2023年4月14日に発売される「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
2001年3月21日にゲームボーイアドバンスが発売されました。本体と同時に発売されたゲームソフトは25タイトルもあり、全てを把握するのが困難な中で新規タイトルとして最も輝きを見せたのが「ロックマンエグゼ」(2001 GBA)でした。「ロックマンエグゼ」は、インターネット社会を舞台にしたデータアクションRPG。プレイヤーキャラクターにあたる光熱斗が現実世界、ロックマンが電脳世界を担当し、電脳世界でバトルシーンになった際には、持っているバトルチップで組んだデッキを駆使して戦っていく、独特なスタイルのゲームでした。
2001年末に「ロックマンエグゼ2」(2001 GBA)、2002年末に「ロックマンエグゼ3」(2002 GBA)が発売されて、ゲームボーイアドバンスにおける年末の定番タイトルになった「ロックマンエグゼ」シリーズは、2003年になると「ロックマンエグゼ WS」(2003 WSC バンダイ)や「ロックマンエグゼ トランスミッション」(2003 NGC)で他機種に広がりを見せ、「ロックマンエグゼ」のロックマンも他のゲームのロックマンと同様に横スクロールアクションで活躍するようになりました。2003年3月には「ロックマンエグゼ3」のバージョン違いにあたる「ロックマンエグゼ3 BLACK」(2003 GBA)が発売されて、2バージョン展開が始まり、2003年8月には「ロックマンエグゼ バトルチップグランプリ」(2003 GBA)と「ロックマンエグゼ N1バトル」(2003 WSC)が発売されると、バトル部分がよりフィーチャーされるようになりました。
2003年末には「ロックマンエグゼ」シリーズ初の2バージョン同時発売となり、発売日に「ロックマンエグゼ4 トーナメントブルームーン」(2003 GBA)と「ロックマンエグゼ4 トーナメントレッドサン」(2003 GBA)のどちらを遊ぶべきか悩めるようになりました。2004年8月には、光熱斗ではなくプレイヤー自身がナビと一緒にトーナメントに挑む「ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション」(2004 GBA)が発売されて、タカラの玩具「バトルチップゲート」と連動した要素を楽しめるようになっています。
2004年末には新しい携帯ゲーム機のニンテンドーDSが発売されるも、ゲームボーイアドバンス向けに新作の「ロックマンエグゼ5 チームオブブルース」(2004 GBA)が発売され、2か月後にはバージョン違いの「ロックマンエグゼ5 チームオブカーネル」(2005 GBA)が発売。2005年7月にはニンテンドーDS向けに「ロックマンエグゼ5DS ツインリーダーズ」(2005 NDS)が発売されて、1本のソフトで2つのバージョンを遊べるだけでなく、過去作品との連動を楽しむこともできるようになりました。
2005年11月に「ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ」(2005 GBA)と「ロックマンエグゼ6 電脳獣ファルザー」(2005 GBA)が発売されることで、「ロックマンエグゼ」シリーズはゲームボーイアドバンス時代を無事完走し、ニンテンドーDSの「流星のロックマン」シリーズにバトンを渡しました。その後、2009年11月に初代「ロックマンエグゼ」のリメイクにあたる「ロックマンエグゼ オペレートシューティングスター」(2009 NDS)が発売されることで、他のタイトルに付いても何か展開があるかと思えば、バーチャルコンソール以外に目立った展開がないまま現在に至ります。
