コーエーテクモゲームスが、2026年1月22日に配信するPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けタクティカルアクションゲーム「真・三國無双 ORIGINS」(※Nintendo Switch 2版の本編は同日発売予定)の大型ダウンロードコンテンツ「夢幻の四英傑」の先行プレイレポートをお届けする。
「真・三國無双」シリーズらしい一騎当千の爽快バトルはもちろん、さまざまな願いや背景をもつ多彩なキャラクターが織りなす重厚なストーリーや、いわゆるジャストガートやパリィを含むアクションRPGのような手応えをほどよく楽しめる本作。全体的なプレイフィールは別記事を参照してほしい。
「夢幻の四英傑」では、本編を楽しんだプレイヤーなら誰もが考えるであろう「もし、張角・董卓・袁紹・呂布という四人の英傑と共に歩む道を選んでいたら――」というIFストーリーを体験できる。この他、境地レベルの上限解放や新たなスキルパネルの開放、随行武将や新武器の追加、強敵達と闘える「鍛錬場」など多数の要素がプラスされている。


ちなみに筆者は、古くは「無双☆スターズ」などに触れているものの「真・三國無双」シリーズは、この「真・三國無双 ORIGINS」がほぼ初プレイ。三国志にしても知識はかなり曖昧だが、本編のクライマックスとなる「赤壁の戦い」だけは舞台や映像作品などを通じて背景をしっかり把握している……といった具合だったが、結果的にストーリーにしろアクションにしろ「こんなに面白くていいのか?!」と震えるくらい楽しんでいる。そのため過去シリーズとの比較はできないが、それでも「こういうDLC、待ってました!!」と諸手を挙げて喜ぶような内容になっていたので、順に紹介していこう。
なお、プレイしたのはPC(Steam)版で、コントローラーはXbox用のものを使用している。またDLCの序盤ストーリーに加え「真・三國無双 ORIGINS」本編のストーリーにも触れているので注意してほしい。
激動の歴史の中、もしも違う選択を選べていたら……?
「夢幻の四英傑」は宿屋で選択すると開始できる、本編とは独立した「夢幻の世界」での物語となる。主人公と同じ太平の要である「朱和」が共にいる……という点からも想像できるかもしれないが、どうやら不思議な力が働いている様子だ。ここから主人公は張角・董卓・袁紹・呂布のうち、共に歩む相手を選ぶことになる(※董卓・袁紹・呂布は張角ルートクリア後に本編の進行度に合わせて選択可能)。

ここで拠点となるのは、主人公が最初に訪れていた宿屋らしい。本編では分からなかった宿の全体像が分かるようになっていて、DLCのストーリーにあまり接点がなさそうな武将も修練などで登場することがあるようだった。新要素の「鍛錬場」なども、ここからアクセスできるようになっている。


張角ルート
最初にプレイすることになる張角ルートは本編の序章、今まさに多数の勢力が首魁・張角を倒そうとする「黄巾決戦」から始まる。本編では主人公が張角を追い詰めて倒したマップ最奥から、今度は張角を逃がすため、逆に進みながら数多の武将たちを倒していくことになる。
後の英雄となる武将たちが勢揃いしているため尻込みするかもしれないが、もともと本編でいえば序盤が舞台ということもあってかノーマル相当の難易度「乱世を往く者」で遊んでも、強さはかなり抑えられている印象だ。DLCの難易度は主人公のレベルによって変化するので「真・三國無双 ORIGINS」を久しぶりに遊ぶプレイヤーであっても改めて練習する必要はなく、何となく操作していれば勘を取り戻せるようにといった配慮かもしれない。

