9月20~23日の4日間にわたって開催された「東京ゲームショウ2012」のセガブースでは、PS Vita版「ファンタシースターオンライン2」がプレイアブル出展されていた。今回のゲームショウで初のプレイアブルとなった本作のプレイインプレッションをお届けする。

「ファンタシースターオンライン2」は、すでにサービスが開始されているPC版をフラグシップとして複数プラットフォームで展開されているタイトル。サブデバイス的な位置づけのスマートフォン版が今冬に、今回の東京ゲームショウで初めてプレイアブル出展されたPS Vita版が2013年春にサービス予定となっている。より多くの人にプレイしてもらいたいという方針により、どのプラットフォームもダウンロード、基本プレイが無料となっているのがポイントだ。

PS Vita版はPC版とほぼ同じゲームプレイが可能なものとして開発されており、セガブース内の試遊コーナーではPS Vita4台を使った4人協力プレイが体験できたほか、ステージイベントではPC版との同期プレイを行うデモンストレーションが行われた。

PS Vita版の試遊は特に人気を博しており、一般日には整理券の配布が終了してしまうほどの盛況だった。まだまだプレイできた人は少ないと思うが、ここで実際にプレイしてみたインプレッションをお伝えしていこう。

会場でプレイできたのは、森林フィールドでのロックベア討伐と、その奥でヴォル・ドラゴンとも戦えるという、ゲームショウ専用クエスト。プレイして感じたのは、まずグラフィックの綺麗さだ。

正確には、試遊を終えるまでグラフィックについて特に感想を抱かなかった。というのも、開発陣の「極力PC版に引けをとらないように制作している」という言葉通り、PC版と遜色ないクオリティに自然とゲームに入ることができたからだ。

操作面については、戦闘部分では「ファンタシースターポータブル」シリーズが踏襲されているので、シリーズ経験者であれば問題なくプレイできるだろう。ただ、やはりゲームパッドやコントローラと比べるとボタン数が少なく、タッチパネルを操作に組み込んでいるため、PC版をプレイしているともどかしく感じる部分もある。

例えば、サブパレットの使用は画面タッチで行うため、プレイしている範囲では間違って押すことはなかったものの、回復アイテムを使うのにワンテンポ遅れてしまう印象がある。ほかにも、アイテムを拾うのは○ボタンに設定されていたのだが、左スティック(キャラクターの移動)が入力された状態で○ボタンを押すと回避行動になるため、アイテムを拾うにはいったん止まるか、もしくは○ボタンを長押しする必要があるのだ。

個人的なプレイ環境を含めて言うと、筆者はゲームパッドではRボタンに位置する場所を回避行動に設定しているため、○ボタンで回避というのにも若干違和感があった。試遊ではキーコンフィグの設定が行えなかったので、製品版ではどれだけ柔軟に操作方法を変えられるかに期待したいところ。

また通信面については、PS Vita版の4人プレイは問題なく遊ぶことができた。PC版との同期プレイはステージで行われたデモの様子を見ることしかできなかったが、PS Vita版同士であれば快適に遊べる出来となっていた。もちろん試遊と製品版では環境が違うため、実際にどうなるかは今後の開発次第だと思うが、現状でもストレスなくプレイできる仕上がりになっていたのは驚いた。

PS Vita版のサービス開始は2013年春とまだまだ先の予定だが、βテストなどが行われるかなどを含めた今後の情報展開や、さらなる完成度アップに期待したい。

なお、セガブースで試遊した4人プレイではなく、SCEブースでプレイした2人でのものになるが、直撮りのムービーを掲載するので、PS Vita版の雰囲気だけでも感じでいただきたい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー