フォワードワークスが近日配信を予定しているiOS/Android向けアプリ「勇者のくせにこなまいきだDASH!」の先行プレイレポートをお届けする。
「勇者のくせにこなまいきだDASH!」は、プレイヤーが「破壊神」となりダンジョンを攻略しようとする勇者を撃退していく勇者撃退系パズルRPG。タイトルからも分かる通り、本作はPSPなどで人気を博した「勇者のくせになまいきだ。(以下、勇なま)」シリーズの流れを汲む作品だ。
同シリーズを知らない人のために説明すると、「勇なま」はダンジョンを掘り、魔物を誕生させて勇者たちと戦い、魔王を守るというシミュレーション要素の詰まった作品だった。手軽さと遊びごたえを両立させただけでなく、RPGのお約束を散りばめたコミカルなストーリーも相まって、10年以上に渡り愛されてきた。
そんなシリーズ初となるスマートフォン向けタイトルがどんな仕上がりになっているのか、今回先行して体験する機会が得られたので、その模様をお伝えする。
ブロックを繋げて魔物を召喚!迫りくる勇者を撃退しよう
本作の基本的なシステムは、いわゆる3マッチパズル。ブロックを壊したり、スライドさせたりといったアクションで同じブロックを3つ繋げて消すという、これ自体はよくあるパズルゲームと言っていいだろう。
その一方で「勇なま」らしさももちろん健在だ。ブロックには事前にパーティ編成した魔物が描かれており、消したブロックの魔物がダンジョンに召喚される。するとその魔物は、ダンジョンの奥へ進もうとする勇者たちと自動で戦ってくれる。ブロックを消すのに時間をかけていると勇者はどんどん魔王に迫り、やがて捕らえられてしまう。そうなる前に魔物を次々と送り込んでいくのが大きな目的となる。
勇者を倒すための近道は、やはり強力な魔物をいかに効率よく召喚するかにかかっている。本作でも過去のシリーズ作品と同じく食物連鎖の要素が導入されており、弱い魔物を召喚することで徐々に強い魔物を召喚する準備が整っていく。
例えばもっとも弱いニジリゴケを召喚すると、ダンジョンにニジリゴケが登場すると同時にパズル上にはその次に強いガジガジムシのブロックが現れる。今度はガジガジムシのブロックを繋げれば、トカゲおとこのブロックが生まれる。こんな具合にブロックを進化させていくと、最終的にデーもんやドラゴンといった魔物までたどり着くのだ。
また1回のアクションで複数のブロックを消すとコンボとなり、フィーバーゲージが上昇する。これが最高まで溜まるとフィーバーが発動し、一定時間勇者の動きが止まる。この間は魔物を一方的に召喚し続けることが可能で、フィーバー終了と同時に一斉攻撃を仕掛けてくれる。例え勇者がダンジョンの最深部に到達していても、フィーバーさえあれば逆転も可能というわけ。
もうひとつ攻略のポイントとして、魔物ごとに用意されたスキルもある。スキルは魔物ごとに設定された召喚数をクリアすると発動できる。簡単なダンジョンであればスキル発動前にクリアしてしまうこともあるが、長期戦では重宝するはずだ。
捕獲した勇者にも活躍のチャンスが
パズルをクリアすると攻めてきた勇者を捕獲でき、その後は魔王軍の一員として行動をともにする。といってもダンジョンで魔物と一緒に戦うわけではなく、採掘に派遣して、さまざまなアイテム、魔物を獲得してもらうのだ。
基本的に勇者が見つけてくるアイテムは、魔物をレベルアップさせるための強化素材。ただし勇者には「掘スキル」という特徴を持ったものも存在し、同じスキルを持つ4人の勇者を揃えると、そのスキルに合った魔物を見つけ出してくれる。
さらに本作には採掘用のレシピも存在しており、ここには勇者をどう組み合わせると貴重な魔物が手に入るかが記載されている。作中には500人以上の勇者が登場し、その中から特定の組み合わせを作り上げることは至難の業。しかしレシピ通りに勇者を派遣すれば、強力な魔物を入手できるようだ。レシピを目安に攻略するダンジョンを選ぶ、といったプレイスタイルもありだろう。
そこかしこに見える「勇なま」のエッセンスが魅力
従来のシリーズからはシステムがガラッと変わった印象だが、それでも細部に至るまで、「勇なま」の魅力が充分に注がれている。全編ドットで表現されたグラフィックはもちろん、コミカルでシニカルな魔王のセリフ、パロディ満載の勇者たち、そしてクスッと笑える魔物の解説テキスト。どれをとっても紛れもなく「勇なま」であり、過去の作品をひとつでもプレイしていれば、確実に刺さるポイントがあるはず。
登場する勇者や魔物の数も膨大で、入手すると図鑑が次々に埋まっていく。パズルゲームとしてガッツリ遊ぶだけでなく、空いた時間に楽しむコレクションゲームとしての価値も見いだせそうな作品だ。