プレイヤーの視点でいえば、黄巾党の横暴は決して張角自身の望んだものではないと知っている。とはいえ周囲の武将たちからすれば、諸悪の根源ともいえる張角を守る主人公の行動は到底理解できるものではない。本編で絆を深めていた相手から向けられる懐疑的な視線は少々辛くもあったが、周倉のように張角を信じていた相手と共闘していけるのは嬉しいところ。
本来の張角を知っている関羽をはじめ、それぞれの武将たちも一度冷静になった後は張角の本質を見極めようとするようだ。こうして生き延びた張角は目を逸らした出来事に向き合い、本編では目指すことができなかった真の太平の世を目指して動き出していく。


董卓ルート
董卓ルートは大将軍である何進が宦官の集団・十常侍に謀殺され、皇帝を連れ出そうとしている張讓を追う「張讓追跡戦」から始まる。王允や貂蝉なども加わっていくが、董卓配下の華雄などと肩を並べて戦うのはかなり不思議な感覚だった。

董卓は目的以外には目もくれず、戦いの最中に賊が民を襲うことも意に介さない。さすがに見捨てることはできずつい救うために奔走してしまったが、筆者はそうした董卓の一本筋の通った生き方には(あくまでフィクションとして)非常に好感を抱いている。シリーズファンにはあまり共感してもらえないと思うが、本編を含めて一、二を争うくらいに好きな武将だ。多くの武将があの手この手で主人公を自陣に引き込もうとしてくる中、自由であることを尊重してくれたのも心に刺さった部分である。

そんな董卓に手を貸すよう言われれば「はい!喜んで!」とついていく……という筆者のようなタイプは確実に少数派で、多くのプレイヤーは今後の展開を思えば複雑な心境になるだろう。ただし宦官、ひいては漢という国そのものがすでに腐敗しきっていて、これは主人公たち「太平の要」に起きた過去の事件も無関係ではない。この董卓の行いもある意味、腐り切った世の中を正そうとしている……と捉えみてはどうだろうか。「董卓ルートは別に……」とか思わず、どうか、何とか、プレイしてほしい。
もちろん本編の董卓によって、弱き民が強者に虐げられたのは間違いない。しかし、自身の行いが「既存の秩序を汚す悪逆」であると自覚のある董卓の行き着く先を見てみたいと思うのも、正直な気持ちだ。本編とは異なり、主人公と共に歩む董卓はどこへ向かうのか――ひとつの結末を迎える時を楽しみにしている。


袁紹ルート
袁紹ルートは、反董卓連合の盟主を務めた後の話となる。そもそも袁紹は結果として曹操に敗れたものの、周囲の評価は「乱世でなければ名君となる器はあった」というものだったと思う。彼が本当の意味で名家の名と立場に恥じぬ振る舞いができていれば……と、筆者のように何となく口惜しい気持ちにさせられたプレイヤーもいるだろう。そんな袁紹が、ついになりふり構わず主人公へ助力を求めてくれたので「やっとこの時が!」と嬉しくなった。


このルートでは、まず張郃と共に公孫瓚や劉備たちと戦う「界橋の戦い」から始まる。精鋭騎兵「白馬義従」や関羽、張飛といった助っ人もいるので、公孫瓚をおびき出す策が上手くいくように戦場をあちこち奔走することになるだろう。見事に勝利を収めれば、本編で深くは語られなかった袁紹の過去や心情が明かされる。周囲の話にしっかり耳を傾け、そのうえで名家としての行動を選べる今の袁紹であれば、太平の世をもたらしてくれるのではと信じられるものだった。

そんな中、袁術からの刺客として謎の武芸者が現れる。主人公に敗れた謎の武芸者は袁術を裏切り、袁紹に仕えることを約束するが……。この謎の武芸者は何者なのか、袁紹の進む道へどのような影響を与えるのか、こちらも気になるストーリーが待っている。

呂布ルート
呂布ルートは董卓の死からしばらく後、貂蝉から助けを求められるところから始まる。皇帝と王允を守るべく、董卓の部下だった李傕たちと戦っている呂布に加勢してほしいというのだ。貂蝉自身も呂布をどう思っているのか悩んでいる様子だったが、ともかく呂布の元へ向かい「李傕・郭汜の乱」に挑むことになる。


