カプコンは1月18日、「モンスターハンター」シリーズのイベント「モンスターハンターフェスタ’15」の東京大会を千葉・幕張メッセにて開催した。
既にこちらの記事でもお伝えした通り、テオ・テスカトルやクシャルダオラの巨大バルーン、ペイントボールをモンスターに投げる「ペイントボールストライクアウト」などさまざまなアトラクションが展示され、大いに賑わいをみせたモンスターハンターフェスタ’15。こちらの記事では、イベントの後半に行われたメインステージと、公式全国大会の東京地区決勝戦の模様をお届けしていく。
「教えて藤岡先生!4Gスペシャル!」では、数々の裏設定からゲッターズ飯田さんらによるモンハン占いも!
最初にお送りする「教えて藤岡先生!4Gスペシャル!」は、モンスターハンターフェスタではすっかりお馴染みとなりつつある、ディレクターの藤岡要氏と助手のプロデューサー・小嶋慎太郎氏が「MH」シリーズの世界観やモンスターの知られざる生態について分かりやすく教えてくれる人気コーナーが、「4Gスペシャル」としてさらに進化したもの。
今回はまず「4G」から登場する「ケチャワチャ亜種」についての話題からスタート。亜種は通常のケチャワチャと異なり火を噴くような攻撃を行ってくるのだが、実はこれは、身体の中で作成された可燃性の高い体液が外気と触れることで発火し、結果として火を噴いているように見えているのだという。
また「4G」の看板モンスターとも言える「セルレギオス」についても言及。本来飛竜種であるセルレギオスは、風をうまく使える個体ほどより高い位置への飛行が可能で、自然と広いテリトリーをもつ強力な存在となる。そのため本来は、高地に出現するモンスターなのだが、とある理由によってゲーム中では砂漠エリアに出現するようになっているという。
松ぼっくりのような形状をした鱗を何発も飛ばし、“裂傷”の状態異常を与えてくることも特徴だが、実はこの鱗はカミソリ状のものが何重にも重なることで1枚の鱗になっており、これが対象に命中してから体内で炸裂することで、より複雑で治療が難しい状態のダメージを与えてくるという、裂傷のカラクリも明かされた。
また強い個体ほど鱗もより複雑で強力なものになるため、自分の強さを示すために巣の近くに大きな傷をつけ、マーキングを行う習性があるというのも興味深い。
加えて、事前にユーザーから募集していた質問への回答コーナーも行われたが、その中で「セルレギオスのあの特徴的な鳴き声はどうやって収録しているのか」というやや珍しい質問も飛び出すことに。
セルレギオスには甲高いものと通常時2種類の鳴き声があり、前者はトンビや鷹が空中を旋回する時に鳴る笛のような高い音をサンプリングしたもの、そしてなんと通常時は、人間の声をベースしたものだという驚きの回答が。
当然、人間のものだとは分からないように多くの手が加えられているのだが、モンスターの感情に近いものを鳴き声の中に入れたいという意図もあり、そうした手法をとっているのだと語ってくれた。
さらに、後半からは会場でモンスターハンター占いも行っていた人気占い師のゲッターズ飯田さん、その1番弟子であるぷりあでぃす玲奈さんらが登場。ゲッターズ飯田さんはこれまでの藤岡先生のコーナーにも出演しており、“モンスターの手相を占う”という、とんでもない無茶振りに答えてきたが、今回もその例に漏れず、更なる無茶振りが飯田さんに襲いかかることに。
今回占って欲しい相手として現れたのは、なんと全身をレギオスシリーズ一式で固めたハンター。さすがにグローブの上からでは手相を見るは無理だという結論に落ち着くも、予めグローブを外した状態で撮影した写真が用意されており、画面越しに手相を占うという、違った意味での無茶振りに発展するも、これにも飯田さんはすぐに対応。「日中の狩りは得意なのですが、生命線がちょっと短くてスタミナがないので、夜の狩りは苦手ですね。元気ドリンクを常にもっていくようにしてください」とモンスターハンターに絡めた小ネタも含めた占い結果を披露し、会場を沸かせていた。
しかしまだ無茶振りは続き、今度は「セルレギオス」の手から手相を占うというモンスター占いが再び行われることに。飯田さん曰くセルレギオスは「老後に副業を初めて大成功します。子供の頃に親族的に辛い思いもしていますが、不動産所得で成功するかも」とのこと。意外に重いセルレギオスの過去とあまりにも人間臭すぎる結果に、会場は爆笑に包まれていた。
全国大会への出場をかけた3部門での戦いは、開発陣の予想を上回るタイムが続出!
