朗読劇ならではの表情やこだわりの演出が輝く「アイドルマスター SideM」朗読ステージ「―超常事変～対立スル正義～―」DAY1をお届け

本イベントは、315プロダクションのアイドルが映画やドラマなど、さまざまなお仕事に挑む姿を描く新感覚の朗読劇ステージとして展開。今回はソーシャルゲーム版「アイドルマスター SideM」でHigh×Jokerが出演した映画「超常学園～覚醒スル切札～」の続編となる「超常事変～対立スル正義～」が決定し、役作りやレッスンに励む日常パートと、役を演じる映画撮影本番の映画本編パートを朗読劇で描いていく。

「超常学園～覚醒スル切札～」は、特殊な能力をもつ存在が当たり前にいる世界が舞台だ。能力のあり・なしや種類、強さが社会的な地位にも影響し、それゆえ蔑まれる無能力者もいる。前作にあたるこのゲーム内イベント模様は、YouTubeのアイドルマスターチャンネルで公開中だ。「超常事変～対立スル正義～」に登場し、アイドルたちが演じる新たなキャラクターの設定や相関図なども特設サイトで確認できるので、こちらも併せてチェックしておくと物語がより理解しやすいだろう。

なお、本ライブは現地での有観客に加えて「ASOBISTAGE」での配信も行われている。アーカイブ配信はDA1／DAY2共通で3月13日（月）18時～3月20日（月）23時59分（購入は3月20日（月）12時）まで行われる予定だ。今回はキービジュアルを使用したデジタルポスター（2種）が付属する豪華配信チケットも用意されていて、「超パッショナブル配信セット」または各種「グレードアップチケット」を購入するとアーカイブから「スイッチング映像」のほか「全景定点映像」「映画本編モニター映像」のカメラアングルを追加で楽しめる。イベントに参加したプロデューサーも、リアルタイムに視聴できなかったプロデューサーもぜひ利用しよう。

アイドルたちが役作りに切磋琢磨する日常パート

これまでとは一味違うクールなBGMと共に、ステージには劇中の衣装をまとったアイドルたちが登場。ポーズもキャラクターのイメージをそのまま再現し、オープニングから炎を巻き上げてプロデューサーたちの度肝を抜く。

前作「超常学園～覚醒スル切札～」に登場した組織――治安維持を目的とした国家組織「公安」、対能力者マシンを開発する「学園」、国防を目的とした武装組織「軍」、それぞれの正義はどこにあるのか……と非常に聞き覚えのあるボイスでのナレーションが響き渡ったところで、日常パートがスタート。レッスンスタジオに呼ばれたアイドルたちは、齋藤孝司社長と山村賢から315プロのアイドル全員が参加する続編「超常事変～対立スル正義～」の決定を知らされる。

出演したHigh×Jokerのメンバーや映画を見に行ったアイドルたちが思い出を振り返り、どんな役が演じられるのかとワクワクが抑えられない面々。麗は苦手なアクションへの不安を口にするが、事務所のメンバー皆で助け合えると励まし合っていく。

出演以外はまだ何も決まっていない中、何かできることはないかと考えるアイドルたち。そこで会場のプロデューサーへ「パッションを高める」または「トレーニングをする」のどちらを選ぶか、ペンライトで示すよう投げかけられる。その結果、社長のパッションに続けてアイドルと会場のプロデューサー全員が盛大にパッションを弾けさせた。

続編に向けて、前作のように体力づくりのトレーニングへ励む朱雀、誠司、道夫、秀、四季、夏来、巻緒。経験者である四季と夏来は昔を思い返しながら、特殊能力を表現する迫力の演技を見せつける。続編ではどんな能力が登場するのか、もし超能力があったらどんなことに使ってみたいのかで盛り上がる中、DRAMATIC STARSの天道輝、桜庭薫、柏木翼から電話が。そこで3人に、もし現実でも超能力が使えるかを問いかける。

輝は「ヒーローの必殺技のような能力」と答えて翼と秀からギャグの解説などで追い打ちをかけられ、翼は「ご飯を出せる能力」と話して巻緒と意気投合。薫も必要ないとしながら、四季や道夫が絶賛していた「メガネが曇らない能力」については同意していた。

