エンターグラムが2019年6月27日に発売するPS4/PS Vita用ソフト「この素晴らしい世界に祝福を!~希望の迷宮と集いし冒険者たち~」のプレイレポートをお届けします。
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暁なつめ氏によるライトノベルを原作として、アニメも人気の「この素晴らしい世界に祝福を!(以下、このすば)」が、初のダンジョンRPGとなって登場! アクアが偶然手に入れた魔石のカケラをきっかけに、カズマたち一行はダンジョン探索へと繰り出すことになります。
元々ゲームをイメージさせる世界観となっていることから、ダンジョンRPGというジャンルはまさに「このすば」にマッチしているなと発表当時から思っていましたが、果たしてどのようなゲームになっているのか、序盤をプレイした感想を交えて紹介していきたいと思います。
メインストーリーはフルボイスで楽しめる!
「このすば」を楽しむ上でまず欠かせないのが、カズマ(CV:福島潤)、アクア(CV:雨宮天)、めぐみん(CV:高橋李依)、ダクネス(CV:茅野愛衣)といった、破天荒なキャラクターたちが繰り広げるハイテンションなストーリーでしょう。今作ではTVアニメ2期の終盤で描かれたアルカンレティアの騒動の後から始まる、書き下ろしのオリジナルストーリーが展開します。
冒頭でも紹介した魔石のカケラですが、実は相当に価値のあるものだということが判明すると、途端に目の色を変えてその魔石の本体を探しにいくカズマたち。そんな面白おかしく、そして愛すべきキャラクターたちがメインストーリーではフルボイスで喋ってくれるので、アニメと同様の軽妙な掛け合いも楽しめます。
筆者もプレイしながら、カズマさん相変わらずゲスいなーとか、アクアさんマジ駄女神とか、健気なゆんゆん可愛いとか、いろんな感想を抱くやり取りの数々に、もちろん要所ではイベントCGも盛り込まれていますので、ストーリーだけでも十分に「このすば」らしさを味わえると思います。
遊びやすいけど、キャラ性能はトリッキーなダンジョンRPG!
続いて紹介するのが、本作の冒険の舞台となる、各フィールドでのダンジョン探索。ダンジョンRPGといえば馴染みのある人もそうでない人もいると思いますが、本作ではオートマッピング機能が搭載されているので、基本的には画面右上に表示されているミニマップを確認しながら進んでいくと、目的地に到着することができると思います。もちろん、道中にはトラップもあるので、注意しながら進んでみてください。
また、ダンジョンに挑む際は最大5人でパーティーを組むことが可能です。一般的なダンジョンRPGではパーティー編成が重要になってきますが、メインストーリーの進行条件であるいつもの4人(カズマ、アクア、めぐみん、ダクネス)だけのパーティーでは、正直なところかなり厳しいです。というのも、今作に登場するキャラクターたち、しっかりと原作の設定を踏襲しているのです。
カズマはスキルこそあれど全体的に攻撃力不足、アクアは全体に能力は高くとも残念、めぐみんは一度爆裂魔法を放つと何もできなくなってしまう、ダクネスはとにかく攻撃が当たらない…。プレイ開始当初、実際にこの4人だけでダンジョン探索に挑んでみたところ、つい爆裂魔法を使ってしまったがためにお荷物になってしまっためぐみん、そして盾役にはなってくれるものの、あらゆる攻撃が当たらないダクネスの2人だけが生き残ってしまう状況に。このシチュエーションでの詰んだ感がとにかく半端なかったです…!
しかしながら、今作でパーティーに加えることのできるキャラクターは、4人の他にもゆんゆん、クリス、ウィズ、ミツルギ、バニル、ランと多彩です。そして、ステータスやスキルに関してもカズマ一行を補って余りある面々となっています。彼らの中から1人を加えた5人でダンジョンに挑んでみてください(ただしウィズはアンデッドのリッチーなので、回復スキルでダメージを追ってしまう点は注意しておきましょう)。
ちなみに、パーティーキャラクターに用意されたスキルは、職業にちなんだもののほか、作中でも登場するキャラクター固有のものもあります。セリフも交えたアニメーションによるカットインの演出も素晴らしいので、そちらも要注目です!
冒険を有利に進めるためにクエストの受注やスキルの割り振りを忘れずに!
ダンジョン探索に挑むまでの一連のゲームの流れについても紹介しておきましょう。
カズマ一行の拠点となるのは、「このすば」ではおなじみとなるアクセルの街。ここではクエストの受注・報告、冒険者の会話、パーティ編成、アイテム・武器・防具・アクセサリの購入、スキルの習得などを行うことができます。
ダンジョン探索にあたっては、行く先のフィールドにちなんだクエストを受注しておくのをオススメしておきます。受注できるクエストは3つまで、特定のメンバーでしか発生しないものもあるので、メインストーリーを進めたい時とキャラクターを育成した時などに分けて、受注してみてはいかがでしょうか。
なお、クエストでは報酬としてエリス(※作中における通貨)が手に入りますが、それを用いてウィズの魔道具店でさまざまな商品を購入できます。ただしプレイ開始当初はバニルが不良在庫を処分してしまったようで、商品のラインナップはお世辞にも良いとは言えません。お店での商品購入、素材の売却、ウィズからのクエスト依頼を達成するなどして、お店のレベルを上げて商品を充実させていきましょう。
装備やアイテムを充実させるのはもちろんですが、同時にスキルの割り振りも大事な要素になってきます。キャラクターはレベルアップすると各種ステータスが強化されるほか、スキルポイントが加算されます。キャラクターのスキルは自動的に付与されるのではなく、このスキルポイントを用いて任意で習得する形式になっています。スキルタイプは戦闘スキル・魔法スキル・支援スキル・特性スキルに分類されていて、当初から習得しているもの以外にもそのキャラクターに合った役に立つスキルも用意されているので、積極的に習得してみてください。
シンプルなゲームループながらも「このすば」らしさが詰まった一作に
ある程度プレイした感触としては、「このすば」に登場するキャラクターらしいピーキーな特性はありつつも、ゲームとしては初心者でも入りやすい、シンプルなゲームループのダンジョンRPGになっているなという印象です。その上で、ちょっとしたキャラクター同士の掛け合い、アイテムのフレーバーテキストなども含めて、「このすば」らしさを感じさせる要素が盛り込まれているのがファンとしても嬉しいところです。
今回はプレイできなかったものの、封入特典として用意されている駄女神育成ゲーム「この素晴らしい世界に祝福を!~この駄女神に教育を!~」も個人的には気になっています。果たしてアクアは女神力を向上させることができるのか、ゲーム本編と併せてチェックしてもらえればと思います。