miHoYoからPS4/PC/iOS/Android向けにリリースされたオープンワールドアクションRPG「原神」。ここでは、まだ世界ランクが1~5のプレイヤーに向けて、知っていると役立つポイントを紹介していく。
目次
天然樹脂は何に使用するべきか
2020年9月28日の正式リリース以降、世界各国で大ヒットを記録している「原神」。世界ランクにあわせて敵の強さが調整されるため、オープンワールドの広大な世界を気軽に探索できるカジュアルさも特徴である本作だが、MORPGやソーシャルゲームの要素も入り混じった作りで、システム面の独自性が強いタイトルとなっている。
中でも、使用の際に気をつけたい本作独自のリソースが「天然樹脂」だ。天然樹脂は、ソーシャルゲームにおける時間回復制のスタミナに当たる要素で、8分に1ずつ回復する。ガチャにも使用するリソースである「原石」による回復も可能だが、1度使用するごとに回復に必要な原石の数が増えていく上、1日の回復回数には上限が設けられている。
原石を消費せずに天然樹脂を回復したい場合は、ゲーム中で入手できる「脆弱樹脂」を使うことになるが、脆弱樹脂の入手機会は、有償のアイテムパックを除くと、ごく一部のクエストや冒険者ランクがあがった際の報酬に限られており、頻繁に入手できるものではない。そのため、時間経過と共に回復する天然樹脂は、かなり貴重なリソースとして位置づけられている。余らせてしまうのはかなり勿体なく、現在はアップデートで40の天然樹脂を消費して、天然樹脂の代わりに使用できる「濃縮樹脂」を3個までストックできるようにもなったので、毎日忘れずに消費しておこう。
そんな天然樹脂だが、ver.1.1時点での主な使い道と入手できる報酬は以下の4つだ。
- フィールドボス撃破時の報酬獲得(レベル上限突破素材、聖遺物、天賦素材)
- 地脈の花解放(冒険者の証、モラ)
- 秘境クリア時の報酬獲得(聖遺物、天賦素材、武器上限突破素材)
- 仕上げ用魔鉱の生成
この中で世界ランクが5に達成するまでに優先したいのが、フィールドの各地にいるボスモンスターの撃破。フィールドボスを撃破した際に出現する花を解放すると、主にレベル上限を突破するための素材が入手できる。レベル上限の突破と共にキャラクター固有の能力である天賦も解放されていき、とくに4段階目の突破時に解放される2つ目の固有天賦は強力なものが多い。そのため、まずは主力として運用する3~4人のキャラクターの4段階目までのレベル上限突破を目指すのがいい。
またフィールドボスの撃破報酬には聖遺物も含まれるため、聖遺物集めもある程度並行して行えるのもメリット。世界ランクが6に到達すると、星5レアリティの聖遺物が確定でドロップする秘境に挑戦できるようになるので、秘境で聖遺物を本格的に収集するのは世界ランク6に到達した後がオススメだ。
また、風龍廃墟のトワリンや蒼風の高地のアンドリアスなど、週に1度だけ倒すことができる特殊なボスも存在している。倒した後は次週の月曜にリセットされるまでボスが復活せず、報酬を獲得するために必要な天然樹脂が60と多めに設定されているなど制限が多いが、その分高レアティの素材がドロップしやすい。紀行のウィークリー任務の条件にもなっているので、忘れずに毎週倒しておくこと。
レベルの次に集めておきたいのが、武器の上限突破素材。武器は一度育てておけば、同じ武器種を使う他のキャラクターに渡すことも可能なので、後から上位レアリティの武器を引いても無駄になることが少ない。武器のレベルアップに使用できる仕上げ用鉱石はフィールドの各地の鉱石から作成でき、天然樹脂を消費せず集められるので、キャラクターや聖遺物よりレベルを上げやすいのも利点だ。
元素反応を生かして戦う
特定の元素が付着している状態の敵に別の元素を付与すると、様々な追加効果が発生する「元素反応」。本作のバトルの肝とも言える要素で、適当に元素スキルを使っているだけでもある程度戦えるようにはなっているのだが、その内実はかなり複雑で奥深いシステムにもなっている。現在ゲーム内で発生する元素反応を簡易的にまとめると以下のようになる。
- 風+炎・水・雷・氷=拡散(元素ダメージを範囲内の敵に拡大)
- 岩+炎・水・雷・氷=結晶化(結晶を拾うと、一定時間の一定量のダメージを防ぐシールドを展開)
- 炎+草=燃焼(効果中、炎ダメージを与え続ける)
