表しているので、ぜひ本作が制作された流れでほかのタイトルのVR化にも挑戦してもらいたいと思えた。
Meta Quest版の「トライアングルストラテジー」は11月1日に発売。3,990円(税込)と控えめで手に出しやすい価格となっているので、新しいものが好きな人はぜひプレイしてみてはいかがだろうか?
(C) SQUARE ENIX
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