いよいよ台本が届き、セリフを合わせながら演じるキャラクターについて理解を深めていくアイドルたち。翔真を中心に演技レッスンを行おうとしていたアイドルたちは「モノマネ勝負」をすることになり、会場のプロデューサーは「同じユニットメンバーのモノマネ」または「社長のモノマネ」を選ぶことになる。

結果は「同じユニットメンバーのモノマネ」となり、英雄は木村龍、北斗は天ヶ瀬冬馬、一希は兜大吾、春名は秋山隼人、咲はアスラン=ベルゼビュートII世、雨彦は北村想楽、翔真は猫柳キリオを真似る。長年一緒に過ごしてきたユニットメンバーということもあってか、よく特徴をとらえたクオリティの高いモノマネが披露された。

アクションに苦手意識のある麗や百々人は人気作の続編やストーリーのキーマンを演じるプレッシャーの中、人一倍努力を重ねていた。そんな2人をアクションの得意な道流や志狼をはじめ、ピエールや享介がサポートしていく。そこへ御手洗翔太と黒野玄武から電話が入り、玄武は2人の気持ちの固さを見抜いて優しく寄り添う。百々人から緊張しないためにどうしたらいいか聞かれた翔太は、楽しむことが一番だと励まし合うのだった。

交錯する正義の行方は？緊張感が漂う映画本編パート

いよいよ始まった「超常事変～対立スル正義～」の映画本編パートでは、まずキャラクターなどの宣伝PVや映画公開を記念した映画マナームービーを上映。実際の映画のようにイーグルマークが現れるなど、オープニングからとことんこだわった演出でプロデューサーたちを映画の世界へと引き込んでいく。

冒頭ではエリート超能力一家に生まれながら、能力がなかった鈴重零司（旬）が春野威吹（春名）や厚木獅子雄（隼人）と出会い「絶対無零度【アイスソード】」の能力に目覚め、幼馴染の水無月時雨（夏来）と共に拝田丞（四季）と戦い違法マシンの起動を阻止した……という前作のあらすじを紹介。ゲーム内でのセリフに改めてボイスが乗り、プロジェクションマッピングも駆使した能力者のバトルを堪能できた。

続編の舞台は、その事件の数年後。学園は壊滅し、対能力者マシンの計画も消滅したかのように思われたが、どうやら残党が拠点を移して秘密裏にマシン開発を進めていることが判明する。そこで公安の潜入捜査官である速風光楓（享介）と轟雷斗（漣）は、協力者である路野行人（道夫）や水辺蒼波（秀）と共に学園を調査していた。

そんな中、学園の教師である表裏多一（道流）が暴れだし、公安協力者の穏田白黒（翼）がどうにか抑えていた。火野瀬紅炎（朱雀）やエレーヌ（ピエール）も駆けつけるが、何故か能力がなかったはずの表裏多一（道流）が2つの能力を扱えている事実に気づく。

一方、同じように能力がなかったはずの大学生・真我利捻示（想楽）も轟雷斗（漣）と対峙。公安メンバーは水辺蒼波（秀）や、のちに公安の協力者となる御田真練（百々人）によって助けられる。轟雷斗（漣）は、真我利捻示（想楽）が拝田丞（四季）の使っていた「天上天下【テンアゲ／テンサゲ】」を操っていたことへわずかに動揺を見せる。

その裏では、生徒会メンバーである星月光（冬馬）や暖野優壱（巻緒）らが暗躍。公安の学園対策チームリーダーの思聞残（輝）も、遠耶麻透（英雄）の透視能力によって事態を把握していたが、思うように現場に出られない状況を歯がゆく思っていた。

学園の幹部である津代喜呱々呂（翔真）と守部圭護（誠司）、大学生ながら幹部のひとりである裏辺思織（一希）、学園幹部と軍のマシン開発部の調整役を担う縁波繁（北斗）、軍に所属する研究者の暗武深影（雨彦）たちは、無能力者でも能力が使えるようになる超能力疑似発生装置について話していた。さらなるデータが集まり性能の改善が期待できるとされていたが、暗武深影（雨彦）はこれが正しいことなのか思い悩む。

