台湾・台北にて1月28日から2月2日まで開催された「台北国際ゲームショウ 2016」が閉幕した。会場の写真とあわせて本ゲームショウを振り返る。
目次
会期中は連日雨模様の台北だったが、会場にはたくさんのゲームファンが訪れ熱気に包まれていた。閉幕した本ゲームショウの模様を、会場の様子とあわせて振り返っていこう。
やはり注目はPS VR!PlayStationブース
台北国際ゲームショウでは初の出展となるPS VR。アジア最多となる40台で展開し、各国のゲームショウで話題となったタイトルに台湾で開発された「O!My Genesis」を加えた16タイトルを試遊出展。多くのゲーマーが新しいゲームの世界を体験していた。
「O!My Genesis」は、宇宙に浮かんだ惑星に生物を配置したり、惑星を移動させて飛んで来る隕石から守るゲームで、まるで宇宙の創造主になったかのような感覚を味わえる。
昨年に続き、各メーカーのクリエイター陣がステージに登壇し、台湾のファンと直接触れ合いながら最新作の魅力をアピールしていた。
セガゲームスとバンダイナムコエンターテインメントが単独出展
セガゲームスとバンダイナムコエンターテインメントが単独ブースを出展。セガゲームスは、「龍が如く 極」や「初音ミク -Project DIVA- X」といったコンシューマー向けタイトルのほか、「モンスターギア」や「オルタンシア・サーガ」などのスマートフォン向けアプリも多数出展していた。
バンダイナムコエンターテインメントは、「ガンダムブレイカー3」「ONE PIECE BURNING BLOOD」「ソードアート・オンライン ―ホロウ・リアリゼーション―」など、台湾でも高い人気を誇るIPタイトルを出展。人気声優を招いたステージを行い、台湾のファンを沸かせていた。
台湾のPlayStation関連ステージでは、もはや恒例となった感のある繁体中文版の発表。各社のステージでは、アジア向けの限定パッケージを発表するなど、もう一歩踏み込んだ展開も多く見ることができた。
昨年は未出展だったWargamingやUBISOFTも参加
今年はWargamingやUBISOFTといったメーカーも出展。Wargamingは「World of Warships」とPS4版「World of Tanks」を、UBISOFTは「The Division」をプッシュしていた。
昨年巨大なブースを構えた2つのアプリメーカーは?
昨年は会場の中央に配置されたPlayStationブースを挟む形で、「神魔之塔」のmadheadと「刀塔伝説」のLemon Gameの両メーカーが巨大ブースを出展していた。今年はmadheadのみが出展し、昨年同様の強烈な存在感を放っていた。
madheadブースでは「神魔之塔」に加え、リリースが迫った新作アプリ「時空之門」を出展。発表や試遊ではなくファンイベントという位置づけで、常に人でごった返していた。
日本でもテレビCMなどを行っている「クラッシュ・オブ・キングス」をはじめ、数多くのアプリタイトルのブースが出展されていた。アプリに関して言えば、ゲーム自体の質が向上しており、駅やバス、テレビCMなど会場以外でも一体となったプロモーションが目立っていた。台湾でも、以前のようにアプリをリリースすれば人が集まる時代は過ぎ去り、より高度なマーケティングが必要なようだ。
日本メーカーのタイトルも目立つスマートフォンアプリ
「剣と魔法のログレス」や「サモンズボード」など、日本で開発されたアプリも目立っていた。台湾で開発されたアプリであっても、日本風のイラストや日本人声優を起用することも多く、開発国を意識することが減ってきた。ワンビルドで開発されたアプリは各国のマーケットで一斉に配信されるため、開発当初からターゲットを国単位でなく、各プレイヤーの嗜好にあわせているようだ。
しかし、そんな状況であっても各国のプレイヤーの好みはさまざまで、一度獲得したプレイヤーに継続して遊んでもらうためには、その国にあったサービスを提供する必要がある。どのメーカーの担当者も口をそろえて言うのが「現地の優良な企業と組んでサービスをしたい」ということである。今回出展されていた日本のアプリが台湾でどれだけ受け入れられるのか、今後の動向が楽しみだ。
バランスの良い台湾市場
各所でよく言われることだが、台湾のゲーマーは日本の文化に高い関心を持っており、中国のタイトルにも抵抗が無い。さらに、欧米系のゲームも遊び、e-Sportsを楽しむ人も多い。昨年に比べ、今年の台北国際ゲームショウは出展タイトルのバランスも良く、幅広い趣向の来場者が楽しんでいたように感じた。