戦いの後、貂蝉に「呂布の存在こそが争いを招く」と静かに訴えられた呂布は長安を去る。今回プレイできた範囲では呂布が今後どうなるのか、どうしたいのかまでは分からなかったが、主人公宛てに届いた書簡から察するに呂布の隣に並ぶあの男が大きな波乱を巻き起こしてくれるのは間違いないだろう。個人的にはこの男がもっと大暴れする様が見てみたいと常々思っていたので、願ったり叶ったりの展開にワクワクが止まらない。


李傕・郭汜の乱は、あの呂布を相手にする戦いとあってか敵も生半可な戦力ではない。悠長にしていれば呂布でも危機に陥るし、かといって周囲で戦う武将を放っておくわけにもいかないうえ、厄介な地形で味方は分断されやすい……と条件はかなり悪い。あまり自信がないプレイヤーはある程度、戦力を強化してから挑むことをオススメする。

そして、ストーリーバトルの合間には「軍略」というバトルが発生。ここではシミュレーションゲームのように部隊を動かしつつ、特定の数だけ拠点を制圧する、一騎討ちに勝利するなどの条件が設定された小規模な戦いを繰り返すことになる。行動を行うとターンが進み、全ターンが終了すると発生する「決戦」での勝利を目指すべく立ち回ろう。


部隊の戦いで勝利できれば、戦局を有利に進められるようになる「効果」や、戦法のような「秘策」が手に入る。とくに秘策はどれも強力だが、一度しか使用できない。決戦まで温存して戦況を覆すのもいいが、途中で劣勢になったら惜しまず使っていこう。霊鳥の眼で敵部隊の所持する効果や秘策を確認し、どの順番で倒していくのかしっかり把握するといい。


新たな形式のバトルを楽しめる「鍛錬場」&新武器「弓」を体験
「鍛錬場」では、本編の武功とほぼ同様の「幻武功」などを入手できる「鍛錬」、制限時間内に勝利するとさまざまな特性をもつ武器が手に入る「武器練武」、特定の相手戦って勝利するとスキルパネル解放などの恩恵が受けられる「試練」を選択できる。

鍛錬では朱和との対戦、徒党を組んだ山賊などが登場する武闘大会、敵味方を問わず名だたる武将が相手になる将星武闘大会といったものがある。とくに将星武闘大会は甘寧、夏侯惇、袁術など一堂に相手をする機会がまずない組み合わせが出てきたので、本編を十分に遊んだプレイヤーでも新鮮な感覚で楽しめそうだ。
武器練武はおそらく無限周回して厳選に励むことになりそうだが制限時間もあるため、いかに素早く相手を倒していくかが重要となるだろう。試練でも朱和と一対一で戦ったが、強さは鍛錬と段違い。本編でのボス級に相当しそうな手応えを感じたので、呂布との戦いのような強敵と一対一で何度も戦いたいプレイヤーにうってつけだろう。難易度「無双に挑むもの」の挑戦などとはまた違った、歯ごたえのあるバトルを楽しめそうだ。


全体的に突発戦よりも高度な内容で、ストーリー上のタクティカルな戦いよりは短時間で収まるバトルといったところ。コーエーテクモゲームス関連タイトルで例えるならアクションRPG「Rise of the Ronin」の道場のようなイメージで、ボス戦の一対一に近いバトルや少人数でのバトルに特化している。練習から腕試し、いわゆるハクスラ的なやり込みまでアクションゲーム好きであれば延々と遊びたくなる形式のバトルが詰まっていて、本編以上にメリハリのある戦いを楽しめるようになった。
この他、新武器の「弓」は近距離攻撃に加え、基本操作でのガードボタンを押しながら攻撃すると遠距離攻撃が可能になるのが特徴だ。武芸の「【発勁】強矢」をよく使っていたプレイヤーなら、感覚も想像つきやすいだろう。特定の攻撃を行うと主人公の周囲に「気勢」というゲージのようなものが溜まり、矢の強攻撃を素早く撃つことができるようになる。
武芸には前方を薙ぎ払う「扇連射」、前方の敵を打ち上げる「誘風」、爆発する矢を放つ「【発勁】爆星」、気勢が最大になる「真眼」といったものが登場。またコンボには前方だけでなく後方へ大きく移動するものもあり、歩兵などに囲まれて身動きが取れなくなった場合でも場合でも武芸に頼らず距離を取りやすくなりそうだ。今回のプレイ中には触れることができなかったが、武器には「縄鏢(じょうひょう)」も追加される。


