イチオシのギャルゲーを大ボリュームで紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。第10回はサイバーフロントより2012年4月12日に発売されるPSP用ソフト「PrincessEvangile PORTABLE(プリンセス エヴァンジール ポータブル)」の魅力をお届け!
目次
三度の飯よりギャルゲーが大好きな私が己の煩悩の赴くまま旬のイチオシゲームを紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。今回紹介するのは、サイバーフロントさんより4月12日に発売される「PrincessEvangile PORTABLE」です。
本作は、「Gift」などでお馴染みのPCゲームメーカー「MOONSTONE」が2011年7月にPCゲームとして発売した「Princess Evangile~プリンセス エヴァンジール~」のPSP移植作です。PSPでの表示に最適化した画面構成でゲームを楽しめ、さらに新規描き下ろしイベントCGが多数追加されています!
女子校に一人転入することとなった主人公が、1年間の学園生活を体験するというストーリーは、ありそうで無かったボリュームたっぷりの内容となっています。また、登場する女の子たちもヒロインのみならず、みな個性的で可愛らしい女の子ばかり!主人公、羨ましすぎるぜ…。
というわけで、今回もゲーム内容を紹介するとともに、一足先にプレイさせていただきましたので、そのファーストインプレッションをお届けしますよ!まずは本作のストーリーとヒロインをチェック!
ストーリー
ごきげんよう。――突然だけど、あなた、女子校へ入学してみない?
3月のある寒い夜のこと。膨大な借金を負わされた主人公は、行くあてもなく街をさまよっていた。そのとき、数人の怪しげな人物に絡まれていたヒロイン・瓏仙院理瀬と出会う。主人公は危ういところで彼らを撃退し、理瀬を守りきる。
そんなことから理瀬は主人公のことを見所のある男子と判断し、とある計画を話してくる。その計画とは、街でも有名なお嬢様学校・“私立ヴァンセンヌ女学園”に、留学してくれないか──というものだった。
ヴァンセンヌ女学園の理事会は、“男女共学化”の方針をめぐって、まっぷたつに割れているという。論争は長年続き、もはや事態の収拾は不可能と見た理事長(理瀬の祖母)は、サンプルとして一人の男子生徒に“留学”してもらい、それをもって共学化の是非を判断することにした。そのサンプルとして認められた主人公は、ヴァンセンヌに入ることにするのだが……。
ヴァンセンヌには、“白百合会”と“紅薔薇会”という二つのグループがある。理瀬は白百合会のリーダーであり、共学に向けて活動していこうとするのだが、会の役員はそれに反発して、全員が辞めてしまう。理事会では意見が二分されていても、生徒たちの九割九分は共学に反対だった。
入って早々、先行きの怪しさを感じる主人公。その上留学を続けるには、一つの条件があった。1学期の最後、主人公の存在の是非を問う選挙で勝利しなければ、主人公は放校処分となってしまうのだった。
はたして、女子校にたった一人の男子である主人公は、 生粋のお嬢様──Filles de la Vincennes(ヴァンセンヌの乙女たち)に受け入れられるのか!?
