2019年10月17日に配信予定の「社長、バトルの時間です!」を配信に先がけてレビュー。ファンタジー×会社経営というユニークな世界観を持った本作を実際にプレイ。そのゲーム的な魅力を、詳しく紹介する。
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「社長、バトルの時間です!(シャチバト!)」は、KADOKAWAとでらゲー、プリアップパートナーズが2019年秋に配信予定のスマートフォン向けシミュレーションRPG。エグゼクティブプロデューサーに岡本吉起氏、ゲームディレクターに「魔界戦記ディスガイア」シリーズの山本雅博氏、メインシナリオに「乃木坂春香の秘密」の五十嵐雄策氏と、錚々たるクリエイターが集結。イラストを担当するのも吉崎観音氏やさいとうなおき氏をはじめとする豪華イラスレーター陣と、ゲームファン注目の一作だ。今回はなんと本作を配信前にプレイできるという幸運に恵まれた。そこで、この記事で本作の内容を詳しくご紹介したい。
ダンジョンが職場!?ファンタジー×会社経営ゲーム
タイトルに「社長」とある通り、本作における主人公の立場は「社長」。つまり会社経営モノだ。しかし、舞台は現代ではなくファンタジー。そして、なんと職場はダンジョン。本作の世界には、冒険者をダンジョンへ潜入させ、ダンジョンにある資源を取ってこさせるという会社が存在しているのだ。つまり、ダンジョン=職場、冒険者=社員、そして、プレイヤー=社長。非常にユニークな設定だ。
ブラック企業で揉まれたニートが社長に就任!
物語は、主人公が幼なじみの少女・ユトリアに呼び出されるところから始まる。もしかして愛の告白!?と色めき立つ主人公だったが、待っていたのは「社長に就任してほしい」という言葉。ユトリアいわく、主人公の父が「後は任せる」と残して失踪してしまったため、主人公に後を継いでほしいとのこと。ブラック企業で揉まれた後しばらくニート暮らしをしていた主人公だったが、後を継がなければ父の会社が廃業してしまうため、社長に就任することとなる。
もちろん、この後もストーリーは展開していく。本作のストーリーは、スマホRPGで一般的な、会話劇を中心としたスタイルだが、見せ方がちょっと変わっている。一般的なスマホRPGのようにゲームのクエストの中で見せていくのではなく、ダンジョンの進行度が一定のところまで達すると、ストーリーがアンロックされていくという形。なので、普段はダンジョンを中心にプレイしてストーリーを貯めておき、後で一気読みすることが可能だ。
社長、承認してください!トレハン的な魅力が詰まったダンジョン
それではいよいよメインといえるダンジョンについて紹介しよう。ダンジョンは、1フロアが1バトルとなっており、バトルはフィールドがマス目で区切られたタクティカルコンバットによって行う。フィールド内でターン毎に味方ユニットと敵ユニットが行動するという、シミュレーションRPGの王道といえるバトルだ。
タクティカルコンバットは「ユニットをどう動かすか?」という頭脳プレイが要求されるバトルだが、本作はそこまで頭を使わずともプレイすることができる。なんといっても、プレイヤーは社長。社長は、社員が提案してきた内容を承認したり却下したりするのが仕事なのだ。なので本作のバトルでも、社長がやることは、社員=冒険者が提案してきた業務提案=攻撃プランを承認すること。このため、バトルは基本的にオートで進行する。
じゃあプレイヤーは何も考えず、ただ眺めていればいいのかというと、そうではない。社長であるプレイヤーの判断が求められるのは、もちろん社員のマネージメントだ。戦闘を繰り返せば、当然社員たちのHPやMPは減っていく。なので、どこかのタイミングで帰還を命じなければならない。もちろん、ダンジョンの奥に行けば行くほど、よりよいお宝が手に入る。なので、できればより多くの戦闘をこなしたい。この悩ましい決断を下すことこそ、社長=プレイヤーの責務であり、同時に本作の楽しさでもある。ローグライクRPGが持つ、トレジャーハント的な楽しさだ。
また、残業の管理も重要だ。社員達には活動ターン数が決められており、これを超えるとそれ以降のターンの行動は「残業」扱いになる。当然、「残業代」を支払わなければならない。会社としては当然の対応だが、額は安くはない。なので、なるべくなら「残業」に入る前にカタをつけたいところ。しかし、ボス戦など強敵との戦いとなると、必ずしも「残業」前に終わるとは限らない。これまた悩ましい問題だ。
ちなみにダンジョン内では、通常のアイテム類も手に入るが、大目的は「キラクリ」と呼ばれる資源だ。「キラクリ」というのは、本作の世界を維持するためのエネルギーで、奇跡のエネルギーとも呼ばれている。ダンジョン内で手に入れた「キラクリ」は、大神殿に奉納することで、強力な装備やアイテムがゲットできるぞ。
まさに育成ゲーム!生徒を育てる社員採用
ダンジョン探索とバトルを担当するのは、冒険者たち。これが一般的なRPGなら、酒場で雇用したり、あるいはガチャで手に入れるところだろう。しかしこの点でも本作はユニーク。本作では冒険者=社員なので、彼らを「リクルート(採用)」するのだ。「そうはいっても、ただ言い換えただけでしょ?」と思うかもしれない。とんでもない!本作の「リクルート」は名前だけじゃなく内容からして他のスマホゲーと全然違っている。というのも、「リクルート」は育成ゲーム形式になっているのだ。
「リクルート」では、「冒険者専門学園」に入学した生徒を育成していく。プレイヤーが行うことは、生徒にどんな訓練を行うかということ。訓練は「筋力」「魔力」「体力」「反応」「魅力」といったパラメータ毎に分かれており、行った訓練に応じて各パラメーターに対する経験値が手に入る。つまり、恋愛シミュレーションゲームをはじめとする育成ゲームと同様のスタイルだ。
しかも、ただ訓練を繰り返してパラメーターの数字をアップしていくだけじゃない。他キャラクターとのイベントも用意されており、選択肢によってパラメーターにボーナスがついたり、他キャラクターとの友好度が変化したりする。これはまさしく育成ゲーム!
育てた生徒が晴れて卒業すると、社員として採用するかどうかを選ぶことになる。もちろん採用すれば、他の社員と一緒にダンジョンへ向かわせることが可能だ。「リクルート」の目的は社員を増やすことなので、さすがに卒業までにかかるターン数は長くない。しかし、ゲーム的には「リクルート」単体でも十分楽しめる内容だ。
RPGの楽しさをドップリ味わえる!やり込み甲斐バツグンな作品
豪華クリエイター陣や、ファンタジーに会社経営という要素を加えたユニークな世界観が目につく本作だが、実際にプレイしてみると、トレジャーハントの魅力が味わえるダンジョンと、育成ゲーム的な楽しさが詰まったリクルートによって、収集・育成がガッツリ楽しめる作品になっていた。確実にやり込める作品なので、RPGの魅力にドップリ浸かりたい人は、配信を楽しみにしてほしい。
ゲーム第1弾コラボとして「とある魔術の禁書目録」がすでに決定!
「社長、バトルの時間です!」は、アニメや小説、コミックなど幅広く展開している「とある魔術の禁書目録」とのコラボレーションが決定しております。コラボ時期は未定ですが、インデックス(CV:井口裕香)や上条当麻(CV:阿部 敦)、御坂美琴(CV:佐藤利奈)、一方通行(CV:岡本信彦)などおなじみのキャラクターが、「シャチバト」の世界に訪問するオリジナルシナリオをお楽しみに!