2014年1月23日~1月27日まで台湾・台北市「台北世貿中心」にて開催される「台北国際ゲームショウ 2014」。1月24日にSCETブースで実施された「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」ステージをレポート。
台湾最大規模の「台北国際ゲームショウ」は、今年は会場を超高層ビル「台北101」の隣に位置する「台北世貿中心(台北世界貿易センター)」に戻しての開催となる。本記事では1月24日に実施されたSony Computer Entertainment Taiwan(SCET)ブース「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」ステージの模様をお伝え。
「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」
「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」は、ダーティーで残忍なサイボーグ・ニンジャ「カミカゼ・ヤイバ」が主人公の「忍者」×「ゾンビ」アクションゲーム。日本国内では2014年3月6日にPS3/Xbox 360で発売を予定している。
オープニングでは、新たなゲームモードとして収録され、ファミコン版「忍者龍剣伝」風のシネマ演出がたまらない3D横スクロールアクション「NINJA GAIDEN Z」のPVが上映され、来場者は釘付けに。
そして、本作の開発を手がける、comcept/intercept代表取締役「稲船敬二」氏とコーエーテクモゲームス・Team NINJA「早矢仕洋介」氏がステージに登壇、ゲーム内容の簡単な説明がなされた。自分が大好きな「忍者とメカとゾンビ」を斬りまくるゲームになっていると稲船氏は話し、早矢仕氏からは本作の中文版も発売されることが明かされた。
そして現在開発中の中文版のROMを使用して、実機プレイが披露。本作では主人公の「カミカゼ・ヤイバ」を操作してさまざまなステージを進み、登場するゾンビや敵たちを斬りまくり、宿敵の「リュウ・ハヤブサ」を殺すことが目的となる。ヤイバの片腕は過去にリュウに斬り捨てられた時のもの。
本作の世界には人間はいないようで、ゾンビが大量に襲ってくる。謎の世界も含め、物語の背景もゲーム内で明らかになるようだ。ヤイバは刀の他にサイボーグアームで多彩な攻撃、敵の体の一部を奪って武器にすることも可能。血しぶきや剣戟のエフェクトも妖しく美しい。技によっては特別な演出も見られる。
ピエロのような敵も登場し、トリッキーな動きでヤイバに襲いかかる。敵の攻撃を刀で防御すると「NINJA GAIDEN」らしい、刀のつばぜり合いのSEも聞くことができる。全体のグラフィックはアニメでもなく、マンガでもない、アメリカンコミックの表現に近い演出が採用されており、目まぐるしく動く。ヤイバの体力が低下すると全体がモノクロになる演出が。また、おどろおどろしいだけでなくユーモアの要素も入っている。各キャラの台詞の掛け合いの必聴とのことだ。
そして中文版の発売日が、2014年3月18日・プラットフォームはPS3、価格は1,780NT$と早矢仕氏から発表され、会場は沸き上がる。さらにcombept社の稲船敬二氏が手がけているPCゲーム向け横スクロールアクション「Mighty No.9」とのコラボとして、主人公「ベック」のコスチュームが中文版にも予約特典に追加することが明らかに。
すでに日本でも発表されているが、映画「ヌイグルマーZ」とのタイアップとして、初回封入特典にコラボコスチュームが追加されること、そしてTeam NINJAが手がける「DEAD OR ALIVE 5 Ultimate」に参戦するリュウ・ハヤブサ用に「ゾンビが張り付いたコスチューム」を予約特典に追加することも早矢仕氏から明かされた。
そしてステージの最後には、稲船氏と早矢仕氏のサインが書かれたオリジナルTシャツを来場者にプレゼントするコーナーが実施。レアな賞品に会場からは大きな声が響きわたっていたぞ。
ステージ終了後の台湾メディア向けインタビュー
――まず台湾を訪れてどうでしたか?
稲船氏:台湾は何度も来ていますし、ご飯も美味しく、人も優しく、お世辞ではなく台湾は大好きなので、何度も来たくなりますね。
早矢仕氏:台北ゲームショウに来たのは初めてなのですが、街自体も、ショウも活気にあふれており、これからどんどんゲームが盛り上がっていくと感じることができて、すごく嬉しかったです。
――「NINJA GAIDEN」のようなセクシーな女性キャラクターは登場しますか?
早矢仕氏:そのような要望があると思い、ヤイバをサポートする「ミス・マンデー」という女性キャラクターが登場し、ご期待に添えるような体型になっています。ただ西洋のデベロッパーと一緒に作っているので、我々が作るものとは違った女性に仕上がっているのではないかと思っています。
稲船氏:ミス・マンデーのセクシーなスタイルも魅力なんですが、ヤイバとの駆け引きが特にとても面白いので、ぜひ注目して聞いてもらいたいです。
――TGS2013で試遊しましたが、今回カメラを自由に操作できるようにしたのはなぜですか?
稲船氏:カメラアングルの変更は本作では自由ではないです。カメラの動きはかなり改善していますし、操作関係は快適になっていると思います。カメラを固定するメリットは画面内の敵を把握しやすく、集中して攻撃できたり、以前自分が手がけた「鬼武者」の経験を生かしてもいます。
――「NINJA GAIDEN」シリーズの他のキャラクターが登場することはありますか?
早矢仕氏:同じ世界を共有しているので、「NINJA GAIDEN」のキャラクターが出てくることもあります。ただ本作は「YAIBA」という新しい遊びを提供することが大事なので、ファンサービスとして皆さんが期待するようなキャラクターが出現すると思います。
――ゲームのテーマは「リュウ・ハヤブサ」への復讐ですが、なぜゾンビが登場するのですか?
稲船氏:ゾンビと戦いたいのでこのゲームを作ったので(笑)。ゾンビが出てこないとヤイバ自体が出てこないので…。「NINJA GAIDEN」本流でゾンビが出てくるとアレっ?と思う人もいると思いますが、本作では一番の「売り」となるので楽しみにしてください。
――本作を外伝、「NINJA GAIDEN」を本編と考えてそれぞれのノウハウを生かしていくことを考えていますか?
早矢仕氏:本編・外伝という意識はまったくなくて、稲船さんと作る「YAIBA」という新しいタイトルを、「NINJA GAIDEN」の世界でゾンビが登場するというイメージで題名を決めました。自分たちの意思としては新しいタイトル、新しいアクションゲーム、新しいIPを立ち上げるという意味で作りましたし、今後もこの作品を続けていくことを考えています。
――稲船さんはそのゾンビゲームが好きですか?
稲船氏:自分はゾンビゲームの元祖は「デッドライジング」だと思っています。「バイオハザード」はゾンビがメインのゲームではないですから、今でも大好きな作品です。
――最後に台湾のファンにメッセージをお願いします。
稲船氏:去年も台北国際ゲームショウに来て、すごく熱い皆さんの気持ちが伝わりました。今後も同時発売を目指して、台湾のユーザーさんをないがしろにしないように頑張ります。
早矢仕氏:台北国際ゲームショウに初めて参加して、すごく熱気を感じたので中文版を作って良かったな、と感じています。これからも自分たちが作る作品をアジアの皆さんに遊んでもらおうと肌で感じたので、このようなショウに作品を出展することを強く大事だと思いました。
――「Mighty No.9」の開発の進み具合はどうでしょうか?
稲船氏:すごく順調です。中文版も作らなきゃな、と思いました(笑)。マルチプラットフォームなのですごく大変ではありますが、順調ですよ。
――ありがとうございました。