バンダイナムコエンターテインメントは2025年3月29日・30日、「アイドルマスター ミリオンライブ!」のライブイベント「THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2」をさいたまスーパーアリーナにて開催した。ここでは、DAY2となる3月30日の模様をレポートする。
前回の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」(2017年10月7日・8日、日本武道館にて開催)から実に7年半、プロデューサー(「アイドルマスター」ファンの呼称)から待ち望まれていた「HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2」。“ごった煮”をテーマに、DAY2でも765プロに所属する先輩たち「765PRO ALLSTARS」と後輩にあたる「MILLIONSTARS」のメンバーが一堂に会して、驚きやワクワク、待望されていた感涙モノのステージを見せてくれた。歌唱メンバーの選出理由もMCで明かされていたので、それも合わせてレポートしていこう。
なお、本公演の配信チケットは2025年4月7日18:00まで販売しており、配信の正式版アーカイブはDAY1・DAY2とも2025年3月31日18:00~4月7日23:59(予定)の期間に視聴することが可能となっている。
アーカイブ配信情報ページ
https://idolmaster-official.jp/live_event/hpf2/streaming/
DAY2出演者 ※敬称略
長谷川明子(星井美希 役)
浅倉杏美(萩原雪歩 役)
仁後真耶子(高槻やよい 役)
原 由実(四条貴音 役)
若林直美(秋月律子 役)
たかはし智秋(三浦あずさ 役)
山崎はるか(春日未来 役)
Machico(伊吹 翼 役)
種田梨沙(田中琴葉 役)
藤井ゆきよ(所 恵美 役)
諏訪彩花(徳川まつり 役)
駒形友梨(高山紗代子 役)
原嶋あかり(中谷 育 役)
小岩井ことり(天空橋朋花 役)
戸田めぐみ(舞浜 歩 役)
渡部優衣(横山奈緒 役)
野村香菜子(二階堂千鶴 役)
髙橋ミナミ(馬場このみ 役)
阿部里果(真壁瑞希 役)
近藤 唯(篠宮可憐 役)
山口立花子(百瀬莉緒 役)
斉藤佑圭(永吉 昴 役)
渡部恵子(周防桃子 役)
香里有佐(桜守歌織 役)
至高の“ごった煮”としてたくさんの驚きと興奮、楽しさを提供してくれたDAY1を受け、さらなる期待感に包まれていたDAY2。開演直前にはこの日も「紅白応援V(ビクトリー)」が流れ、待ち切れないプロデューサーたちは応援合戦で身体も気持ちも整えていく。
そして、765プロの高木順二朗社長の挨拶、765プロの事務員・音無小鳥さんと765プロライブ劇場(シアター)の事務員・青羽美咲さんの諸注意などがあり、「ハッチポッチレストラン(HOTCHPOTCH RESTAURANT)」2日目の開店だ。
オープニングムービーで「ハッチポッチレストラン」に入店すると、そこに待っていた24人の素敵なウェイトレスたち(出演者)がステージに登場。今回のメニューの一品目として、アニメ「アイドルマスター ミリオンライブ!」(以下、「ミリアニ」)オープニングテーマ「Rat A Tat!!!」を披露した。




彼女たちが着ていたウェイトレス風の衣装は、毎回素敵な衣装をデザインしてくれるtsubasaさん渾身の一着。ベースの生地もワッペンもアイドル個別のキャラカラーを使っており、アクセサリー類も含め細部にまでこだわったものとなっている。
そんな可愛い衣装を着て歌い踊るメンバーたちは、すでに楽しくてしかたないといった表情で、会場にはプロデューサーたちの掛け声も響き渡る。また、演者のみならず各種スタッフの手腕や遊び心も注目したいところで、例えば「Rat A Tat!!!」では歌詞の「未来だよ!」に合わせて、春日未来役の山崎さんをカメラで抜いて楽しませてくれた。
歌い終わり、出演者がひとことずつ挨拶。演じるアイドルや自身の個性あふれる言葉も飛び出し、前回の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」に出演していなかったメンバーは「初参加です」と嬉しそうに報告していた。
そこからライブテーマの説明や衣装の紹介をしていたのだが……Machicoさんは衣装の布面積が相変わらず少なく、今回もしっかりお腹が出ていることを自らアピール。渡部優衣さんもお腹の出たデザインだったため、2人が連続で映されると、まるで別のレストランに迷い込んだ気持ちになるほど個性が出ていた。なお、たかはしさんがさらに特別だったことは言うまでもない。


