WFSが2019年4月に配信を予定しているiOS/Android向けアプリ「AFTERLOST - 消滅都市」のメディア向け体験会が開催された。会場でアプリの試遊が行えたほか、開発スタッフによるプレゼンの時間もあったため、それらの内容をお伝えしていこう。

「AFTERLOST - 消滅都市」は、現在配信されている「消滅都市0.」の世界観はそのままに、まったく新しいアプリゲームとして開発されているタイトルだ。「消滅都市」全体のプロジェクトとしては2019年5月に5周年を迎え、4月にTVアニメの放映も控えている。「AFTERLOST - 消滅都市」は、そんな大きな動きの中でリリースされるという。

とはいえ、既存アプリのバージョンアップではなくなぜ新アプリで出すのか、不思議に感じるところもある。今回の体験会では、そういった部分についてもしっかりと補足された。それらの説明を受け、「消滅都市」をほぼ何も知らない筆者のような人間が理解できるのか、ゲームを楽しめるのか、新規ユーザーに近い視点でお伝えしていきたい。

会場はグリーのオフィス内。壁一面にキービジュアルが描かれているのはなかなかに壮観だ。
プロジェクトを広めるために誕生した「AFTERLOST - 消滅都市」
下田翔大氏
下田翔大氏

「消滅都市」シリーズディレクターの下田翔大氏からはまず、なぜ「AFTERLOST - 消滅都市」という新アプリを作ったのかが語られた。これには理由が大きく3つあるという。

1つ目は、ゲームが苦手な人でも物語が楽しめるようにしたいというもの。配信中の「消滅都市0.」はアクション×ドラマ×RPGをテーマにしたゲーム内容になっており、指先ひとつで楽しめることを特徴としている。しかし運営を続けていく中で、徐々にプレイヤースキルが求められる、難しいものになっていってしまった面があるというのだ。

そのため、「AFTERLOST - 消滅都市」のバトルはターゲットの選択とスキルの発動といった限定的な操作を行う、よりライトなものに変化している。物語を楽しみたいのにアクションが合わずにやめてしまった人でも、“見せるバトル”を楽しみつつ、ストーリーを読み進められるものになっている。1つのアプリにまったく異なるバトルシステムを2つ搭載して……というのも現実的ではないため、新アプリという手段を選んだのだろう。

演出やシステムにこだわることで、ライトになったバトルでも高揚感は損なわれていないという。

2つ目の理由には、ファンに再び物語を楽しんでほしいという内容が挙げられた。「AFTERLOST - 消滅都市」ではユキという少女の視点で物語が描かれるほか、既存アプリとは別の切り口によるシナリオが用意される。「ゲームが簡単になりました」というだけでなく、物語のベースは同じでも新たな視点という部分で、改めて物語に没入してほしいとの思いがあるようだ。

シチュエーションに合わせてリミックスされたBGMなど、物語の演出にも力が入れられている。

3つ目の内容は、特にいま「消滅都市0.」をプレイしている人に向けた内容となっている。このゲームを人に勧めたいと思った時、相手がキャラクターや世界観、バトルシステムなど、どこに興味を持つかというのは人それぞれだ。例えば特定のキャラクターに興味を持った場合、「これ期間限定でもう入手できない」とか「今イベント中だけど新規じゃ取れないかも」という状況で挫けてしまうのは、ソーシャルゲームやオンラインゲームらしい“あるある”と言えるだろう。

「消滅都市0.」は、期間限定のイベントを繰り返していく一般的なソーシャルゲームのような“運営型”と呼ばれる形式をとっているため、人に勧めた時、まさに例に挙げたような状況が発生する可能性がある。しかし「AFTERLOST - 消滅都市」では、追加要素がどんどん積みあがっていき、いつ始めても同じ体験ができる“コンテンツ蓄積型”のため、人に勧めやすい仕様になっている。

