エレクトロニック・アーツが11月27日に発売したPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PC用ソフト「ドラゴンエイジ:インクイジション」。ここでは本作のゲームの流れやマルチプレイモードについて紹介していく。
本作はセダス大陸を舞台に空にあるフェイドの裂け目を閉じるために審問会を組織し、秩序を取り戻していくダークファンタジーRPG。「ドラゴンエイジ」シリーズではじめてPS4/Xbox One版が発売され、次世代機のスペックを最大限に使った美しい映像表現で本作を楽しむことが可能だ。
また、新たな要素としてマルチプレイモードが導入され、最大4人で協力してプレイできる。ここでは、本作のゲームの流れやマルチプレイモードを中心に紹介しよう。
主人公となる英雄をクリエイトしよう
まずは、プレイヤーの分身となるキャラクターを作ろう。本作のキャラクタークリエイトでは性別/種族/顔などを細かく設定することができる。種族は人間/エルフ/ドワーフ/クナリ族のなかから選択が可能だ。エルフやドワーフはファンタジー系ではよく見かける種族だが、クナリ族という種族を聞いたことがある人は少ないだろう。
クナリ族は「ドラゴンエイジ」シリーズに登場する頭に大きな角が生えた大柄な体躯をしている種族のことだ。個よりも公を重んじる思想(キュン)をもっており、非常に合理主義なためほかの種族から嫌われている。だが、その屈強な体で敵を薙ぎ倒し戦場では一騎当千の強さを誇るのだ。
種族ごとに対近接攻撃回避に10%のボーナスなどの特性を持っているが、微々たる差なので自分の好きな種族を選ぶといいだろう。また、種族によってストーリーの会話内容が若干変化があるようだ。例えばクナリ族を選んだ場合だと、上記でも述べたように彼らは嫌われ者なので街にいるNPCに話しかけても否定的なことを言われる場合がある。
種族を選択したら、続いて戦士/ローグ/魔法使いの3種類からクラスを選ぼう。戦士は片手剣/盾か両手剣、ローグは弓か短剣の二刀流、魔法使いは杖とそれぞれに専用の武器を使うことができる。クラスと武器ごとに異なるアビリティツリーが存在し、レベルが上がったときに入手できるポイントを自由に割り振ることでアビリティを習得可能だ。どれに特化させるかを考えてアビリティを習得させれば、自分だけのキャラクターを作成できるのだ。筆者は、普段は片手剣と盾のキャラクターを使うことが多いので、今回は攻撃するのが得意なローグの二刀流にして、守りをほかの仲間に任せることにした。
キャラクターカスタマイズでは顔などのパーツを自分の思い通りに作成することができる。筆者は先日行われた体験会ではクナリ族でプレイしたので、今回はエルフの女性を選択してみた。
エルフの女性といえば神秘的な姿を想像する人も多いことだろうが、本作のエルフは細身の斥候などが似合う種族となっている。キャラクターをカスタマイズすることが苦手な筆者だが、バーを動かして頬骨の形、目の大きさ、顎の形などを細かく設定してみたら、斥候らしい痩せ細った顔をしたキャラクターが出来上がった。あまりにも変更できる項目が多かったので、うまく作れるか心配だったが、バーを動かすだけでも特徴を持ったキャラクターを作成することができるようだ。
審問会を組織して思いのままに世界を救え
審問会を結成してからのゲームの流れを説明しよう。まずは、審問会の本拠地にある作戦室の戦略テーブルで地域をアンロックすることになる。フェードの裂け目を塞いだり、サブクエストをクリアすることで入手できる勢力ポイントを消費してアンロックすることが可能だ。
地域をアンロックしたら、マップに移動してサブクエストなどをこなして勢力ポイントを稼ぎつつ、探索や採集などをして勢力ポイントが、貯まったらまた別の地域を解放することができる。
採集では、石や布などさまざまなものを入手できる。それらの素材を使って武器や防具などを生産することもできるので、見つけたらなるべく取っておいたほうが良い。また、集めた素材を使って審問会用のアイテムに加工することで勢力ポイントを増やすことが可能だ。
戦闘ではとにかく役割に徹する
