長野県長野市にて8月1日・2日に総合エンターテインメントイベント「ズクズクフェス2026」が開催された。ここでは「RDの遠隔推理」についてのトークライブイベントのレポートをお届けする。
長野県で行われた総合エンターテインメントイベント「ズクズクフェス2026」において、「かまいたちの夜」で知られる我孫子武丸氏原作&全面監修のミステリーゲーム「RDの遠隔推理」についてのトークライブイベントが行われた!
登壇したのは、我孫子氏自身とプロデューサーであるまんまる氏、ディレクターの鶴田氏の3名。トークライブ前半では、ゲームについて語るトークが繰り広げられ、後半ではまんまる氏がプレイしつつ、我孫子氏が実況・解説するという豪華な実況プレイが行われたので、その模様を詳しく紹介したい!

行方不明の妹を遠隔捜査で見つけ出す!?「RDの遠隔推理」
トークライブ開始後、まずは「RDの遠隔推理」について、我孫子氏が説明。本作でプレイヤー=主人公は、連絡がつかなくなり行方不明となった妹を探すため、PCを用いて遠隔で操作していくことになると述べた。

ディレクターの鶴田氏は、ここでゲーム的な2つのポイントを紹介。1つは、ミステリー小説の1ジャンルである、「安楽椅子探偵」ものという点。「安楽椅子探偵」とは、事件が発生した際に現地へ向かわず、自宅や探偵事務所の中での推理のみで解決してしまうというジャンルだ。「RDの遠隔推理」はこの「安楽椅子探偵」ものを現代風にアレンジしたものだという。
2つめは、長野を舞台にしているという点。長野の実在の映画館など、実際のスポットが登場するため、地元の人からすればお馴染みのスポットが登場しているという楽しさがあり、遠方の人にとっては、「長野にはこんなスポットがあるのか」という発見や、聖地巡礼の楽しさがあるという。

自分が捜査しているという没入感!「RDの遠隔推理」の持つ魅力
続いては、「RDの遠隔推理」という作品が持つ魅力について語られることとなった。我孫子氏によれば、本作の魅力は没入感にあるという。「ゲームをやっている」という感覚ではなく、自分が本作の主人公として、PCを駆使しているという感覚。普通のゲームと比べてやや不親切でもいいから、没入できる感覚を大事にしたとのこと。

この「没入感」という点で鶴田氏は、ネットサーフィンを駆使して捜査を進めていくという世界観と、その世界観を支えるアプリについて挙げていた。
本作にはネットサーフィンに用いるWEBブラウザのほか、SNSアプリなどといった様々なアプリが存在し、交互に切り替えながら捜査を行っていく。この自由度を高めることで、自分がアプリを操作してるかのような手触りが味わえるようにしているという。

こうしたゲームの魅力に対し、まんまる氏は別の観点から魅力を挙げた。その魅力とは、我孫子武丸氏原作&全面監修による完全新作という点。サウンドノベル「かまいたちの夜」や、小説「殺戮にいたる病」など、数々の名作を手掛けてきた我孫子氏の完全新作で紡がれる物語が、結局は何よりの魅力になるということだ。

2年以上の開発期間中苦労した点とは?
ちなみに「RDの遠隔推理」の開発には、現時点まで2年以上の時間がかかっているという。この開発期間の中で困難を感じた点に話が及ぶと、我孫子氏は「本当のPCを再現する」という点のハードルが高かったと語った。
本作は、PC内のアプリを操作することで事件の情報を獲得していくという構成になっている。このため、出来る限り、リアルなPCのように表現したかったが、もし本当にリアルなPCを再現してしまうと、プレイヤーは何をしたらいいかわからなくなってしまう。
こうした、ゲーム的に誘導しなければならないところと、プレイヤーが自分で思いついて実行するところとのバランスが難しかったと述べる。
鶴田氏も、ゲーム性とリアリティのバランス調整が難しかったと語る。検索において、キーボードによるタイピング入力も検討してみたが、仮にタイピング入力を採用した場合、Nintendo Switch版はどうするんだ……という課題が生じた。
Nintendo Switch版も、画面にキーボードを表示して入力させることは可能だ。しかし、プレイヤーが毎回スティック操作で文字を入力するよりも、検索キーワードをサジェストのようなかたちで表示し、選択肢のように選ぶ形にした方が、リアルだしサクサク操作できるのではという結論に至ったという。

長野から生まれた!「RDの遠隔推理」誕生の経緯
ここで話はゲームから若干離れ、「RDの遠隔推理」の舞台である長野の話題に及んだ。我孫子氏によると、「かまいたちの夜」を手掛けた30年前から、毎年スキーのために長野へ足を運んでいるという。「かまいたちの夜」の舞台も長野県の白馬村となっているが、当初は東京からも関西からもアクセスしやすいという軽い理由で舞台設定したそうだ。とはいえそれが切っ掛けとなり、毎年来るほどの縁になったとのこと。