キャラクターイラストも刷新され、アニメテイストになった印象だ。

もちろん、運営型にも利点はある。ユーザーの熱量は運営型のほうが高くなるため、日々たくさんの声が届いているという。なかには「このゲームで人生が変わりました」といった熱い声もあるため、今後もコミュニティは運営型である「消滅都市0.」が中心になるようだ。こうしたユーザーからの熱い思いが、「消滅都市」という作品を広げていく、その原動力になっているとのこと。

そう、新アプリを作ったこれらの理由は、すべて「消滅都市をもっと広げたい」という思いに集約されている。アクションが合わなかった人へのシステム変更、新しい切り口の物語、いつ始めてもすべてのコンテンツが楽しめる仕様、いずれもプレイ人口を増やすための施策だ。4月から始まるTVアニメも、「消滅都市0.」を応援するアイドルユニット・SPR5(シュプリームファイブ)のリアルでの活動も同様に、作品を広げることを目的として行われている。

アニメ放映は大きなプロジェクトのひとつ。
バトルへの介入は重要。ストーリーは丁寧な作り

さて、そんな思いがこもった新アプリはどんな仕上がりなのか。短い時間ながら配信前にプレイできたほか、TVアニメ1話の先行視聴も行えたので、それらの感触もお伝えしていこう。

ゲームの冒頭では、都市の一部が突如として消滅してしまった事件や、主人公の少女・ユキが謎の組織にとらわれ人体実験の対象となるといった、物語のバックボーンが簡単に描かれていく。

シリーズ作品をプレイしたことがない読者の方は、「消滅都市」と聞いてどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。筆者は冒頭で触れたとおり、体験会の段階ではゲームの中身についてほとんど知らない状態だった。そのため、消滅した都市そのものが舞台で、退廃的な世界観なのかなと考えていたが、そうではなかった。

現代、あるいは近未来ぐらいの時代で、ごく普通の都市部が舞台。消滅したのはひとつの都市だけで、それ以外の場所では普通の人が普通に生活している。物語としては、ユキがとある理由から消滅した都市に関わろうとし、そこで巻き込まれる事件などが描かれるといった流れだ。

雰囲気あるビジュアルが多いので、先入観というやつが……。

冒頭から謎の組織の施設にとらわれているユキだが、何でも運ぶ“運び屋”のタクヤという人物によって救出される。ユキとタクヤに追手がかかるが、その相手は“タマシイ”と呼ばれる存在。タマシイは都市の消滅に巻き込まれた人たちの想いが具現化したものとされており、不思議な力を使って攻撃してくる。それに対抗するため、ユキもタマシイを呼び出して戦っていく。

ゲームシステムとしては、タマシイ同士が戦うターン制のオートバトルになっている。プレイヤーが介入できるのは、敵が複数出てきた場合に誰を攻撃対象にするかというターゲットの選択と、タマシイごとに所持しているスキルの発動だ。

タマシイは人々の想いが具現化したというだけあって、お坊さんや女子高生など、一般人の姿が多い。敵の中には犯罪者も存在した。

敵が複数体出現するというのは、かなり序盤から発生する状況だった。デフォルトだと画面に並んだ左から順に攻撃していくが、右側に敵側の回復役がいる場合、そのままだと戦闘が長引いてしまう。敵の戦力的には強力ではないのだが、完全に放置しているとひたすら回復され、序盤であっても敗北してしまう恐れがあり、ターゲット選択は結構重要になりそうな印象を受けた。

スキルは一定のターンが経過するまで発動できないが、ターンが経過して条件を満たせば、画面下部のタマシイ(キャラクター)のアイコンをタップすることでいつでも発動できる。ユキが最初に呼び出すタマシイのスキルは敵単体への大ダメージを与えるものだが、次に仲間になるタマシイは味方のHPを回復する効果を持っており、スキルにもさまざまな効果があることがうかがえる。

