アニプレックスが2018年8月より順次発売を予定している、「Fate/Grand Order」のバトルをモチーフにした英霊召喚ボードゲーム「Fate/Grand Order Duel -collection figure-」。メディア向けに行われたゲームルール発表&プレイ体験会にて、一足先にプレイしてきました。

「Fate/Grand Order Duel -collection figure-(以下、FGO Duel)」は、「Fate/Grand Order(以下、FGO)」に登場するサーヴァントのバトルキャラクターを再現したミニフィギュアと、サーヴァントごとに用意されたコマンドカードを用いて楽しむ1対1の対戦型のボードゲームです。

今回の発表ならびに体験会では、ディライトワークス FGO PROJECT クリエイティブプロデューサーの塩川大介氏らによる実演を交えながらゲームの流れを紹介。さらに、新情報としてメインビジュアルの初お披露目、最速先行体験会の開催などが発表されました。

情報についてはすでにチェックいただいていると思いますので、今回は実際のプレイの流れを通して本作ならではの面白さを紹介していきます。先にお伝えしておくと、筆者はボードゲームやカードゲームはさほどプレイせず、「FGO」についても熱心なプレイヤーではありませんが、今回の先行体験ではとても刺激的なプレイが楽しめました。

まずは準備に必要なものを確認!

「FGO Duel」をプレイするためには、プレイヤーはサーヴァントを3騎用意する必要があります。既報の通り、8月発売の第1弾では全8騎、9月発売の第2弾では全5騎がラインナップされていますが、商品1セット(1,200円(税込))につき、以下のアイテムで構成されています。

  • ミニフィギュア1騎(ランダム)
  • コマンドカード5枚
  • ステータスカード1枚
  • スキルカード1枚(ランダム)

つまり、対戦するためには各々が最低3セットを用意する必要があります。ゲームプレイという側面だけでは正直ハードルの高さを感じる部分にはなりますが、ミニフィギュアの出来栄えもしっかりしており、コレクションとして楽しむという部分も含めて、揃えていくことになると思います。

なお、ゲームプレイにはカードやフィギュアを置くプレイシートも必要になりますが、こちらは公式サイトにて配布されますので、印刷するだけですぐに用意できます。同じく、プレイ中は四角形のチップも使いますが、こちらはパッケージに印刷してあるものを切り取って使用します。

ルールは基本ルールと上級ルールの2つ!

さて、3騎のサーヴァントが必要というのは先にお伝えしたとおりですが、ここで言うサーヴァントとは、ミニフィギュア、ステータスカード、コマンドカードの組み合わせになります。サーヴァントはそれぞれステータスカード上にコストが記載されていて、3騎合計で11以内にしなければいけないこと、また、1つのパーティにサーヴァントIDが同じサーヴァントは入れられないことがルールとして定められています。

プレイシートはご覧の通り、TCGなどでよく見るお互いのカードを置くものに加えて、フィギュアを配置する「マップ」と呼ばれる2つのシートが用意されています(便宜上、前者をシート、後者をマップと呼びます)。ゲーム開始前にはそれぞれにステータスカード、ミニフィギュアを置いていきますが、その配置もゲームを楽しむ上での醍醐味の一つになってきますので、順を追って紹介しましょう(※配置前にじゃんけんなどで先攻後攻を決めておきます)。

まず、シートの「STATUS」と書かれた場所(シートの中央、お互いに隣接して向き合っている部分です)にステータスカード3枚を裏向きに置き、お互いが同時に表向きにします。その後、各ステータスカードを置いた場所の番号と同じ番号のマップのエリアに、そのサーヴァントのフィギュアを置きます。つまり、本ゲームはどのサーヴァントを選択するか、そしてどこに配置しているかも重要な要素になってくるというわけです。筆者もこの意味を後に思い知ることに…。

その後は、各サーヴァント5枚、計15枚のコマンドカード(「FGO」でおなじみ、Quick、Arts、Busterのコマンドが書かれたカードです)を束ねてシャッフルし、シートの「COMMAND DECK」と書かれた場所に裏向きで置きます。つまり、こちらが本ゲームにおけるデッキ(以下、コマンドデッキ)となるわけですね。プレイヤーはここから5枚カードを引き、自身の手札として持ちます。手札が気に入らない場合は1回だけ、手札5枚をコマンドデッキに戻してシャッフルし、改めて5枚引くことができます。