その後には、事前の予選を勝ち抜いてきた、タイムアタック形式で最速のハンターの座を競う全国大会に出場する権利をかけた、3部門の東京地区決勝戦が行われた。
最初に行われた「親子ハンター日本一決定戦」に出場したのは、アルナフスとクロネコニャンターズの2チーム。クロネコニャンターズはこれまでの公式大会でも多くの入賞実績があるチームだけに、アルナフスは試合前のコメントで「クロネコニャンターズと戦うのが夢だったので、ここに立てるだけでも嬉しい」と感激していた様子だった。
決勝の討伐対象となったのは闘技場に出現するテツカブラ亜種1頭で、時間が経過すると出現するリオレイアの対処がポイントになると、試合前に解説の小嶋プロデューサーが語ったが、チャージアックと操虫棍という組み合わせで挑む「クロネコニャンターズ」はなんとリオレイアが出現するよりも早い「1分54秒73」というタイムでこれをクリア。見事全国大会への出場権を獲得し、「全国で必ず優勝します!」と次の全国大会の優勝を力強く宣言していた。
一方の「女子ハンター日本一決定戦」を争うのは、「赤と黄色の衝撃」と「蒼狼と右ラージャン」の2チーム。こちらの討伐対象はケチャワチャ亜種で、スラッシュアックスと操虫棍の組み合わせの「蒼狼と右ラージャン」が「1分20秒83」というダントツのタイムを叩きだしての勝利。試合前には、「今日のためだけに100時間練習してきました」と自信を覗かせる一幕もあり、まさに練習通りの成果が出た、まったく無駄のない洗練された動きで会場を魅了していた。
そして最後に行われたのは、全てのハンター達を対象とした部門である「狩王決定戦」。これまでは予選の上位2チーム同士の戦いとなっていたが、狩王決定戦は予選を勝ち抜いてきた8チームが2チームごとに分かれてタイムアタックを行い、その中からタイムの速い上位4チームが全国大会への切符を手に入れることができるという形式となる。試合直前には今回の全国大会の優勝賞品が、カプコンのデザイナーが本気でデザインしたという「狩王コート」のデザインも披露されると、参加者は大会への闘志を一層滾らせている様子だった。
いざ大会がスタートすると、凄腕ハンター達がクリアする度、その早すぎるクリアタイムに客席からは何度もどよめきが沸き起こることに。中でも突出した早さを見せたのが予選を3位通過した「鈴天4G」チーム。この時点ではまだ明確なタイムは算出されていなかったのだが、十分に早すぎる他のチームのプレイと比較しても会場の誰もが異常だと感じる圧倒的な早さでのクリアで、あまりの一瞬の出来事に開発陣までもしばし言葉を失い呆然とし「秘孔か何かを突いたんでしょうか?」と苦笑交じりにコメント。その後に行われた予選を1と2位で通過した2チームも、共に試合前のインタビューそのプレイに触れ、「あのタイムはヤバイです」と口を揃えていた程だ。
全試合終了後には、各チームのクリア時間があまりにも短すぎために集計が間に合わず、急遽プレゼンターであるプロデューサーの辻本良三氏が呼び出され、準備が終わり次第いきなり退場させられるというハプニング(プロデューサーに対する雑すぎる扱いに会場も大爆笑)もあったものの、やはり「鈴天4G」が「1分08秒70」という度肝を抜くタイムで1位通過を決めた。「2分切れば早いほう」と思っていた当初の開発陣の想定タイムを1分近く上回るといえば、一層その凄さが分かって貰えるのではないだろうか。
結果、「鈴天4G」に加え、「すかい*ふぃっしゅ」、「∞(インフィニティ)」「UNLMITED」の全4チームが全国大会への出場を決め、他の3チームも全国大会での「鈴天4G」へのリベンジを熱く誓い、大会への闘志を燃やしていた。
東京大会での各部門のタイムは以下の通り。まだ決勝が行われていない他の地区の参加者は、このタイムを目標に更なる練習に励むのがいいだろう。
また、大会終了後には、今回のフェスタを締めくくる形で、辻本氏、小嶋氏、藤岡氏、プランナーの徳田氏、アメリカザリガニの平井善之さん、池田ショコラさん、モンハン隊のモテヤマ編集長ら本日のメインステージ・カプコンTVステージで行われていたイベントの出演者が集結。
既に販売が終了しているユニクロTシャツなどのレアグッズから、RCネコ式火竜車などの豪華景品が当たるプレゼント抽選会も行われた。最後には辻本プロデューサーが「今回当たらなかった方は、ラジオの方でお便りが読まれればプレゼントがありますので、そちらに挑戦していただければ」とちゃっかり自身の行っている「モンハンラジオ 良三の部屋」の宣伝を挟むしたたかさをみせつつ本日のフェスタを振り返り、白熱のイベントは幕を閉じた。