松竹とGraffityは、Apple Vision Pro向けのアプリ新感覚アクアリウム創作ゲーム「Craftrium(クラフトリウム)」のメディア向け発表会を実施した。
本発表会では、松竹とGraffityが共同開発を行った「仕事をしながら楽しめる空間ゲーム」をコンセプトとしたVRアプリ「Craftrium」をお披露目。松竹 取締役常務執行役員の井上貴弘氏と、アプリの制作を担当したGraffityの森本俊亭氏が登壇し、本作の開発経緯や特徴などの説明が行われた。


まずは森本氏によるApple Vision Proの現状の説明が行われた。累計販売台数が50万台に届いておらずまだ普及には至っていないものの、メディアイベントでの活用をはじめとした法人向けの普及が拡大している事例存在しており、ビジネスシーンでの活用やデバイスの低価格化などによって普及していくのではないかという展望が語られた。




松竹の井上氏からは同社とGraffityが提携する意図が語られた。松竹は近年、ゲームタイトルのパブリッシングやゲーム関連事業への出資などのゲーム事業に注力している。グローバルなコンテンツ提供を目指している中、全世界で展開されているApple Vision Pro向けのアプリを制作しているGraffityに注目し、今回の提携に至ったという。




「Craftrium」の開発経緯に関しては、Apple Vision Proの本来のコンセプトであるビジネスシーンを想定したデバイスという点から「仕事をしながら楽しめる空間ゲーム」という構想が生まれたと説明。質疑応答では、なぜアクアリウムなのか、という意見もあがったが、Apple Vision Proの高解像度を活かすという点でアクアリウムが最適だったと解説した。

後半では井上氏が「Craftrium」の工夫点や特徴などを解説。本作は、Apple Vision Proを使って手軽にアクアリウムを作成できるアプリとなっており、自分の作ったアクアリウムで様々な生き物を鑑賞することが可能。また、本作の主な特徴として「ワークスペースで遊べる」「自由自在なデザイン」「図鑑を完成させる楽しさ」が強調されていた。



アクアリウムの制作では、サンゴや岩といったオブジェクトはもちろん、ライトや時計といった飾りに至るまで、縮尺や向きを自由に変えて設置することが可能だ。筆者も実際にアクアリウムの制作を体験したが、指先だけの簡単な動きでオブジェクトを自由に配置できる点に驚いた。



また、アクアリウムには新しい魚が現れることがあり、それらをタップして図鑑に登録することで、好きな時に出現させることができるようになるなど、図鑑の魚を集めていく楽しみも存在。仕事の合間に魚を眺めたり、アクアリウムをいじったりするなど、放置ゲーム的な要素が仕事の邪魔にならない作りとなっている。

ほかにも、Apple Vision Proの操作に準拠した直感的な操作方法や、周りの視覚を遮断して水槽に入り込んだような体験を味わえるImmersiveモードなど、本作のVRアプリらしい一面も披露された。


発表会後には森本氏によるデモンストレーションやメディア向けの体験会を実施。それらの体験を通して、Apple Vison ProやVRゲームの新たな可能性が感じられるものとなった。
本作はグローバルに無料で展開することで、Apple Vision Proのワークスペースで利用できるユースケースの確立を目指していくという。今後の事業展開についてはさまざまな選択肢があるようだが、両社として最先端技術を活用した空間ゲーム開発にいち早く取り組むことで、さらなる可能性を模索していくというビジョンが示されていた。

概要
ゲーム名:Craftrium(クラフトリウム)
発売日:2025年1月29日(水)
発売地域:全世界
対応言語:日本語/英語
発売先:App Store
日本国内→https://apps.apple.com/jp/app/craftrium/id6670162850
日本国外→https://apps.apple.com/us/app/craftrium/id6670162850
開発:Graff
販売:Graffity/Shochiku
※画面は開発中のものです。
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