個人的には初代「ロックマンエグゼ」の時点で大人だったこともあり、いくつかのタイトルについては途中までプレイするも、反射神経の鈍さから途中で断念していました。そんなゲームコレクターにGamer編集部からSwitch版「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」のコードが届いたため、収録されている10タイトルを1時間ずつ、合計10時間のプレイに挑戦することにしました。
「ロックマンエグゼ」
まずは、初代「ロックマンエグゼ」から。
ゲームを始めようとすると、メニューに「START」と「BUSTER MAX OFF」があることに気が付きました。この「BUSTER MAX OFF」にカーソルを合わせると「ロックバスターの攻撃力強化モード」と表示されました。
「ロックマンエグゼ」シリーズでは、バトルチップでデッキを組み、バトルの際には、その都度、選べる範囲のバトルチップを駆使して、敵の攻撃を避けながらバトルチップで攻撃を決めていきます。もしも、ロックマンがバトルチップを使わないと攻撃ができないとすれば、バトルチップを使ってから、次にバトルチップを補充するまで、ただひたすらに逃げ回らなくてはならなくなってしまうのですが、そんな際に些細な量でもダメージを与えられればと攻撃する方法が「ロックバスター」でした。その「ロックバスター」の攻撃力を強化できるとすれば、こんなに力強いことはありません。早速、「BUSTER MAX ON」にしてみました。
タイトル画面が表示されました。テレビでプレイしても十分にきれいでした。
グラフィック部分については、ドットっぽさがみられて懐かしさを感じるも、文字についてはドットじゃない方が見やすいため、いい塩梅でストーリーが展開します。
ロックマンが存在する生活は羨ましいなぁ。
メイルちゃん
やいとちゃん
デカオ
久しぶりに帰ってきたよ。
学校の授業の形式でバトルのチュートリアルを行い、ルールもしっかりと思い出せました。
うっかり強化されたロックバスターを使ってしまい、チュートリアルをあまり活かせていなかったりするのですが……。
現実世界でストーリーを進行。よく焼けています。
電脳世界でも程よく焼けていました。
ストーリーが進むと、電脳世界はより複雑になり、昔プレイした時と同様に立体感のあるマップで迷子になってしまいました。
バトルは当然ながら「ロックバスター」を使い放題。
ということで、普通にプレイするよりはサクサクとゲームが進行するも、1時間では20年前のプレイで中断した所までは全然辿り着かず、移動範囲が広がったことを思わせる発言を聴いたところで1時間になっていました。
「ロックマンエグゼ2」
続いて、「ロックマンエグゼ2」に挑戦。
当然ながら「ロックバスターの攻撃力強化モード」はONでプレイします。
タイトル画面は相変わらず美しいです。この頃のロゴには「バトルネットワーク」って入っていたんですよね。
意味深な会話でゲームスタート。
そして、熱斗くんたちの日常が始まりました。
家に戻ると、キッチン周りが前作と異なるような気がします。
熱斗くんの部屋もちょっと変化があるような気がします。
1時間程度のプレイだと、いわゆる新規要素についてはなかなか気づけないのですが、今回のプレイにおいては稼いだお金を「HPメモリ」に使う方針を固めてプレイを進めました。
現実世界ではガスで大変なことに。
電脳世界でも、ガスに吹き飛ばされる中で悪戦苦闘。
そして、無事事件を解決してノー天気な発言をしていると1時間が経過していました。
「ロックマンエグゼ3」
メニュー画面は同じなので省略。当然ながら「ロックバスターの攻撃力強化モード」をONにしてゲームを始めます。
今度は自分の部屋でも学校でもなく、科学省のウイルス研究室からゲームがスタート。現在のデジタル庁みたいな感じなのかしら、と思いつつも、現実はここには追い付いていないな、と思ってみたり。
世界最強のネットバトラーを決定する「N1グランプリ」が開催されるんですか?
あっ、キッチンの料理が変わっている!
名人って誰だろう?
