2018年12月2日、スクウェア・エニックスは、「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」のオフラインイベント「FFBE FAN FESTA 3周年記念ファン感謝祭」を、東京ビックサイトにて開催した。
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美しいドットアニメーションで描かれた、歴代「ファイナルファンタジー」シリーズのキャラクターたちが総出演するiOS/Android向けアプリ「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」(以下、FFBE)。
その3周年を記念して行われたイベントでは、天野喜孝氏、直良有祐氏が描いたイラストボードの展示から、プロジェクションマッピングで「FFBE」のモンスター達と戦うことのできる「バトルの間」などのアトラクションにAR撮影、コラボフードに限定グッズなど、さまざまなコーナーが用意され、大きな賑わいを見せていた。
ここからは、そのメインステージで行われていたイベントの模様をお届けしていく。
「グランシェルトの騎士」では、とあるユニークなボスとの白熱の戦いが繰り広げられる
ステージが始まると、プロデューサー・広野啓氏、ディレクター・宇津木豊氏、プランナー・エド氏、アメリカザリガニの柳原哲也さん、平井喜之さん、「FFBE公式YouTubeチャンネル」でもお馴染みのちゅうにーさん、みそしるさん、立花慎之介さん(ラムザ、ソル役)、小林裕介さん(ラスウェル役))、藤田茜さん(フィーナ役)の、本日登壇する10名の出演陣が登壇。
オープニングでは、スペシャルゲストとしてスクウェア・エニックス代表取締役社長・松田洋祐氏も駆けつけ、「FFBE]の3周年を祝福した。
最初に行われたのは、出演者と客席から選ばれた来場者が3つのチームを結成して行われる「グランシェルトの騎士」のコーナー。各チームは、予め用意された5つのパーティの中から1チームを選択し、今回のために用意されたという未知の強敵へと挑戦、見事勝利することができれば、1チームにつき5枚の「ギフト召喚チケット」が、全プレイヤーへとプレゼントされる(ただし、一度判明した攻略法をなぞることを禁止するため、クリアしたチームでの挑戦は禁止)
「レイン」チーム(広野氏・立花さん)、「ラスウェル」チーム(ちゅうにーさん・小林さん)、「シャルロット」チーム(みそしるさん・藤田さん)というチーム分けが行われ、抽選の結果、最初に挑むことになったラスウェルチームは、後のチームにできるだけ未知の敵の情報を残すため、もっともオーソドックスなバランス型のパーティである「ともに旅した仲間」を選択する。
そうしてバトルがスタートすると、未知の敵の正体が、明らかに広野氏をモデルにしたと思われる「ヒロノ・K」であることが判明すると、会場は大爆笑。だが、一見ネタにも思えた「ヒロノ・K」だったが、その性能はバハムートを元にした強力なものとなっており、開幕から超強烈な全体攻撃「広野は辞めへんで」を発動し、1ターン目からパーティはほぼ壊滅し、あっという間に挑戦は失敗となってしまう。(なお敵は開発陣により内緒で用意されており、広野氏自身もこの場で初めて知ったのだとか)
ラスウェルチームの失敗を受けて、2組目のレインチームは、大きく戦術を変え、ジャンプに特化した「大空に跳び上がれ」パーティを選択。こちらも開幕の全体攻撃で、ジャンプ中のシド以外は壊滅してしまうも、残されたシドの「スパインダイブ零式・改」の一撃によって見事撃破に成功する。
最後のシャルロットチームは、実装されたばかりの「チョコボ&フィーナ」を含めた、チョコボ系のユニットで統一された「我らチョコボ大隊」での挑戦。開発陣から何度も助言が送られるという手助けがあったこともあり、見事クリアすることに成功。これで10枚のチケットが確定となったものの、最初のレインチームはあまりにも初見殺しが過ぎたということもあり、最終的にはクリア扱いとして15枚のギフトチケットが配布されることに決まっていた。
その後には、立花さん、小林さん、藤田さんが会場で流れるゲーム映像にあわせて生での朗読を行う「ボイスアクターズライブ」も実施。パート1では、窮地に陥ったラスウェル達を、レインが残したビジョンが助けるまでの物語が描かれた。今回は会場に来られなかった、岡本信彦さんも事前に収録されたレインの声として加わり、ゲーム内でも名シーンとして人気の高いエピソードが、キャスト陣の熱演によってステージ上で蘇る。客席の誰もがその光景に魅入られていた様子だった。
「平井の間」では、「FFBE」が生まれるまでの経緯も明かされる
続いて行われたのは、アメリカザリガニ・平井さんが、ゲーム開発の裏側を探るコーナーである「平井の間」。東京ビックサイトを舞台として行われた今回は、これまでのコーナーにも出演した広野氏に加え、「FFBE」グローバル版のプロデューサーである藤本広貴氏も迎えて、「プロデューサー」という仕事についてのトークが行われた。
