Mutations Studioが配信を予定しているiOS/Android用リアルタイムストラテジー「WORLD WAR TITAN:FRONT LINE」の先行プレイレポートおよび、ディレクター・吉田卓史氏へのショートインタビューをお届けする。

吉田卓史氏
吉田卓史氏

体験会ではまず、ディレクター・吉田卓史氏より、本作の説明が行われた。「WORLD WAR TITAN:FRONT LINE」は、3月に京都で開催されたBitSummit 2014で披露したタイトルで、5対5で争うMOBA系のリアルタイムストラテジーゲームとなる。

吉田氏によると「オンラインで仲間と戦う」ことを第一のコンセプトと考え、MOBA系のジャンルに行き着いたという。このジャンルでは「リーグ・オブ・レジェンド」などのPC向けタイトルが有名だが、それをそのままスマートフォンに持ち込んでも操作性に難があるため、ユーザーが快適に遊べることを念頭に置いて開発を行ったとのこと。

そして大きな特徴となるのが、プレイヤーの操作するキャラクターが、勝敗を左右する重要なファクターにはなっていない点だ。というのも、本作で相手に大きなダメージを与えるのは、それぞれの国が従えている巨人なのだ。圧倒的な力を持つ巨人は戦闘が始まると同時に相手陣地へ進行していくので、プレイヤーはそれをサポートすることが大事な仕事となる。

アーロワークのデザインは、日本の特撮映画を代表する特殊メイク、造形、デザインアーティストの百武氏が担当している。

以上の説明を踏まえたうえで、いよいよ体験プレイがスタート。今回は各メディアごとで5人ずつに別れ、実際に対戦をしてみることになった。まず戦闘を始める前に、自身が操作するキャラクターのカスタマイズを行う。キャラクターはメインとリザーブ、合わせて3人を選択できるので、対歩兵用、対巨人用といった具合に、しっかりと役割を考えることが大切だ。

選ぶ際のポイントとなるのが、各キャラクターの持つスキルだ。例えば「巨人恐怖症」というスキルを所持していると一定時間、巨人に対する抵抗力が高まる。自らの手で直接巨人を倒したい人にはうってつけのスキルだ。また、「野砲」を持っていると、巨人を攻撃する固定砲台を設置できる。その他にも、味方兵士を支援したり、相手の動きを妨害したりとさまざまなスキルが用意されている。

スキルはキャラクターごとに固定となっているので、まずはスキルの内容を把握し、自身のプレイスタイルに合ったキャラクターを見つけ出すといいだろう。

所持する武器にも個性があるので、性能を見極めて装備しよう。

キャラクターを3人選んだら、今度は戦闘に突入。戦闘は3ラインが横に広がるフィールドで行われ、両端に敵味方双方の砦がある。制限時間内に相手の砦を破壊するか、巨人を撃破すれば勝利だ。移動は、移動させたい方向に画面をフリックすることで1マス進行、スワイプすると、障害物にぶつかるまで継続進行する。また、キャラクターをタップすることでスキルの使用や、簡単なスタンプチャットも行える。今回はひとつの部屋に全プレイヤーが集まっていたため使う機会はなかったが、離れた人と楽しむ場合は、スタンプチャットによる意思疎通も重要になりそうだ。

戦闘でカギを握るのは、やはり巨人の存在。単身で相手の陣地に切り込んでいっても、敵兵士や巨人にあっという間に倒されてしまうので、上手く連携を取りながら進んでいくことが大切になる。なお、味方の巨人にも実は注意が必要で、不用意に近づきすぎると踏み潰され、戦闘不能になってしまう。戦闘不能になるとスタート地点に戻ることになり、大きなタイムロスとなるので注意しよう。逆に、砦を守りたいときなどは一瞬で戻ることができるので、場合によってはあえて踏み潰されてしまうのも、作戦としてはあり。

フィールドの中央あたりまでくると、やがて巨人同士がぶつかり合い、激しい戦闘が繰り広げられる。こうなると勝敗の行方は巨人の力量にかかってくるので、プレイヤーを始めとした味方部隊は、巨人のサポートに徹するといいだろう。

ちなみに、巨人は基本的に3ラインの中央を進軍していくが、キャラクターのスキルの中には、味方巨人の進行する路線を変更するものもある。敵巨人とぶつかることを回避すると、その後はお互いに進行を続け、相手の砦をそのまま攻撃できる。このような状況になった場合は、巨人の移動速度を下げる「竹槍」などのスキルを使って、敵巨人を妨害することに努めよう。