電脳世界は色に意味を持たせてわかりやすくなっていますね。
この辺りが公園なのかな。
そして、夜の学校に忍び込むことになり、
校内でピンチを迎えるも、
どうにか事件を解決したところで1時間になっていました。
「ロックマンエグゼ3 BLACK」
そしてまた「ロックマンエグゼ3」。
じゃなくて、バージョン切替を行うことで「ロックマンエグゼ3 BLACK」がプレイできるようになります。
当然ながら今回も「ロックバスターの攻撃力強化モード」をONにしてのプレイです。
バージョン違いゆえに、普通に「ロックマンエグゼ3」を繰り返しプレイしているような、既視感ありまくりのプレイが続きます。
それでも、キッチンの違いは確認でき、
部屋にも変化が見られます。
そして、同じような状況を繰り返しているのに、あまりショートカットができず、同じようなところで1時間になっていました。
「ロックマンエグゼ4 トーナメントレッドサン」
「ロックマンエグゼ4」からタイトルロゴの肩の表記が「バトルネットワーク」から「ROCKMAN EXE」に変更されています。
オープニングからいきなりピンチな状況が見られます。
しかし、そんなこととは無関係に見える日常。
黄色い冷蔵庫が気になります。
電脳世界のマップが丸みを帯びたデザインになったような気がします。
パパとのお出掛け。
いつも生活している街が「秋原町」なので、「秋葉原」がモデルなのかと思えば、「電気街」は別にありました。
ネットバトル大会が開催されるようですね。
電脳世界では何やら異変が。
ロールちゃん!!
そして、中々に迫力のある戦いを繰り広げるも、何も解決しないまま1時間になってしまいました。
「ロックマンエグゼ4 トーナメントブルームーン」
続いて、「ロックマンエグゼ4 トーナメントブルームーン」。タイトル画面で明確にバージョン違いを実感できます。
当然ながら深刻な場面ですが、地球儀の下にある台座の色が赤くないところに目が行ってしまいます。
部屋に変化を感じるのもお約束。
冷蔵庫の色がまたも特徴的だけど、こっちのバージョンはレッドではなくブルームーンなわけで。
そして、わかっているけど同じ状況に陥り、
同じように試行錯誤しているうちに1時間になっていました。
「ロックマンエグゼ5 チームオブブルース」
発売順通りに「ロックマンエグゼ5 チームオブブルース」をプレイ。
いつもの200X年と比べると、かなりダウングレードな19XX年。
そして、いつもの200X年かと思えば20XX年になっていて、棚の上のトロフィーが気になります。
冷蔵庫が赤いところは前作のブルームーンと同じ? 他はいろいろ違うけど。
電脳世界の通路は何となく基板っぽいですね。
パパの仕事場を訪問。
そして、大変な目に会い、
電脳世界でひたすらパズルを解いていると1時間になっていました。
「ロックマンエグゼ5 チームオブカーネル」
ゲームボーイアドバンス版の新作発売時には、「ロックマンエグゼ5 チームオブブルース」の2か月後に発売された「ロックマンエグゼ5 チームオブカーネル」。
19XX年についてはどうやら同じようですが、
ブルースの20XX年はトロフィーがあったところにロボットがいるような……。
冷蔵庫は黄色ではありませんでした。
その後も比較プレイをしようとするも、1時間程度のプレイではあまり違いが見えないだろうと判断し、無駄に寄り道してみたところ、
やいとちゃんのHP
メイルちゃんのHP
デカオくんのHP
とそれぞれ特徴的なHPを確認できました。そして、同じようなピンチがあり、電脳世界で同じようにパズルを解いていると1時間になってしまいました。
「ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ」
ついに「ロックマンエグゼ6」ですが、タイトル画面の背景が青なことからもう片方は赤だったかな、と思いながらゲーム開始。
久々に熱斗くんとロックマンのやり取りから始まります。
場面は学校になり、熱斗くんが引っ越しするという展開。
新しい家なので、部屋もだいぶ変わりました。部屋には二画面のゲーム機があります。
キッチンではとてつもなく巨大なステーキが用意され、冷蔵庫のピンクがまぶしいです。
街並みも秋原町とはかなり異なります。
セキュリティーのしっかりした学校、
新しい担任、
新しいクラスメート、
そして、新しい事件。
電脳世界でもアクション性の高いギミックが登場するも、クリアできないまま1時間になってしまいました。
「ロックマンエグゼ6 電脳獣ファルザー」
予想通りタイトル画面の背景は赤でした。
バージョン違いゆえに同じ展開でお別れがあり、
新しい部屋では……これはでしょうか?