まず「ゲームプロデューサーとはどんな仕事か」を尋ねられた広野氏は「何でも屋」と回答。ゲームのプロジェクト全体や予算の管理だけではなく、必要とあればスタッフの飲み物を買いにいく雑用をこなすこともあるのだとか。また、予算やスケジュールを守るため場合によっては要素を削る判断を下さねばならないこともあり、現場からの不満を一身に受ける辛い役割でもあるという。
実は広野氏と藤本氏は、ともに開発上がりではない生粋のプロデューサーであり、藤本氏はエニックスの出身。当時のエニックスでは、プロデューサーの仕事は、「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親・堀井雄二氏に代表される、天才クリエイターを見つけてくることだと言われていたという思い出話も語られていた。
また、元々「FFBE」は広野氏自身が企画を考案したタイトルで、最初は広野氏自身しかスタッフがおらず、少しずつ仲間を増やしていくことで開発チームも規模を広げていったという。そのため、開発には結構な時間がかかり、発表から一年ほどの時間がかかってしまったという。
本作のプロデュースについて「FFの名を冠するタイトルとして、そのブランドを守りながら、新しい裾野を広げていく」点を気をつけていることとして挙げ、「子供の頃からユーザーとしてFFをプレイしてきて、自分自身がFFから学んできたことを本作に込めたかった。いずれは、ナンバリングタイトルのような存在に育てていきたい」と、FFシリーズ入れへの深い思い入れによって作られたタイトルであることも明かされていた。
ボイスアクターズライブのパート2では、パート1とは異なり、完全オリジナルのドラマが展開。師匠であるアクスター(江口拓也さんも、事前に収録した音声で参加)に認めてもらうべく、戦いを挑むことになったラクウェルはビジョンの召喚へと挑む。しかし、いざ召喚されたライザーが瞬殺されたり、客席の拍手の量によって立花さんがアイリーンを演じることになる無茶振りが課せられるなど、笑いが何度も沸き起こるコミカルな内容となっていた。
待望の「キングダム ハーツ」とのコラボがついに実現!
その後には、いよいよゲームにまつわる最新情報が発表される「情報の間」のコーナーが行われた。まず12月11日からは新たなストーリーイベント「ファン・ファン・ファイサリス」が実施され、新たに「ファイサリス」「ジュラガ」「グドン」の3体のオーダーズのキャラクターが追加される。
最高レアリティとなるファイサリスは、「にとうりゅう」に特化した氷属性のアタッカーで、「にとうりゅう」と高火力の単発攻撃アビリティを兼ね備えたユニットとなっているという。また「ファン・ファン・ファイサリス」では、ファイサリスがオーダーズに入ることになった過去が明かされるという。
同日の11日には、「ブチ切れシャントット」「闇の王」「サンタローゼリア」「クピピ」「ヨアヒム」「シャタル」の6体のキャラクターのアビリティ覚醒もあわせて実装される。詳しい性能が気になるところだが、こちらについては内容を詰めている段階であり、追って詳細な情報をお知らせするとのこと。
また「降臨の間」に「FF5」などに登場したシリーズおなじみのモンスター・「神龍」が、新たな強敵として登場する。クリア報酬には、「龍の紋章(FFBE)」(攻撃魔力+40氷雷体制+30%)、「タイダルウエイブ」(敵全体に氷属性の一部魔法防御無視ダメージ)「伝説を超えし者」(光属性耐性+50%、LBダメージアップ+30%)の3つのアビリティが用意される。
100枚集めることで「スーパートラストモーグリ★5(ALL100%)」と交換が可能となる「スーパートラストモーグリチケット」も実装される。イベントなどの際に少しずつ配られるとのことだ。
イベント開催を記念して、「3周年記念召喚チケット」が333枚配布される。こちらについては当初は100枚を予定していたが、「3にちなんだ企画をやりたい」と話していた広野氏の発言が発端となり、急遽333枚がプレゼントされるという流れとなっていた。
11月20日~30日にかけて実施されていた、タワーイベントのプロトタイプ版「聖霊殿エルティラ」の改修も決定。こちらは後日アンケートが実施され、その内容が反映される予定となっているとのこと。
福井を拠点とする老舗酒造メーカー「黒龍酒造」とのコラボレーションも決定。「FFBE」仕様の黒龍酒造が誇る大吟醸酒「黒龍 大吟醸 龍」が限定販売され、天野喜考氏による描き下ろしイメージイラストが印刷された、特別仕様のラベルとパッケージが用意される。2019年1月29日発売予定で、すでにスクウェア・エニックス e-STOREにて予約がスタート中だ。
そのコラボレーションを記念し、ゲーム内に新たな幻獣「黒龍」も登場する。黒龍は水と土属性をあわせもつ性能となる予定だという。