そして、「ハッチポッチルーレット、スタート!」の掛け声から、スクリーンでアイドルたちのルーレットが回り、次の歌唱メンバーが発表される。どんな組み合わせで歌うのかは事前に全く知らされていなかったため、ライブを通してメンバーが発表されるたびに歓声やどよめきが起こっていた。
そんな感じで2曲目のイントロが流れると、嬉しさから叫び声が漏れ出てしまうプロデューサーたち。それもそのはず、披露されたのは「Helloコンチェルト」。これは「ミリオンライブ!」最初のCDシリーズである「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 09」(2013年12月25日リリース)に収録された楽曲で、オリジナルメンバーの若林さんがこの曲を披露するのはリリースイベントを含めても今回が初めてなのだ。
ただ、初めてとはいえ、そこはさすが若林さん。MCでほかのメンバーが明かしていたが、パフォーマンスの完成度をあげてプロデューサーたちにより楽しんでもらおうと、レッスンでいろいろな演出を提案していたという。ちなみに、若林さん以外の3人は“オリメンで年長者の律子が指揮をして、子供たちを引っ張る”というコンセプトで選ばれたらしく、まさにライブを「一緒につくろう!」との思いに溢れたステージが展開された。
曲の内容に戻ると、間奏で律子が叫ぶセリフ「Ladies and gentlemen, here comes MILLIONSTARS!!」も印象的で、音源では何度も聴いてきたこのセリフを若林さんの生声で聴けたのは感慨深い。ライブの冒頭に歌う楽曲としてもふさわしかった。



DAY2も最高を更新するライブになる確信を得たプロデューサーのもとに、続いて届けられたのは、長谷川さん、原さん、藤井さん、渡部優衣さんによる「ら♪ら♪ら♪わんだぁらんど」。「ぷちます! -プチ・アイドルマスター-」の楽曲であり、メンバーの選出理由は「くってねてあそべ(食って寝て遊べ)」の歌詞や内容から、食べるのが好きなアイドル、寝るのが好きなアイドル、遊ぶのが好きなアイドルとのこと。そんな4人が歌声も振り付けも可愛さいっぱいに披露すると、プロデューサーたちも「ら♪ら♪ら♪〜」と一緒になって歌っていた。


4曲目は、“ネガティブがちだけど、ポジティブになりたいという向上心のあるアイドル”を演じる浅倉さんと近藤さんが「ポジティブ!」を披露。ネガティブがポジティブを歌うという単純だが面白い組み合わせもそうだが、浅倉さんがこの曲をフルで歌ったのが初めてなのも嬉しいポイント。2人はちょっと照れくさそうな表情も浮かべつつ、間奏ではネガティブになる可憐に声を掛ける雪歩のやり取りもあって、アイドルたちの姿そのものだ。加えて、歌声には楽しさもいっぱい溢れていて、ポジティブな気持ちで歌う様子は見ている側の気持ちも明るくさせた。


メンバーの選出理由の中には多くのプロデューサーが期待や予想していたものもあり、次に披露した髙橋さんと渡部恵子さんによる「DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~」はそのひとつ。このステージに立っている2人は、アニメ「アイドルマスター ミリオンライブ!」(以下、「ミリアニ」)第8話での「セクシー探偵このみお姉さん」と「アイドル探偵桃子ちゃん」。ステージ左右から登場し、ちょっと切なさも感じるメロディを可愛く歌い上げる。間奏で名乗り口上をバシッと決めると、2人の手にはいつの間にかバラと虫眼鏡が。そういったライブならではの演出でも楽しませてくれた。ちなみに、この楽曲は「LIVE THE@TER PERFORMANCE」シリーズに収録されている双海真美のソロ曲なのだが、披露されたのは初となる。