ここまでで一通りの準備は完了ですが、実はここで紹介しているのは基本ルールに則ったもの。本ゲームでは、さらにスキルカードをサーヴァント1騎につき1枚使える上級ルールが存在します。準備は各サーヴァントに対応したスキルカードを、シート上の「SKILL」と書かれた場所に裏向きで置くだけ。ステータスカードとスキルカードが上下で隣接するように置くというのがポイントです。

と、ここまで準備が整ったらいよいよゲーム開始。以降は上級ルールに準拠して流れを紹介していきます。

カードゲーム&ボードゲームの遊びを融合したゲームデザインが魅力!

本ゲームは、以下3つの条件のいずれかを満たせばそのマスターの勝利となります。

  • 相手のサーヴァント3騎をすべて消滅させた。
  • 相手のマスターエリアに自分のサーヴァントが移動した。
  • 相手の「コマンドデッキ」「手札」「戦闘時のコマンドカード」「トラッシュ」の合計枚数が4枚以下になった。

ゲーム中は、「ターン」と呼ばれる以下4つのフェイズで構成された流れを自分と相手が交互に行っていくことで進行していきます。

  1. スタートフェイズ
  2. アクションフェイズ
  3. チャージフェイズ
  4. エンドフェイズ

スタートフェイズ

基本ルールでは行うことはありませんが、上級ルールではここで1ターンにつき1枚、スキルカードを使用することができます。スキルカードは裏向きで置かれているカードを表向きにすることで、カードの効果が発動されます。

スキルカードの効果はさまざまで、中でも【常駐】と書かれているものであれば、一度表向きにすればそのまま効果は持続します。その一方、そのサーヴァントが消滅してしまった場合、例え未使用だった場合でもゲームから除外されてしまうため、積極的に使用するのがオススメです。

スキルカードは攻撃に適したもの、防御に適したものなどさまざまですが、
基本的にはそのサーヴァントの特性に即したものになっているようです。

アクションフェイズ

ゲーム中で最もやることの多いのがこのフェイズですが、目的はたった一つ。自分のサーヴァント1騎を隣接するエリアに移動させるというだけです。

マップは3×3で構成されていて、それぞれの2ndの奥にはマスターエリアが用意されています。ここにサーヴァントが到達すると勝敗が決してしまうことから、自陣であればそこに到達させないこと、逆に自身のサーヴァントをいかに相手のマスターエリアまで到達させるかを考えるのが、基本的な戦術になるでしょう。

移動を行うには、対象となるサーヴァントのコマンドカード1枚を手札からトラッシュに置きます。移動できるのは隣接するエリアで、ルートの用意されている範囲のみ。例えば1stにいる場合は前、もしくは横(2ndに自分のサーヴァントがいない場合)に限定されてしまいますので、ここでサーヴァントの配置が大きな意味を持ってくるわけです。2ndは3方向から攻められるリスクがあるので、防御に秀でたサーヴァントを配置するのが良さそうです。

また、移動は可能であれば必ず行わなければならず、マップにいるサーヴァントのコマンドカードが手札にない場合、手札をすべてトラッシュに置き、そのままアクションフェイズを終了することになります。サーヴァントが3騎揃っているうちはさほど気にすることはありませんが、サーヴァントが少なくなればなるほど、その可能性は高まりますので、注意しておく必要がありそうです。

なお、トラッシュに置くカードは、表向き/縦向きで置きます。先述のスキルカードの中には【コスト:NP○枚を消費】と書かれたものがあるのですが、この時、NPが指すものが実はトラッシュに置かれている縦向きのArtsのコマンドカードのことなのです(※消費した後は横向きに倒します)。場合によっては、意図的にArtsのカードをトラッシュに集まるなどの策もとれそうですね。

選択したエリアに誰もいなければ、そのまま移動して次のフェイズに行くのですが、そこに相手のサーヴァントがいた場合には、移動しようとした自分のサーヴァント(攻撃側)と、エリアにいた相手のサーヴァント(防御側)で戦闘が行われます。

ここで用いるのが手札のコマンドカード。お互い3枚のコマンドカードを選んでシートの「BATTLE」と書かれた場所に裏向きで置き、お互い同時に表向きにしたそのカードの組み合わせで戦っていきます。ベースの考え方は「FGO」の認識で大丈夫ですが、いくつか分かりづらいポイントもあるので解説しておきます。

