フロム・ソフトウェアが2022年2月25日に発売するPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)用ソフト「ELDEN RING」のプレイレポートをお届けする。

目次
  1. ソウルライクとオープンフィールドの食い合わせは?
  2. 歯ごたえのあるアクションは健在だが工夫ができる余地も!
  3. 想像の余地がある世界観に抜群の雰囲気を持つロケーション
  4. 「DARK SOULS」シリーズが正統進化を遂げた「ELDEN RING」!

2019年に開催されたE3でタイトル発表が行われ、約3年という年月を経ていよいよ2月25日に発売を迎える「ELDEN RING」。本作は、「DARK SOULS」シリーズや「Bloodborne」、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」といった“死にゲー”の系譜を受け継ぐ、フロム・ソフトウェアの最新作だ。

歯ごたえのあるアクションなどの特徴はそのままに、本作では新たにシームレスなオープンフィールドが取り入れられ、これまでとはまたひと味違うゲーム体験が楽しめる。

今回、発売に先駆けて製品版相当のバージョンを用いて本作に触れる機会を得た。本稿では、そこで分かった「ELDEN RING」の魅力をお届けしていこう。

ソウルライクとオープンフィールドの食い合わせは?

「ELDEN RING」は、「DARK SOULS」シリーズにオープンフィールド要素を掛け合わせた作りになっており、基本的なゲームサイクル自体は「DARK SOULS」と同じだ。チェックポイントを開放しながら探索ルートを広げ、ゲームを進行。死ぬとその場に経験値を落とし、回収できないまま再度倒されてしまうと全ロスト。この流れをオープンフィールドで行うイメージだ。

本作では篝火ではなく「祝福」と呼ばれるポイントが休憩所になる。
祝福を開放するとファストトラベルも可能になるので早めに見つけたい。

本作で特筆すべき点は、何といってもソウルライクなゲームシステムにオープンフィールドを導入したことだろう。何度もトライ&エラーを繰り返すサイクルと、自由に世界を探索できるオープンフィールドの食い合わせというのはかなり気になるところだった。だが実際にプレイしてみるとフィールド探索中にトライ&エラーを強要される場面は少なく、不要なストレスを感じることは無かった。

もちろんフィールドにいる雑魚敵との戦闘ですら、油断をしているとあっという間にやられてしまう難易度は健在なので、ふとした瞬間に死んでしまうこと自体はよくあるのだが、基本的に「ヤバい!」と思ったときに逃げるという選択肢を取りやすいオープンフィールドの利点が上手く作用している。

比較的早い段階で“霊馬”と呼ばれる乗り物が解放される。
霊馬は、長距離移動はもちろん敵を撒くのにも活用できる。

思い返すとこの手のゲームで死を迎える瞬間は、退路が断たれている場面が多かったように感じる。ステージの作り的に逃げ場が無かったり、複数の敵に囲まれたりと、殺るしかない状況で殺って殺られるのだ。

本作ではここにオープンフィールドという逃げ道が与えられたことで、プレイヤーが取り得る選択肢は劇的に増えている。そのまま無謀な戦いに身を投じてもいいし、一度引いて態勢を整えるのもいい。尻尾を撒いて逃げてしまってもいいだろう。“死にゲー”とも呼ばれる難易度の作品だからこそ、オープンフィールドの自由度の高さを噛み締めることができる。

本作では新しくジャンプが可能になったため、逃げるルートも豊富に。

これらの要素がオープンフィールドがソウルライクに与える恩恵だとしたら、その逆、ソウルライクが与えるオープンフィールドへもたらす影響は、圧倒的な緊張感だ。

とある目的に向かって霊馬を走らせている際、何かありそうな怪しげなスポットをみつけたとしよう。ここでその誘惑に打ち勝つのはなかなかに難しい。おそるおそる近づいて中を覗いてみたら強敵が急に襲ってきた……。

