ブシロードとポケラボがiOS/Android/PC(DMM GAMES)向けにリリースした「アサルトリリィ Last Bullet」をレビュー。リリィたちの戦いや日常を描いた本作の内容について紹介する。

目次
  1. 手持ちのメモリアからどれを選ぶ?カードゲームライクなバトルシステム
  2. キャラの魅力を「動き」で感じる!ストーリーパート
  3. 育成や収集のやり応えもあり完成度の高い作品

「アサルトリリィ Last Bullet」は、スマートフォン向けのバトルRPG。原作となっている「アサルトリリィ」とは、武器×美少女をテーマにしたアクションドールシリーズ。そのメディアミックスプロジェクトの一環として開発されたのが本作だ。舞台は近未来の地球。謎の巨大生命体「ヒュージ」の出現により、人類は破滅の危機に陥っている。これに立ち向かうのが、決選兵器「CHARM」を使用できる少女「リリィ」たち。プレイヤーは彼女らを操作し、「ヒュージ」と戦いを繰り広げていくことになる。

手持ちのメモリアからどれを選ぶ?カードゲームライクなバトルシステム

本作のゲームシステムは、一般的なスマホRPGのスタイルを踏襲している。ステージ一覧からステージを選んでバトルに挑戦。敵をすべて倒すと、次のステージがアンロックされるという形だ。バトルの前にはストーリーパートが存在。ステージによっては、ストーリーパートのみという場合もある。

バトルはセミリアルタイム制。行動を選ぶとクールタイムが発生し、時間経過後に再び行動可能になるという形式。パーティーは最大4人のユニットで編成できるが、プレイヤーが操作可能なのはメインユニットとして指定したリリィのみ。他のユニットはオートでの行動となる。

バトル内での行動は、「メモリア」をタップすることで選択する。「メモリア」とは、バトル中発動可能なスキルが設定された、カードのような存在。あらかじめユニットに対して複数の「メモリア」を編成しておくことで、バトル時に使用できる。トレーディングカードゲーム(TCG)のデッキ構築のイメージに近い。

バトルがスタートすると、編成した「メモリア」の中からランダムで5つ出現。「メモリア」を選ぶと、設定されたスキルが発動する。この時、スキルに応じたMPを消費。スキルと敵ユニットには属性が設定されており、相性がよければダメージが増加し、逆に相性が悪いとダメージが減少する。なので、有利に立ち回るには、どの「メモリア」を使ってどの敵を攻撃するか?を考えなければならない。

「メモリア」は使用する度デッキからドローされ、デッキ内の「メモリア」を使い果たすと、リロードが発生。「リロード」はMPを消費するほか、若干ではあるがタイムラグが発生する。このため、強敵を相手にする時は注意が必要だ。

ちなみに、MPは時間経過とともに回復する。しかもかなりハイスピード。ゲームが進めば、MP消費の大きなスキルが出てくるかもしれないが、ゲーム序盤ではよほどのことがない限り、MPが枯渇して行動不能になるということはないだろう。

TCGほどシビアではないものの、現在の手持ちの「メモリア」からどれを選ぶべきか?という要素には戦術的な楽しさがある。ゲームが進み、歯ごたえのある強敵が出てくると、より楽しさがアップするように感じた。また、「メモリア」にはレベルが存在しており、レベルをアップさせればゴリ押しでも十分通用する。なので、ストーリー重視でカジュアルにプレイしたという人でも問題なく楽しめるだろう。

また、個人的にはバトル時のキャラクターの頭身が気に入った。スマホRPGでは、バトルパートでは頭身の低いディフォルメキャラに切り替わることが多い。本作もバトルパートではディフォルメキャラに切り替わる。ただ、4頭身程度にディフォルメが抑えられており、ストーリーパートとの違和感が少ない。とても細かい点だが、キャラクターを愛でるという点に楽しさがある作品なので、筆者は重要な点だと考えている。

キャラの魅力を「動き」で感じる!ストーリーパート

本作のストーリーは、リリィたちと「ヒュージ」との戦いを描く一方で、リリィたちの日常も描いている。キュートでコミカルな日常を通じて、リリィたちの魅力に萌えることもまた、本作の魅力だ。

ストーリーパートの演出は、キャラクターの2Dイラストを使った会話劇形式。この形式自体は一般的なスマホRPGでよく見られるものだ。だが、本作は単なる会話劇に終わっていない。キャラクターが動くのだ。

まばたきや音声に合わせた口パクといった演出に加え、身振り手振りといった動きによって表情豊かにキャラクターが表現される。もちろん、基本的には会話劇スタイル。3Dムービーやアニメーションのような臨場感があるわけではない。それでも、動くことのインパクトは大きく、キャラクターの存在感を確実にアップさせている。よりキャラクターの感情が伝わってくる印象だ。

さらに、一枚絵やムービーを適度に挿入していることも、躍動感アップにつながっている。一枚絵においても、完全な静止画ではなく、背景に表示されたエフェクトを動かしており、非常ににぎやかだ。従来のスマホRPGの会話劇のように「読んでいる」印象ではなく、アニメやコミックなどを「見ている」かのような印象を受けた。

育成や収集のやり応えもあり完成度の高い作品

キャラクターを「愛でる」という点こそ、本作の醍醐味。そして、この醍醐味を支えているのが「動き」による臨場感。さらに、「愛でる」という意味では、「育成」と「収集」にやり応えがある点も、満足感を高めている。

育成については、「リリィ」や「メモリア」に加え、武器である「CHARM」の育成も可能。「リリィ」は、TVアニメの「一柳隊」に加え、舞台版に登場した「ヘルヴォル」「グラン・エプレ」のメンバーが登場。さらに衣装にバリエーションが存在しているため、お気に入りのキャラクターを見つけて、自分の思い通りに育てていく楽しさが味わえる。また、「メモリア」のイラストレーションが多彩に用意されている点も魅力だろう。

美少女育成RPGとして全体的に高い完成度に仕上がっている。これまで「アサルトリリィ」を知らなかったという人でも、美少女ジャンルのファンであれば、手を出す価値は十分ある。本作をきっかけにして、ドールやTVアニメ版といった他媒体に興味を持つだけの魅力がある作品だと感じた。

アサルトリリィ Last Bullet

ポケラボ

iOSアプリiOS

  • 配信日:2021年1月20日
  • 価格:基本無料

    アサルトリリィ Last Bullet

    ポケラボ

    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:2021年1月20日
    • 価格:基本無料

      ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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