全国の劇場で絶賛公開中の新劇場版「頭文字D Legend1-覚醒-」。本作に登場する声優陣や制作スタッフが登場するトークイベント「新劇場版「頭文字D」スペシャルイベント~覚醒~」が10月4日に東京・世田谷区民会館で行われた。今回は昼の部についてお届けしよう。
小野さんのビデオメッセージも届いたトークコーナー&志村さんによる聖地クイズ
まずは宮野真守さん(藤原拓海役)、中村悠一さん(高橋啓介役)、白石稔さん(竹内樹役)、志村知幸さん(立花祐一役)がステージに登場。続いてCGクリエイティブプロデューサーを務める松浦裕暁氏、トークショーのゲストとしてわずかな時間ながら平田広明さん(藤原文太役)、土田大さん(池谷浩一郎役)もファンの前に現れた。
まずはトークコーナー「Dトーク」から「家族と青春のD(ドラマ)」として、本作で家族ドラマや青春を感じたシーンついて。宮野さんは不器用な文太と思春期の拓海について感じられた「車を借りるシーン」を、中村さんは啓介と涼介との日常が伺えたシーンを挙げる。また、小野大輔さん(高橋涼介役)から届いた長編ビデオメッセージも公開された。
走り屋や自分の愛車について語る「秋名の走り屋と愛車のD(ドラマ)」では、宮野さんと志村さんは共に「溝落とし」が印象に残り、白石さんはギアチェンジなどの音から感じられるリアルな臨場感に感動した様子。中村さんは昔バイトで購入したバイクについて話し、松浦氏は劇場版にあたり「漫画のような質感」にこだわったという。例えば溝落としのシーンでカメラが回り込む際、実は車の長さがリムジンくらいになっているが、画面の迫力を重視した上での作りになっているそうだ。
物語の舞台となった群馬の各所を志村さんが巡り、クイズを出題する「頭文字 志(イニシャル シー)」では、作中に秋名湖として登場した「榛名湖」をはじめ「あげうどん」「りんごの天ぷら」といった名品も紹介。また「伊香保 おもちゃと人形 自動車博物館」では、ハチロクと藤原豆腐店の再現展示も行われているのでぜひ訪れてみよう。
手に汗握るアーケードゲームバトル
「頭文字D アーケードゲームバトル」では、セガの最新作「頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ」による対戦プレイが行われた。まずは制作にも協力したプロレーサーの番場琢氏が、難易度・超上級の「椿ライン/下り/晴れ/昼」でデモ走行を実施。
ドリフトなど実写さながらの迫力ある映像はもちろん、アーケードゲームの経験も豊富な番場氏の華麗なテクニックには会場中のファンが見とれてしまうほど。
なおプレイ中は、画面の左下には簡易マップ、画面中央には次のカーブに対する注意標識が出現するので参考にしよう。また、対戦では実際の車と同様に画面上部へバックミラーが現れ、背後に迫るライバルを確認できる。
軽く130キロ以上のスピードを出しつつゴールを決めると、プレイヤーへは壁にぶつからず出来る限りブレーキを踏まず、スピードを落とさないよう意識してほしいというアドバイスがおくられた。
続いて、声優陣による1対1の対戦モードへ。白石さんはイツキと同じく「LEVIN SR (AE85)」、志村さんは「GT-R NISMO (R35)」を選び、コースは「妙義/下り/晴れ/昼」。また、宮野さんは拓海の「TRUENO GT-APEX (AE86)」を、中村さんも啓介の「RX-7 Type R (FD3S)」を選択し、コースは「赤城/下り/晴れ/昼」と、まずはどちらも中級からスタートする。
対戦では車同士の激しいぶつかり合いが加わり、その演出にはゲームだと分かっていても思わず身が縮まってしまうほど。番場さんによれば、コーナーではなかなか抜きにくく無理をしてもスピードも落ちるだけなので、一旦準備を整えた後に直線に入ったところで一気に追い抜くと良いそうだ。逆に前方を走っている場合は、バックミラーを見ながら蛇行してプレッシャーを与えると抜かれ難くなる。妙義と赤城は比較的長めのストレートが多いので、対戦時する際には気にしておこう。
対戦で勝利した志村さんと宮野さんによる決勝戦は、どちらも車種を「RX-7 Type R (FD3S)」に。コースはもちろん「秋名/下り/晴れ/夜」だ。夜は昼に比べ、ややバックミラーで相手の距離を確認しにくい印象を受けるので注意。一度プレイを経験した後のためか、軽快に飛ばす志村さんと宮野さん。序盤のデッドヒートを制してリードを守っていた宮野さんだったが、番場さんのアドバイスを忠実に実行した志村さんが終盤にほど近い直線で追い抜き、そのままフィニッシュを決める。
志村さんは「主役に勝っちゃいけないと思いつつも、年長者として負けるわけにはいない!」とコメントし、喜びを露にしていた。
音へのこだわりが見えた制作トークスタッフ&生シーンの生アフレコ
制作スタッフトークには番場氏と松浦氏に加え、音響監督の清水洋史氏も登場。サーキットを借り切って行った音声収録の様子や、車に同乗してドリフトを体感した際の様子を映像で披露する。コース上だけでなく車のあらゆる箇所に9本のマイクを取り付けて収録したことで、トークコーナーで白石さんが絶賛したような非常にリアリティある音響が作られたそうだ。
最後に名シーンダイジェストとして、劇場版から選りすぐった名場面を生アフレコで再現。圧倒される演技とここでしか見られないようなアドリブをふんだんに交え、開始から終了までファンの笑い声が絶えないイベントとなった。