角川ゲームスは3月8日、東京club Dianaにて、発売日が2012年6月14日に決定したPS3/Xbox 360「ロリポップチェーンソー」の完成披露パーティーを開催、豪華声優陣やアーティストなども登壇した本イベントの模様をお伝えしていこう。

「ロリポップチェーンソー」は須田剛一氏率いるグラスホッパー・マニファクチュアが開発を手がけた、極上ハチャメチャゾンビアクションゲームだ。舞台となるのはアメリカ西海岸のマンモス校「サン・ロメロ ハイスクール」。この学園のチアリーダーにしてゾンビハンターの末裔・ジュリエットが、学園に大量発生したゾンビたちをチェーンソーで次々とぶった斬っていくという、おバカかつ爽快感たっぷりな作品となっている。発売日は2012年6月14日に決定している。

本イベントでは、まず、株式会社角川グループホールディングス代表取締役社長の佐藤辰男氏が登壇。「角川ゲームス設立から3年経ち、やっとこの日を迎えることができました」と、角川ゲームス第1弾となる本作の完成披露を喜ぶとともに、「このゲームが世界中で50万、100万と売れて角川ゲームスの第一歩を記してほしい」と語るなど強い期待を述べた。

乾杯の音頭を取った角川グループホールディングス取締役会長の角川歴彦氏は、「100万本を売るんだ!」と舞台裏は意気込んでいるが、角川氏がそれを今日の発表にしたらどうかと言ったところ、「いや、謙虚に50万と言いたい」とスタッフたちが語ったという裏話で会場の笑いを誘った。その上で、同氏は「パッケージの世界で100万本売るというのは、社会的存在として認知される、メディアとしてひとり歩きし始める数字」であると述べ、「そういう点では、やはり100万本を目指して欲しいと心から思います」とコメントした。

株式会社角川グループホールディングス
代表取締役社長の佐藤辰男氏が冒頭の挨拶をつとめた。
株式会社角川グループホールディングス
取締役会長の角川歴彦氏が乾杯の音頭を取った。

最新PV上映のあと、株式会社角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏が登壇し、日本及びアジア地域での発売日が6月14日であること。北米では6月12日、豪州では6月13日、欧州では6月15日と、6月第3週に世界同時発売となることが発表された。さらに、本作の開発の経緯を振り返り、3年の間にさまざまな困難に直面したと語った安田氏。特にワーナーブラザーズとは激しい交渉を行い、「パートナーシップを組むのに相当時間がかかった」という。

しかし、決断をしてもらったあとは、新しいゲームIPに取り組むリスク・夢を共有できたと説明し、脚本にハリウッドの映画監督であるジェームズ・ガン氏を起用できたことや、欧米のギャグのツボをおさえた演出にこだわれたのは、ワーナーの協力のおかげであると改めて感謝の意を述べ、「この大型プロジェクトに関われたことは、若い人たちにとって貴重な経験、大きな財産となるのでは」と語った。

株式会社角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏は
「日本発のオリジナルゲームを世界で成功させたい」
と意気込みを語った。
安田氏によるとジュリエットのチアガールらしい
アクションを実装するところで行き詰まり、
プロジェクトが危機的な状況になったこともあったという。

続いて、グラスホッパー・マニファクチュアのCEO須田剛一氏がゲームについて説明。単純なボタンのガチャ押しでも遊べるが、奥深いコンボチェーンも繰り出せる濃厚なアクションゲームに仕上がっていることを強調した。さらに、ジュリエットの横にいる首だけの彼氏である恋人のニックもアクション要素として大活躍することを明かすなど、「これまでとは違う、怖いだけのゾンビゲームではなくて、ポップでキュートでそして血が出て虹が出てという、普通では考えられないアクションゲームになっています」と述べ、「ぜひ、ポップコーンとピザとコーラを食べながら遊んで、コントローラーをベトベトにして本作を楽しんでください」とユニークな言い回しで本作の魅力をアピールした。

角川ゲームスプロデューサーの設楽昌宏氏も、1番最初に出てくるゾンビがいきなり下品な下ネタを言ってしまう「おバカなゲームである」と紹介。ジャンルを“ハッピー・ゾンビエンターテインメント”とうたっているのは「どなたも不幸にならない、誰もが楽しんで遊べるゲームだから」と語り、「みなさんに愛されるゲームとして世の中に広めていきたい」と、このゲームの魅力であるおバカさ、ハチャメチャさを強力にアピールした。

グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏は
GDC2012から帰国したばかりとのこと。
本作のプロデューサーをつとめた
株式会社角川ゲームスの設楽昌宏氏。

