声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負!」。第29回は、バンダイナムコエンターテインメントより発売中のNintendo Switch用ソフト「プロ野球 ファミスタ 2020」をプレイします。

目次
  1. 「プロ野球 ファミスタ 2020」
  2. 僕と「ファミスタ」
  3. 超絶進化!!
  4. 岩澤俊樹さんプロフィール

皆様こんにちは! 岩澤俊樹です! 初のオンライン開催となったTOKYO GAME SHOW 2020も無事終わり、様々な最新情報が発表されました。PS5の発売日も決定し、ゲーム熱が高まりまくっている方々、沢山いると思います。もちろん私、岩澤もその一人。年末年始に向けてゲーム業界が盛り上がって行くのを楽しみにしております。

そしてGAME SHOWが開催されたということは、季節はすっかり秋。皆様、秋といえば何を思い浮かべますか? そうです、スポーツの秋ですね(断言)。しかし、まだ大人数で集まるには少し抵抗があるという方もいらっしゃると思いますが……。

安心してください。今回ご紹介するのは、自宅でも思いっきりスポーツを満喫出来るこのタイトルです!

「プロ野球 ファミスタ 2020」

「プロ野球 ファミスタ 2020」は、前作からグラフィックやモードを一新し臨場感ある野球アクションを実現した「ファミスタ」シリーズ最新作。野球大好き宇宙人を撃退する大ボリュームのストーリーモードや、Joy-Conをつないで最大4人まで協力対戦できるファミスタパーティなど、一人でもみんなでも楽しく盛り上がれるゲームモードが登場。多数のパーツや体型、フォームを選んでオリジナル選手やチームを作成し、離れた友達や全国のライバルとオンライン対戦も可能。ひとりでも、みんなでも、生まれ変わった令和のファミスタ決定版だ。

このコラムでは久々のスポーツゲーム。僕と「ファミスタ」の出会い、個人的オススメポイント、このタイトルならではのオリジナルモードなどを中心にご紹介していきたいと思います!

僕と「ファミスタ」

僕と「ファミスタ」シリーズとの出会い。それは遥か昔、32年前の1988年に発売された「プロ野球ファミリースタジアム'88」。このコラムの読者様の中にはまだ「生まれてなかった」という方も多いのではないでしょうか(笑)。

我が家にファミコンがやってきて間もない頃。父が買ってきたのがきっかけでした。父が野球好きで、幼少の頃から公園でキャッチボールをしたり、テレビ中継を見たりと“野球”というものに触れる機会が多かったから「ファミスタ」をプレイするようになったのかなぁ……? などと、ぼんやり昔を思い出しながら書いていましたが……。

が、「否……! ファミコンに夢中だったあの時代、新しいソフトが家にあったらなんであろうと、とりあえずやるだろ! 理由など無い! 強いて言うならば、そこにファミスタがあったからだ!」という結論に達しました(笑)。

きっかけはなんであれ、相当やり込んだことは間違いありません。父や兄に負け、悔し泣きしたのはいい思い出。勝つために夢中で練習しましたよ。この頃から負けず嫌いだったようです……。結果、そこそこ勝てるようになったので、4歳にして「やり込み」の大事さを知った瞬間でもありましたね!

そんなこんなで「ファミスタ」シリーズとの出会いはかなり早かったのですが、それ以降、特に理由があったわけではないのですが暫くプレイする機会がありませんでした。しかし、野球ゲーム自体は好きなので「久しぶりにやりたいなぁ」などとぼんやり思っていたときに、この「プロ野球 ファミスタ 2020」の発売を知り、今回取り上げるに至ったわけでございます。

なので、シリーズファンの方からすれば「当たり前だよ!」とか「そんなことも知らないのか!」と思われる内容になるかもしれませんが、30年ぶりにプレイする浦島太郎状態のおじさんのリアクションを楽しんでいただければと思います(笑)。

超絶進化!!

約30年ぶりの「ファミスタ」。ワクワクしつつ起動! 主題歌とともに始まるオープニングムービー!

「す…凄い! 30年でこんなに進化したんだ……! あ、『ぴの』ってこんな顔だったんだ」というのが第一印象でした(笑)。因みに「ぴの」というのはオリジナルチーム「ナムコスターズ」の代名詞的選手で、特徴といたしましては「めっちゃ足が速い」です(当時はひらがな表記だったのであえて「ぴの」としています)。

ビジュアルだけでなく、もちろん中身も進化しています。当時からシンプルに野球の駆け引きが楽しめる作りになっていましたが、最新作では様々な要素がパワーアップしています。個人的に凄いと思った部分を3つほどご紹介していきましょう。

まず1つ目、視点変更。

今作「プロ野球 ファミスタ 2020」では、2つの視点カメラを選ぶことが出来ます。まず、シリーズお馴染みの「ファミスタカメラ」。

見慣れたアングルですね! 過去作をプレイした方は、こちらの方が見易いかもしれません。そして臨場感重視の「エキサイティングカメラ」。

どうです? 結構印象かわりますよね? これは完全に好みの問題なのですが、個人的には、バッティングは「ファミスタカメラ」、ピッチングは「エキサイティングカメラ」がやりやすかったので、イニング毎に変えたいと思います。

そして2つ目、「選手の個性」。

これが一番驚きました。昨今の野球ゲームでは選手毎に「パワー」、「走力」などのパラメータが違ったり、それぞれが持つ様々なスキルで実際の選手の能力を再現しています。もちろん本作もその例に漏れず、選手毎にパラメータが振り分けられているのですが「選択可能なスキル」、「決め球」という、今まで自分がプレイしてきた野球ゲームにはなかった要素がとても面白いと思いました。

まず、「選択可能なスキル」について。簡単にご説明すると、各選手は始めからスキルを6つ持っていて、試合開始前にその中から3つを選びセットすることが出来ます(初期設定で3つ付いているので、すべて選ぶ必要はありません)。

これにより、戦術が無限に広がります。さらにスキルを吟味して設定する事で、同じ選手でもプレイヤーによって個性が出ます。つまり、「自分だけのジャイアンツ」や「自分だけのライオンズ」などが作れるわけです。自分の好きなチームにより愛着が湧くのではないでしょうか? 敢えて同じチームで対戦するのも面白いかもしれませんね!

