コーエーテクモゲームスは、2019年2月11日から3月29日までの期間、KOEI TECMO CAFE&DININGにて「戦国無双」15周年を記念したコラボレーション企画を実施する。本コラボの内容を一足先に体験できたためそのレポートと、会場を訪れていたシリーズプロデューサー・鯉沼久史氏へのメディア合同インタビューの内容をお届けしよう。
今回のコラボは、東京・池袋にあるKOEI TECMO CAFE&DININGにて2月11日から3月29日まで実施される(イベントによって通常営業を行わない3月2日、3月21日を除く)。内容は「戦国無双」15周年を記念したコラボメニューが提供されるほか、1品の注文ごとに1枚のオリジナルポストカードが、1回の来店ごとにコラボメニューを注文すると1枚のランチョンマットがもらえるというもの。
実施期間は、2月11日から3月6日までが第1弾、3月7日から3月29日までが第2弾と、前・後半に分かれている。前・後半で来店特典のランチョンマットのデザインが変わったり、第2弾からスタンプ特典が登場するといった変化がある。前半で用意されているものは、メニューはフード・ドリンク合わせて12品、ポストカードは12種、ランチョンマットは3種となっている。
日本一の兵・真田幸村のねぎとろいくら丼(1,000円) ねぎとろいくら丼のうち“ねぎ”はいくらの下に隠れている。 |
三成と左近のオムライス&エビフライプレート(1,380円) オムライスとエビフライにサラダもあり、一番ボリューム感がある。 |
信玄と謙信のハーフ&ハーフカレー(1,000円) ルーはグリーンカレーとビーフカレーの2種類。辛さが苦手な筆者が少し辛いかな、と感じる程度。 |
家康と忠勝の忠義ハンバーグ(800円) 兜のデザインが入ったチーズが特徴的。周りに並んでいるのは数珠をイメージしたうずらの卵。 |
百花繚乱!麗しきデザートプレート(950円) いちご、ベリー、りんご&桃の3種類のケーキをキレイに盛り付けたデザートプレート。いずれもフルーツの濃厚さが魅力。 |
井伊家の絆茶(700円) 茶菓子として大福アイスが付いたセット。アイス好きな筆者一押しだが、非常に柔らかいので口に運ぶ際は注意しよう。 |
信之のいちごヨーグルトドリンク(700円) 甘そうな見た目に反してヨーグルトの風味が強く、 甘酸っぱさのあるドリンク。 |
松永久秀 平蜘蛛爆弾ドリンク(730円) さっぱりしたソーダのドリンク。 グラスのフチについた砂糖をがいいアクセント。 |
なお、取材当日は会場のKOEI TECMO CAFE&DININGにて、ゴー☆ジャス動画特別企画として「戦国無双」15周年記念生放送も行われていた。番組への出演を控えた鯉沼氏に今回のコラボの見どころやシリーズ15周年を迎えての心境などをうかがうことができたので、その内容もお届けする。また、番組内では今回のコラボカフェ以外の取り組みについても発表となったので、そちらも合わせて紹介していこう。
鯉沼久史氏へのショートインタビュー
――まずは「戦国無双」15周年を迎えての心境をお聞かせください。
鯉沼氏:今まで派生作品を含めていろんなタイトルを出してきましたが、たくさんのユーザーさんからシリーズのこの後の展開を期待していただいていますので、15周年ということもありそろそろちゃんと始動したいと考えています。
直近では「戦国無双4 DX」が3月14日に発売となり、アニバーサリーボックスを制作したりと力を入れています。そのあとは次のステージに入ると思いますので、またユーザーさんの期待に応えられるべく頑張りたいと思っています。
――15周年施策のひとつとして実施される今回のコラボカフェの見どころを教えてください。
鯉沼氏:いつもですとゲームの最新作でコラボメニューを作りますが、今回は15周年のため「1」から「4」まで、まんべんなく取り入れていきたいというのがありました。ナンバリングごとにコンビが変わったりしますが、三成と左近のように、15年前から遊んでくださっている方でもニヤリとできるようなコラボメニューにさせていただいています。
あとはコラボカフェの際にいつも実施していますが、1メニューにつき1枚のオリジナルポストカード、ご来店いただいてコラボメニューを注文していただいた方に1枚のランチョンマットをプレゼントしています。これらのデザインは、トレジャーボックスに収録した画集の中からピックアップしていますので、周年感があるものになっています。
――今回のコラボメニューで個人的にオススメのものを教えてください。
鯉沼氏:食べ物なので好き嫌いはあると思いますが、三成と左近のオムライス&エビフライプレートは私がリクエストして入れさせてもらったものなので一番のお気に入りです。三成が自分の給料の半分を与えて左近を部下にしたという逸話が残っており、実はこれが好きでキャラクターを入れたという経緯もあるので、「ぜひこれだけは」とお願いさせていただきました。
――メニューは基本的にカフェのほうで考案されているのでしょうか?
