スクウェア・エニックスは、2019年6月21日に公開される映画「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の上映会および「出張吉P散歩 in 日比谷」を、“父の日”である6月16日にTOHO シネマズ日比谷にて開催した。
今回行われたイベントは、2019年6月21日に公開される映画「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の公開と「ファイナルファンタジーXIV」の次期拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」完成を記念して行われたもの。TOHO シネマズ日比谷の会場で、「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の先行上映に加え、劇場スクリーンを使用して「吉P散歩」を行うという、“光の戦士”垂涎のイベントとなっていた。
本稿ではネタバレにならない範囲での映画の感想と、巨大スクリーンを使用して行われた「吉P散歩」の様子を、写真と共にお伝えしていこう。
参加者の笑い声とすすり泣く様子が印象的だった先行上映会
イベントでは、映画「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の先行上映が行われたのだが、そもそも「光のお父さん」とは? という部分について簡単におさらいしておこう。「光のお父さん」とは、息子であることを隠して父とオンラインゲームをプレイする日々を綴り、累計アクセス数が1,000万を超えたブログが原作。SNSなどで絶賛の声が広がり書籍化、さらには地上波でドラマ化もされた異色のプロジェクトである。
そんな「光のお父さん」が映画化され、「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」として公開されることになったのだ。本映画の制作陣は野口照夫監督をはじめ、全スタッフがドラマ版からの続投となる。ただしキャストは一新され、主人公・アキオ役に坂口健太郎さん、アキオの父・暁役に吉田鋼太郎さんを起用。今最も旬なW主演が実現した。なおキャストが変更となった理由は、ドラマ版のお父さん役を演じた大杉漣さんの訃報による苦渋の決断であったことを付け加えておく。
さて、「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」だが、全31話のブログエントリーおよび全7話のドラマが、2時間という尺の中でしっかりと“父と子の物語”を描くホームドラマとして構成されていたことに驚いた。ベースとなる物語はドラマ版を下地にしつつも、削る点と追加する点のポイントが絶妙で、特に新しく追加されたシーンでは上映中も大きな笑いが生まれていた。ドラマ版を見た人も(というか見た人にこそ)劇場で新しく発見をしながら鑑賞してもらいたい。特に吉田鋼太郎さんのギャップ満載のシーンは思わずホッコリしてしまうことうけあいだ。
リアルパートと対をなすゲームパートにも、もちろんパワーアップが図られている。ドラマ版はライブサーバーでのゲリラ撮影で制作されていたが(それはそれで味があって凄く好きなのだが)、今回の映画では、スクウェア・エニックスから提供されたサーバーで撮影が行われている。さらにオンライン上で行われたドラマ版の撮影とは異なり、プレイヤーが一堂に会し監督の指示を受けながら演技を行ったため、ゲーム内のキャラクターが生き生きとしている様は一見の価値がある。映画内でも蛮神をはじめとした強敵とのバトルシーンがあるのだが、凝った構図やスローモーションを用いた演出などは圧巻の一言だ。ぜひ、映画館の大スクリーンで確認して欲しい。
ここまで、どちらかというと“光の戦士たち”に向けて紹介をしてきたが、そもそも「FFXIV」をプレイしたことが無いという人にとっても、本映画は興味深く映るだろう。この映画のマクガフィンとなり物語を牽引するのは「FFXIV」というオンラインゲームだが、物語はあくまで普遍的な父と子の物語にフォーカスされており、ゲームを知らない人でも間違いなく楽しめるはずだ。そのうえで、ゲームをプレイしたことがある人なら鑑賞後、「FFXIV」にログインしたくなるし、プレイしたことが無い人にとっては、「FFXIV」を遊んでみたいと思わせる作品になっている。プレイヤー同士はもちろん、未プレイヤーを誘って鑑賞するというのも面白いのではないだろうか。
本映画では他にも、パワーアップした主人公の部屋やオリジナルキャラクターである妹のエピソード、吉田鋼太郎さんの異様に上手いアフレコなどなど見どころが満載だ。オンラインゲームあるあるや「FFXIV」あるあるで思いっきり笑え、最後にはホロリと泣けて暖かい気持ちで帰ることができる「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」。ぜひ、劇場の大スクリーンで鑑賞してほしい。
劇場の大スクリーンで「時空の狭間オメガ 零式」の4層ぶち抜きツアーが決行!
本イベントのもう一つの見どころとなったのが「出張吉P散歩 in 日比谷」。「FFXIV」のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が、毎回異なるサーバーに足を運び、ただただのんびりと放送を行う恒例の企画だが、今回はTOHO シネマズ日比谷が舞台ということで、大スクリーンを用いての配信となった。
今回は映画館でのスクリーンに映えるのではということで、「時空の狭間オメガ 零式」の4層ぶち抜きツアーが決行。最新のレイドであるアルファならいざ知らず、実装後、時間が空いているデルタやシグマなどはギミックもおぼろげ。とはいえ熟練のプレイヤーの助けとILの暴力で、デルタ、シグマを駆け抜け。アルファは時間の都合上、前半までとなってしまったが、和やかな雰囲気の中イベントは幕を閉じた。
劇場スクリーンの大きさを改めて実感する吉田氏。 | |
過去のコンテンツでもしっかりとマクロを用意している歴戦の猛者たち。 | |
各層でばっちり“見せ場”をつくる吉田氏。 | |
それでも最後はしっかりクリア! | |
終始楽し気な雰囲気でイベントは進行していた。 |