そして「決め球」。ここから少しだけマニアックな話になりますがお付き合いいただければ幸いです。昨今の野球ゲームのピッチャーは、投げるときにカーソルを範囲内で上下左右好きなように動かして投げるコースを決めます。しかし「ファミスタ」シリーズでは、左右を調整することは出来ても、上下を変えることは基本的に出来ません。その分、左右にはめちゃめちゃ曲がるんですけどね(笑)。フォークボール(下に落ちる変化球)でのみ投球の「高さ」を変えることが出来ます。

左右、フォーク、球速のみという、野球盤のようなシンプルな駆け引きがとても好みで、この“シンプルさ”が「ファミスタ」の良いところだと個人的に思っています。ストライクゾーンすべてをカバーしなくてはならない、他タイトルでは全然打てないからとかそういうんじゃないですよ! 決して…(動揺)。

話を「決め球」に戻しましょう。この「決め球」とは簡単に言うと「必殺技」のようなもので、駆け引きを盛り上げる良いスパイスになっているんです。

通常、ピッチャーは「普通のまっすぐの球」「速いストレート」「左右に曲がる球」「フォーク」の4種類を使い分けるのですが、更に「決め球」と言われる変化球を2種類(例外あり)持っています。これが投手の個性を際立てます。「スライダー」「カーブ」「シュート」などのお馴染みのものから「ツーシーム」、「サークルチェンジ」、「カットボール」など種類は様々。

実在する変化球なのですが、エフェクトが派手だったり、デフォルメしたような軌道が「魔球感」を演出して少年心をくすぐります。リアル志向なタイトルが多い昨今、こういった遊び心があるスポーツゲーム、とても良いと思います!

「こんな変化球がいっぱいあったら全然シンプルじゃないじゃないか!」と思われるかもしれません。仰るとおり、「決め球」を攻略するのは困難です。しかしこの「決め球」、強力な分リスクが2つあります。

まず、1つ目ですが、投げすぎると即スタミナ切れを起こしてしまうほど、スタミナを沢山消費します。そして2つ目、バッターは強打を狙える「パワーモード」を使えるのですが(回数制限有り)、このモード中に「決め球」を打つと、より飛距離が伸びるようになっていて、ホームランのリスクがとても高くなります(画像右下のバットのマークがパワーモードのサインです)。

どうです? これを聞いたら簡単には投げられないでしょう(笑)? しかし、強力なことは間違いないので、どこで「決め球」を仕掛けるか? これが今作の醍醐味の1つだと思いました。ぜひ皆様にも、この熱い駆け引きを体感して欲しいですね!

そして最後の3つ目。多彩なゲームモード。

ローカル対戦、オンライン対戦、ペナントレース、観戦などの基本モードはもちろん、今作オリジナルの「ファミストーリー」、「ファミスタパーティ」など充実のゲームモードが登場します。個人的に気になったのが「ファミストーリー」。突如、野球好きの宇宙人が地球に攻めてくるというビックリストーリーが展開します。

地球を守る為に立ち上がった主人公「パック」。

物語を進めていくと出会う新たな仲間達と共に「ナムコスターズ」を結成。共に切磋琢磨し打倒宇宙人を目指す! 果たしてパック達は地球を守ることが出来るのか!? という壮大な物語が楽しめます。

試合をこなして経験値を獲得し、チームを強化していきます。始めはペナントレースでもやろうかなと思っていたのですが、ストーリーが気になって現在こちらをメインで遊んでます(笑)。どうやら大ボリュームのようなので、クリア目指して頑張ります! 気になった方は是非一緒に地球を守りましょう!

他にも、最大4人まで同時プレイ可能な「ファミスタパーティ」。「ホームラン競争」や「雪合戦」。

協力してメタル星人を倒す「メタル星人バスター」など、5種類のパーティゲームがプレイ出来ます。

オリジナル選手やチームが作れる「エディット」等、やり込み要素満載のものから、野球に詳しくなくても遊べるモードまで多数収録されています。是非、自分なりの楽しみ方を見つけてみてください!

如何でしたでしょうか? 30年ぶりのファミスタ、様々な進化に驚きつつ新鮮な気持ちでとても楽しめました(現在進行形で楽しんでいます)。詳しく紹介出来ませんでしたが、「エディットモード」もかなり充実していて、見た目や性能など細かく設定出来るだけでなく、ファミスタオリジナルの凄まじい「決め球」が多数あり、かなり個性的な選手を作ることも出来ます!

自分だけのオリジナルチームを作って、実在のチームとペナントレースなんていうのも楽しいかもしれませんね! そしてこのペナントレース、「監督モード」というモードがありまして。選手の操作はせず、プレイヤーが行うのはオーダーと采配のみ。実際に試合の観戦も出来るので、監督気分を体感出来ます。己の作戦と采配のみでペナントレース優勝を目指すなんて遊び方も出来るわけです! いつかやってみたい!

秋の夜長のお供に「プロ野球 ファミスタ2020」、遊んでみては如何でしょうか!? では僕は、地球を守りに戻ります!

岩澤俊樹さんプロフィール

アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助) 、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd REV 2 -BATTLE MANIA-」でMCとしても活躍。

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