最初のブロックラストは、アリーナの上手側と下手側の通路を移動するトロッコに乗った長谷川さん、仁後さん、若林さん、Machicoさん、原嶋さん、渡部優衣さん、山口さん、香里さんが「SunRiser」を、こちらもライブ初披露。「天体公演」において、先輩たち5人(双海亜美、秋月律子、星井美希、高槻やよい、双海真美)で構成されたユニット「ソル」が歌唱する楽曲を、後輩たちも含めたメンバーが歌うのはまた味わいが違って素敵だ。
疾走感のあるメロディにのせて格好良く歌うメンバーに、プロデューサーたちのボルテージはさらにあがり、若林さんが「解き放てーー!!!」と叫ぶと会場は興奮の坩堝となっていた。

渡部恵子さん、原さん、浅倉さん、髙橋さんによるMCでここまでを振り返ったあとは、今度は同じくユニット「ルナ」(菊地 真、如月千早、我那覇 響、三浦あずさ)の楽曲「ilLUmiNAte!」を、たかはしさん、藤井さん、駒形さん、小岩井さん、戸田さん、野村さん、阿部さん、近藤さん、斉藤さんがトロッコに乗って披露。切なさもある格好良さで決めていくメンバーに、プロデューサーたちも声をあげて大盛り上がり。


勢いそのままに、続いては山崎さん、原嶋さん、渡部優衣さんが高槻やよいのソロ曲「ゲンキトリッパー」をお届け。“元気いっぱいのアイドル代表”として選ばれた3人は、「ハイ、ターッチ!」をやってから歌い始めると、爽快感や疾走感たっぷりの楽曲を軽快に歌い上げていく。腕を突き上げ、プロデューサーたちを巻き込んでいく姿も元気いっぱいで楽しそうだった。
ちなみに、冒頭の「ハイ、ターッチ!」は仁後さんに許可をもらってやったそうだが、やはり本人のも見たいとMCでお願いすると、仁後さんはしっかりやってくれて、プロデューサーたちも大きな声で応えていた。


さらに、ムーディーでアダルティなイントロから、ステージ上のベンチに腰掛けるたかはしさんと山口さん、その後ろに立つ髙橋さん。大人なアイドルを演じる3人が披露したのは、なんと「Arrive You 〜それが運命でも〜」。このメンバー&選曲には興奮の歓声がこだまする。オリジナルの歌唱ユニットは大神 環、中谷 育、周防桃子による「TIntMe!」であり、大人に憧れる3人がちょっと背伸びをして歌う楽曲だけに、それをたかはしさん、髙橋さん、山口さんが歌うのは粋な演出だ。
その3人は色気たっぷりに歌い上げ、プロデューサーたちをドキッとさせていくと、曲中には「いますぐあいたい」「次はいつあえるの?」「ねぇ 好きだよ」といったセリフも。大人組が言うと圧があって、違う意味になっちゃうよねと、MCで本人たちも笑っていた。


続いて、ルーレットからステージに登場したのは、仁後さん、若林さん、Machicoさん、諏訪さん、野村さん、近藤さん。しかも、彼女たちの頭にはネコ耳が。ネコ耳をつけた6人は、野々原 茜のソロ曲「プリティ~~~ッ→ニャンニャンッ!」を、茜ちゃんに負けない可愛さで披露。3人ずつで楽しく可愛いダンスをする場面もあり、「チューチュートレイン」ならぬ「ニャンニャントレイン」など若林さんのアイディアでたくさんの演出を加えたという。ラストは階段に腰掛けて、みんなに可愛さを振りまいていた。



この曲はこれまで野々原 茜役の小笠原早紀さんが1人で披露したことしかなく、ライブ後、小笠原さんはSNSで嬉しさを語っていた。
そんな可愛さから一転。会場にはおどろおどろしい空気が広がる。披露されたのは、オリジナル歌唱メンバーの原さん、原嶋さん、髙橋さん、阿部さん、渡部恵子さんによる「解夏傀儡」だ。先ほどとの温度差は風邪を引くレベルだったが、それこそホラーに定評のある「ミリオンライブ!」の真骨頂のひとつともいえる。低音で心の奥底まで届いてくる原さんの迫力をはじめ、みんな普段のアイドルの姿とは違った雰囲気を醸し出し、プロデュサーたちを引きずり込んでいく。薄紫のライティング、薄暗い中で踊る5人の姿、砂嵐がまざるスクリーン映像も怖さを引き立てていた。