- 炎+水=蒸発(元素反応発生時に適応されるダメージが上昇)
- 炎+氷=溶解(元素反応発生時に適応されるダメージが上昇)
- 炎+雷=過負荷(範囲内に追加の炎ダメージが発生)
- 水+雷=感電(効果中、雷ダメージを与え続ける)
- 水+氷=凍結(効果中、敵の動きを完全に封じる。凍結中の敵は防御力が上がる)
- 氷+雷=超電導(範囲内に追加の氷ダメージが発生し、一定時間敵の防御力が低下)
わかりやすいのは、各種元素の属性をもつスライムや、各種元素のバリアを展開する敵など、初期状態から元素が付与された敵を相手にするケース。炎スライムに水元素を当てて、蒸発の元素反応を引き出して大ダメージを与えたり、氷のバリアを炎元素で破壊したり、対応した属性の元素スキルを活用することで戦いを楽に進められる。これは敵の弱点属性をつくようなもので、一般的なRPGにおいても頻繁に見られる戦略だ。
その上で本作の元素反応のシステムが面白いのは、弱点属性がない敵に弱点を付与するような戦いができるということ。何かしらの元素ダメージを与えると、一定時間元素が付着し続けるため、元素が失われる前にキャラクターを交代し、別の元素ダメージを与えることでソロプレイでも様々な元素反応を発生させられる(マルチプレイだと同時に元素ダメージを与えられるので、ほぼ常時元素反応が発生するようになる)。
またこの元素反応を活かした戦いをするには、パーティを編成する4人のキャラクター選びが非常に重要。
例えば最高レアリティのキャラクターであるディルックや刻晴は、高い攻撃性能をもち、アタッカーとしては非常に優秀だが、継続的な元素付与はあまり得意ではない。対して星4キャラクターであるフィッシュルや香菱は、攻撃力こそディルック達に比べると見劣りするが、元素スキルや元素爆発の効果で敵に長時間元素を付着さることが可能で、元素反応を引き出しやすい。フィッシュルの元素スキルで雷元素を付着させながら、ディルックの炎元素スキルで過負荷を起こしつつ大ダメージを与える……といったように、メインのアタッカーとサポートのバランス、どの元素反応を引き起こせるかまで含めたパーティの構成を考えることで、戦闘がグッと楽になる。
とくに炎・水・氷・雷の4元素は、相互に強力な元素反応が発動するので、必要な場面が多々発生する。クリアに特定の元素がほぼ必須となる秘境も存在しているので、各元素ごとに最低1キャラクターは、パーティに入れてある程度戦えるよう育てておくのがオススメだ。
聖遺物は超重要。育成は慎重に
キャラクターの性能に大きく影響を及ぼすのが、最大5つまで装備可能な聖遺物だ。聖遺物には、それぞれ1種類のメイン効果1種と、最大4種のサブ効果が設定されており、同じ種類のものを複数装備することで、追加のセット効果を得ることができる。一方、メイン効果、及びサブ効果は聖遺物のレベルと共に強化されていく。キャラクターの性能の多くの部分をこの聖遺物が担うと言っても過言ではなく、「原神」の育成システムの肝ともいえる要素となっている。
そのためしっかりと聖遺物のレベルを上げながらゲームを進めたいところなのだが、武器は各種仕上げ用鉱石、キャラクターレベルは大英雄の経験など、効率よく成長させるためのアイテムが存在するが、聖遺物は他の聖遺物を強化素材にすることでしか成長させられない(Ver.1.1時点)。聖遺物は、秘境や宝箱、フィールドの採集ポイント、敵のドロップなど様々な手段で入手こそできるものの、育成に使うとあっという間に強化のための聖遺物が不足するようになる。レベルを上げた聖遺物を素材に使うこともできるが、総経験値量はやや少なくなるので、聖遺物を無計画に育てすぎるのはあまりオススメできない。
世界ランクが6を越えると、秘境のクリア報酬で最高レアリティである星5聖遺物を安定して入手できるようになる。レアリティの高い聖遺物の方がレベルの上限が高く、パラメーターは上になるため、星5の聖遺物を安定して入手できるようになった段階で一気に聖遺物の育成を進めるのが理想……ではあるのだが、聖遺物の強化なしでは世界ランク6までゲームを進行させること自体が困難。ある程度は星3~4の聖遺物も育成しながら進める必要がある。
