9月19日より22日まで千葉・幕張にて開催中の東京ゲームショウ2013。ここでは21日にセガブースで開催されたWii U/ニンテンドー3DS用ソフト「ソニック ロストワールド」のステージの模様を紹介する。
このステージにはプロデューサーの飯塚隆氏が登場し、PVやデモプレイを通して「ソニック ロストワールド」のポイントを紹介していった。飯塚氏はまず、本作の一番の特長は「360度の超速アクション」であるとコメント。「チューブ状の地形を自由に走り回って、さまざまなルートを探しながらプレイできる」と、その自由度の高さをアピールした。また、原点回帰ということでグラフィックはメガドライブ時代のソニックの雰囲気を再現しているそうだ。
注目すべきは3段階のスピード変更が可能になっていることだ。ソニックの足を遅くするというのはシリーズ初の試みで、これにより「速すぎてムリ」という初心者でも手軽にプレイできるとのこと。さらに、1段階上のスピードも用意されているので、上級者はさらなるハイスピードアクションも楽しめる。
2010年に発売された「ソニックカラーズ」で導入された「カラーパワー」もパワーアップして登場。これはソニックが色の力でドリルやロケットなどの姿に変身するというもので、今回もイーグルやゴムといった多彩な能力を利用できるという。さらに、コントローラーを傾けて空を飛んだり、タッチパネルを使って地面を掘ったりと、WiiU Gamepadの機能を使った斬新な操作も楽しめると飯塚氏は語った。
同時リリースされるWii U版と3DS版との連動も紹介された。3DS版では「ラジコン」というお助けユニットを作り出せるのだが、これをWii U版に転送することができる。Wii U側に取り込んだ「ラジコン」はソニックの後ろについてくるので、これを2P側が操作してソニックを助けるというわけだ。ジェット機型やヘリコプター型など、さまざまなタイプのラジコンを作成できるとのことなので楽しみにしておこう。
Miiverseを使って世界のユーザーとゲームのアイテムを共有する機能も搭載されている。ゲームを立ち上げるたびに世界中のプレイヤーから、いろいろなアイテムが届けられるので、難所で詰まったときなどに重宝しそうだ。もちろん、ローカルでの協力プレイや対戦なども楽しむことができる。
また、今作では新たな敵として「六鬼衆」という6人の鬼が登場。飯塚氏によると、ちょっとドジだったり強面だったりと、いずれも非常に個性的とのことだが、ムービーではエッグマンの部下のロボットたちを操ってソニックやテイルズを攻撃するなど、かなりの強敵であることも強調されていた。
実機プレイでは司会の竜瀬葵さんが初心者を代表してプレイ。アクションが苦手ということで、何でもないところでミスしてしまうなど、さまざまな珍プレイを披露する竜瀬さんだったが、より簡単なルートを飯塚氏に教えてもらったこともあって、見事にステージをクリアすることができた。このように初心者にかなり優しい「ソニック ロストワールド」だが、高難度のルートも用意されているとのことなので従来のファンも十分に楽しめそうだ。
ここからはサウンドディレクターの大谷智哉氏を交えて、「ソニック ロストワールド」のサウンドの魅力が紹介された。本作では飯塚氏は大谷氏に「テンポがよくワクワクするような楽しさを演出」すると同時に、思わず鼻歌で口ずさみたくなるような分かりやすい音楽を作ってほしいとお願いしたという。さらに、テーマソングではフルオーケストラで「ロストワールド」の世界を表現してもらったとのことだ。
大谷氏は「ゲームの音楽はそのタイトルが一番大事にしている部分が、もっとも感じられるものでなければならない」とゲームの音楽作りの哲学を述べ、「この作品はアクションの楽しさを徹底的に追及したものなので、“カッコイイ”“クール”“ノリがいい”といったこれまでの「ソニック」のサウンドイメージを踏襲しつつ、“楽しさ”や“ポップさ”を打ち出すことにこだわりました」と語った。
フルオーケストラのテーマソングは店頭のプロモーションムービーでも使われているのだが、これについて大谷氏は「オーケストラでなければ表現できない楽しさがあります。遊びの広がりの大きさを感じてもらえればうれしいですね」と抱負を述べた。
ちなみに、大谷氏は「メロディはいつでもアタマに浮かんでくる」そうで、会社に来る途中の駅のホームで思いついたメロディをスマートフォンに録音し、それを会社でアレンジして形にするといった方法で曲作りをしているのだという。
また、「今回のサウンドで気に入っている曲は?」と聞かれた大谷氏は、「1面の曲」「砂漠面の曲」「六鬼衆のテーマ」の3曲を選択。「1面の曲」はゲームのツカミというべき一番大事な曲で、「ここでワクワクできなければ何も残らないですから」と選択の理由を述べた。
「砂漠面の曲」については「どんなステージか、曲を聞いただけで分かるというのも今回のコンセプトのひとつで、この曲はそれが特にうまくできました」とコメント。「六鬼衆のテーマ」は最初6人のテーマ曲をそれぞれ作ると思っていたら、ディレクターから「六鬼衆を象徴する1曲でお願いします」と要望されたのだそうだ。
なぜ、そのようなオーダーになったのかというと、今回はなんでもてんこ盛りにするのではなく、余分なものをそぎ落とすことで、いい部分を際立たせることを目指してゲームが作られたからだという。そのため、強敵ならではの怖さとアクションの楽しさの両方を追求した曲になっているとのことだ。
最後に大谷氏は「ソニックシリーズは音楽も楽しみにしてくれているファンがたくさんいるので、その期待に応えようと思って作曲しました。“楽しませたい”という気持ちだけでやってきましたので、「ロストワールド」をよろしくお願いします」とコメント。また、ゲーム発売に先駆けて9月25日に本作のサウンドが2曲、iTuens Storeで先行配信されることもあわせて発表された。
飯塚氏は「いよいよ開発も終わりまして、発売も迫って参りました。今回はWiiU版と3DS版が同時に10月24日に発売となります。いろんな遊びが盛り込まれていて、ひとつひとつのステージに新しい驚きがありますので、ぜひ楽しみにお待ちください」と語り、イベントを締めくくった。
(C)SEGA
※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。
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