セガゲームスは8月26日、秋葉原・UDXシアターにて、「龍が如くスタジオ」の新作発表会を開催し、「龍が如く 極2」「龍が如く ONLINE」「北斗が如く」の3タイトルを発表した。
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本発表会では、「龍が如く」シリーズの開発チーム「龍が如くスタジオ」が新たに手がけるタイトルを、ゲストを交えて順番にお披露目。「龍が如く」シリーズの最新作をはじめ、これまでにない取り組みも明かされるなど、驚きに彩られた発表の場となった。
ドラゴンエンジンによって新たに生まれ変わる「龍が如く 極2」
まずは「龍が如く」シリーズ総合監督の名越稔洋氏が登壇。今回の発表会用に用意された映像を上映し、「龍が如く 極」に続く“極”プロジェクトの第2弾タイトルとなる、「龍が如く 極2」をお披露目した。
会場では続けざまに実際のゲーム映像も確認できるティザートレイラーを上映。「龍が如く2」が新たな形で生まれ変わる本作だが、映像ではグレードアップしたグラフィックでの桐生一馬と桐生一馬のやり取りが確認できる。名越氏は、この映像を通じて、「龍が如く6 命の詩。」のゲームエンジン“ドラゴンエンジン”をアピールしていた。
真島吾朗の新規プレイアブルシナリオも追加。また、テーマ曲「A」、エンディング曲「The Sound Of Breath」は、湘南出身の4人組レゲエパンクバンド「SiM」が提供。シリーズファンのVo. MAH(マー)さんが、本作のために書き下ろした楽曲になっているという。 |
そして、今作の新キャストとして、白竜さん、木下ほうかさん、木村祐一さん、寺島進さんが出演することも発表されると、そのまま名越氏の呼びかけで壇上に。
当初は映画のオファーだと思っていたという白竜さんは、普段演じている役どころに近くやりやすかったと話す一方、「龍が如く2」での館ひろしさんの喋り方とのすり合わせに苦労したそうで、声を演じる上でも個性があることを感じたそう。また、周囲の俳優がシリーズに呼ばれていたことが羨ましかったと話す木下さんは、オファーに嬉しさを示す一方、8割方収録したところで、もう一度最初から収録し直したことには「ひどい目にあった」と振り返るとともに、絵に合わせる難しさを語っていた。
木村さんと寺島さんは時折雑談を交えながら会場に笑いを振りまいていく。木村さんは元々役のイメージが自身と近かったこともあって演じやすかったと話し、以前は声だけの出演だった寺島さんはまた呼んでもらったことに喜びを表しつつ、過酷だったという前回の収録、そして今回はやりやすかったと本作の収録を振り返っていた。
4名の降壇後には、名越氏から本作をPS4専用ソフトとして2017年12月7日発売すること、そして9月に行われる東京ゲームショウ2017にてプレイアブル出展およびトレイラーの上映を予定していることが発表。さらに、シリーズとしては初となる限定版「限定版の極み」に関する情報や、ソニーストアにて「PS4 龍が如く 極2 エディション」の予約受付がスタートすることも紹介された。
「新・龍が如く」プロジェクトが始動!家庭用ゲームとオンラインの2つで展開
続いて発表になったのが、シリーズ本編の最新作となる「新・龍が如く」プロジェクトの始動だ。本プロジェクトは家庭用ゲームと新たなプラットフォームの2つのタイトルが展開するということだが、ここで「龍が如く」シリーズのプロデューサーである横山昌義氏も加わり、第1弾タイトルとして「龍が如く ONLINE」をスマートフォンおよびPCに向けてサービスすることが発表された。
横山氏によると、2つのタイトルは同じ主人公、同じ世界観で途中までは同じストーリーが進行し、そこから先の展開はそれぞれに枝分かれしていくものになるという。また、春日一番という主人公を構成してからストーリーを作っていくかたちをとったこともあり、その名前を決めることから難航したというそうだが、名越氏の中で“一番”という名前に関してだけは、桐生一馬のいる「龍が如く」を背負っていくという意味合いからギャップのある名前にしたかったのだとか。
一番自身は物語のスタート時点ではどうしようもない人間ではあるそうだが、最終的には成り上がっていくような一風変わったサクセスストーリーにしたいと話す名越氏。そして、横山氏からは“プロジェクトの象徴”であることから、イメージを先に固めるためにキャストのオーディションを実施したことが明かされる。
映像内でもそのボイスはすでに聴くことができたのだが、会場にて春日一番を演じるキャストが中谷一博さんであることが発表されると本人が登壇。中谷さんは元々「龍が如く」で錦山彰を演じていたのだが、今回のオーディションの最終選考では、最初の一声から名越氏、横山氏がともに即決したほどに一番というキャラクターにマッチしていたことが語られる。当の中谷さんはオーディションの最中は2人の反応から落ちたと思ったそうだが、終了後に合格が伝えられると、あまりの喜びに嬉し泣きをしたというエピソードも披露された。
「新・龍が如く」プロジェクトについては現時点でほかに伝えられる情報はないということだが、ナレーションを含めた全てを中谷さんが担当しているという、一番の生い立ちに触れるラジオドラマ風のプロローグ映像を上映。こちらはすでに「龍が如くONLINE」の公式サイトでも公開されているので、チェックしてみてはいかがだろうか。
「龍が如く ONLINE」は2018年にサービス開始予定ということだが、名越氏によると「龍が如く 極2」を遊び尽くした頃に続報が出せるのではないかということ。「新・龍が如く」プロジェクト全体の情報とともに今後の動きにも注目だ。
「北斗の拳」と龍が如くスタジオのコラボレーションタイトル「北斗が如く」が電撃発表!
そして最後に、インパクトのある映像とともに発表されたのが「北斗の拳」とコラボレーションした「北斗が如く」だ。ゼネラルプロデューサーを務める佐藤大輔氏によると、本作は「北斗の拳」の世界を、龍が如くスタジオのノウハウを結集して手がけるアクションアドベンチャータイトルとなっている。
「龍が如く」シリーズではこれまでの12年間でさまざまなチャレンジをしてきたが、そのノウハウやエンジンを活かした新しい取り組みができないかと思っていた中で、タイトルとしての相性の良さから「北斗の拳」とのコラボレーションが実現。原作者の一人である原哲夫氏とも相談しながら開発を進めているという。
本作では、奇跡の街“エデン”を舞台に、「龍が如く」シリーズの脚本を担当する横山氏のシナリオによる、原作の世界観や時間軸を踏襲した完全オリジナルストーリーが展開。原作の人気キャラクターが多数登場するほか、オリジナルの新キャラクターも登場、こちらは原氏がデザインを手がけるとのこと。
ゲームのアクションは、「龍が如く」のバトルスタイルを継承しながらももっと派手で爽快なバトルシーンが楽しめる「秘孔アクションバトル」に。そして、「こんなケンシロウ見たことない」というコンセプトの元、ケンシロウがバーテンダーになったり、鉄骨で敵を吹き飛ばす、「龍が如く」シリーズで言うところのバッティングセンターのようなミニゲームも用意しているという。
そして今作でケンシロウ役を演じるのは、「龍が如く」シリーズで桐生一馬を演じてきた黒田崇矢さんだ。佐藤氏曰く、元々黒田さんの声がケンシロウにハマると思っていたそうだが、オファーのきっかけは横山氏からの電話だったという。その場には名越氏もいたということだが、黒田さんからの「死んでもやる!」という返事を受けて、お願いすることになったのだとか。
元々「北斗の拳」を読んでケンシロウを演じてみたいと思っていたという黒田さん。オファーを受けたその場でセリフの練習をしていたというほど嬉しかったよう。
とはいえ、原氏からの承諾をもらえないことには決められないということで、そこからサンプルボイスを収録して聴いてもらうことになったそう。原氏はその声を聴いた上で、強い人が出している声だと感じたそうで、黒田さんが昔格闘技をやっていたということを知ると納得の様子だったという。その後、実際の音声収録に原氏が来た時には、黒田さんはあまりの緊張に声が上擦ったというエピソードも語られた。
ちなみに、ケンシロウ以外の主要キャストに関しても、「龍が如く」にこれまで出演してきた声優が演じているということで、誰がどのキャラクターを演じているかも想像してほしいと名越氏。キャスト情報は今後1週間毎に公開されるということなので、その点も注目だ。
龍が如くスタジオならでのお笑い要素があったりと、これまでの「北斗の拳」とはまた違う多面的な楽しみ方できる作品になっていると話す本作は、PS4用ソフトとして2018年に発売予定。東京ゲームショウ2017でより詳細な情報を公開していくということだ。