キャラクター紹介
瓏仙院理瀬(ろうせんいん りせ)
学園の理事長の孫。改革派の急先鋒。というより、現時点では、生徒の中に改革派は彼女一人しかいない。一名、Soleil D‘Ecole(学園の太陽)。その名が示すとおり、ヴァンセンヌでは一目置かれた存在である。
学園で抜群の人気を誇るが、その開明的な物事の考え方から、少し近寄りがたい存在とも思われている。そうした意味でも、まさに“太陽”なのだった。主人公と出会い、「この人なら」と留学を打診した。本人は、「やっぱりあたしって見る目があるわ」などと喜んでいる。
※一名…生徒たちが好んで付ける、ニックネームみたいなもの。その生徒の、一種のステータスを表す場合もある。
北御門律子(きたみかど りつこ)
一名はBelle Epine(うるわしき棘)。近寄りがたい雰囲気と抜群の容姿から、そんな一名が付けられた。白百合会の理瀬が会頭に就任して“共学”を旗印にしたことから、「理瀬に対抗できるのは律子しかいない」と、紅薔薇会の会頭に担ぎ上げられた。本来、会頭職は2年生の仕事であり、1年生ながら抜擢されてしまったことを、律子は少し気に病んでいる。それは、規則や慣習から逸脱することを嫌うためだった。
だが律子自身、共学には大反対だった。それはやはり、規則を変えることを嫌うからで、べつに男子が嫌いというわけではない。好きも嫌いもなく、完全に無関心。自分とは無縁の存在と思っている。律子の会頭就任を機に、紅薔薇会は“女子校の維持”を公約に掲げることになる。
綾佳の妹。ヴァンセンヌにおいて異色のキャラクターである姉を、しょっちゅう説教しているが、根っこのところでは姉として慕っている。
北御門綾佳(きたみかど あやか)
“ヴァンセンヌの乙女”にはめずらしく、くだけてさばけた性格。異色のキャラクターであり、周囲からも変わり者として見られている。美人でスタイルもいいのに一名を持っていないのは、そのためだった。一名の代わりに、「北御門さまの妹さんではない方」などと言われたりする。
傾向としては改革派だが、来年には卒業ということもあり、あまり興味がない。だが主人公に対しては興味津々。何かとからかい混じりのアプローチを仕掛けてくることになる。妹の律子からは何かとお説教をされているが、柳に風と受け流している。だが根っこのところでは妹のことを愛している。
鷺澤千帆(さぎさわ ちほ)
主人公の幼なじみ。ヴァンセンヌ女学園という、互いにとって意外な場所で、1年ぶりの再会を果たすことになる。ヴァンセンヌは前期・中期・後期の3課程からなっており、千帆は後期課程から入学した。
「1に前期、2に前期、3・4がなくて、5に中期」といわれるほど、早くに入学した人が上に見られる。そんな校風のせいで、千帆は学園内では目立たない存在だった。生徒たちが好んで付ける一名も持っていない。前期から入っていれば人気者になったことは想像に難くないが、本人はとくに気にはしていなかった。
主人公と再会できて、千帆は飛び上がりたいほど喜んだ。だがそんな内心とは裏腹に、主人公に対して辛く当たる。離ればなれになっていた間に、何か誤解が生じてしまったようなのだが……。
さて、ストーリーとヒロインを通して、舞台となるヴァンセンヌ女学園の雰囲気が見えてきましたでしょうか。伝統があるということで、良くも悪くも慣習に縛られているこの学校に、主人公である小此木正也が転入することで一体どのような変化をもたらすことになるのか注目ですね!
次のページでは、実際にゲームをプレイして感じた各ヒロインの魅力と、本作に登場するその他のキャラクターにも触れていきますよ!
各ヒロインの魅力をチェック!
ここでは、私の独断と偏見による、各ヒロインの魅力を紹介!ゲームスタート前の参考にしていただけますと嬉しいです!
瓏仙院理瀬
正也が転入するきっかけを作った理瀬は、とにかく行動力抜群の女の子。正也との出会いも本来外出禁止のヴァンセンヌ女学園から、理由があるとはいえ無断で外出していることで始まっていますし、正也の入学後、白百合会の会頭として、また、改革派の急先鋒として大きな存在感を発揮していきます。
そんな彼女ですが、一名がついていることからも明らかなように周囲からは一目置かれています。そして、一名である「Soleil D‘Ecole(学園の太陽)」も示すとおり、その明るくて気さくな性格は理瀬の大きな魅力になっていると思います。
正也には最初から好意的ですが、女子ばかりの環境で育ったせいか自分の気持ちに少し戸惑っている様子で、ヤキモチを焼く場面なんか可愛らしいです。可憐で美人で、そして愛嬌もあるなんて素敵すぎです!!
北御門律子
律子は、規則を何よりも重んじてはいますが、別に冷たい女の子というわけではありません。言動は近寄りがたい雰囲気を醸しだしてはいるものの、ベッタリひっついてくる妹分・柳瀬このみを大事にしていたりと、優しい部分も見れ隠れします。
つまりは、「ルールを守る」という、自分自身の行いに忠実なだけなのだと思います。実際、正也に対しても最初はあまり好意的な態度は見せませんが、その人となりを見るにつれ、また、姉である綾佳に対する正也の対応にも思うところがあったようで、次第に態度を軟化させていきます。
また、きっちりしてはいるものの、やはり女の子ということで、可愛らしい一面もありますよ!そちらはぜひゲームをプレイしてチェックしてください!