「ミリオンライブ!」の幅広さや奥行きを見せたブロックを終え、MCでは戸田さん、斉藤さん、阿部さん、原嶋さん、仁後さん、諏訪さん、若林さん、山崎さん、山口さん、渡部優衣さんが楽曲を振り返る。トークの前には、3月30日が山口さんの誕生日当日ということで、プロデューサーたちみんなでお祝いする場面もあった。
「プリティ~~~ッ→ニャンニャンッ!」の振り返りの中では、先ほども触れたダンスの話題になり、この楽曲はテンポやステップが難しくて……と若林さん。本当のステップを仁後さんが見本を見せることになり、キレッキレな“チャールストンステップ”をセンターで披露してくれた。チャールストンはダンスの基本ステップのひとつではあるが、これだけ見事なのは本当に素晴らしく、この部分だけをショート動画にして公開してもらいたいと思ったほど。仁後さんのダンススキルのすごさを改めて感じさせてくれた。


次のブロックは、藤井さんと近藤さんが先輩たちの楽曲「It's Show」をカバー。クラップや腕振り、合唱とプロデューサーたちも一緒になってステージを作っていく。手を繋いで歩み出る2人は、ラップパートも格好良く決め、気持ちを込めて歌い上げた。
この曲のメンバーの選出理由は難易度が高く、歩み出る姿にヒントが。この2人は「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(以下、「ミリシタ」)にて2023年7月に開催された「2人のきらめきランウェイガシャ」で、「華やぐ未来へ連れてって ver.MT 所恵美」「華やぐ未来へ連れてって ver.KS 篠宮可憐」のカードが登場した繋がり。ショータイムにふさわしいということで決まったようだ。意外にも2人が一緒に歌うのは初めてらしく、そのことをMCで嬉しそうに話していた。


そして、ゲーム「アイドルマスター スターリットシーズン」の楽曲「KAWAII ウォーズ」を、オリジナルメンバーである山崎さんと種田さんに、“可愛い代表”として浅倉さんと諏訪さんを加えた4人態勢で披露。ほかの「アイドルマスター」のブランドも含め、今回が初披露となった。曲中には「あたしじゃだめ?」「ねぇこっち向いて!」といったセリフが随所にあり、そのたびに歓声が沸き起こる。そんな甘くキュンキュンしたステージで、プロデューサーたちを釘付けにしていた。


すると今度は会場がしっとりした雰囲気となり、イントロが流れると大歓声が起こる。原さん、たかはしさん、阿部さんの3人が披露したのは、ユニット「アクアリウス」(北上麗花、ジュリア、高山紗代子)の「待ちぼうけのLacrima」だ。原曲も胸を突き刺す至極のバラードだが、この3人が織りなす大人のバラードはまさに圧巻。原さんの低音の格好良さ、たかはしさんのビブラートのかかった美声、阿部さんの心をえぐるような響き――それらが合わさったラスサビでの溢れんばかりの想いは、聴いていて涙がこぼれそうになる。曲後に会場を包みこんだ拍手がみんなの感動を物語っていた。


続いては、Machicoさん、小岩井さん、野村さん、香里さんによる「アイドルマスター ステラステージ」の楽曲「そしてぼくらは旅にでる」。軽快なテンポにのせて歌う姿は、旅にでる高揚感に溢れ、間奏ではクラップも鳴り響く。この4人の繋がりを当てるのもかなり難しく、正解は「ミリシタ」での「魔法学園」シリーズのメンバーで、コンセプトは“魔法の旅をする”。より細かく言えば、「魔法学園」シリーズは52人登場するので、シリーズの楽曲「ミスティック・セレモニーへの招待状」「Pomegranate」の歌唱メンバーから選ばれたのだろう。MCでプロデューサーたちに聞いてみるも、さすがにこの繋がりに気づいていた人はほとんどいなかった。


「天体公演」のユニット「ステラ」のオリジナルメンバーである浅倉さん、原さんと、山崎さん、種田さん、諏訪さん、髙橋さん、渡部恵子さんは、「Stellar Light」を初披露。トロッコに乗って透明感いっぱいに歌うメンバーは、3人で星を作ろうとしたり(上手く行かなかったらしい)、ハートを作ったりするなど、プロデューサーたちにファンサをして一緒に楽しんでいた。