一方、現状実装されている中では、星4以下の聖遺物にしか存在しないセット効果も多く、必ずしもすべての装備枠を星5聖遺物で埋めるのがベストというわけではない。とくに「博徒」「亡命者」「学者」「武人」「勇士」といったセット効果をもつ聖遺物は、星4以下のレアリティにしか存在せず、星5聖遺物を安定して入手できるようになってからも使い道がある。上記の4種類はセット効果も汎用性が高いので、世界ランクが6に達するまでは、これらの聖遺物を中心にレベルを上げておくのがオススメだ。
基本的にセット効果は、5つの装備部位に対して2と4セット分の同じ効果の聖遺物を装備すると発動する(1種類で発動するものもある)。4セットで発動するセット効果は非常に強力なので、これを狙って聖遺物を揃えるのが基本になるが、キャラクターによっては2セット効果との相性がよくても、4セット効果のメリットが薄いことも。例えば元素反応を引き出すためのサポート役のキャラクターには、元素チャージ効率を高める「亡命者」、元素スキルのダメージを強化する「博徒」を2セットずつ装備させたり、異なるセット効果の聖遺物を2セットずつ装備させるのも十分選択肢に入ってくる。
聖遺物厳選のポイント。メイン効果に注目
聖遺物にはセット効果に加えて、メインとサブの効果が存在することはすでに述べたが、数値が上昇するかがランダムになるサブ効果と異なり、メイン効果はかならずレベルアップと共に効果が大きくなっていく。そのため、育てる聖遺物を選ぶ際には、とくにメイン効果に注目したい。
メイン効果の仕様はやや特殊で、完全にランダムで決まるサブ効果とは異なり、以下のように聖遺物のカテゴリごとにある程度固定されている。
- 花:HPで固定
- 羽:攻撃力で固定
- 時計:HP、攻撃、防御、元素熟知、元素チャージ効率の内ランダムで1種
- 杯:HP、攻撃、防御、元素熟知、物理ダメージバフ、元素ダメージバフ(各元素ごとに1種ずつ)の内ランダムで1種
- 冠:HP、攻撃、防御、元素熟知、会心率、会心ダメージ、治療バフの内ランダムで1種
これを踏まえた上で育てる聖遺物を厳選することになるが、その際には装備させるキャラクターが目指す方向性を、予め決めておくことが非常に重要。
通常攻撃が強力なキャラクターなら攻撃力や物理ダメージバフ、会心率・会心ダメージ系のメイン効果の聖遺物を装備、対して元素スキルの使い勝手が良かったり、常に攻撃が元素ダメージとなる法器系のキャラクターなら元素ダメージバフや元素熟知、元素チャージ効率といったメイン効果をもつ聖遺物を装備させるのが基本的な方針となる。サポート役なら元素スキルのチャージ効率や元素ダメージを上げる効果の聖遺物を選ぶなど、そのキャラクターがパーティで果たす役割に沿ったパラメーターが上昇する聖遺物を選ぶのがベストになる。
ただし、同種のメイン効果は加算ではなく乗算方式で計算されるため、同じメイン効果の聖遺物ばかりを装備させるのはやや効率が悪い。とくに攻撃力とHPは、花と羽で必ずメイン効果が適応されるので、他の部位ではそれ以外のメイン効果をもつ聖遺物を装備させたいところだ。
その上で、とくに注意したいのが杯の聖遺物のメイン効果。元素スキルや元素爆発のダメージを大きく底上げできる元素ダメージバフのメイン効果は杯でしか得られないが、元素ダメージバフは元素の種類分バリエーションがあるため、他の部位よりも狙った効果の聖遺物を入手できる確立が低めになっている。セット効果は他の4つの部位の聖遺物で発動させ、杯はキャラクターの元素スキルと相性のいいメイン効果を優先して選ぶことも考慮しよう。
育成の一例として刻晴をあげると、刻晴は通常攻撃及び重撃が優秀で、元素スキル・元素爆発の回転率にも優れたキャラクター。筆者は雷元素が付着した状態の敵への攻撃力が上昇する「雷討ち」の4セット効果に、同様の効果をもつ武器である「匣中龍吟」を装備。さらに杯のメイン効果は雷元素へのバフを選び、元素チャージ効率も高めの数値にするなど、元素付着時の攻撃に特化させた。
一方で物理ダメージ・会心に特化させ、元素スキルをさほど多用しない構成も強力で、同じキャラクターでも聖遺物や武器の構成によって立ち回りや役割が大きく変化する。手持ちの装備や聖遺物も考慮しつつ、自分なりのキャラクターの育成方針を考え出すのが、「原神」の大きな醍醐味と言えるだろう。
デイリー任務を忘れずに。特産品や聖遺物、鉱石の回収も