「ELDEN RING」ではこのような出来事はよく起こる。それ故に、辺りを注意深く観察して入念に準備を行ってから足を踏み見れるのだ(そして、それでも死んでしまう)。このドキドキ感、ハラハラ感というのは通常のオープンワールドゲームには無いもので、ここでしか生まれ得ない体験が味わえる。

本作ではフィールドの至る所に小規模なダンジョンともいえるスポットが点在しており、これを攻略することで便利なアイテムや装備などが手に入る。一方で“レガシーダンジョン”と呼ばれる、複雑かつ立体的なダンジョンも登場。巧みに配置された敵や様々なトラップ、最深部に待ち受けるボスなどがおり、これまでの「DARK SOULS」シリーズに近い手触りで楽しめるのが特徴だ。

小規模なダンジョンは各地に点在しており、フィールド探索の良いアクセントになっていた。
超巨大なレガシーダンジョン。「ELDEN RING」にはこの規模のダンジョンが6つも存在するという。

レガシーダンジョンではフロム・ソフトウェアのお家芸ともいえる殺意に満ち溢れたトライ&エラーをこれでもかというほど体験できる。オープンワールドゲームの一つのダンジョンと最初は侮っていたが、これが非常に作り込まれており、かなりのボリューム感を味わうことができた。特に本作では新要素としてジャンプが可能になっており、高低差を活かしたルート選択やギミックがあるので探索の楽しさは何倍にも増している。

「ELDEN RING」は、オープンフィールドのならではの利点をしっかりと取り入れながら、旧来の緻密に作り込まれたダンジョン探索も楽しめるという一挙両得な作りになっており、まさに「DARK SOULS」の正統進化を垣間見た気持ちだ。

ダンジョンの最深部では強力なボスとの戦闘が待ち受けている。

歯ごたえのあるアクションは健在だが工夫ができる余地も!

続いてはアクションゲームとしての難易度について触れていこう。結論から伝えると「フロム・ソフトウェアのゲームらしい圧倒的な死にゲー感は損なわれていないが、システム周りで調整の余地がある」という印象だ。

筆者は一番最初に「マルギット」というボスに遭遇したのだが(正確には「ツリーガード」なのだが怖すぎて逃げた)、このボスは、杖による長いリーチの攻撃と短剣の隙が少ない攻撃、大槌による広範囲攻撃と多彩な立ち回りで翻弄してくる強敵だ。相対した当初はあまりの強さに、これまでにないほどの絶望感を感じたのだが、システムを理解していくことで僅かではあるが光明が差した。

まずは「霊喚びの鈴」と呼ばれるアイテムだが、“遺灰”を使用することで各遺灰に対応した霊体を協力者として召喚することができる。また、強力なボスとの戦闘前ではNPCの協力者を召喚できることが多く、この2つを組み合わせて使用することでボスに攻撃する機会を大きく増やすことができた。

また、武器には「戦技」と呼ばれるユニークスキルが付与されており、武器の特徴を活かした技を繰り出すことができる。これまでのタイトルでは武器毎に固有であることが多かったが、本作では「戦灰」と呼ばれるアイテムを付け替えることで武器に戦技を付与できる。自分のお気に入りの武器を好きにカスタマイズすることができるので、より自分らしいバトルスタイルが確立しやすくなった。

これらの要素を組み合わせることで、強敵とのバトルも決して無理が無い範囲の難易度に落とし込むことができる。もちろんそれでもまだ難しいと感じるのであれば、オープンフィールドを探索しながらレベルを上げ、武器を鍛えて、自身を強くしていく古来からのRPG作品のような楽しみ方もできる。一方で腕に自信のある猛者であればロングソード一本、己が身一つでボスを攻略することも(おそらく)可能だ。

剣身に魔力を宿し振り下ろす戦灰「カーリアの大剣」。
刀身に自らの血を纏わせ切り裂く戦灰「血の斬撃」。

このように純粋な難易度でいえば、これまでと同様、もしくはそれ以上の難しさにはなっているが、様々なシステムを活用することで、攻略に奥行きが生まれた。特に本作はオープンフィールドの探索が楽しすぎて気が付いたらレベルが上がっていただとか、いつの間にか強い戦技をゲットしていたということもあるので、死にゲーが苦手だという人でも楽しめるのではないだろうか。