そして、ルーレットで次の歌唱メンバーが発表となり、ついに待望の瞬間が訪れる――
イントロが流れると会場には大歓声。ついに、ついに「星屑のシンフォニア」がオリジナルメンバーである長谷川さん、駒形さん、小岩井さん、野村さん、斉藤さん勢揃いでの披露となったのだ。5人は歌声にもキレのある動きにも気持ちが溢れていて、会場全体が感動と嬉しさに包まれていく。セットリストの流れでみると、前曲から「星」繋がりなのも美しい。
間奏では、順番にセリフを叫ぶ5人。
「星みたいな輝きが」
「いつも私たちを照らしてくれる」
「美しい夜空を彩って」
「希望を明日へ届けるために」
「繋げよう!ミルキーウェイ」
このセリフを覚えているプロデュサーも多いだろう。2017年の4thライブにて、駒形さん、小岩井さん、野村さん、斉藤さんの“4人で”歌った際に放ったセリフと同じものだ。こうやって並べるとわかりやすいが、セリフの頭の文字を並べると「星い美希(星井美希)」となる。もう1人のユニットメンバーである星井美希を胸に、一緒に歌っている想いで放ったこのセリフは感動的だったと同時に、いつの日か全員揃ったステージを見ることを夢見ることとなった。それが実現した瞬間、5人でこの言葉を叫ぶ姿は感動ひとしお。長谷川さんが「繋げよう!ミルキーウェイ」と叫ぶのも、曲のラストにある「この想い忘れないでいて」の歌詞も胸に響くものだった。

すさまじい余韻に包まれる会場。MCで登場した藤井さん、近藤さん、種田さん、たかはしさん、Machicoさん、香里さん、野村さん、小岩井さん、駒形さん、長谷川さんが楽曲を振り返り、レッスンエピソードや込めた想い、歌唱メンバーの理由などを話す。そして、DAY2もいよいよ最終ブロックへ。

最終ブロックのトップバッターは、浅倉さん、仁後さん、藤井さん、斉藤さん、香里さん。披露したのは、季節的にも曲の盛り上がり的にも予想していたプロデューサーが多かった「春風満帆スターティング」だ。この5人は、オリジナルメンバーである浅倉さんと斉藤さん+春生まれのアイドル(高槻やよい:3月25日、所 恵美:4月15日、桜守歌織:3月27日)を演じるキャストとのことで、「それでは、かんぱーい!!」の音頭からみんなでお花見をするかのごとく、楽しさいっぱいのステージを展開。コール&レスポンスや歓声も響き、みんなが酔いしれて会場が一体となった。


熱気そのままに、今度は「ビッグバンズバリボー!!!!!」で「熱血メガネチーム」(若林さん、駒形さん)とセクシーチーム(たかはしさん、山口さん)による超ビーチバレーの熱き闘が繰り広げられる。オリジナルメンバーでもある駒形さんは、前回の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」ぶりにメガネ姿でステージに立ったそうで、かけていたメガネは高山紗代子モデル。スクリーンに「疾風」と「迅雷」の文字がデカデカと表示されるなか、気合が入りまくりの歌声で熱唱する4人。相手に負けじと突き上げる声はものすごく、プロデューサーたちも大興奮。間奏には、やられても立ち上がるメンバーの寸劇もあり、みんなを楽しませていた。

怒涛の攻勢は続く。今度は“信号機”の黄色を担当し、アイドル同士の関係性も強い長谷川さんとMachicoさんが「Marionetteは眠らない」を披露。LTPシリーズの楽曲としてこれまで幾度となく歌われてきたが、長谷川さんがライブでこの曲を披露したのは今回が初。当然、この2人だけでの披露も初となった。2人態勢で歌うのは2回目と話していたが、前回は4thライブで平山笑美さんと愛美さんが歌っており、これでオリジナルメンバー4人が2人ずつで披露したことになる。となれば、いつか4人勢揃いしてのステージも期待したいのが人の常だろう。
そんな今回は、見せ方として「それぞれがそれぞれの個性を届ける」とMCで話していたように、まさに美希と翼の個性がぶつかりあい、お互いを高め合うステージとなった。キレのあるダンスも格好良く、やはりこの2人の組み合わせは抜群に強いことを感じさせるものとなった。