アクションゲーム好きは、今こそ「真・三國無双 ORIGINS」を遊ぶ時
さて前述のとおり、さまざまなIPとコラボレーションしていることもあり“無双”と名の付くタイトルに共通した爽快感などは理解しているつもりだが、筆者は「真・三國無双」シリーズの本格的なプレイはほぼ初めてだ。さらに発売後の評価の高さにも盛大に期待を高めながらプレイを始めたが、シリーズとして新たな一歩を踏み出したこの「真・三國無双 ORIGINS」の面白さにはただただ舌を巻いた。
目まぐるしく変化する戦場の臨場感、チェックポイントによるリトライのしやすさ、単純にゲージを稼ぐために存在するのではなく物量で押し込んでくる歩兵の動き、個だけではなく部隊としても介入できる戦法、戦況や相手に応じて柔軟に対応できるメリハリのあるアクション、多彩な成長要素、重厚なストーリーをさらに盛り上げる登場人物との絆イベントなど、細かく挙げていけばきりがない。
なかでもオリジナルの主人公視点でゼロからじっくり状況を整理しつつストーリーを追っていけたので、三国志の歴史や地理、人名に疎い筆者でも大きく混乱することなく没入できている。何気なく人物事典を開いたらその後の展開がさらりと書いてあって「マジで?!」となったのも、今となっては笑い話だ。
本編だけでも非常に完成度は高かった。だが、高いからこそ「贅沢なのは百も承知だが、もう一声!」となってしまった部分もわずかにあったのだが、DLCではそれが見事に補完されている。
ストーリーでいえば絆イベントも含め、どの登場人物も非常に魅力的に描かれている。それは味方となる武将だけでなく、さまざまな形で歴史から消えていった存在たちも同様だ。本編でも3陣営で色々な形での「もしも……」を描いていることもあり、最後まで共に歩むことができなかった相手との未来も見てみたかった……と誰もが強く思ったことだろう。
というか、筆者はDLCの存在を把握してから本編をプレイしたのでどうにか我慢できたが、もしDLC発表前にプレイしていたら「この存在に救いはないんですか?!?!」と絶対に大暴れしていた。そのくらい、去り行く登場人物がどれも素晴らしい描かれ方だと思う。とくに董卓と陳宮。

またアクション面に関しても、同社のTeam NINJAが手掛けるシビアなアクションと方向性こそ異なるものの、個人的にはTeam NINJAの持ち味である“触っていて楽しい、手触りのいいアクション”に近いものを感じた。そのためアクションゲームによくある、いわゆるトレーニングモードのような、スコアモードのような、ボス相当の強敵と延々打ち合えるような仕組みがあれば……とつい思ってしまったほど。「もし実装されていたら一生このゲームから出てこれないし、仕方ないか」と諦めていたのに、ついに「鍛錬場」が現れてしまったので、もうこの場所から出られる気がしないと嬉しい悲鳴を上げている。
本編を楽しんだプレイヤーには、間違いなく楽しめると太鼓判を押す。一方、本稿の読者に、もし筆者と同様に「真・三國無双」シリーズへあまり触れてきていないアクションゲーム好きのプレイヤーがいれば、このDLCやNintendo Switch 2版などと合わせてぜひ遊んでみてほしい。そして共に「赤壁の戦い」以降の展開も描いてほしいとコーエーテクモゲームスに訴えていこう。
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