ダウンロードで遊べる、気になるゲームの魅力を実際にプレイした上でご紹介する「DLゲームインプレッション」。第6回は、Nintendo Switchにて配信中のスコアアタックアリーナFPS「クロスボウ・ブラッドナイト」をピックアップ!
「クロスボウ・ブラッドナイト」はひとりプレイ用のFPS(一人称視点のシューティングゲーム)。遊べるモードはただひとつ。円形のフィールドで、次々に襲いかかってくる怪物たちをひたすら倒し、生き残れた時間を競うことになる。
舞台は1666年のロンドン、蘇った古代からの恐怖に、聖なるクロスボウを操る主人公が立ち向かう……という世界設定はあるのだが、ゲームプレイ中に語られる物語は一切ない。ただひたすらにテクニックを追求し、より長く生き残り、世界ランキングで上位を目指すというのが本作のプレイで目指すことのすべてだ。
これに魅力を感じるアクションゲームファンならば、549円(税込)という価格もあり、気軽にプレイしてみてほしいタイトルとなっている。ちなみにSteamでも「CROSSBOW: Bloodnight」のタイトルで販売されているが、こちらは日本語ローカライズが行われていない。
3種類の攻撃手段を備えた“聖なるクロスボウ”で怪物を倒しまくれ!
フィールドには怪物が次々と出現。プレイヤーはクロスボウでこれを迎え撃つ。クロスボウというと矢の装填(リロード)に時間が掛かりそうという印象があるかもしれないが、本作にそうしたシステムは一切なく、クロスボウからは矢が際限なく射出される。ただひたすらに敵を倒すことだけを考えればOKだ。
クロスボウは3つの攻撃手段を備えている。ZRボタンをひと押しすれば無数の矢をショットガンのように一度に広範囲に射出。ZRを押しっぱなしにすれば、マシンガンの弾のように矢を連射。ZLボタンを押せば移動と照準の操作が重くなって狙いを定めやすくなり、この状態でZRを押すと、飛んでいった先で爆発し、周囲にもダメージを与える“爆弾矢”のようなものが射出される。
ショットガンのような攻撃は大雑把に放っても攻撃が当たり、至近距離で放てば大ダメージを与えることもできる。マシンガンのような攻撃は遠くからでも連続ダメージを与えることができる。爆弾矢はしっかり狙う必要があるが、ヒットすれば密集している敵にまとめてダメージが入るといった具合に、それぞれの攻撃に役立つ局面があり、これらの判断を的確に行うことで生き残れる時間はグッと長くなるだろう。すべての攻撃のトリガーがZRに集約されているので、操作はシンプル。混乱することはないはずだ。
敵の怪物の多くは遠距離攻撃の手段を持たず、プレイヤーをひたすらに追いかけてくる。こちらの動きとしては、逃げ回りながら怪物たちの数を減らしていくことになるのだが、放っておくと延々とコウモリを生み出す怪物なども存在するため、近づいてきた敵ばかりを倒していてもらちが明かない。ときには厄介な相手を先に叩くため、大胆な動きも求められる。
プレイヤーは通常移動のほかにジャンプや短い距離を一瞬で移動できるダッシュも使えるので、敵に対して素早く距離を詰めたり、攻撃を受けそうなときに咄嗟に避けることも可能だ。また、“バニーホップ”と呼ばれる連続ジャンプで通常移動よりも速いスピードで移動するテクニックも使えるようになっている。これらを駆使し、いかに敵から攻撃を受けない立ち回りで戦っていくかが重要だ。
強敵を倒すと、黄色いエネルギー体のようなものを落とす。これを集めて左下のゲージを満タンにすれば、“浄化の儀式”という攻撃が使用できる。これは正面の一直線上にいる敵を一掃する必殺技のようなもので、強敵が複数出現し、対処しきれなくなったときに最大の効果を発揮する。空から無数の光の矢が降り注ぎ、厄介な敵をまとめて殲滅する様子には、実に胸のすく思いがするはずだ。
短時間に敵からの攻撃が一定量蓄積したり、強力な一撃を受けたりして、プレイヤーキャラクターが死んでしまうとゲームオーバー。生き残ったタイムなどのデータと同時に、それが現時点で全世界のプレイヤーの中で第何位かが表示される。この“グローバルリーダーボード”でよりよい順位を目指すのが本作の目的だ。
ゲームオーバーになったらすぐに最初からプレイを再開できるし、ゲームをプレイしている最中でも-(マイナス)ボタンを押せばすぐに最初からプレイできる。この間、読み込みなどの煩わしさは一切ない。そのテンポの良さも相まって、腕を磨いてより長く生き残るというやり込みの楽しさを、無関係なストレスなく味わうことができるということだ。
携帯モードでも毎秒60フレームなど、Switchで快適に楽しむためのこだわりも魅力
本作のゲーム性は多くの部分を「Devil Daggers」というPC用のゲームを参考にしているものと思われ、円形のフィールドで生き残りを賭けて戦うFPSであることのほか、ボタンの押し方でショットガン風の攻撃とマシンガン風の攻撃を切り替えられる部分なども共通している。
「Devil Daggers」はフィールドの端が崖になっていて落下死の危険もあるのだが、「クロスボウ・ブラッドナイト」のフィールドは周囲を柵に覆われているので、落下死の心配はない。こうした細かな違いはあるが、ゲームとしての魅力は非常に近いものと考えて間違いないだろう。
リアル調のグラフィックである「クロスボウ・ブラッドナイト」は遠くにいる敵の視認性がやや悪い。敵の種類も「Devil Daggers」より少なかったりするのだが、Switchで気軽に遊べるという部分はPCゲームを遊ぶ環境になければ魅力的だろう。携帯モードでも毎秒60フレームを維持していたり、コントローラーでの操作に最適化されていたりと、Switchに移植する上での快適さへのこだわりもあって、この手のゲームが好きならばきっと楽しめるはずだ。
Nintendo Switchで気軽に熱中できるゲームを探しているアクションゲームファンは、購入を検討してみてはいかがだろう?