戦国武将×現代科学が織り成すiOS/Android/PC「信長の野望 201X」プレイレビュー!3×3の盤面が頭を悩ますフォーメーションバトルの魅力

プレイレビュー
0コメント ガッキー

コーエーテクモゲームスが本日配信したiOS/Android/PC向けアプリ「信長の野望 201X」。本稿では、現代日本を舞台に、戦国武将たちが、現代兵器を駆使して、魑魅魍魎たちと戦う…という、説明文だけでも魅力ギッシリのゲームの特徴を紹介していく。

「信長の野望 201X」は昨年開かれた同社のネットワーク事業戦略発表会にて、現在配信中の「ぐるぐるダンジョン のぶニャが」と、こちらはまだ真相が明かされていない「三國志レギオン」と共に発表されたフォーメーションバトルRPG。

本作の際立つ特徴といえば、世間を賑わせているその世界観。「まさか…ここは戦国時代っ!?」「戦国時代にタイムスリップしてしまった!?」「これは桶狭間の戦い!教科書で見たことがあるぞ!」などなど、よくありそうなセリフを筆頭に、現代人が戦国時代に飛んでしまうのはもはや様式美である昨今だが、本作は違う。

信長たちがこっちに来てしまったのだ―。

ということで本記事ではインパクトたっぷりの世界観をはじめ、頭を柔らかくして臨みたい緻密なフォーメーションバトルを紹介していこう。

時は現代、敵はUMA、手には兵器、戦うは戦国武将

ゲームの舞台は、突如開いた大穴により「幽魔(UMA)」と呼ばれる物の怪が跳梁跋扈するようになってしまった現代日本。日本全国の各地には、現代と戦国が融合してしまった「魔境」と呼ばれるダンジョンが根を張っている。

そんな超常現象に対抗するのは、現代科学の粋を極めた組織「特地解放機構」。陰陽師の末裔であるプレイヤーも所属するこの組織は、現代兵器を駆使し、日夜幽魔と戦っているのだ。そして物語冒頭、京都の魔境に飛び込んでいった解放機構のエージェントたちは、そこにいた“サル顔”の戦国武将たちと出会い、思いを同じく幽魔と戦っていることを知る。

そこから先は話が早い。現代人と武将たちは手と手を取り合った。そして、武将の手からは刀や槍や火縄銃が消えた。“郷に入っては郷に従え”の故事に習うかのごとく、ヘッドセットを装着しながらライフルやマシンガンやミサイルをぶっ放す、現代の技術と戦国の武力を兼ね備えたハイブリットな武将たちが誕生することとなったのだ。

シナリオでは時代背景のシュールさは織り込み済み

「信長の野望」「三國志」シリーズでお馴染み、本作のゼネラルプロデューサーも務めているシブサワ・コウ氏ですらも、最初にコンセプトを聞いた時は思わず絶句してしまったという、この奇想天外な世界観。誰だってそうだ。

しかし、ゲームでは「現代」と「戦国」のギャップはしっかりと織り込み済みで、現代人と戦国武将とが生み出すシュールなちぐはぐ感はギャグテイストに仕上げられている。正直なところ、シリアスに真正面からぶつかっていく展開もそれはそれで甲乙つけがたいが、手軽さと気楽さを踏まえたスマートフォン端末なればこそ、こういう味付けの方が収まりが良いのだろう。

主題は固く、掛け合いは柔らかくと、ハイクオリティなスマートフォンゲームを押し出している同社ならではのプレイフィールの良さが表れている。ちなみに現代のおなごの衣服は刺激が強いらしい。

3×3が生み出す魔性の盤面

奇門遁甲をモチーフにしたというバトルでは、自陣に縦3つ×横3つからなる、計9つの枠が設定されている。戦闘で配置できる武将は4人(戦闘不能時に投入される予備選力が+3人)。フィールドの縦軸は上から順に【前列】【中列】【後列】となり、横軸は前方にいる敵への攻撃/敵からの攻撃に係ってくる。

戦闘はターン式で、時限設定があるものの1ターンの間は余裕を持ってゆっくりと、計100回まで枠内の武将を動かせる仕様。フィールドに存在する武将たちはスライド操作で動かしていくが、縦を動かすと縦一列全て、横を動かすと横一列全てが連動する、ルービックキューブのような感覚だ。

同おもちゃの妙がいまだに理解できていない筆者だが、考えるマスは9つと少ないので、6面体に比べればある程度は直観的に練られて楽しい。

そしてフィールド上に配置していく武将たちには、

武芸者:攻撃力・物理防御が優秀、前列で攻撃可能。
戦術家:術防御が優秀、前列~中列で攻撃可能。
射撃手:現代兵器の装填カウンタが溜まりやすい。
薬師:中列で支援、後列で回復を行うことが可能。