火野瀬紅炎（朱雀）とエレーヌ（ピエール）は、友人である音霧壊（麗）の様子がおかしいと気づく。素質のある能力者を集める裏辺思織（一希）は、音の振動で物体を破壊するという強力な能力を有する音霧壊（麗）へ協力を求めていた。表裏多一（道流）の悲しい過去を明かされ、戦闘は拒みつつも協力には同意する音霧壊（麗）。すべては相手の心を読み、的確に場を支配する裏辺思織（一希）の思い通りに進んでいた。

生徒会では仕事をサボろうとする井戸動汐（翔太）を星月光（冬馬）がたしなめるなど微笑ましい光景の中、可愛みこと（かのん）がぬいぐるみを操る能力で周囲の様子を探り始める。やがて剣宮当流（大吾）と強花力希（志狼）は、自分たちの友人・幼馴染である意志位強矢（直央）や前駄転羽太（涼）が公安の協力者になることを知るが、敵対も辞さないと意志は固い。隠谷宇未（咲）は親友の暖野優壱（巻緒）に何もできないと苦しむが、表裏多一（道流）はそうした相手が側にいるだけでも十分だと優しく励ます。

調査に難航する公安の対策チームには、大きく成長した春野威吹（春名）と水無月時雨（夏来）の姿が。過去を思い返す中、マシン開発に携わった両親のことで責任を感じる水無月時雨（夏来）に、遠耶麻透（英雄）頼りにしていると声をかける。数年前の事件の際に入院した拝田丞（四季）が姿を消していることも明かされ、公安の景藤良（恭二）は黒幕の対能力者マシンへの執着を気に掛ける。思聞残（輝）は何かを知っている様子を見せるが……。

縁波繁（北斗）から5日後に大規模な実験を行うと伝えられた後、とある人物と引き合わされる暗武深影（雨彦）。過去に能力者たちの争いで友人を失った守部圭護（誠司）も、裏辺思織（一希）と共に“あの方”の夢の成就を願っていたが、その計画にいち早く気付いたエレーヌ（ピエール）はすぐに公安のメンバーに知らせる。

敵地へ乗り込んだ能力者たちが激しいバトルを繰り広げる中、御田真練（百々人）の思いもよらない裏切りにあう公安メンバーたち。どうにかマシンを破壊するも、巻き込まれた生徒会メンバーなどを含めた多くが負傷してしまう。すべての元凶にいる叶納望海（みのり）は何を願うのか、そんな彼が唯一信頼する縁波繁（北斗）は何を想うのか……。

こうした非常に先の気になる展開の中で「超常事変～対立スル正義～」前編は終了。エンドロールの後は、公安チーム＋百々人が「幻想のUtopia」、学園チームが「安寧のDystopia」をプロデューサーへ届けた。

最後に公安チームと学園チームごとにトークコーナーが設けられ、白井さんや渡辺さんは前作「超常学園～覚醒スル切札～」の音声化で技名を言えたのがうれしかったと話す。どうやら技名を叫ぶのは声優陣にとっても非常に楽しいのか、その後もトークや挨拶で改めて技名に触れるメンバーが多く見られた。

劇中劇については「アイドルたちの口調や雰囲気などをどこまで残すべきか……」という部分や、登場するキャラクターの内面をどこまで出すかという加減に悩んだといった話題も。オリジナル衣装についての話題では熊谷さん、伊東さん、バレッタさん、笠間さんが周囲にどう評されたかを明かして笑いを誘っていた。

バラエティコーナーやフリートークなどを挟むことなく、とことん朗読劇を突き詰めた「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ―超常事変～対立スル正義～―」。「アイドルマスター」シリーズ全般としても、ここまで長尺の朗読劇イベントは初の試みだ。溢れんばかりの笑顔を届けるアイドルたちが、目線やわずかな声色・表情の変化で感情を巧みに操る様は、こうした朗読劇ならではの楽しみだろう。DAY2で物語はどのような結末を迎えるのか、この撮影に向けてアイドルたちはどのような努力を積み重ねたのか……さらに期待が膨らむDAY1となった。