KONAMIは、アーケードゲーム「クイズマジックアカデミー」のイベント「クイズマジックアカデミー トーキョーグリモワール発表会」を、2016年4月16日に東京ミッドタウンにて開催した。
「クイズマジックアカデミー」(以下、QMA)は、全国のゲームセンターで稼働中のネットワーク対戦型クイズゲーム。さまざまなジャンルに対応した本格的なクイズと、馴染みやすいファンタジーの世界観に登場するかわいらしいキャラクターが人気を呼び、OVAやコンソールへの移植も行われ、幅広い層からの支持を集め続けているシリーズだ。
そして今回行われたのは、いよいよお披露目となる新作「クイズマジックアカデミー トーキョーグリモワール」の発表会。ここでは筆者が体験した「トーキョーグリモワール」の実機プレイレポートと合わせて、盛りたくさんのイベントの模様をお届けしていく。
照井春佳さんも駆けつけたステージイベントでは、最新情報が続々!
最初に行われたステージイベントでは、宣伝部・田中氏による司会進行の元、声優の照井春佳さん(ヴァニィ役)、プロデューサーの石原明広氏、音楽担当の劇団レコード氏の3名がスペシャルゲストとして登場。最初にPVが上映されたあと、石原氏から最新作「トーキョーグリモワール」に関する説明が行われた。
まず本作の舞台となるのは、現実の東京とは微妙に異なる、「トーキョー」と呼ばれる架空の都市。前作「暁の鐘」のEDで暁の賢者となった生徒たちが、最初の任務地としてトーキョーに赴任する形で物語は始まる。
このトーキョーと呼ばれる都市はマナが薄く、魔法を使うにはマジックアカデミーからマナを共有してもらう必要がある。そこで登場するのが「グリモワール」と呼ばれるスマートフォンのような形状をした端末で、これを用いて学園からの支援を受けることで、従来のような魔法が使用できるという設定になっている。
そうしたギミックがあるため、舞台を移しつつも、お馴染みのマジックアカデミーの先生たち名物NPCは全員が登場する。ところが、今回のステージにも出演している照井さん演じるヴァニィが、今のところ登場する予定がないことが判明すると会場は騒然。
実際に照井さんも「トーキョーグリモワール」の収録をまだ行っておらず、今回自分が呼ばれた理由も分からないままだったのだとか。当然ながら客席からはヴァニィの出演を熱望する声が噴出することになり、石原氏もたまらずタジタジに。
これまでのような実況という形は難しいものの、改めてヴァニィの出番を検討することとなり、果たしてヴァニィは今回も引き続き出演することができるのか、今後の展開に注目が集まりそうだ。
「トーキョーグリモワール」では、従来のシリーズの手触りはそのままにしつつ、いくつかの新しいコンセプトに基づいて作られているという。その1つが「温故知新」で、UIやキャラクターデザインなど、ゲームの画面デザインを大幅に一新。
特にキャラクターたちは、現代風の制服を着たまったく違うゲームのような印象を受けるデザインとなっており、トーキョーという新しい土地に舞台を移し、生徒たち自身がその土地に馴染みやすい格好のほうがいいだろうと考え、用意した衣装なのだという。
そして第2のコンセプトが、「昔の仕組みのいいところに立ち戻ろう」。「きちんとマッチングされること」「100円できっちり遊べること」「公平な戦いができること」の3点を目指し、過去のシリーズの良いところを積極的に取り入れていくとのこと。
その内の1つとして、本作のトーナメントでは9名のプレイヤーによって行われ、勝利すれば次の試合に進める仕組みはそのままに、もし途中で負けてしまった場合でも、7位や4位決定戦に参加できるようになる。100円を入れれば、最低でも2戦のプレイが保証されるというのは初心者にとってはうれしい改善だ。
マッチングはフェアリー・ペガサス・ミノタウロス・フェニックス・ドラゴンの5つの組で分けられ、組ごとの昇格・降格もややシビアに設定される。イメージとしては「8」のシステムに近く、より近い実力で白熱した試合を楽しんでほしいという狙いがあるとのことだ(なお、お助け魔法については今回では導入は見送りになるそうだ)。
舞台が新しくなったということで、従来のシリーズにない形で、ストーリーにも大きく踏み込んでいくのも本作の特徴だ。中でもその目玉とも言える新協力モード「グリムバスターズ」では、「暁の鐘」に導入されていたマジックコロシアムをベースにしつつ、今後さらなる改良が加えられていくようだ。