北御門綾佳
妹の律子とは正反対に、さっぱりした性格の綾佳は、ヴァンセンヌ女学園の生徒らしからぬ大胆な行動で正也の前に現れます。ヴァンセンヌ女学園では変わり者とされる綾佳ではありましたが、正也はそんな彼女に対して逆に親しみやすい印象を持つことになります。
また、綾佳は基本的には面白いと思うことが大好きで、正也に対してもちょっとしたイタズラを仕掛けます。もちろん、悪気があってやっているわけではないのですが、そういったところが周りに悪い印象を与える側面もあるようです。
意外といってはなんですが、女の子らしい一面も持っており、また、本作に登場するキャラクターの中では年上ということで、お姉さんらしい場面もあったりします。演技をしている場面と、本当に恥じらっている場面、一体どちらなのか意識してみると、より一層楽しめると思います!
鷺澤千帆
正也の幼なじみである千帆とは、お互いにとって驚きの再会を果たすこととなりますが、当初は正也に辛く当たることとなります。その内容についてはネタバレになりかねないので触れませんが、その間、千帆はかなり強い気持ちで正也を拒絶します。
そのいざこざが終わってからの彼女は、持ち前の快活さと人当たりの良さを遺憾なく発揮し、正也とその周囲にすんなりと馴染んでいきます。同時に、ひょんなことから「正也爆発しろ!」と言わんばかりの理瀬とのやり取りが見れたりしますよ!
そして、正也に対してのややツンデレ風味な反応がまた可愛らしい!ぜひ楽しんでもらえればと思います!
その他にも魅力的なキャラクターが多数登場!
本作では、ヒロインの他にも魅力的な女の子たちがいっぱい!ここでは、サブキャラクターとして登場する女の子たちを簡単にではありますが紹介します!
上宮城瑠璃子(かみやぎ るりこ)
瑠璃子は、ちょっぴり、いや随分と世間知らずなお嬢様で、正也ともショッキングな出会いを果たすこととなります。その後も、なかなかに危ない発言を連発し、周囲の度肝を抜かせます。
また、周囲からは避けられがちな千帆とも分け隔てなく接するのも彼女の大きな魅力だと思います。もちろん本作のマスコットともいえるペットのパンターベルの存在も欠かせませんよ!
柳瀬このみ(やなせ このみ)
律子をお姉さまと慕うこのみは、薙刀を嗜む猪突猛進な女の子。最初は改革の象徴である正也に対して突っかかった態度を取りますが、とある出来事をきっかけとして、少しずつ正也への接し方が変わっていきます。
基本的にはいい子なのですが、思い込みが激しいため、空回りすることも多々。「Mignon Poupee(愛らしいお人形さん)」という一名の如く、小動物系の可愛らしさがありますよ!
野木民恵(のぎ たみえ)
一名を「Sombre Scanner(闇のスキャナー)」という、まさに報道に命をかける女の子。正也の入学後から日々密着取材を敢行し、そこで見たことを中立の立場でありのまま報道するという、意外にも(?)真摯な報道スタンスをとっています。
また、カメラに結構な自信を持っていまして、場面に応じて見事な写真を撮影します。それがまた、正也の印象に大きな影響を与えることになるのですが…。
目加田美月(めかた みつき)
理瀬の親友だった美月ですが、生徒会長である摩理香と“姉妹”の関係になって以来、疎遠になってします。しかも、理瀬の改革を阻止するため、本来自身がなるはずだった紅薔薇会の会頭を律子に譲るなど、摩理香の意向に寄り添う形で行動します。
一見すると、ただ柔軟さに欠けるだけで悪い子ではないと思うのですが、どうにも理瀬に対するある感情がそうさせているように感じます。序盤からそのあたりは見え隠れするので、そちらも意識しながらゲームを進めてみるといいかもしれません。
妙義摩理香(みょうぎ まりか)
生徒会長であり、「La Toute Soeur(みんなのお姉さま)」と呼ばれる摩理香は、自身に絶対の自身を持つ女の子で、言動にもその部分が見え隠れします。だからこそ多くの人に慕われ、信頼を勝ち得ているということだと思います。
その背景にはとある理由があるようですが、そのあたりはゲーム内で明らかになっていくので、ぜひそちらを見ていただければと思います。
発売前に店舗別予約特典をもう一度チェック!