続いて、菊地 真のソロ曲「絶険、あるいは逃げられぬ恋」を小岩井さん、阿部さん、山口さん、斉藤さん、香里さんが歌い上げる。この5人の共通点も難易度が高く、“劇中劇で男の子(男性役)をやったことがあるアイドル”とのこと(天空橋朋花:「昏き星、遠い月」クリスティーナ役、真壁瑞希:「屋根裏の道化師」ミルズ役、百瀬莉緒:「空猫珈琲店へようこそ!」悠利役、永吉 昴:「おとぎの国の物語」ステラ役、桜守歌織:「Parade d'amour」オスカー役など)。
それもあって、歌い方はみんないつも以上に格好良く、セリフも相手を落とすのに充分な破壊力だ。表情から吐息まですべてに男の色気があり、特に香里さんの低音ボイスは抜群の格好良さで、MCでの普段の喋りとのギャップにも改めて驚かされた。

そのまま、765PRO ALLSTARSのお祭り曲「マジで...!?」を、山崎さん、種田さん、諏訪さん、駒形さん、戸田さん、渡部優衣さんが披露。6人は今回のライブグッズである法被を羽織り、文字通り背中にアイドルを背負ってお祭り騒ぎとなる。曲中にはプロデューサーたちをどんどん煽っていき、それに応えてプロデューサーたちの「ソレソレソレソレ!」といった合いの手もさらにボリュームアップ。
すると、曲の後半には、ほかのMILLIONSTARSのメンバーも法被を羽織ってお祭りに参加、さらに大盛り上がりとなった。冒頭に触れたように、ここでのカメラワークも「マジまつり」のところで徳川まつり役の諏訪さんをしっかり抜くなど、遊び心が満載。ちなみに、法被を羽織るのは髙橋さんの提案だったという。

後輩たちのお祭りとくれば、今度は先輩たち(長谷川さん、浅倉さん、仁後さん、原さん、若林さん、たかはしさん)の番だ。MILLIONSTARSのどの曲を……と流れてきたのは、インパクト抜群の「Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~」のイントロ。これにはプロデューサーたちの興奮も最高潮に。スクリーンには大怪獣チュパカブラ、いや先輩たちなら超怪獣というべきか。超怪獣チュパカブラが襲来して大暴れする中、先輩たちの強烈なパワーが合わさり、会場はすさまじい熱気となる。
アイドルの個性もバッチリ。仁後さんが「べろちょろ」(やよいがいつも首にかけているポシェッ)の代わりにチュパカブラのぬいぐるみをかけていたり、浅倉さんが「シアターの宣伝のために掘っています〜!」と叫んだり、たかはしさんがセクシーに「ちゅぱかぶらぁ♡」と言ったりと、スモークが吹き上がって爆発も起こるステージで、プロデューサーたちを巻き込んで縦横無尽に暴れまわっていた。


興奮冷めやらぬメンバーが改めてステージに登場し、怒涛の最終ブロックを振り返ったあとは本編ラストの曲。出演者全員で「ミリオンライブ!」10周年記念楽曲「Crossing!」を披露する。一列に並んで波のように連ねていく振り付けは、これまでとこれからにバトンを繋ぐようでもあり、プロデューサーたちのコールも響く中、未来に向けて歌い上げていった。


アンコールまでの時間には業務連絡(最新情報告知)があり、特報として12thライブの開催が発表に。その嬉しさで溢れる会場にアンコールに応えて登場したメンバーは、みんなの想いを込めて「ミリシタ」1周年テーマソング「UNION!!」を披露する。




そして、最後の挨拶としてDAY2を代表してMachicoさん、長谷川さん、山崎さんが想いを語る。前回の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」から成長を感じたこと、765プロに仲間が増えると聞いたときのこと、今回一緒に立てて嬉しかった気持ちなどをそれぞれの言葉で口にする3人。山崎さんは“プロデューサーとしての心の声”も漏れてしまっていたが、そんなところも含めてミリオンらしい素敵な挨拶となった。
この最後の挨拶で回しを担当していたのは、DAY1が南 早紀さん、DAY2が香里さん。ご存知の通り、2人は2017年6月リリースの「ミリシタ」から参加したアイドルを演じており、同じ年の10月に「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」に出演(そのときもDAY1に南さん、DAY2に香里さん)。おそらく前回は緊張で右も左もわからない状態だったと思うが、その2人が最後の回しをしっかりこなしていたのは、それもまた感慨深い。