まず、コマンドカードは戦闘中ではない別のサーヴァントのカードも使用可能です。あくまでもコマンドカードの種類と、左上に書かれたパワーの合計値で競い合うことになります。

もちろん、「FGO」で用いられているチェインの要素も本作では再現されています。コマンドカード3枚の内容で、以下のチェインが発生します。

  • QuickCHAIN(3枚ともQuick)
    →「チェインカウンター」の「スタートマス」にチップを置く。次のターン、パワー+7。
  • ArtsCHAIN(3枚ともArts)
    →「チェインカウンター」の「スタートマス」にチップを置く。次とその次のターン、パワー+3。
  • BusterCHAIN(3枚ともBuster)
    →このターン、パワー+3。
  • BraveCHAIN(3枚とも戦闘中のサーヴァントのカード)
    →このターン、パワー+(3枚の中で一番小さいパワー分)。

つまり、BusterCHAINとBraveCHAINは現在の戦闘下でパワーアップ、QuickCHAINとArtsCHAINは次ターン以降でパワーアップするということですね。例えば、全てBusterのコマンドカードで3、4、4だった場合は合計パワーは以下のようになります。

コマンドカード合計11(3+4+4)+チェイン3=合計パワー14

お互いの合計パワーを比べてより大きい数値のサーヴァントが勝利となります。攻撃側が勝った場合は、防御側のサーヴァントは消滅しますが、防御側が勝った場合と引き分けの場合は何も起こらないので、勝算は薄くても、あえてQuickCHAINやArtsCHAINを発動させるなど、積極的に攻撃していくのも手です。

戦闘の最後に、お互いに戦闘で使用したコマンドカードすべてをトラッシュに置き、サーヴァントが消滅していた場合は、選んだエリアにサーヴァントを移動させればアクションフェイズは終了です。

チャージフェイズ

ここでは、アクションフェイズなどで使ったコマンドカードの手札が再び5枚になるように、コマンドデッキからカードを補充します。

ターンを重ねていくとコマンドデッキが足りなくなる場合もありますが、その際はトラッシュにあるコマンドカードから1枚をゲームから除外し、残りのコマンドカード全てを束ねてシャッフルし、新たなコマンドデッキにして、必要枚数を引きます。

エンドフェイズ

最後に、お互いのチェインカウンターを1マスずつ進めてターンエンド。チップがすでに一番右のマスにある場合、チェインカウンターからチップを外します。

説明する要素が多くて長くなりましたが、基本はこの流れを繰り返していき、最終的に冒頭で触れた勝利(敗北)条件に至ったらゲーム終了となります。

「FGO」の魅力が随所に!

実際にプレイしてみて面白かったのが、ターンによって発生する戦闘で勝利するためのコマンドカードの運用、そして3×3の盤面を有利に進んでいくかという駆け引きの2つが同時に楽しめる点。一見すると有利に進めていても、実は手札のコマンドカード次第で足踏みをくらったり、攻めているつもりで逆に相手につけ入るスキを与えていたりと、意外と見るべき要素が多い印象でした。

その上で、「FGO」らしさを随所に意識している点も見られました。それはコマンドカードの組み合わせやスキルカードによるサーヴァントの特徴づけにも表れています。実際、今回のプレイでは筆者は何も考えずに1stにマシュ、2ndにアルトリア、3rdにジャンヌを配置したのですが、本来であればアルトリアを側面から動かして、守りの固いジャンヌを2ndに置くべきだったなとプレイしてから思いました。

相手プレイヤーの編成。山の翁のスキルが地味にエグかったです…。

このように、サーヴァントの配置から運用までを考えながらの対人戦を楽しめるという点が、「FGO Duel」独自の魅力ではないかと思います。今回はルールを確認しながらだったので全体的に時間を使ってしまいましたが、慣れてくれば恐らく10分程度でプレイできる気軽さも魅力です。本ゲームがさまざまなロケーションでプレイされることを楽しみにしつつ、私もいつか編集部内で聖杯戦争を実施できればと思います!

「Fate/Grand Order Duel -collection figure-」公式サイト
http://duel.fate-go.jp/

Fate/Grand Order

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  • 配信日:2015年8月12日
  • 価格:基本無料

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    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:2015年7月30日
    • 価格:基本無料

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