これら4つの適性があり、この時点で色々な駆け引きに悩まされる。さらに戦場では毎ターン、マスの上に乗せると各々のスキルが発動する「吉兆(スキルマス)」が2つ、敵から強烈な攻撃を受けてしまう「凶兆(ダメージマス)」が複数設置される。

吉兆は毎ターン2つ与えられるため、既存のスマートフォンゲームにおけるスキル設計よりも気軽に利用できる。また、次ターンに持ち越せば最大4つまで表示されるので、一気呵成の攻めも可能だ。が、その上に凶兆が被ってくることもあるので、“僕の考えた最適解”は安易に導き出せない。

さらに、編成画面では各武将に「現代兵器」「武器」「防具」を装備させられる。特に現代兵器はその名に恥じぬ代物で、ターン毎に溜まっていく「装填カウンタ」の充填完了時に使用できる。1人でも強力だが、仲間と隣接して同時使用すると、その破壊力は三段撃ちの如し。兵器適性のある武将なら自由に持ち替えられるので、武将固有のスキルとはまた違うアプローチで部隊を組める。

そのほか、スキル使用時に特定の形を組むことで「陣形」が発動するなど、考えるポイントはもはや片手で数えきれない。とはいっても、スマートフォンゲームらしく“ある程度は適当にプレイ”しても大丈夫なので、最初から身構えることはない。

このフォーメーションバトルはゲームとして難しかったり、システムが複雑だったりということではなく、プレイングの受け皿の広さ×深さを体感できる、しっかりと練り込まれたルールの凄味にピントが合わされている。パズル的なシミュレーションの楽しみ、つまり「信長の野望」シリーズの血をしっかり受け継いでいるということだ。

キャラ絵の右下で光るアイコンが「装填カウンタ」。 斜め3マスでスキルを発動した時に陣形が発動できた。

スマートフォンゲームならではの基本は押さえつつ

本作はスタミナ制度、パーティの編成、リーダーの設定、上位クラスチェンジ、デイリーイベントやガチャに武将図鑑と、昨今のスマートフォンゲームに慣れている人ならシステム的に迷うことはないだろう。また、イベントなどで手に入る「勾玉」を集めることで強力な武将が獲得できるので、無課金で遊びたいという人でも安心だ。

加えて、本作ではいわゆるカード合成タイプの育て方以外に、戦闘で得られる経験値で持ちキャラを育成することもできるので、有機的に戦闘を楽しめるのは嬉しところ。そのほか、各地の魔境を解放していくとゲーム内のスポンサーと契約を結ぶことが可能。これにより毎日のプレイ特典が受け取れるのだが、そこにさらなる資金を投資してあげると、その特典アイテムもグレードアップする。

システムの基本は押さえつつ、新しい試みも取り入れる。シンプルなインターフェースでやりこみ強度を押さえる。スマートフォンゲームとしてシンプルな構成であることがそのまま魅力となっているのは、中々の強みだ。

信長の最新シーンがここにある

リッチゲームと呼ばれるようなハイクオリティ設計のスマートフォンゲームに手を出したことがない人などは、昨今言われる“ド派手な演出”が文面通り、本当にスゴイことに驚くだろう。特に同社の最近のアプリは、演出の視覚的な面白さが群を抜いている。それは「信長の野望 201X」も同様で、バトル時のエフェクトなどは「子供のお遊戯会だと思っていたら劇団が出てきた」と思うくらいスゴイ。

なお、ゲームの全体像は上述したとおり、現状では戦闘とは違った遊び方が楽しめるコンテンツなどは備わっていない。バトルに向けて戦略を精錬していくことが本作の大きな比率を占めているので、それを「サービス開始当初である」であると期待するか、「ゲームとして洗練されている」と考えるかは人それぞれ。

システム的にシンプルに研ぎ澄まされているからこそ、武将や世界観やバトルといった大きな項目に興味がフックしなければ、シリーズファン以外には色気が若干乏しいかもしれない。まあ、最近のゲームシーンは色々な角度で日本の歴史に切り込んでいるので、「信長」「戦国」「兵器」「武将」「刀」などとくれば、ユーザー側も知識武装がない方が逆に珍しいのかも?

当然、「信長の野望」ファンの中には毛色の違いにドギマギしている人はいるだろうが、プレイする際の「信長の野望だし、とりあえず」という思いを裏切ることはない出来栄えなので、人間50年、今だからこそ生まれた「信長の野望 201X」を体験しておくのはいかがだろう。

※画面は開発中のものです。

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