どちらも操作は簡単で変わったシステムでもないためすんなり理解できるが、バトルにおいて重要な要素となっている。オート戦闘だからといって完全にほったらかしにはできないというのは、賛否ありそうなところ。このあたりは時間の都合で深く触れなかったが、本作がステージクリアでゲームを進めていくことそのものがメインの目的ならバトルの楽しみでプラスに働くだろうし、周回が必要でクリア済みステージのスキップがなければ手間でマイナスに働いてしまいそうな気もする。

なお、タマシイを呼び出すためにはその人の詳しいプロフィールを知っている必要がある、という設定だ。タマシイを増やして追手に対抗するには、物語を進めて個人情報を売買するヘッドハンターに出会い、その人物から情報を売ってもらう形となる。これがガチャとしてシステムに組み込まれている形だ。

さらに物語を進めていくと、タクヤの仲間・ギークがタマシイにまつわる研究データを盗み出し、それを提供してもらう形でタマシイの強化や進化といったシステムが開放される。ガチャやキャラの強化などはオーソドックスなシステムだが、物語や世界観設定にうまく紐づけ、「とりあえず乗っけておきました」感が出ないようにこだわっているのは好感触だ。

「ドラマチック」を特徴のひとつにしているだけあって、ストーリーの見せ方も面白い。テキストアドベンチャーのように決まったウィンドウの位置に文字が表示されるだけではなく、キャラクターの絵に合わせて吹き出しが表示される。さらに後ろ姿が用意されているキャラクターも存在し、キャラ同士が向き合って話しているような演出をしているシーンもあった。メインの話し手が変われば表示も変わるし、重要な決断をした場面などは盛り上がるBGMが流れたりと、状況に合わせた雰囲気作りがよくできている。

キャラの掛け合いの場合は吹き出しによる表現が多い。
ところどころでアニメーションも用意されている。
キャラクターの心情を描くときはセリフとは異なるウィンドウになっている。

また、アニメとの連動や差異というのも注目ポイントだ。例えば冒頭でユキが助け出されるシーンは、ゲームだと「タクヤが組織の人間を倒す」→「建物の窓をぶち破って逃走」というダイジェストのような内容だが、アニメでは組織の人間を倒したあと、警備の人間に追い詰められ、どのように乗り切るのかまで描かれている。

話の展開が違うところもある。ゲームではタマシイの強化に関する情報を提供してくれるギークだが、情報を盗み出した際にユキがロスト(都市の消滅)の生き残りだと知り、情報を提供する代わりにもう関わらないでくれと、冷たい態度を取る。一方アニメでは、システムとの関連を持たせなくてよくなるため、ギークとの出会いがまた違った形で描かれるのだ。ゲームをプレイしつつアニメも視聴すれば、こうした違いも楽しめるだろう。

物語の大筋としても、「ロストと呼ばれる都市の消失事件がある」「ロストの生き残りであるユキという少女がいる」「ユキがとある理由からロストに関わっていく」という展開で、これまでの「消滅都市」を全く知らなくても内容が入ってきやすい。完全な新規ユーザーがストーリー目当てで「AFTERLOST - 消滅都市」からプレイしても問題ないだろう。

現状で要望を挙げるとしたら、本作で「消滅都市」を気に入った人へのフォローだろうか。既存アプリの「消滅都市0.」は、「消滅都市」→「消滅都市2」→「消滅都市0.」とバージョンアップを重ねてきているタイトルで、今から「0.」を始めても、収録されている「1」「2」の内容が楽しめるにも関わらず、そういったところが分かりやすく示されていない。新たなファンに向けて、ぜひ道筋を示してほしいと思う。

AFTERLOST - 消滅都市

WFS

MobileアプリiOS

  • 配信日:2019年4月予定
  • 価格:基本無料

    AFTERLOST - 消滅都市

    WFS

    MobileアプリAndroid

    • 配信日:2019年4月予定
    • 価格:基本無料
      関連ワード

      (C) WFS

      ※画面は開発中のものです。

      この記事のゲーム情報

      機種
      Mobile
      プラットフォーム
      アプリ
      OS
      iOSAndroid
      会社
      WFS
      シリーズ
      消滅都市
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