本作の戦闘は4人のパーティーを組んで戦うことになる。戦闘はアクション要素が強く、敵を発見するとシームレスで戦闘がはじまりアビリティなどを駆使しして敵を倒していくことになる。プレイヤーは、主人公キャラクター以外にもパーティー内にいるすべての仲間を操ることが可能となっている。パーティーのキャラクターに特定のスキルを使って欲しいというときは自分で操作するのもいいだろう。また、各キャラクターが戦闘中にどんな行動をするのかをメニューで細かく設定することも可能だ。
本作の特徴としてRTS(リアルタイムストラテジー)のように戦術カメラに切り替えて味方に指示を出して戦闘を行うこともできる。こちらはアクションとは違い細かくキャラクターに指示を出せる。指示を出すときには時が止まってくれるので焦らずに考えることが可能だ。戦闘中にちょっと考える時間が欲しいと思ったらこちらのモードにしておくといいだろう。
戦闘中に敵があまりにも強すぎて勝つことができないと思ったら、自分の役割に徹することを考えよう。例えば、筆者が作ったローグの二刀流キャラクターなら、とにかく敵にダメージを与えるのが仕事になってくるので、1体に的を絞って攻撃して敵を倒すことになる。戦士で片手剣と盾を持っているならアビリティのウォークライなどを使って敵を引きつけることになる。
マルチプレイで仲間と一緒にダンジョンを探索
本作のストーリーをクリアしたらマルチプレイで遊んでみよう。こちらはルームを作成したり、ほかの人が作成した人の部屋にいくMO形式となっており、シングルプレイ時と同様にプレイヤー4人でパーティーを組むというもの。キャラクターはシングルプレイ時とは別になっており、12人のキャラクターのうち初期に選べるのは軍団兵/射手/伝承者の3人。クエストなどで防具を入手するか生産すれば、キャラクターが解除される。
マップは3つと少ない感じするが、クエストを受けるごとに侵入経路が違うため、とてもやりごたえがある。また、難易度は簡単/脅威/ランダムなどがあり、それぞれにキャラクターの推奨レベルが設定されている。序盤のうちは簡単を選んでレベルを上げておくのがオススメだ。
マップでは大きな目標のようなものが定まってあり、それを達成することでクリアとなる。道中ではイベントが発生し、そのイベントを達成すれば経験値を得ることができる。さらに各職業でないと開かない扉があり、なかにはゴールドやアイテムが獲得可能だ戦闘では4人がそれぞれに動いているので、当然戦術カメラへの切り替えをすることはできないが、ボイスチャットなどを使って連携が取れる。また、味方に合図を送ることもできるので、「ボイスチャットはちょっと……」というプレイヤーはそちらを使ってみるといいだろう。
マルチプレイはシングルプレイと違い大量の敵が一度に押し寄せてくせるので、少しでも手を抜くとすぐに全滅してしまう可能性が高い。回復できるアイテムも最大で2個しか持っていくことができないため、敵を見つけたら即座に攻撃するというわけではなく、辺りを見回して別のルートがないか
確認したほうがいいだろう。また、単独で動くと敵に対処しにくくなってしまうので、なるべく集団で動くようにしよう。
マルチプレイのさまざまなキャラクターを使ってみた筆者としては魔法使い系のキャラクターが強い印象を受けた。遠距離から高威力の攻撃を繰り出すことができるため、盾役をしてくれる軍団兵などがいれば敵を一方的に攻撃できる。また、敵の動きを封じたり、仲間を補助することができる万能キャラクターだが、防御力が低いため、強い敵から攻撃を受けると大きなダメージを受けてしまうというデメリットもある。だが、パーティーメンバーがそれぞれの役割に徹すれば、ボス級の敵に勝つことができるだろう。
※マルチプレイの画像はPC版のものを使用しています。
濃厚なダークファンタジー
筆者は「ドラゴンエイジ」シリーズをすべて触ってきたが、本作は今までのシリーズの集大成というに相応しい作品となっている。ストーリーは王道というわけではなく、プレイヤーの選択次第で内容が変わる。例えばテンプル騎士の事件を解決すると同盟を組むか、審問会の下部組織するかといった選択に迫られる。組織と手を組み英雄となるか、多数の組織を支配して大陸の覇王となるかはプレイヤーの自由だ。また、メインストーリーが終わっても、山のようにあるサブクエストをこなしてみたり、マルチプレイでほかのプレイヤーたちと遊んだりと、できることが多くなっている。メインストーリーをクリアするだけでも60時間以上あるので、長い時間を掛けてじっくりとプレイして欲しい。