LINEとワンダープラネットが提供中のiOS/Android向けアプリ「ジャンプチ ヒーローズ」が2019年3月28日に1周年を迎えた。これを受け、プロデューサーのLINE 白井雄一朗氏、ワンダープラネット 鷲見政明氏にメールインタビューを実施した。
「ジャンプチ ヒーローズ」は、「週刊少年ジャンプ」の創刊50周年を記念してリリースされた体感プチプチRPG。ワンタップだけのシンプルな操作で楽しめる本作では、原作の名場面を再現したキャラクターアニメーションとバトル演出により、ワクワクするようなド派手なバトルを楽しめる。
サービスの開始以降、週刊少年ジャンプで連載中の作品はもちろん、過去に連載されていた作品からも人気キャラクターたちが続々とゲーム内に登場。その一方で、さまざまな機能を追加するアップデートも実施されてきた。
そして今回、2019円3月28日に晴れて1周年を迎えることになった同作について、プロデューサーを務めるLINE 白井雄一朗氏、ワンダープラネット 鷲見政明氏の両名にメールインタビューを実施。これまでを振り返ってもらいつつ、2年目に向けての抱負も伺った。
――Gamer読者に向けて、改めて「ジャンプチヒーローズ」がどういうゲームか教えてください。
白井氏:昨年の週刊少年ジャンプ創刊50周年を記念してリリースされた、歴代ジャンプヒーローたちが大集結したパズルRPGです! 簡単操作でどなたでも楽しんでいただけるゲームとなっておりますので、まだプレイされていない方はぜひ遊んでいただきたいですね。そしてこの1年で実施した様々なアップデートもございますので、以前プレイしていたけども辞めてしまったという方も、改めて手に取っていただけると大変嬉しいです。
――1周年を迎えての率直な感想をお聞かせください。
鷲見氏:あっという間の1年でした。1年目ではリリース時点で未実装だったチームや決闘をなんとかお届けすることができました。一方で、機能を出した後にユーザーさんの反応や遊び方を見て改善し、可能なところまで良いものにして初めてひと段落だと思っているのですが、そういう意味ではまだひと段落つけられないと考えています。
白井氏:試行錯誤を重ねていたら、あっという間に迎えた1周年という印象です。振り返れば、80作品以上!350体以上!のプレイヤブルキャラクターが登場するという、かつてないボリュームのジャンプオールスターゲームとなりました。一方で、不具合など含め、ユーザーの皆さまには大変ご迷惑をおかけした1年でもあります。それを踏まえ、開発体制の見直しなど、運営改善に取り組んでいるところです。
――これまでの1年間で一番嬉しかったこと、逆に大変だったことがあればお聞かせください。
白井氏:やはり、ファンの皆さまに喜んでいただけていることが一番嬉しいです。特にキャラクターのクオリティについてお褒めいただくことが多く、そうしたお言葉が運営メンバーの活力になっています。
逆に大変だったことは、そうしたキャラクター・イベント製作における、各作家様のご監修、でしょうか。当然必要な作業ではあるのですが、オールスターということもあり、監修数が非常に多く、かつ多岐にわたるため、集英社様・各作家様に都度お手間を取らせてしまうんです。ジャンプチが1周年を迎えることができたのは、そうした関係者の方々にご尽力いただいたおかげでもありますね。
――これまでに登場した作品のキャラクターの中で、特に反響のあったキャラクターがいれば教えてください。
白井氏:ファンの皆さまにとっては、それぞれに好きな作品・キャラクターがあり、特にコレというのを決めるのは難しいですね。ただ、これまでゲーム化されていない作品を扱わせていただくと、やはり「ついに登場してくれた!」というご感想を頂戴することが多い印象です。
鷲見氏:「決意と覚悟のゴン=フリークス(通称ゴンさん)」の反響が多かったです。「ゴンさん」の特徴はとんでもなく伸びた髪の毛ですが、そのまま再現しようとすると髪でUIを隠してしまう問題がありました。そこで、「ゴンさん」のためだけに、UIが隠れないように全画面を確認し、キャラとUIの重なりの順序を調整したのですが、ユーザーさんの反応を見て、調整をした甲斐があったと嬉しく思いました。
――スマートフォン向けのパズルゲームには数多くの人気タイトルがひしめいていますが、その中で「ジャンプチヒーローズ」のセールスポイントはどこになりますか?