また、プロデューサーのまんまる氏は、そもそも「RDの遠隔推理」開発のきっかけは、長野県のPRにあったという。そもそもは長野県のPRが目的のゲームを、長野県の学生たちと作ろうとしていたそうだ。
しかし、こうした話を我孫子氏に持ちかけたところ、「もっとすごい企画があるぞ」と、我孫子氏から逆提案を受けたことで、開発が始動したという驚きのエピソードが明かされた。

ブラウザにSNSに時計!?アプリを駆使した遠隔操作実況プレイ
ここでトークライブの前半が終わり、実況プレイを行う後半へ突入。ゲーム冒頭では、妹の捜索へ乗り出す過程が、ノベルゲーム的に描かれていく。妹が行方不明になるとともに、周辺で殺人事件が起き、不安が増大するかたちで捜査へ乗り出す……という流れだ。

ここで詳しく補足されたのが、冒頭で描かれる新幹線のホーム。長野が舞台ということで、長野駅の新幹線のホームが描かれているのだが、当初はハッキリ長野駅とわかるビジュアルになっておらず、調整を繰り返したという。単純に長野が舞台という物語上の設定だけに留まらず、実際に長野が舞台と感じられるように、臨場感なども大事に演出的にも調整されているそうだ。

冒頭のストーリーが終わると、どこかで見覚えがありそうな、ゲームセカイにおける検索エンジンのような画面が表示される。入力欄に表示されたキーワードを選ぶと、検索結果が一覧で出現。

そこで出てきた検索結果のリンクから、WEBサイトへとアクセス。WEBサイト内に表示されたリンクのような文字列は「Dワード」と呼ばれるもので、プレイヤー操作によって取得が可能だ。「Dワード」を取得することで、検索エンジンの入力欄に表示されるキーワードが増え、それによって新たな検索結果へアクセスできるようになっていく。

検索結果として表示されるWEBサイトには、すべてアクセスできるつくりで、それぞれが独立したWEBサイトとしての記事内容をしっかり備えていた。それと同時に、検索結果としてアクセス可能なWEBサイトのいくつかは、長野県の実在の施設や郷土料理となっている。
鶴田氏によれば、これらのWEBサイトのどれを見るかはプレイヤーに任されており、プレイヤーが何を見るかによって、ストーリーには影響しないものの、主人公の行動が変化していくという。ただし、ゲーム冒頭では事件と関係ないかのように見えるWEBサイトも、後々関係が出てくるかもしれないそうだ。

さらに、ブラウザ以外のアプリとして紹介されたのがSNSアプリ「Z」だ。妹が所属していたサークルのアカウントを探るというところから、SNS「Z」へアクセスすることになるという。

ネットサーフィンするためのブラウザや「Z」は、ゲーム内のPCのデスクトップから、各アプリのアイコンをクリックする形で起動する。こうした挙動は完全に現実のPCだ。ネットサーフィン時と同じように、「Z」上にも様々なアカウントによる投稿が存在している。
ちなみに、他のアカウントのフォローも可能。また「Z」上では、ハッシュタグが「Dワード」となっているとのこと。鶴田氏によると、ネットサーフィンでは取得できなかった「Dワード」が、「Z」上では取得できるかもしれないという。
ただし、やみくもに「Dワード」を取得しすぎると検索結果が増えてしまうため、どの情報が使えるものなのかわかりにくくなってしまうという側面もあるようだ。

そして実況プレイの最後に触れられたのは「時計アプリ」。デスクトップ上には「時計アプリ」が存在しており、ゲーム内の時刻を刻んでいる。この時刻がゲームとどう絡むのかは、実況プレイでは明確に説明されなかったが、こちらも何かしらゲーム進行と絡んでくるのかもしれない。

年内発売予定!現在はバランス調整を実施中
トークライブの最後に、我孫子氏からは、本作の自由度の高さが語られた。本作のPC上のアプリは、プレイヤーの意志で自由に使うことができるため、「自分だったらどうするか?」という観点で、あれこれアプリを起動するようなかたちでプレイしてほしいとのこと。
鶴田氏によると、本作は今、エンディングまでプレイ可能な状態に到達しているが、ゲーム性の部分とリアリティとのバランス調整を行っている最中だという。リリース予定は年内とのことなので、今後の続報にも期待したい。

ズクズクフェス2026 公式サイト
https://www.dreamworks-ent.com/
※画面は開発中のものです。
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