プラチナゲームズのアクション「World of Demons - 百鬼魔道」をレビュー。ハードなアクションゲームに定評のある同社のスマホ向け完全新作タイトルの魅力を紹介する。

「World of Demons - 百鬼魔道」は、妖怪や鬼といった「和」の世界観を取り入れたスマートフォン向け3Dアクションゲーム。「ベヨネッタ」などのアクションゲームを手がけたプラチナゲームズが送り出す完全新作タイトルだ。

期待を裏切らないスタイリッシュでハードなアクションゲーム

スマートフォン向けのアクションゲームは、基本のゲームシステム部分がコンシューマー向けのアクションゲームと似通っていても、プレイ感は異なることが多い。この理由は主に2つ。ひとつめは、課金システムとしてガチャを採用することが多いため、プレイヤースキルよりゲームキャラのパラメータの比重が高くなるから。そしてふたつめは、タッチパネルによる仮想パッドで操作することになるので、手触りが異なるものになるから。アクションゲームというジャンルは、プレイヤーが操作した時の「感覚」が肝なので、手触りが異なるという点は大きい。

では本作はどうか?プラチナゲームズの完全新作という期待に応えられるアクションゲームなのか?筆者の回答は、YES。スタイリッシュで爽快なアクションが楽しめる。まさにプラチナゲームズに期待する作品といっていいだろう。非常におもしろい。アクションゲーム好きなら速攻ダウンロードすべき作品と言っていい。

速攻ダウンロードすべき…と書いたが、本作は有料だ。月額制サブスクリプションサービスのApple Arcade作品としてリリースされているので、月額600円という料金がかかる。ただ、だからこそ本作にはガチャやルートボックス的な仕組みがない。このため、プレイヤースキルの比重が高く、「自分の腕で攻略していく」という手ごたえの感じられる作品に仕上がっている。

また、操作は基本的にタッチパネルの仮想パッドを使ったものになるが、ゲームパッドにも対応している。iPhone向けのゲームパッドのほか、PlayStation4やXboxのゲームパッドも使用可能。仮想パッドを使ったプレイでも十分アクションの楽しさは味わるのだが、やはりゲームパッドは別格。コンシューマーと全く変わらないプレイ感が味わえる。つまり、本作は、スマホ向けアクションゲームというより、スマホで楽しめるコンシューマー向けアクションの新作と言えるだろう。

回避と妖怪の能力を駆使した爽快アクション

ゲームの流れは、敵として登場する妖怪を倒しつつマップを進み、最後に待ち構えるボスを倒す…というもの。妖怪たちはマップ上を徘徊しているわけではなく、主人公が出現ポイントに触れるとバトルシーンへ切り替わるという形式だ。バトルシーンに登場する妖怪をすべて倒すとまたマップに戻り、先へ進む道がアンロックされる。

プレイヤーキャラクターとして複数用意されているが、メイン主人公といえる存在が、鬼の血を引く侍・鬼丸。刀を武器に戦うキャラクターだ。

プレイヤーが行える主なアクションは移動、通常攻撃、回避、そして妖怪の能力。通常攻撃はボタンを連打することで技が変化し、連続攻撃となる。また、ボタンを押す長さによって弱攻撃と強攻撃を使い分けることが可能だ。

回避は、敵の攻撃を避けるアクション。敵の攻撃が当たる寸前にタイミングよくボタンを押すことで、回避から攻撃を繰り出すアクションへ繋げることができる。敵はダメージを受けている最中であっても攻撃を行ってくるので、常に意識しておきたいアクションだ。

妖怪の能力は、御供として設定している妖怪を召喚して援護してもらうというアクション。たとえば鎌鼬なら鎌を使った回転攻撃で、河童なら水流による攻撃で援護してくれる。妖怪たちは敵も御供もそれぞれ属性を持っており、有利な属性で攻撃すると与えるダメージが大きい。なので、どの妖怪の能力を使うか?が重要となる。

御供妖怪として設定可能な枠は3つあり、その内2つはステージ挑戦前に編成画面で設定しておく。ステージプレイ中は変更不能だが、一度使ってもクールタイムを過ぎれば何度でも使用できる。残る1つの枠は、ステージ中にゲットした「妖魂」を設定するための枠。「妖魂」は使い捨てとなっており、一回使うと消費してしまう。その代わり、5つまでストックすることが可能だ。

本作の敵は、ゴリ押しプレイで勝てる強さではない。なので、ただひたすらに連続攻撃を繰り出すだけではNG。回避と妖怪の能力を駆使することが重要だ。そして本作のおもしろい部分もこの、回避と妖怪の能力を使った立ち回りにある。