いまでは52人が当たり前となった765 MILLIONSTARS。2日間の締めくくりとして、すべての感謝を込めて「Thank You!」を披露。仁後さんと若林さんがカメラに向かって、動画サイトで話題となった「かわいだけじゃだめですか?」ダンスをするなど(後ろには長谷川さんの姿も)、ステージ上で自由に楽しむメンバー。プロデューサーたちと一緒に、この瞬間を最後の最後まで目一杯堪能していた。
いつもの合言葉を叫び、ほかのメンバーを見送ったあと、ステージ残った長谷川さん、山崎さん、Machicoさん。改めて「ありがとうございました!」と叫んで、2日間に渡るごった煮祭典の幕を閉じた。



事務員の2人が語った「765プロが大好きなんだと強く思いました」との言葉。それはプロデューサーたちも出演したメンバーもみんなが思ったことだろう。同時に、やっぱり「ミリオンライブ!」は“なんでもあり”で、すべてに本気であることも再確認できたライブとなった。待望のオリジナルメンバーでの披露も実現したが、「ミリオンライブ!」は「アイドルマスター」の中でも曲数が一番多いブランドであり、聴きたい曲はまだまだ山ほどある。今回のライブの余韻に浸りながら、その機会が訪れることを楽しみに待ちたい。

「THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2」DAY2セットリスト
01. Rat A Tat!!!/765 MILLIONSTARS
02. Helloコンチェルト/仁後真耶子、若林直美、原嶋あかり、渡部恵子
03. ら♪ら♪ら♪わんだぁらんど/長谷川明子、原 由実、藤井ゆきよ、渡部優衣
04. ポジティブ!/浅倉杏美、近藤 唯
05. DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~/髙橋ミナミ、渡部恵子
06. SunRiser/長谷川明子、仁後真耶子、若林直美、Machico、原嶋あかり、渡部優衣、山口立花子、香里有佐
07. ilLUmiNAte!/たかはし智秋、藤井ゆきよ、駒形友梨、小岩井ことり、戸田めぐみ、野村香菜子、阿部里果、近藤 唯、斉藤佑圭
08. ゲンキトリッパー/山崎はるか、原嶋あかり、渡部優衣
09. Arrive You 〜それが運命でも〜/たかはし智秋、髙橋ミナミ、山口立花子
10. プリティ~~~ッ→ニャンニャンッ!/仁後真耶子、若林直美、Machico、諏訪彩花、野村香菜子、近藤 唯
11. 解夏傀儡/原 由実、原嶋あかり、髙橋ミナミ、阿部里果、渡部恵子
12. It's Show/藤井ゆきよ、近藤 唯
13. KAWAII ウォーズ/浅倉杏美、山崎はるか、種田梨沙、諏訪彩花
14. 待ちぼうけのLacrima/原 由実、たかはし智秋、阿部里果
15. そしてぼくらは旅にでる/Machico、小岩井ことり、野村香菜子、香里有佐
16. Stellar Light/浅倉杏美、原 由実、山崎はるか、種田梨沙、諏訪彩花、髙橋ミナミ、渡部恵子
17. 星屑のシンフォニア/長谷川明子、駒形友梨、小岩井ことり、野村香菜子、斉藤佑圭
18. 春風満帆スターティング/浅倉杏美、仁後真耶子、藤井ゆきよ、斉藤佑圭、香里有佐
19. ビッグバンズバリボー!!!!!/若林直美、たかはし智秋、駒形友梨、山口立花子
20. Marionetteは眠らない/長谷川明子、Machico
21. 絶険、あるいは逃げられぬ恋/小岩井ことり、阿部里果、山口立花子、斉藤佑圭、香里有佐
22. マジで...!?/山崎はるか、種田梨沙、諏訪彩花、駒形友梨、戸田めぐみ、渡部優衣
23. Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~/長谷川明子、浅倉杏美、仁後真耶子、原 由実、若林直美、たかはし智秋
24. Crossing!/765 MILLIONSTARS
<ENCORE>
25. UNION!!/765 MILLIONSTARS
26. Thank You!/765 MILLIONSTARS
THE IDOLM@STER(TM)& (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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