また「ウェノ」や「アキハ・バラ」といった、どこかで聞いたことがある地名のステージも登場するのだが、これは東京にこだわっているということではないらしく、ユーザーからの声によっては「シマネグリモワール」「エヒメグリモワール」といったステージが実現する可能性もあるのだとか。そのため石原氏は、「こんな場所でやってほしい!」という要望があれば、積極的に公式Twitterにリプライを送ってほしいと語っていた。
本作からの新要素として、問題数を少なめに抑える代わりにより専門的な問題が出題される「マニアック検定」も登場する。その中の一つがThe 5th KONAMI Arcade Championshipのチャンピオンであるウェストさんの要望で実現したという「クイズ検定」で、某クイズ番組での回答者のポーズをパロディしたようなバナーに会場は大爆笑。
このマニアック検定のアイディアも絶賛募集中のようで、照井さんが「青二プロダクション検定」という声優検定のジャンルをさらに狭めたような提案をすると、石原氏が持ち帰って検討することになるという一幕も見られた。稼働初期では「世界地理」「高校野球」といった検定が開催される予定だ。
そしてプレイヤーがもっとも気になるであろう稼働日に関しては、既にゲームのほうは99.99%の段階まで完成しているものの、残念ながらまだ具体的な日程が明かさることはなかった。ただし2016年4月下旬頃ということで、もうまもなくの稼働を予定しているとのこと。公式サイトやTwitterをチェックして、正式な発表までもう少しだけ待っていよう。
その後ステージでは、劇団レコード氏によるミニライブコーナーも実施。歴代のQMA楽曲に加え、「トーキョーグリモワール」での新曲も披露されると、会場は大盛り上がりとなっていた。ライブ終了後にはサウンドトラックの発売を希望する声が客席からいくつも上がっており、現状では曲のストックも100曲近くにたまっているということで、要望が強ければこちらの発売も検討されるそうだ。
ユーザー主催の大会との連携をとりながら、公式大会もより積極的に開催される。まず全国大会の頻度を4回へと増やし、それぞれに玄武・白虎・朱雀・青龍の4名の代表を選出。それにユーザーや店舗大会とポイントランクの上位者3名を加えた、16名のトッププレイヤーによる最強のトーナメント「グランドスラム大会」の開催が予定されている。
上位争いに加われないプレイヤーのために参加賞の準備などもしているそうで、まだ内容は確定していないものの、データではないグッズ的なものにできないか検討しているとのこと。なおクイズの前には、他プレイヤーが大会に参加した経歴や戦績なども閲覧できるようになるそうで、大会に参加することでさらなる楽しみが広がりそうだ。
※「QMA JAPAN TOUR 2016 賢神降臨」の5大大会は、開催された場合に限りシード枠を適用。画像内の開催時期は、昨年の実績を元に予定として記載されている。
※画像内の「ポールスターシリーズ杯」は、正しくは「ポールスターシリーズ」。
その後には、ウェストさん、れおさん、ザキヤマさん、マッスルきたむらさんら4人のトッププレイヤーによるエキシビジョンマッチも開催された。実際に目の当たりにするトッププレイヤーたちのあまりの速すぎる回答の数々に、客席からはどよめきが連発。
石原氏は「あれでもおそらく楽しみながら、ちょっと加減してプレイしている」と予想していたが、今回のエキシビションを制したマッスルきたむらさんは「問題が難しくて、楽しむ余裕はなかったです。まだまだやり甲斐のあるゲームなので、これからも頑張ります」とコメント。トッププレイヤーたちをもってしても全問正解とはいかない、QMAの奥深さを改めて体感していた様子だった。
最後には石原プロデューサーが、「正直、イベント前は50人くらいしか来てもらえないじゃないかと不安でしたが、予想を多く上回る方に来ていただけ大変うれしく思っています。公式といってもまだまだ到らないところばかりで、賢竜杯などの運営から学ばせてもらうことも多く、公式で彼らがもっと凄いということをお伝えしていきたいし、全力で戦える場を用意していきたい。意見はすべて拝見していますので、公式Twitterにガンガンリプライを飛ばしてきてください。このトーキョーグリモワールを新たなスタートとして、皆さんときちんと対話しながら一緒にいいものを作っていきたいと思っています。応援よろしくお願いします」と意気込みを語り、ステージを締めくくっていた。
一足先に、筆者も「トーキョーグリモワール」を体験!
