本日7月15日に東京・六本木で行われたモバイルカンファレンス「GMIC東京2016」。Twitter Japanとモバイルファクトリーの講演をレポートする。
講演「繋がる、ゲーム、ゲーマー、Twitter」
Twitter Japanからは、上級執行役員 オンラインセールス事業本部長の王子田克樹氏が登壇し、「繋がる、ゲーム、ゲーマー、Twitter」というテーマで講演を行った。
全世界で3億1000万人の月間アクティブユーザーを獲得しているTwitterの日本オフィスができたのは2011年3月。当時、日本では670万人のユーザーがいたそうだが、4年後の2015年12月には3500万人に達し、現在も増加しているという。
日本では、Twitterは若い人向けのサービスだと思われているが、王子田氏は統計データを示しながら否定。ユーザーの半数が30代以上であり、幅広い年齢のユーザーに利用されているそうだ。
10年ほど前はテレビを囲ってゲームを遊ぶシーンが多く見られたが、スマートフォンの登場で1人で遊ぶことが増えている変化に触れ、ユーザーはそんな変化があっても人と繋がりたいという思いは変わらず、それをバーチャルで実現するためにTwitterを利用しているのだという。
そのような利用状況について、ハッシュタグの使われ方を紹介しつつ解説した。ある1週間に使われたハッシュタグのカテゴリ分布では、ゲームはセレブリティ、アニメに次ぐ第3位、個別のハッシュタグではトップ10のうち4つがゲーム関連だったという。
マルチプレイ相手を募集するもの、コミュニケーション相手を募集するもの、ガチャの結果を共有するもの、キャラクターの誕生日などを祝うものといった具体的なハッシュタグも披露し、ゲーマー同士が繋がるために使用されている。
Twitterが提供するMAP(Mobile App Promotion)を使用すれば、Twitter上で多くのインストールを獲得することも可能だ。ネクソンが実施したプロモーションでは、TVCMに頼らずにTwitterからモバイルユーザーにリーチさせるために、MAPを使って特定のゲームについて話している人や、デスクトップで特定のアプリを使っている人に対して訴求したという。
Twitterでの展開を成功させるポイントとしては、情報を随時提供することを挙げた。イベントなどのポジティブな情報を投稿するのはもちろんだが、ネガティブな情報を投稿することも大切だという。また、ハッシュタグが会話を醸成するために有用であることについても話していた。
最後にTwitterは、本業にプラスαのマーケティング活動を統合することで、非常に大きな効果を生むことができるツールで、コミュニティを作り、ロイヤリティを高めることができると語り講演を締めくくった。
講演「日本人気恋愛ゲーム企業のグローバルコンテンツ戦略」
位置ゲームを得意とするモバイルファクトリーだが、今回は、同社が得意とするもうひとつのジャンル、恋愛シミュレーションゲームについて、取締役の深井未来生氏が講演を行った。
同社では、男性向け恋愛シミュレーションゲームを18タイトル提供し、シリーズの合計ユーザー数は410万人にものぼる。
提供中の美少女系タイトルは、萌えでも18禁でもない少年漫画的な美少女コンテンツであると紹介。すでに、中国、台湾、ベトナム、タイといったアジア圏や北米やカナダなどでも配信が行われている。
具体例として、すでに台湾で配信している「ようこそ!ファミーユへ」の展開内容を披露、テレビでのプロモーションやFacebookでの取り組みなどを行った結果、台湾でのシミュレーションカテゴリでは、上位をキープしているのだという。
最後にIPを提供する同社の戦略やスタンスを説明。海外ではローカライズパートナーと協力して展開し、同一タイトルは1つの地域で1パートナーとし、レベニューシェアモデルを採用している。さらに、イラストやシナリオといったコンテンツのほか、ソースコードを含むエンジンを提供し、各コンテンツの二次利用などにも柔軟な対応が可能であることをアピール。
このような対応をとる理由には、未開拓な地域やジャンルへの展開を加速させることにあるとした。