スマイルブームは、3月14日より、オリジナルプログラムを楽しめるニンテンドーDSiウェア「プチコンmkII」の配信を「ニンテンドーDSiショップ」および「ニンテンドーeショップ」にて開始する。
プチコンシリーズ
プチコンシリーズはニンテンドーDSi/DSiLL/3DS上で動作するプログラム言語「BASIC(ベーシック)」です。
BASICはコンピューター・ゲーム黎明期に端を発し、初心者向けの手軽さと応用性の高さから大半のPCで採用され、一世を風靡したプログラム言語です。Windowsの開発環境であるVisual Basicの基礎となるなど、現在でもその影響は大きく、特に今日のソフトウェア業界を築いたクリエイターの多くは、1980年代「マイコンブーム」時代にBASICによりプログラムに親しんだと言われます。
主要プログラム環境が重厚長大化し手軽さを失って久しい現代、起動して即記述・即実行のきわめてシンプルなBASIC環境の隠れたニーズを満たし、高い普及台数を誇るニンテンドーDSiシリーズでご提供したことで初代「プチコン」はご好評をいただきました。
1980年代の「マイコン少年」達にとっては懐かしく手に馴染み、現役プログラマーにも簡単かつ手軽にDSiの高機能にアクセスしてプログラムできる環境として、また年少のプログラマー予備軍にとっては何より平易で手軽なプログラム入門にと、多くのユーザーがオリジナルプログラムをプチコンでお楽しみいただいております。
DSiウェアとしては異例の解説書の刊行や、「日経ソフトウエア」誌での連載記事(「プチコンでニンテンドー3DS/DSi/DSi LLゲームプログラミング講座」2012年1月号~)など、紙メディアでも現在進行形で展開中です。
〈YouTube〉や〈ニコニコ動画〉、〈Twitter〉などオンラインメディアでのユーザーによるオリジナルプログラムの発表・交流も盛んです。またイベント・教育機関でも、教材として導入され始めています。
プチコンmkIIの新機能
新機能の焦点となるのは、第一にQRコード読み込み機能です。従来何画面にも及ぶプログラムリストを手動で入力する労力や、1対1での無線通信の機会を作る手間は、初代「プチコン」ユーザーにとって少なからずネックとなった部分です。
今回「プチコンmkII」ではSDメモリーカードに保存したデータを、PCとブラウザを経由してQRコード形式の画像データとして出力できます。プチコンmkIIとDSiのカメラでQRコードを読み取れば、そのDSiにプログラムが保存されます。
ブログや写真共有サービスを利用したプログラムリストの公開によって、ユーザー間の交流やテクニックの共有がより一層発展することを期待しております。またご要望の多かった機能として、MML再生機能を新たにサポートいたしました。MML(Music Macro Language)は特にBASIC言語上で多く使われた音楽の記録・再生言語で、アルファベットの構文によって音楽を記述します。
「プチコンmkII」のMML機能は8チャンネル同時再生、音色として基本128種類+ドラム68種類+PSG(デューティー比)8パターン+ユーザー定義波形32パターン+ノイズと多様な音源を用意し、3段まで入れ子可能なループや、コマンドを制御するMML用変数などプログラマブルな機能も持っております。加えて音声合成機能を別途に用意しました。老若男女など12種類の声質や、喜怒哀楽ほか17種類の感情表現、アクセントや簡易的な「歌」に対応するピッチ(音の高低)調整など、多くの設定にも対応しています。自作プログラムやゲームの味付けはもちろん、MIDIやチップチューンなどいわゆる「打ち込み」、DTMに興味をお持ちのDSiユーザー層にも新たに訴求しうる内容と考えております。
ゲームを作る上で重要になるスプライト機能も大きく拡充し、先頭文字タッチで入力候補が表示される入力支援機能、処理の高速化など、他にも数十におよぶ多くの新機能・拡張機能が追加されました。旧来のユーザーにはより使いやすく、新規ユーザーにとっては間口の広くなった、大型メジャーアップデートが「プチコンmkII」です。