鯉沼氏:そうですね。最初にラフ案をいただいて、我々から意見を返したりといったキャッチボールをさせていただいて作っています。三成と左近については「4」だけでなくシリーズから出したいというのもあり、私からお願いさせていただきました。
――15年続けてきた中で一番印象的だったことはなんでしょうか?
鯉沼氏:ナンバリングを重ねるごとに「戦国時代をどう演出するか」という点で苦労していますが、一番印象深かったのはやはり1作目です。当時は「真・三國無双」シリーズが好評でしたし、コーエーテクモゲームスは「信長の野望」と「三国志」の会社ですので、「戦国時代の無双ゲームもあったほうがいいのでは」ということで1作目を作り始めました。
非常にチャレンジングなタイトルであり、「真・三國無双」シリーズとの差別化を図るために城や城の中にギミックを作ったり、アクション部分も剣や槍、弓だけでなく和風の創作武器を考えたりしました。シリーズの最初というのは何をやるにしても大変だと思いますが、差別化しながら独自路線をどう見出すか、そこに苦労した覚えがあるので、やはり1作目が印象深いですね。
――15年のなかで変化を感じたところはどこでしょうか?
鯉沼氏:PS2の頃はハードのスペックとの戦いもあり、一騎当千の爽快感をどのように表現するか、かなりテクニカルにプログラミングして作ってきました。PS2で最大限まで爽快感を引き上げ、その気持ちよさが皆さんに受け入れられたのかなと思っていますが、少しずつ皆さんにキャラクターにも愛着を持っていただくようになりました。
また、大河ドラマも似たところがありますが、同じ戦国時代を描くにしても、いろんなシナリオ、いろんな視点で描かれています。我々もいろんな目線で描こうという思いがあり、爽快なアクションゲームの部分は大事しながらも、キャラクター性やシナリオ制も大事に制作していく、そういった遷移をしてきたゲームかなと思っています。
――15年のなかで進化した部分はいくつもあると思いますが、一歩踏み出すのに勇気が必要だったものはありますか?
鯉沼氏:最初は戦国らしさということで殺陣を取り入れたりしていたのですが、どうしても阻害される部分が出てきてしまったり、1作目は城の攻略をアスレチック風にしたりと、時代やマシンスペックに合わせた工夫をしてきました。PS4になってからは無理なく敵キャラクターをたくさん出せるようになり、爽快感も飛躍的にアップしましたが、敵を完全にせん滅するのが難しくなる面があるので、それに合わせて神速アクションというものを新しく取り入れました。これは使いすぎるとゲームとして面白くなくなるバランスでもあるため、チャレンジングに取り入れさせていただいた要素だと思っています。
――先ほどのお話で「次のステージ」という言葉がありましたが、今お話しできることがあれば教えてください。
鯉沼氏:これまで結構いろんなことをやったな、と思っているので、一度今までのキャラクターなどを含めて再考する必要があると考えています。「4」が出てから5年経とうとしていて時間がかかっていますが、ようやく私のほうで「ここらへんかな?」という納得性のある企画が練りあがってきたところです。今までのことも継承しようと思っているのですが、今までのナンバリングの進め方から変えるチャレンジをしていきたい、というところですね。順当な進化というよりは、ガラリと変えたいという意図になります。
――最後にユーザーの方へメッセージをお願いします。
鯉沼氏:次のナンバリングを期待いただいているなか、皆さんをお待たせしてしまっていますが、15周年をお祝いする形で今回コラボカフェを実施させていただきますので、ぜひご来店いただきたいと思います。「戦国無双」シリーズはこれで終わるわけではなく、しっかりと次を考えて進めていますので、発表までもうしばらくお時間をいただきますが、ぜひ今後もご期待ください。
「『戦国無双』15周年記念生放送」告知内容
コラボカフェと同じ日程の2月11日より、滋賀県彦根市で「夢京橋あかり館 MITSUNARI 11 戦国無双15周年記念展」が開催となる。ここでは近江に縁のある武将を中心に、これまでのトレジャーボックスに使用されていたイラストの一部が掲載される。また、「ひこにゃんWITH」というアプリを使うことで、石田三成と記念撮影が行える施策も予定中とのこと。
続いて、3月3日に千葉県・市川市文化会館大ホールにて開催される「無双フェスティバル2019」の告知が行われた。このイベントには石田三成役の竹本英史さんをはじめ、島左近役の山田真一さん、長宗我部元親役の置鮎龍太郎さんらが出演する。チケットは2月11日より一般販売開始となり、来場者特典には「無双OROCHI3」のDLCとして石田三成の武器「祭令汞扇(さいれいこうせん)」が用意されている。
3つ目には長野県の眞田神社にて、真田幸村デザインの御朱印帳が配られることが発表となった。時期は3月下旬で、フォトスポットなども用意される予定だという。詳しい内容については、続報にて発表予定となっているので、今後のニュースに注目しておこう。