リアルタイムで刻々と戦況が変化するため、最初は焦ってしまいなかなか上手く操作できなかったが、慣れてくると非常に快適で、短い時間ながら緊張感のある対戦を存分に楽しむことができた。システムはシンプルなので、専門的な知識がなくてもすぐに遊べる点は嬉しいところだ。また、1回の戦闘は5分から10分程度で終わるため、ちょっとした空き時間でもチームに貢献できるだろう。

Androidでは、6月30日よりα版の配信が予定されているので、興味を持った人は一足先にプレイしてみてはいかがだろうか。

ディレクター・吉田卓史氏へのショートインタビューをお届け

先行プレイの会場では、吉田卓史氏に話を聞く機会が得られたので、その内容を紹介して本稿の締めとさせていただきたい。

――本作はオンライン専用の作品になるのでしょうか?

吉田氏:基本的にはオンラインベースで作っていますが、製品版ではシナリオモードのような、ソロで遊べるモードを追加したいと思っています。

――海外での配信も計画していると思いますが、日本と海外で対戦することは可能なのでしょうか?

吉田氏:現状は日本と北米でサーバーを立てて、別々にアクセスする方向で考えています。ですが、ユーザーさんの反応が良ければサーバーを新設して、どことでも対戦できるようにしたいです。

――プレイヤーが選択できる国は何種類あるのですか?

吉田氏:3つの国を用意しています。それぞれの国にデザイン面の特徴を持たせていて、アジアをベースにした国、フランスやイギリスをモチーフにしたクラシカルな国、ドイツやロシア、北欧をイメージした国になっています。

本作ではこの3カ国が覇権を争っている世界観で、第一次世界大戦がベースになっています。イメージを作り上げる際、第二次世界大戦をベースにしてもいいのでは、と考えたのですが、それだと戦車や戦闘機が登場し、戦い方も変わってしまいます。今回は巨人の圧倒的な強さを表現したかったので、歩兵が活躍する第一次世界大戦を世界観のベースにしました。

――巨人をチームで育てる要素はあるのですか?

吉田氏:本作は1ヶ月をかけて他の2カ国と争うことになるのですが、その間はバトルに出れば出るほど巨人も育っていきます。そして1ヶ月が終わり、新たな戦争が始まると巨人のレベルもリセットされています。巨人のレベルが上がるとグラフィック面も進化し、枝分かれして成長するシステムになっています。

――戦いに勝つと、なにか報酬があるのですか?

吉田氏:クランのシンボルや武器などを報酬として選べる形を考えています。

――ステージ構成にバリエーションはあるのでしょうか?

吉田氏:基本的には3ラインで、相手の陣地を左右に分かれて戦うことになります。ただ、戦況が変わってくると中間地点に前線が移動するなどの変化はあります。この場合は、砦がない状態で巨人同士が戦うため、相手の砦を奪うのではなく、いかにして巨人を倒すかに注力する必要があります。

――iOSとAndroid、それぞれ推奨のバージョンを教えて下さい。

吉田氏:動作環境については現在も調整中です。Android版はαテストを行うので、そこで判断できる部分もあるかと思います。最終的には、正式版をリリースしたタイミングで最もメジャーなバージョンを基本として、その前後をサポートできればと思っています。

――プレイヤーが操作するキャラクターは、製品版で何種類ほどになりますか?

吉田氏:今回のバージョンでは3人のキャラクターしかいませんでしたが、製品版では20から30人ほどに増える予定です。無料で使えるキャラクターはもちろん、購入することで使用可能になるキャラクターも搭載します。購入といってもいわゆるガチャではなく、プレイヤーさんが使いたいキャラクターをピンポイントで入手できる形を想定しています。

――今後のアップデートで兵科や武器を追加していく計画はあるのでしょうか?

吉田氏:ユーザーさんから要望に合わせて、兵科や武器は追加していきたいと考えています。α版をリリースしたタイミングでフォーラムを設置しますので、そちらに意見を送ってもらえればと思います。

――ありがとうございました。

WORLD WAR TITAN:FRONT LINE

Mutations Studio

MobileアプリiOS

  • 配信日:未定
  • 価格:基本無料

    WORLD WAR TITAN:FRONT LINE

    Mutations Studio

    MobileアプリAndroid

    • 配信日:未定
    • 価格:基本無料

      ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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