スクウェア・エニックスより2019年9月3日(Steam版のみ9月4日)に発売されるPS4/Nintendo Switch/Xbox One/Steam用ソフト「ファイナルファンタジーVIII リマスタード」のプレイレポートをお届け。
リアルになったグラフィックによってストーリーへの没入感が上昇
1999年にPlayStationで発売された「ファイナルファンタジーVIII」。そのリマスター版となる「ファイナルファンタジーVIII リマスタード(以下、VIII リマスタード)」のプレイレポートをお届けします。
プレイしてまず驚いたのがグラフィック。もともとの「ファイナルファンタジーVIII」はPlayStationで発売された2作目の作品で、キャラクターの等身が高くなってリアルになったのが特徴でした。当時の「VII」から「VIII」への進化を体験したプレイヤーであれば、そのリアルなキャラクターに感情移入することができたハズ。しかし、2019年の現在、オリジナル版のグラフィックを見てみるとリアルな等身ゆえにアップになったときの表情のクオリティが気になってしまいます。しかし、「VIII リマスタード」ではグラフィックがクッキリとしており、その点は気にならなくなりました。
また、モデルが一新されたことで美麗になったのは顔だけでなく服装やガジェットも同様です。主人公・スコールのジャケットのファーは、ふさふさ感がしっかりと再現されており、もとのイラストに近くなっています。また、本作には剣と銃が一体化した「ガンブレード」などの特殊なガジェットが多数登場しますが、それらの構造もしっかり確認できるようになっています。
本作は傭兵“SeeD”を育成するガーデンという学園を舞台にした学園モノで、序盤こそ軽めのノリで進行しますが、世界を作り変えようとしている魔女の登場や学園同士の戦争の勃発などスケールの大きい物語が展開。グラフィックがリアルになったことで、映画のようなストーリーに、より没入できるようになりました。
3倍速が搭載され、敵からのドローが快適に!
「VIII リマスタード」のもうひとつの大きな要素として、HP、ATBがつねに最大値になり、特殊技をいつでも発動できる「バトル強化」、エンカウントのオンオフが選択可能になる「エンカウントなし」、一部のシーンを除くゲームプレイを3倍速で進行する「3倍速」が搭載されており、いつでもオンオフを切り替えることができます。「バトル強化」をオンにしておけばほとんど敵に負けることはないので、バトルの演出や物語のみに集中することができます。
負けることがないバトルだと味気ないという人には「3倍速」がオススメ。「3倍速」は「VII」や「IX」のリマスター版にも存在し、プレイしていた人ならその便利さは実感できていると思いますが、「VIII」は「3倍速」ととくに相性が良いです。と、いうのも「VIII」は敵から魔法をドローしてキャラクターを強化する「ジャンクション」というシステムが搭載されていますが、何度も敵から魔法をドローするのは少し作業感がありました。しかし、「3倍速」をオンにすれば、その時間を大幅に短縮することができます。
また、「VIII」には制限時間内にコマンドを入力するバトルシステムや、制限時間内にイベントをクリアするミッションなどが存在しますが、その時間まで3倍速になることはないので通常のプレイと同じ感覚でプレイが可能になっています。
「VIII」はラブロマンスが題材の大人のストーリーや難解な設定、斬新なゲームシステムによって、人によって大きく評価の変わるチャレンジブルな作品です。はじめてプレイする人はもちろん、当時、内容がきちんと理解できずに諦めてしまった人はこの機会にぜひもういちどプレイしてみてほしいですね。