10月14日、ユービーアイソフトがベルサール秋葉原で開催した単独イベント「UBIDAY2018」。その中で行われたラウンドテーブルの模様をお伝えする。
「UBIDAY」ではもはや恒例となったラウンドテーブルは、ユービーアイソフトのキーマン3人がこの1年間を振り返るとともに、今後の展開をギリギリのところまで話すという企画だ。
登壇したのは代表取締役社長のスティーヴ・ミラー氏、マーケティングディレクターの辻良尚氏、そしてPRマネージャーの福井蘭子氏の3人。ステージには早速ビールや日本酒が持ち込まれ、乾杯をしながらトークする自由気ままな雰囲気でスタートした。
「ファークライ5」に「ザ クルー2」…この1年は“前作超え”が連発
まずは2017年の秋から現在までの1年間を振り返ることになると、昨年の「UBIDAY2017」で混雑を起こし、迷惑をかけたことを3人が謝罪するところから始まる。「泣きたくなるような1年間」と福井氏が語れば、辻氏は「今年はどうだったのか、Twitterのポストも含めてチェックして、今後につなげたい」と意気込みを述べた。
一方で同社にとってポジティブな出来事となったのは「レインボーシックス シージ」の盛り上がりだ。ステージ上に映し出されたスライドによると、世界累計プレイヤー数は3,500万人、日本国内での月間プレイヤー数は55万人に到達したという。
これ以外にも好調な作品は多く、「アサシンクリード」は前作「アサシン クリード オリジンズ」で復活を遂げたことをアピール。RPGの要素を取り入れたことが受けたそうで、日本はもちろん世界的にも前々作「アサシン クリード シンジゲート」を超える好調ぶりが見て取れるそう。
同じく「ファークライ5」もミラー氏が「思った以上」とつぶやくほどのシリーズ最大となるセールスを記録。現在は追加コンテンツの配信が終了したところだが、辻氏からは「これからもシリーズは積み重なっていくと思う」と期待が持てるコメントも飛び出した。また「ザ クルー2」は前作から約3倍のセールスを記録。福井氏によると「シリーズは普通ちょっと下がる感覚」らしいが、「ちょっと引くくらい」の調子の良さだったとか。
これは国別のデータを見ても顕著に現れているとミラー氏は語る。通常のユーザー数はアメリカが1位、イギリス・ドイツ・フランスが2位グループ、その後にスペイン・イタリア・オーストラリア、日本はその後に位置しているが、「ザ クルー2」に関しては日本がトップ3に入っているという。調子の良さに驚いたのは海外のスタッフも同じだったそうで、「何が起こったの!?」と妙に注目されてしまったことを明かし、会場のファンを笑わせていた。
「スターリンク」の発売日は2019年4月25日!
続いてはこれから1年間の展望についても3人が思い思いに発言していく。まずは10月5日に発売されたばかりの「アサシンクリード オデッセイ」が好発進を切ったと辻氏が報告。福井氏も「オリジンズより全然面白い!」と話す。なんでも「男でも女でも、いろんな人とLOVEができる…」といったところに注目したとか。
またミラー氏は渋谷のカフェ ボフェミアで行ったコラボカフェにも言及。コラボカフェは毎回やろうと思っていたというミラー氏。今回はついに実現したということで、喜びも大きかったとのこと。ちなみにスクリーンには同カフェで行われた「アサシン クリード オデッセイ」発売記念発表会の写真も映し出され、そこにはミラー氏と最上もがさんのツーショットが。ミラー氏はその時を振り返ると、満面の笑顔で「いい仕事でした!」と一言。
2019年3月15日発売予定の「ディビジョン2」では現在プライベートβの参加権付き予約が受付中。プライベートベータとはクローズドβに先んじて、ごく一部の人だけが参加できるβテスト。「UBIDAY」のようなイベントを除けば、これがはじめて「ディビジョン2」に触れられる機会となる。
またこの場で数量限定の初回特典として「トミーベア」というクマのマスコットも発表された。トミーベアはエージェントがバックパックに付けているぬいぐるみのようなキャラクターで、ゲーム内のデジタルコンテンツになるほか、パッケージ版の購入者には1:1スケールのキーチェーンも贈られる。
さらにJTBとコラボした聖地巡礼ニューヨークツアーも決定。これは前作の舞台であるニューヨークをめぐる内容で、旅行期間は2019年2月22日から26日の3泊5日。ただし最少催行人員は10名となっており、これを超えなければ実施はされない。募集期間は12月3日までとなっているので、興味のある人は応募してみてはいかがだろうか。
辻氏は「もしこれが成功したらほかの地域もあるかも」さらにミラー氏は「ギリシャとか、フィレンツェとか…」と、「アサシンクリード」の舞台となった国や都市を挙げていく。もちろんこれらの発言は“酔った勢い”だと思うが、今後の展開にも期待が持てそうだ。
同じく2019年の発売が予定されている「スターリンク バトル・フォー・アトラス」の話題も。まずは以前から公開されているPVが公開されたのだが、その最後には「2019年4月25日発売予定」の文字が。思わぬ形での発表に会場のファンからは歓声が上がったが、その中で1人悲鳴を上げたのが福井氏。というのも、このタイミングで発表するのはプロモーション担当である福井氏すら知らなかったというのだ。
「プレスリリース作らなきゃ…」とうろたえる福井氏を横目に、ミラー氏と辻氏は本作の魅力であるフィギュアをしっかりアピール。本作ではゲームソフトとフィギュアが連動しており、手元にあるフィギュアと同じ機体を操縦できるようになる。かなり斬新なシステムを持つ作品だが、ミラー氏は「パーツを輸入するのに時間がかかる」という懸念点も吐露する。辻氏も同様に「予約はしてほしい」と期待するファンにメッセージを送っていた。
こんな具合にさまざまなゲームのトークを繰り広げていく中、最後のテーマとして飛び出したのは「UBIDAY2019は果たしてやれるのか」。福井氏は「私にやらせてください!」と宣言するが、ミラー氏は「ほかの人いないかな?」とはぐらかして笑いを取る。そんなミラー氏だが、「本社を含めてUBI全体が盛り上がるイベントはやっていこうと考えています」と発言。では、来年もやるとして場所をどこにしようかと3人が話をしていると、オーディエンスから「ドームで!」という声が響き渡る。これには3人も苦笑いを見せつつ、「…参考にします」と返答。またミラー氏「東京に限らず大阪など地方でも、いろいろ検討しましょう」と話せば、福井氏も「毎年違ったことをやりたい」と目標を掲げる。
思い思いに意気込みを語っていると、映し出された最後のスライドには「UBI2019でまた会いましょう」の一文。「もう決まってるんかい!」といった福井氏のツッコミが聞こえる中、「UBIDAY2018」は大団円を迎えた。