カプコンが本日5月8日より配信を開始した「モンスターハンターポータブル 2nd G for iOS」。ハードをスマートフォンに移し、いかなる進化を遂げたのかをプレイレポートとしてお届けする。
「モンスターハンターポータブル 2nd G」といえば、2008年にPSPで発売された「モンスターハンター ポータブル」シリーズの3作目だ。「ナルガクルガ」など後のシリーズでもお馴染みとなったモンスターや、オトモアイルーが初登場するなど、あらゆる面で「モンスターハンター」の方向性を決定づけた作品であり、累計出荷本数400万本以上を達成したことからも、本シリーズを文字通りのモンスタータイトルに押し上げたことは間違いない。
そして本日より配信がスタートした「モンスターハンターポータブル 2nd G for iOS」は、その名の通り同作をiOS向けに完全移植したアプリとなる。本作は有料アプリ(税込価格:1,600円)で、一度購入すればオリジナル版で配信されたほぼすべての要素を追加課金なしで楽しめる仕様。ダウンロードクエストもコラボクエストを除くすべてが収録されている。また、グラフィックには手が加えられており、高解像度によってより美しく、鮮明なフィールドで狩りを楽しめるようになった。
今回、配信に先駆けて本作をプレイする機会が得られたので、気になる操作性や、Wi-Fiを介した協力プレイの感触を中心にお伝えしていこう。
タッチ操作は好感触。さらに遊びやすくなった改善点も
本作はすべての操作がタッチ操作で行えるように最適化されている。画面左下に表示されるヴァーチャルパッドでハンターの移動、そして右下の各アイコンで抜刀や攻撃、回避などの行動をとれる。また、アイコンをタッチした状態で、その周囲に表示された矢印の方向へフリックすると武器に合わせた特殊行動も可能。
ボタンからタッチパネルに切り替わったことで操作感覚がどのように変化したか、気になる人も多いかと思うが、実際に動かしてみるとすぐに慣れることができた。フリックでアイテムを直感的に選択できたり、細かな視点移動も指一本で手軽にできたりと、細部にまでこだわりが感じられる。
また、本作はMFiゲームコントローラーに対応しており、「どうしてもボタンで操作したい…」という人でも確実に楽しめるようになっている。コントローラーを端末にBluetooth接続すると、アイコンがボタン表記に変化するので、こちらもとっさの操作で迷うことはなかった。
ライトボウガンをはじめとする遠距離攻撃系の武器。 照準をあわせるアクションもすべてアイコンに集約されているので、まずはひと通りの操作を試してみるといいだろう。 |
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これは筆者の完全な私感になってしまうが、抜刀時の防御や回避は、直感的な操作ができるiOS版のほうが楽に思えた。 | |
操作感覚を思い出すという意味でも、 まずは訓練所に行ってみるといいかもしれない。 |
そして本作からの追加要素として搭載されたのが「ターゲットカメラ」と「自動追尾」だ。ターゲットカメラはニンテンドー3DS「モンスターハンター3G」以降標準仕様となっているシステムで、カメラが自動で照準マークのついたモンスターの方を向くというもの。画面をタップするだけでモンスターを正面に捉えるので、オリジナル版と比べて、狩猟が格段にスムーズになっている。
本作では、オリジナルの機能「自動追尾」を搭載。ハンターがモンスターの方を向いていなくても、常にカメラはモンスターを追ってくれる。モンスターと一対一になった局面では、特に威力を発揮するだろう。
もちろんオリジナル版と同じく、これらの機能を一切使用せずにプレイすることも可能。ターゲットカメラの設定は、狩猟中であっても切り替えることができるので、どれかひとつにこだわるのではなく、状況によって使い分けることも手のひとつだ。
シリーズ最大の魅力である4人協力プレイももちろん搭載。本作ではWi-Fi通信を利用し、いつでも快適に楽しむことができる。また、集会所内ではチャット機能も使えるため、コミュニケーションの面も問題なかった。
オンライン集会所で遊ぶには、まずiPhone/iPadに搭載されているGameCenterでアカウントを登録する。そして、オンライン集会所に入る際、全国のハンターと狩りを楽しむ「他のハンターとすぐ遊ぶ」か、身近な仲間たちと楽しむ「特定のハンターと遊ぶ」のいずれかを選択する。
「他のハンターとすぐ遊ぶ」を選んだ場合は、プレイヤーが設定した条件に合わせて自動でマッチングしてくれる親切設計になっている。また、「特定のハンターと遊ぶ」では、任意の数字をパスワードとして入力することで、簡単に仲間同士で集まることが可能だ。
実際に試してみると設定の仕方も簡単になっており、スマートフォンに合わせた遊びやすさを追求しているように感じた。今までなかなかマルチプレイをする機会がなかった人も、本作では気兼ねなく楽しめそうだ。
「モンハン」ブームの火付け役をもう一度楽しもう
筆者がPSP版「モンスターハンターポータブル 2nd G」をプレイしたのは大学生のころ。4人協力プレイという新たな遊び方のおかげもあって、まったく接点のなかった人ともゲームを遊ぶようになったりと、学生生活に華を添えた非常に思い出深い作品だ。そんな本作がこうして美しく、遊びやすくなって再登場したのは感慨深いものがある。
元は6年前のゲームであるもののシステム面はすでに完成されており、新作を遊んだあとでも問題なく楽しめる。筆者としては当時苦戦しまくったG級クエストの数々に再挑戦したいところだ。
「モンスターハンターポータブル 2nd G for iOS」概要
ジャンル:ハンティングアクション
対応:iOS6.0以上
配信:5月8日(木)
価格:1,600円
プレイ人数:1人(通信プレイ時最大4人)
対応周辺機器:MFiゲームコントローラー対応