さまざまなスペシャルコンテンツも紹介された。一番の目玉は主人公・ジュリエットの声が人気声優の日笠陽子さん、喜多村英梨さんのダブルキャストになっていること。PS3版では日笠陽子さん、Xbox 360版は喜多村英梨さんが利用可能になっており、ストーリーモードをクリアするか、後述のPREMIUM ERITIONの初回特典「パーフェクト・アンロックコード」を使用すれば、ふたりの声を自由に選択できるようになる。

ここで、スペシャルゲストとして日笠陽子さんと喜多村英梨さんが登場。喜多村さんは「この作品の持っているバイオレンスだけどポップで明るくて、斜め上をいくようなエッジのきいた部分を、ジュリエットちゃんの天真爛漫さで勢いづけられるように演じました」とコメント。アニメっぽくならないように気をつけたという日笠さんは「同じキャラクターであっても演じ方が違っていて面白いので、ぜひ両方やって欲しいなと思います」と語ってくれた。

日笠陽子さんはこのゲームなら
チキンな自分でも楽しめるとコメント。
喜多村英梨さんによるとビジュアルやサウンドが
ゲーマー心をくすぐるという。

本作にはほかにも鈴村健一さん、島田敏さん、浅野まゆみさん、伊瀬茉莉也さん、渡辺明乃さんといった豪華声優陣が多数出演。ボスキャラクターのゼッド役にスネオヘアーさん、ジョーズィー役にROLLYさんという有名アーティストが起用されていることもあわせて紹介された。サプライズゲストとして登壇したスネオヘアーさんは「ゼッドは“メスブタ!”とか、自分が普段使うことのないヒドイ、汚い言葉を言うんで心が痛みました」とコメント。

開口一番「来る前に交通違反で捕まっちゃいました!」と言って笑いを取ったROLLYさんは、「ジョーズィーは太い声のキャラなので、イメージを壊さないように気をつけました」と語った。設楽氏によるとROLLYさんのキャラクターは歌いながらしゃべるため、高音と低音を吹き込んでもらってハモっている感じにしたとのことで、ROLLYさんも「レコーディングみたいだった」と振り返った。

ROLLYさんはファッショナブルで
ゴージャスなゲームだと本作の魅力をアピール。
スネオヘアーさんは子供の頃、ゼッドのような
ミュージシャンに憧れていたのだという。
ジョーズィー ゼッド
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本作に出演している声優の渡辺明乃さんは本イベントの司会進行をつとめた。

本作の目玉のひとつであるジュリエットの豊富なコスチュームの数々も発表された。ノーマルコスチューム11着のほか、角川コラボコスチューム5着、PREMIUM EDITION限定コスチューム9着の計25着を用意。角川コラボ作品は「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」、「これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド」、「デッドマン・ワンダーランド」、「魔乳秘剣帖」の4作で、これらはPREMIUM EDITIONと通常版のどちらでも利用できる。

宮本 麗 (みやもと れい)
「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」
毒島冴子(ぶすじま さえこ)
「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」
ハルナ「これはゾンビですか? オブ・ザ・デッド」 シロ「デッドマン・ワンダーランド」
魔乳千房(まにゅう ちふさ)「魔乳秘剣帖」

コラボの経緯について、「これはゾンビですか?」のプロデューサーの蜂屋誠一氏は「主人公がゾンビで、魔法少女のハルナはチェーンソーで変身するのでゾンビ、チェーンソーとくればウチだろということで、ガッツリやろうということになりました」と説明。蜂屋氏はハルナの衣装を着たジュリエットを見たのは今回が初めてとのことで、「アニメでは絵柄が可愛らしいんだけど、リアルなCGで見るとこれはエロいな(笑)」と語り、「ゾンビ」のファンに、ぜひプレイしてみてほしいとコメントした。また、9月23日にはディファ有明で「これはゾンビですか?」キャスト総出演のイベントが行われるとのことだ。

株式会社角川書店
プロデューサーの蜂谷誠一氏がコラボの経緯を説明。
ハルナのコスチュームを着て登壇したのは
プロダクションエースの上倉万実さん。

最後に「PREMIUM EDITION」の限定初回特典「パーフェクト・アンロックコード」の紹介が行われた。この特典コードは本作のさまざまなコンテンツの入手条件を一気にアンロックするというもので、これを使えば各プラットフォーム専用のプレミアムコスチュームをはじめとする、全25種類のコスチュームを簡単に入手できる上、ジュリエットのダブルキャストボイスも自由に選択できるようになる。また、安田氏より全国主要都市での体験会の実施をはじめ、本作の魅力を伝えていくさまざまな試みを用意していることも発表された。今後どのような展開を見せてくれるのか、続報に注目したい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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