さらに現在開発中の新コンテンツの画面写真も公開。こちらについては現在開発に着手したばかりのもので、どんな内容となるかは一切明かされなかったものの、マルチプレイ的なゲームモードにはならない予定だという。
「FFBE」のコンパニオンアプリとなる「FFBE DIGITAL ULTIMANIA」の制作が決定。攻略本「アルティマニア」でも知られるスタジオベントスタッフが制作に加わり、「FFBE」の世界観をより深く楽しむ胃ことができるような内容となる。また、「FFBE」本編とのデータ連動もあり、本編で取り逃した宝箱やミッションを確認できるような機能も用意されるという。リリース時期は2019年を予定している。
Facebook内でプレイ可能な、Facebookインスタントゲームとして「FFBE Chocobo Run!(仮)」が、2019年1月の配信を目指し開発が進められていることも明らかに。チョコボを育てて操り、他のプレイヤーと競い合う要素もあつランゲームとなっており、「FF」本編に登場するミニゲームが単独で遊べるようなイメージに近いタイトルとなる予定だという。
さらに情報の間のラストには、2019年1月25日に最新作「キングダム ハーツ3」が発売予定の「キングダム ハーツ」シリーズとのコラボレーションが電撃発表。会場では告知ムービーも上映され、「FFBE」風のドット絵で描かれたシリーズ主人公・ソラの姿も登場していたが、どのキャラクターが出演するか、実施時期などの詳細はまだ明かされなかった。今後の続報が待たれるところだ。
そのほか関連グッズでは、2019年1月に2種のモーグリぬいぐるみ、同年2月にプチエット フィギュア【フィーナ】が、それぞれ全国のゲームセンター・タイトーステーションでプライスとして並ぶようになる。 | |
待望の未収録曲を含めたオリジナルサウンドトラックの第2弾も、2019年3月20日に発売される。こちらもすでにスクウェア・エニックス e-STOREにて予約がスタートしている。 |
「情報の間」では、立花さんが開発陣に遠慮なく物申す人気コーナー「ラムザが斬る!」も行われ、来場者からの生の意見が開発陣に向けられることに。その中で寄せられていた「シリーズごとに分けられたガチャ」「キャラクター1体のみを対象としたピックアップ」については、今後実施を前向きに検討するとのこと。
一方「アビリティ装備欄のフィルターに“耐性”の項目を追加して欲しい」という意見には、開発陣もソート機能が十分ではないことは認識しており、改修に向けた作業が進められており、近い内に実装される予定となっていることが明らかになっていた。
スペシャルライブの後には、広野氏の口から会場騒然の新発表も
その後には、総勢17人で編成されるFFBEバンドによる、「FFBE スペシャルライブ」へと突入。ゲーム中の楽曲を担当する上松範康氏の監修も行われたバンドアレンジは、ロックの激しさとオーケストラの重厚さが入り混じったような独特のサウンドとなっており、ギターにドラム、キーボードにバイオリン、フルートといった多種多様な楽器のハーモニーが奏でられる。
「Monument Valley」から始まり、馴染み深い通常戦闘曲「DUEL!!」、不気味な雰囲気の「End is Nigh」など、同じ曲調が続かない、アップダウンの激しい息を尽かせない構成で、転調にあわせてスクリーンにゲーム画面が映し出されるステージ演出も加わり、その音色で客席の心を虜にしていく。
事前にセットリストが公開されていた15曲が演奏された後は、沸き起こったアンコールによって、「FF]シリーズに欠かせない、おなじみの楽曲である「Victory's Fanfare」「Amigo de Chocobo」の2曲も演奏され、会場は大盛り上がりとなっていた。
締めくくりとなるエンディングでは、イベントに出演した登壇者達からファンへの感謝の言葉が述べられ、最後は「FFBE最高!」の掛け声とともに、3周年を記念するイベントは幕を閉じた……かに思えたのだが、すべての出演者が退場した後に、広野氏が再び登壇。
そんな広野氏の口から、最後の最後にサプライズ発表されたのが、2019年に配信予定の新タイトル「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」。
ゲーム画面やシステムなどの情報は明かされなかったものの、「FFBE」の世界観を使ったタクティクスRPGとして、「FFBE」と平行して制作を行っていくとのこと。今後の続報に注目して欲しい。
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LOGO ILLUSTRATION : (C) 2014 YOSHITAKA AMANO
※画面は開発中のものです。
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