KLabとIDCフロンティアは、モバイルオンラインゲームの海外展開向け配信ソリューション研究における技術提携を締結したことを明らかにした。
今回、海外でのモバイルオンラインゲーム配信を積極的に展開しているKLabと、国内に分散配置された大型データセンターと広帯域のネットワークを保有し、Yahoo! JAPANでの豊富な運用経験を持つIDCフロンティアが、低コスト・低レイテンシの通信が可能となるソリューションの実現を目指していく共同研究の発表が成された。
現在、モバイルオンラインゲームを海外へ配信する際、ネットワークの遅延を最小限に留めるため、現地にシステムを構築することがある。その場合、地域ごとに個別の運用体制を整える必要が生まれてくるため、運営側はコスト面・運用面で大きな負担を伴うという問題が発生していた。これは日本国内のデータセンター内にシステムを集約することで解消できる問題ではあるものの、サービス・品質面においてネットワークの遅延に関する課題が未解決のまま残されてしまう。
海外との通信は国内での通信に比べ、インターネットを結ぶ光ファイバーの距離に比例し、約数10倍から数100倍の時間がかかってしまうことから、モバイルオンラインゲームはミリ秒単位のネットワーク遅延を最小限にすることで、軽快な動作が可能となる。しかし、テストマーケティングの段階では多大なコストをかけることができないため、速度を犠牲にしならがらリリースせざるを得ないケースも見受けられるという。
そこで今回、ゲーム会社が海外でシステムを構築することなく、下記図面のように海外と日本に中継サーバを設置する実証実験が両社にて行われることとなった。これにより、提供中のゲームタイトルを用いてサーバの通信を最適化することでサービスの品質に影響を及ぼさず、快適にゲームが楽しめる通信速度の実現を目指していくとしている。
KLabは、2009年に国内でのモバイルオンラインゲーム配信を開始して以来、2012年2月にシンガポール法人を設立、4月にはサンフランシスコにアメリカ法人も設立し、グローバル展開を加速させている。現在同社は東京、シンガポール、サンフランシスコ、フィリピンに拠点を置き、国際分業の仕組みを整備しているとのこと。また、これまで日本で培ったノウハウを各海外拠点へ伝播していくことで、世界のマーケットで戦える基盤を作っていくとしている。
一方、IDCフロンティアは、Yahoo! JAPANグループでクラウドコンピューティングとデータセンター事業に関する戦略的子会社として、首都圏、東日本、西日本の大規模データセンターと高速・大容量のネットワークを利用し、高度な運用監視を含むデータセンター・サービス、クラウドコンピューティングおよびストレージサービスなど、高品質のITインフラ基盤を提供している。同社は、提供事業者としてユーザーのITインフラに対する問題を早期に把握しサービスに反映することが重要であるとしており、今後はユーザーが抱える業界特有の問題を共同で研究・解決することで、その知見を活かした新たなサービス展開を行う予定とのことだ。
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