回避は被ダメージを抑えるという防御面でも重要だが、妖怪の能力を使うタイミングとしても重要だ。というのも、ただ妖怪の能力を繰り出すと、敵妖怪の攻撃によって潰されてしまうことが多い。しかし、回避からの攻撃が当たったタイミングで繰り出すと、安定してヒットさせられる。

そして、本作において爽快感を担っているのが妖怪の能力!ただ敵にダメージを与えるだけでなく、立ち回りに影響を与える様々な効果を持っているのだ。たとえば、河童の水流攻撃であれば、敵を空中に浮かせる効果を持っている。もちろん、空中コンボに繋げることも可能。

また、鎌鼬の攻撃であれば、能力発動中も主人公は操作可能なので、鎌鼬との連携攻撃が行える。つまり、妖怪の能力をつかって、自分なりの立ち回りを組み立てることができるのだ。

たとえば、敵の攻撃をジャストタイミングで回避し、回避後の攻撃と同時に河童の水流攻撃を発動、敵を浮かせて空中コンボを決め、空中コンボで弱った敵を鎌鼬と同時攻撃…!なんて流れるようなアクションができる。これはスタイリッシュでカッコイイ!しかも爽快。そう、これこそがアクションゲームだよ!

ちなみに、妖怪の能力はバトルシーンだけでなく、マップ移動中であっても使用可能だ。これを利用して「妖魂」のストックを入れ替えることもできるし、マップの隠し通路を発見することもできる。隠し通路の先にはたいてい強力な武器があるので、気になる場所にはガンガン能力を使っていきたい。

和の雰囲気をたっぷり堪能できるビジュアル

ゲームシステムと並んで本作の魅力となっているのが、ステージや妖怪の造形と言ったビジュアル面。ご覧の通り、本作のビジュアルは筆のタッチを使った「和」のテイスト。ただ、そのこだわりがハンパない。

ステージの造形においては、浮世絵のモチーフを意図的に取り入れている点に目を引かれる。ステージは3Dで再現されているため、ただ浮世絵をモチーフした以上のインパクトがある。浮世絵の世界に迷い込んだような気分になるのだ。

そして、筆者が最も惹かれたのが、妖怪の造形!本作の妖怪もまた、江戸時代に描かれた絵や画集と言ったものがモチーフになっている。なので、妖怪に詳しい人ならパッと見ただけでも名前を答えられるだろう。また、江戸時代の妖怪画集…たとえば鳥山石燕の「画図百鬼夜行」を知っているなら、感動できるレベルだと思う。なにしろ、画集の世界に入り込んだような雰囲気が味わえるのだ。

しかも、ちょっとした部分であっても妖怪と絡めている点に感動した。たとえば、バトルシーンにおいては敵ではなくエフェクトとして「がしゃどくろ」らしき骸骨が描かれている。「がしゃどくろ」は歌川国芳の浮世絵「相馬の古内裏」に描かれた骸骨がイメージ元となった妖怪で、戦死者など、無念の死を遂げたものの怨念が集まった存在とされている。まさしく、バトルシーンにうってつけの存在なのだ。

また、妖怪が凶悪な敵ではないという点もまた、妖怪の本質を突いている。妖怪は確かに、人々の不安や恐怖が元となった存在だが、同時に、生活や風習とも密着した存在だ。なので、恐ろしさと同時に、どこかユーモラスな面も持っている。本作でも、妖怪との会話シーンでこのユーモラスさが描かれており、単なる「悪」や単なる「敵」じゃない、「妖怪」を味うことが可能だ。これは、筆者のような妖怪ファンにとってはたまらない!

アクション好きで妖怪好きなら文句ナシ!な良作アクション

ここまで書いた通り、本作は一本のアクションゲームとしてよくできている。これは筆者の個人的な感覚に過ぎないが、パッケージソフトとしてリリースされたら、600円では済まないだろう。もちろん、買い切り600円ならどこまで遊んでもそれ以上お金はかからないが、月額600円の場合、毎月600円かかってしまう。とはいえApple Arcadeは初月無料、その上他のゲームも遊べるので、コストパフォーマンスは非常に高い。

プラチナゲームズの作品が好きなら人なら、それだけでプレイする価値はあると思うが、その上もし「妖怪も好き」なら文句ナシ。記憶に刻まれる作品になると思うので、絶対プレイすべし!

Apple Arcade配信ページ
http://apple.co/-WorldOfDemons

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(C) PlatinumGames Inc.

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