Sentaiがリリースした「機動戦隊アイアンサーガ」は、美少女パイロットがメカを駆って戦う美少女×メカ育成シミュレーション。バトル、育成ともに充実した本作のプレイレビューをお届けする。
「機動戦隊アイアンサーガ」は、Sentai Inc.が6月にリリースした美少女×メカ育成シミュレーション。ゲーム好き、アニメ好きなら「美少女」「メカ」という言葉を見るだけで条件反射的に「プレイしたい!」と思う人も少なくないだろう。もちろん筆者もそんな一人だ。
もちろん、「美少女」や「メカ」といった言葉を掲げながらも、クオリティが至らず期待外れに終わってしまう作品というのも少なくない。その点本作は、とりあえずビジュアル面では「この美少女と共に戦いたい!」「このメカに乗りたい!」と思える十分なクオリティ。では、ゲーム内容はどうだろうか? プレイレビューで紹介したい。
オートバトルとアクション性の高いバトル!2つのバトルが楽しめる
本作のメインと言えるのが「ストーリーモード」。ステージを選び、冒頭で流れるストーリーを楽しみつつ、バトルをプレイする…。スマホRPGではスタンダードな構成を持ったモードだ。
「ストーリーモード」でのバトルは、メカが縦横無尽に飛び交いながら、レーザーやミサイルが画面を埋め尽くすというビジュアルで、パッと見シューティングゲームに思える。しかし、半オートプレイなので実際にはRPGやシミュレーションゲームのバトルに近いものだ。基本的にはメカが自動的に動いて攻撃。自分のメカをスワイプすることで移動指示を行ったり、敵をタップすることで集中攻撃を指示したり、パイロットアイコンをタップすることでスキルを使用したり…といったことはプレイヤーがマニュアルで操作する形だ。
マニュアル操作できるもののオートが大前提のバトルなので、ただ眺めているだけでもOK。バトルの決着は育成や編成といった事前準備にかかっていると言っていいだろう。つまり、「ストーリーモード」は育成や編成といったカスタマイズの楽しさと、ストーリーの楽しさが味わえるモードと言える。
こうした「ストーリーモード」と対になっているのが、「模擬作戦」。まず「ストーリーモード」と「模擬作戦」ではスマホの持ち方が違う。「ストーリーモード」はスマホRPGで標準的な「縦持ち」スタイルでプレイするが、「模擬作戦」では「横持ち」スタイルだ。
「横持ち」スタイルは、FPSやアクションゲームなど、キャラクターの移動と合わせて、攻撃などのアクションを行わなければならないゲームで採用されることが多い。両手で持ち、両手で操作することが要求されるスタイルだ。本作の「模擬作戦」でも、画面左に移動用のバーチャルパッドが、画面右に攻撃やジャンプなどのアクション用ボタンが表示され両手で操作することが求められる。
「模擬作戦」ではバーチャルパッドを使ってコンボ攻撃を繰り出して敵を倒していく。見下ろし型なので一見全方位シューターのように見えるが、ボタンを組み合わせてコンボ攻撃を繰り出していく…というシステムなので、プレイ感はベルトスクロール系のコンボアクションに近い。自分で操作するためプレイヤースキルが求められるモードだが、それだけに「自分がメカを操縦している」という実感もまた、味わえる。「メカ」ものをプレイするなら自分が操縦してナンボ!と思っている人向けのモードといえるだろう。
「模擬作戦」ではプレイヤースキルが求められると書いたが、攻撃力や耐久力といったパラメータは、「メカ」や武器の育成状況が影響を与えている。なので、アクションが苦手だとしても育成によってカバーすることが可能だ。
充実した育成!パイロット・メカ・パーツを強化!
「ストーリーモード」「模擬作戦」の両方に影響を与えているのが、育成。本作で育成できるものは、「メカ」に登場するパイロットと「メカ」、そして「メカ」が装備するパーツという3つ。
パイロットはもちろん、「美少女」だ!育成することでゲーム進行が有利になるというメリットがあることはもちろん、好きな美少女キャラクターを愛でている感覚を味わえる。パイロットは一般的なRPGのキャラクター同様、ステージをクリアすることで経験値を取得し、成長していく。さらに成長することでスキルポイントを獲得。スキルポイントを割り振ることでスキルを強化することが可能だ。
「メカ」は素材アイテムを消費することで「改造」し、強化していくことができる。ちなみに「メカ」と一言いっても作品によって色んなパターンがある。「マジンガーZ」「天元突破グレンラガン」などに代表されるスーパーロボットもののようにひたすらメカのヒーロー性を追求しものから、「装甲騎兵ボトムズ」「フロントミッション」のようにリアルな兵器としてのメカを追求したものまで様々だ。では本作はどんな「メカ」かというと、基本的には兵器としてのリアリティを志向しており、とくにレア度の低いメカは武骨で兵器然としたルックスを持っている。一方、レア度の高い、いわゆる主人公機に近い機体はヒロイックなルックスだ。
なお、「メカ」のルックスは固定されているため、「フロントミッション」のようにルックスをカスタマイズしていく楽しさはない。しかし、パラメータ的にな多様なカスタマイズが可能になっている。「改造」による強化は「ただ改造」ボタンを押してハイ終わり」という単純なものではなく、装甲や攻撃力などをどのように強化するか選択する形式。なので、「改造」を通して、「メカ」を「オレ好み」に育成していく楽しさがしっかり味わえるのだ。
最後に「メカ」が装備する「パーツ」の強化。この「パーツ」がまた多彩で、「コア」「銃弾」「補助」「装甲」「塗装」「ペット」と6カテゴリも用意されている。それぞれを「メカ」に装備した上で、「パーツ」自体も強化していく格好だ。カテゴリが多いだけでなく、そもそも同じカテゴリの中のパーツ同士でも、バリエーションが多彩。たとえば「銃弾」カテゴリは基本的に攻撃力に影響を与えるカテゴリだが、同じ「銃弾」カテゴリだとしても、ミサイル武器の攻撃力・射撃力を伸ばすもの、主砲武器の攻撃力を伸ばすもの、単発武器の攻撃力・装填速度を伸ばすもの…といった形で、「単純に攻撃力をアップする」というものではなくなっている。とにかくパラメータを上昇させていくのではなく、「メカ」がどんな状況に強いかという方向性をコントロールしていく形だ。
どの「パーツ」を装備するか?という奥深さに対し、「パーツ」の育成はシンプル。獲得したコインを消費するだけで強化することが可能だ。
「美少女」ファン、「メカ」ファンが満足できる仕上がり!
ここまで語った通り、本作の「育成」はとても奥深く、やり込み甲斐に溢れている。でも、やり込み甲斐に溢れているのは育成だけじゃない。本作はゲーム進行に伴いアンロックされていく機能が充実。レベルアップに伴いパーティーに編成可能な人数がアップするといった比較的おとなしいものから、プレイヤー同士の対戦が可能なアリーナ、さらにはミニゲームまで追加されていく。メインのゲームシステムでさえ、「ストーリーモード」と「模擬作戦」でまるっきり異なるシステムが採用されているのに、ミニゲームまで用意するなんて、いやはや驚きだ!
クオリティの高いビジュアルで描かれた「美少女」を愛で、「メカ」と「パーツ」を育成によって「オレの愛機」として育てていく…。こうした楽しさが味わえる本作は、「美少女」ファン、「メカ」ファンである筆者にとって十分満足できるものだった。充実のやり込み要素によって飽きずにプレイできる作品なので、「美少女」ファン、「メカ」ファンであれば一度はプレイしてみる価値があるのではないだろうか。
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※画面は開発中のものです。
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