白井氏:やはり一番は「歴代ジャンプヒーローたちが、かつてない規模感で総登場している」ところでしょうか。ただ、実はそれだけでなく、「パズルRPGとしても非常に面白い」ところもセールスポイントだと思っています。始めたきっかけは「好きな作品・キャラクターが登場しているから」という理由でも、続けている理由は「ジャンプチが面白いから」と仰ってくださる方が非常に多いんです。
鷲見氏:ジャンプ読者や特定作品が好きな方にもご納得いただけるキャラクターのクオリティと幅広い方に遊んでいただけるゲーム性です。
こだわりのキャラクター
キャラを制作するにあたり、社内にて「ジャンプ読者委員会」という組織を設置しています。ジャンプ読者委員会に属する弊社のジャンプファンが、ファンの視点でキャラや必殺ワザの選定をしており、1体の必殺ワザを決定するための議論に2時間以上かかったこともあります。
キャラデザインについては、キャラの特徴が引き立つよう、共通素体を作らず、1体1体線画から書き起こし、モーション付けまでを行っています。漫画作品として世の中に出してよいものかを3度の監修チェックを入れて作っていますので、キャラ1体の完成までに6ヶ月以上かかることもあります。是非ゲームでこだわりのキャラをご覧いただきたいです。
幅広い方に遊んでいただけるゲーム性
パズルRPGは設計する際に、どんなパズルにするのかを考えるのは勿論ですが、ゲームデザインとしてどこまで強いパズル性を持たせるのか、という点が論点の一つになります。「ジャンプチ ヒーローズ」はあくまでパズルRPGとして、「ジャンプヒーロー達がボコボコ敵をやっつける爽快感のあるRPG」×「適当にやってもそれなりに上手くいくが、考えるともっと上手くいく緩いパズル性」というデザインにしています。これにより、ゲームが苦手な方や、普段ゲームをしない方でもお楽しみいただけますし、パズルが好きな方にはよりお楽しみいただけます。
――今後の展開に向けての展望があればお聞かせください。
鷲見氏:リリースタイミングでは未実装だったチーム、団結バトル、決闘など、大きな機能追加を行ってきたため、既存機能の改善に手が回らなかったところがあります。直近3ヶ月は新機能の追加というよりは、パフォーマンスや安定性の向上、使い勝手の悪い部分やお客様の不満点の解消に軸足を置きたいと考えています。
白井氏:これからも、どんどん新しいキャラクターやイベントを追加していくので、飽きることなくプレイしていただけると思います! またそれだけでなく、今後は「より遊びやすく」なるような機能改善も積極的に行っていきますので、これまで以上に面白く、かつ楽しいジャンプチにご期待ください!
――最後にプレイヤーへ一言いただけますでしょうか。
鷲見氏:「ジャンプチ ヒーローズ」をプレイしていただき、ありがとうございます。1年目は、「ユーザーの皆様に支えられた1年間」だったと強く感じます。2年目は、ユーザーさんが「より楽しく、より遊びやすく」をテーマに取り組んでいくつもりです。至らない点の多い運営ではありますが、皆様に「最近ジャンプチ楽しくなったね!」と言っていただけるよう精進していまいります。
白井氏:ジャンプチは、私たち運営メンバーだけでなく、作家様や集英社様、そして何よりジャンプチファンの皆さまがいてこそ成立するコンテンツだと思っています。だからこそ、今後はファンの皆さまにご納得いただけるような運営を目指し、ファンの皆さまと共に歩んでいく1年にしていきます。引き続き、「ジャンプチ ヒーローズ」をよろしくお願いいたします!