さて、ゲームの発売が近づいてくると気になるのは店舗別の予約特典ですよね!予約特典のイラストは全て、キャラクターデザインを担当したやまかぜ嵐氏、彩季なお氏による描き下ろしとなっていますので、まだ予約してないという方は、各店舗へご確認の上、予約しちゃってください!
店舗特典イラスト
ソフマップ
特典:テレホンカード
イラスト:やまかぜ嵐
ゲーマーズ
特典:テレホンカード
イラスト:やまかぜ嵐
メディアランド
特典:ブロマイド
イラスト:彩季なお
※画像は見本品です。実際の特典とは異なる場合がございます。
※数量に限りがございますので、詳しくは各店舗にお問い合わせください。
ここまでで、本作についておおよその内容は確認できたでしょうか。正直攻略可能なヒロインが4人だけというのはもったいないぐらい、個性的なキャラクターたちになっていますよ!いよいよ次のページでは、本作のプレイインプレッションをお届けします!
プレイインプレッションをお届け!
本作は、基本的にはテキストを順に読み進める、通常のテキストアドベンチャーゲームです。序盤の共通ルートではほとんど選択肢は存在せず、正也が“Filles de la Vincennes(ヴァンセンヌの乙女たち)”に認めてもらい、“Premier Jugement”と呼ばれる生徒投票で過半数以上の支持を得ることを目的に進行していきます。
本作ならではの面白い特徴として、元々ヴァンセンヌ女学園がミッション系の学校であるということから、聖書の言い回しが多用されており、また、フランス語の表現が多数使われています。ヒロインたちが馴染みある感じで使っているため、主人公の正也目線に立ってひとつひとつの言葉を捉えられると思います。
さて、肝心のお話についてですが、思った以上に閉鎖空間での女性キャラクターの心情が深く描かれていまして、各々の立場、状況、そして正也の留学という革新の一石が投じられたことで、ヴァンセンヌ女学園内ではさまざまな出来事が起こります。
そして、各話ごとに、攻略対象ヒロインとサブキャラクターの個性豊かなエピソードを見ることができます。そして、話が進むごとに正也自身についてもより多くのことが明らかになって、徐々にストーリーに没入していきます。
また、1年間のストーリーを26話で描くというのも1話ごとに丁度いいボリュームで話を追えるのでプレイしやすかったです。しかも、想像以上のボリュームで私もやっと個別ルート(ちなみに律子一択)に入れたところぐらいですので、読み応えもかなりあると思います。
あと、PSP版の操作についても軽く触れておくと、通常のボタン操作に加え、Lボタンを押すことでショートカットメニューを開くことができます。セーブ・ロードやオートモード、システム設定などはこちらで操作すると効率良くプレイできるのはないでしょうか。
女子校に男が一人留学するということで、女の子とイチャイチャするというイメージを持たれるかもしれませんが(まあ実際そういう場面は多いのですが…(笑))、話自体もしっかりと組まれているので、ストーリーを追って楽しんでもらうといいと思います。その上で、意中の女の子とのエピソードを存分に堪能してください!
第10回、いかがだったでしょうか。特殊な環境だからこそ芽生える恋心…というのは当然私にはありませんが、本作ではそういった状況下で交流を重ねていくことで互いの距離を縮めていく流れが楽しめると思います。もちろん、私もこれから律子とそういう関係を積み重ねていくのですよ!!
ということで、今回はここまで。最近、興味いっぱいのギャルゲーがたくさんで選ぶのが大変ですが、次回もおそらく近いうちに掲載できるかと思いますのでお楽しみに!
(C)MOONSTONE・CYBERFRONT
※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。
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