世界ランクが上がると、配置されている敵が強化される代わりに、入手できる素材や聖遺物もよりいいものを入手でき、レベルの高い秘境にも挑戦できるようになるなどメリットが大きい。ただし世界ランクを上げるのに必要な冒険者ランクは、ただ敵を倒すだけでは上昇せず、各種任務やフィールドの宝箱の入手と見聞の他に、フィールドボスや秘境、地脈の花の解放といった天然樹脂を消費する行動をとることによって経験値が溜まっていく。
その中でももっとも重要なのが、毎日午前5時にリセットが行われるデイリー任務。世界ランクが5~6あたりに到達すると、未発見の宝箱や未クリアの任務が減り、冒険者ランクをあげる術が少なくなっていくが、デイリー任務では安定した経験値を稼ぎ続けることができる。報酬として原石が獲得できることもあり、デイリー任務は毎日必ず忘れずにこなしておきたい。
また、デイリー任務にあわせて、フィールドに配置されている特産物や鉱石、聖遺物の入手も定期的に行いたい。とくに特産品と聖遺物の出現ポイントは予め決まっているので、まとまった数が入手できるポイントには地図にマップピンを配置し、再度訪れやすいように目印をつけておくこと。鉱石は、都市評判をある程度上げると、鍛冶屋で鉱石の場所をある程度教えてくれるようになる。
課金コンテンツは何から優先するべきか
基本無料プレイとなっている本作においては、キャラクターと武器ガチャ、アイテムセットに天然樹脂の回復などさまざまな課金コンテンツが存在する。
その中でも、とくに筆者がゲーム的にメリットが大きいと感じたのが、「天空紀行」の解放だ。本作には、冒険ランク20以降、ゲーム内で条件を達成することでさまざまな報酬を獲得できる「紀行」システムが解放されるが、無料プレイでは「大地紀行」の報酬しか獲得できない。有償で天空紀行の解放を行うと、大地紀行に加えて天空紀行の報酬も獲得できるようになる。大地紀行と天空紀行の獲得条件はまったく同じなので、掛かる手間はそのまま、もらえる報酬が大幅に増加する。
紀行の報酬は仕上げ用魔鉱、天賦素材、モラに大英雄の経験と多岐に渡り、いくらあっても困らないものばかり。中でも大英雄の経験やモラ、天賦素材はまとまった量を入手するには、天然樹脂を消費する必要があり、天空紀行の解放の有無で大きく育成スピードが変わるほど。紀行レベルが30に到達すると、紀行でのみ入手可能な星4武器を選択できるのも大きなメリットだ。
天空紀行の上位互換ともいえる「真珠の歌」は、天空紀行の解放に加えて、天然樹脂を回復する脆弱樹脂をおまけで入手できる。さらに紀行レベルが一気に上昇するメリットもあるが、ウィークリーやデイリー、イベントの任務をしっかりとこなしていけば確実に紀行レベルは最大に到達するようになっているので、基本は天空紀行のみの解放でも問題ない。
また、いわゆる月間パスポート的な要素にあたる「空月の祝福」もオススメの課金先。毎日のログインごとに、ガチャに使用できる原石を90個入手でき(30日分で計2700個)、さらに原石やアイテムパックの交換にも使用できる創世結晶も300個入手できるのでコストパフォーマンスは非常に良い。「課金する気はあるけど、あまり高額になるのは……」という方は、この2つに課金を絞るといいだろう。
キャラクター及び武器ガチャについては、場面に応じてさまざまな元素を使い分けられるよう、まずはキャラクターガチャを優先して回していくのがオススメ。キャラクターが重複した場合も、「命の星座」を解放するための素材が入手でき、この命の星座の解放段階によって使い勝手が大きく変わるキャラクターも少なくないので、ガチャを回すメリットが大きい。
ただ、キャラクターの育成に必要なリソースの入手手段が限られる本作においては、キャラクターだけが大勢いてもあまり意味がない。現状、もっとも高いレアリティである星5の武器はガチャでしか入手できないが、その性能はかなり強力なものが多い。それぞれの元素が使えるキャラクターが一通り揃ったら、少しずつ武器の方にも手を出していくといい。
リリース以降、世界中のゲーマーをまたたく間に魅了した「原神」。今後もアップデートにより、新たなフィールドやシステムが拡張されていくことは間違いなく、ますますやりごたえのあるタイトルとなっていくと期待できる。今回紹介したポイントを意識してキャラクターを育成し、次の世界ランクや追加コンテンツに挑んで欲しい。