自由度の高いビルドも魅力の一つ。敵が強すぎると感じたらレベルを上げるのも一つの手だ。

今回プレイをしていてもう一つ大きな変化だと感じたのが、新要素の「ガードカウンター」だ。敵の攻撃をガードした瞬間にR2ボタンで発動することができ、敵の体勢を崩しやすいという特徴を持つ。本作にも「DARK SOULS」シリーズでお馴染みの「パリィ」は存在しているのだが、ガードカウンターはパリィほどタイミングがシビアでないので使いやすい。もちろんどちらにも向き不向きはあるので使えるに越したことはないのだが、攻略に幅が生まれたのは確かだ。

敵の体勢を崩しやすい一部の攻撃は攻略において非常に重要。
ガードカウンターの他にもジャンプ攻撃などが該当する。

このほかにも、スタミナゲージの緩和や、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」のようなステルス要素もあり、工夫次第で攻略の幅が広がっていると感じた。

忍殺!! ではなく本作では「致命の一撃」。

想像の余地がある世界観に抜群の雰囲気を持つロケーション

「DARK SOULS」シリーズがそうであったように、「ELDEN RING」にも膨大なバックボーンが用意されており、メインストーリーはあるもののプレイヤーの想像の余地がふんだんに残されている。

というのも、本作ではファンタジー小説シリーズ「A Song of Ice and Fire(邦題:氷と炎の歌)」やTVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」等で知られる作家のジョージ・R・R・マーティン氏が世界設定を担当しており、ゲーム本編のはるか昔、神話と呼ばれる時代からベースが作られているからだ。

ゲームを開始した時点でプレイヤーが分かるのは、“デミゴット”と呼ばれるものたちがエルデンリングの破片を手にし狂ってしまったこと、主人公はかつて祝福を失い“狭間の地”を追われた「褪せ人」であること。そして、再び狭間の地に再び足を踏み入れエルデの王を目指すということだ。それらの真相を少しずつ解き明かしながら、考察していく楽しみというのも健在だ。

また、美しいグラフィックで表現される雄大な自然や朽ちた古城、古代文明を感じる廃墟など、雰囲気が抜群に良いというのもぜひ知っておいてもらいたいポイント。「遠くに見えるあの地形はなんだろう」「この廃墟には何が眠っているのだろう」など、プレイヤーの好奇心をくすぐるものが多く、そこには多くの喜びや驚きが隠されている。

マップ探索中などはUIが自動で消えるので、適当にスクリーンショットを撮っていても画になる。

筆者が今回思わず唸ってしまったのは、何者かのうめき声が聞こえる真っ暗闇の洞窟を見つけたときだ。明らかにヤバい匂いがプンプンしているが、あいにく松明を持っておらず、何も見なかったことにして通り過ぎようか散々悩んだあげく足を踏み入れた。この洞窟で何があったのかというのは楽しみを奪うことになってしまうのでここでは伏せるが、このような雰囲気づくりがとにかく秀逸で、本当に冒険をしているかと錯覚してしまうほど。

オープンワールドゲームで世界を見て回るのが好きだという人にも、ぜひ注目してもらいたい。

「DARK SOULS」シリーズが正統進化を遂げた「ELDEN RING」!

いよいよ発売を迎える「ELDEN RING」。正統進化を遂げた「DARK SOULS」といった印象で、フロム・ソフトウェアの集大成ともいえる作品だ。ここでは比較的遊びやすくなったという点をお伝えしてきたが、それでもやはり何度も死んでトライを繰り返すゲーム性自体は変わっていない。

本作を遊ぶときは時はぜひじっくりとプレイできる環境を整えて、そしてできるだけネタバレには触れずに思いのままに狭間の地を駆け回ってほしい。エルデの王が生まれる日はすぐそこだ。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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