体験会も大盛況だった「トーキョーグリモワール」だが、実は、一般開場前の時間に筆者も少しだけプレイする機会をいただくことができた。プレイしていて真っ先に感じたのは、やはりキャラクターのビジュアルが大きく変更されたのが非常に新鮮だということ。
もっともオードソックスなルールであるNEOトーナメントは、まず予選の9人からスタートし、準決勝は6人、決勝戦は3人という人数構成となっていた。もし途中で敗北してしまっても、負けたプレイヤー同士で7位か4位決定戦に挑めるので、これまでよりもグッとプレイしやすくなったのはうれしい。
お助け魔法がなくなった分、プレイヤーの格差がなくなり、実力がダイレクトに反映される仕様へと戻っている。初心者が不利を背負うこともなく、クイズのギミックや操作感などもほぼそのままなので、経験者なら安心してプレイできるはずだ。
そして今回の目玉ともいえる新モードである「グリムバスターズ」もプレイ。他のプレイヤーと協力して強大なエネミーを倒すという、前作「暁の鐘」にもあったマジック☆コロシアムをさらに発展させたモードだ。
今回選択できたものでは、ファイター、メディック、マジシャンの3つのジョブがあり、バトル開始前に基本ジョブとサポートジョブを1つずつ選択する。
バトルの中で使用できるコマンドは、このジョブによって決定するので、パーティ全体のバランスがかなり重要。ファイターは攻撃、メディックは回復、マジシャンはサポートという役割分担になっており、特にメディックを欠いてしまうとかなり厳しい戦いになるように感じた。
マジシャンは味方を支援しつつ攻撃と回復の両方が行える中庸的な性能となっているので、迷った場合はマジシャンを選ぶといいかもしれない。マジック☆コロシアムと同様に、新しいジョブの追加にも期待したいところだ。
バトルでは、クイズに正解することでAPが溜まっていき、APがたまると行動できるようになる。エネミーも同じようにAPがたまると行動をしてくるのだが、選択できるコマンドの中にはAPを減少させるものも存在する。
ただクイズに正解して攻撃を行うだけではなく、味方を回復するか、敵のAPを減少させて行動を遅らせるか、次の攻撃に向けて攻撃力を上げるかなど選べる行動はさまざま。戦闘に勝利すると魔導書や魔法石などの報酬をゲットでき、それを使用してジョブのレベルを上げキャラクターをパワーアップしていくこともできる。
「マジック☆コロシアム」と同じく、味方が何を選んだかを予測しながらエネミーの強力な攻撃に対処する駆け引きはかなり熱く、RPGのコマンドバトルを協力してプレイするような感覚を味わうことができるようになっている。
今回はCPUが相方になったことでかなりの苦戦を強いられつつも、無事ターゲットのグリムを倒すことに成功。協力して強敵を倒した時の達成感は、通常のトーナメントで勝利した時とはまた別種の楽しさがあるので、特にこれまであまり「マジック☆コロシアム」をプレイしたことがなかったプレイヤーには、ぜひともこの機会に体験してみてほしい。
新たに追加された、従来以上に専門性の強い問題が出題されるというマニアック検定にも挑戦。今回プレイできたのは「世界地理」「高校野球」の2つで、野球ファンでもある筆者は後者をチョイス。
今回プレイしたのはEASYということもあってか、それほど難しい問題は多くなく、7割程度の問題は正解することはできた。だが、終わってみるとCランクという情けない結果に。やはりスコアを伸ばすには正解数はもちろんのこと、回答の速度をかなり上げていく必要がありそうだ。
EASYなら多少の知識をもっていれば正解できる問題も多そうだったので、そのジャンルにさほど自信がなくても、自分の知識を深めるためにも一度挑戦してみるのもいいだろう。逆に難易度が上がっていくと、どれだけマニアックな問題の数々が出題されるのか、今から楽しみだ。
「トーキョーグリモワール」は、ビジュアルやBGMを一新したことで、一見過去作とは別のゲームになっているような印象を受けるが、手触り感はそのままに、過去作から評判の良い仕様を採用するという、良い意味でのマイナーチェンジが行われている作品だと感じた。これまでのプレイヤーはもちろん、初心者にとってもかなりとっつきやすい作品になっている。
今回の発表会では、開発の想定を大きく上回る500人近くのプレイヤーが来場しており、最新作に向けた期待の高さを再認識できた。その期待に十分応えられる出来となっていると思うので、まもなく始まるであろう本稼働を心待ちにしていよう。
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賞品
照井春佳さんサイン入りe-AMUSEMENT PASS
提供
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
当選者数
1名(抽選)
応募期間
2016年4月18日~4月28日