キッチンもしっかりとバージョン違いになっていますが、ステーキに対してこれは……、
バージョン違いとは言え、序盤からそれほど変化があるわけではないので、同じアクシデントがあり、
電脳世界でも大変な目に会い、
それでもロボットたちを助け、
強敵を追い詰め、
新しい友情が期待されるところまでたどり着くと、1時間が経過してしまいました。
そして、まとまらないまとめ
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」はパッケージではナンバリング10作品を収録しているタイトルとなっているのですが、今回はDLコード版をプレイしているため、「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクションVol.1」と「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクションVol.2」の2タイトルをそれぞれプレイしたことになります。パッケージ版でも、Switch版のホームメニューでは同様の表示になると思われます。
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクションVol.1」は、ホーム画面のアイコンだけでなく、タイトル画面も赤を基調とした画面になっていて、「ロックマンエグゼ」、「ロックマンエグゼ2」、「ロックマンエグゼ3」、「ロックマンエグゼ3 BLACK」の4タイトルが収録されていました。
それに対して、「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクションVol.2」は、青を基調としたタイトル画面になっていて、「ロックマンエグゼ4 トーナメントブルームーン」、「ロックマンエグゼ4 トーナメントレッドサン」、「ロックマンエグゼ5 チームオブブルース」、「ロックマンエグゼ5 チームオブカーネル」、「ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ」、「ロックマンエグゼ6 電脳獣ファルザー」の6タイトルが収録されていました。
ゲームボーイアドバンスでは、ゲームを起動すればすぐにタイトル画面になるのですが、今作では「ロックマンエグゼ」のゲーム内で登場する携帯情報端末PETを模したメニュー画面になっていて、3Dのロックマンがナビしてくれるようになっていました。この画面があることからも、携帯モードがあるSwitch版の方が携帯情報端末PETを疑似体験している感覚を楽しめると言えなくもありません。
ゲーム本編以外に、「GALLERY」では「アート」「配信チップ」「トロフィー」「ミュージックプレイヤー」「ミステリーデータ」といった内容を閲覧することができるようになっています。これこそ、コレクション系タイトルの醍醐味と言えます。
「トロフィー」には、各種達成条件が提示されているため、細かい目標を立てて、モチベーションを高めてプレイできるようになっています。
「配信チップ」には、イベントなどで収録されたチップが収録されていて、ゲーム中に読み込めるようになっているので、ゲームボーイアドバンス版をプレイしているときには簡単に入手できなかったデータに触れることができます。
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクションVol.2」に収録されているタイトルは、「配信チップ」以外に「改造カード」が収録されています。
ゲームボーイアドバンス版発売当時、カードeリーダー+に対応したカードe+のカードが提供されていて、当時としてもなかなか集めることができなかったのですが、今作では全499枚が完全収録されているため、当時の子供には大変羨ましがられるようなプレイができるようになっています。
今回のプレイでは試していないのですが、ゲームボーイアドバンス版では通信ケーブルを介してしか実現できなかった通信対戦やトレードが、インターネットを介して実現されています。また、バージョンによっては、ワイヤレスアダプタで実現していたローカル通信についても、Switch版では対応するとのこと。
残念ながら、一人で二つのソフトをやり取りさせたり、他のソフトとの連動要素を試したりするようなことはできないようですが、およそ当時の「ロックマンエグゼ」シリーズのプレイ体験を維持したうえで、「ロックバスターの攻撃力強化モード」や「配信チップ」、「改造カード」を活用した強くてニューゲーム的な楽しみ方ができ、思い出補正を上塗りするが如く、より快適なプレイができるコレクションタイトルになっています。
冒頭に書いた通り、「ロックマンエグゼ」関連タイトルは山ほどあるため、今からすべてを振り返ることは大変困難なのですが、「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」はその中心ともいえるナンバリングタイトルを全て網羅しているので、「ロックマンエグゼ」シリーズが展開された当時のご自身の年齢を問わず、熱斗くんの小学生時代に戻って、インターネット社会を体験することができるのが最大のメリット。各タイトルを1時間プレイした感じだと、バージョン違いや部屋の変遷などを確認しながらのプレイが面白かったのですが、長くプレイする分にはインターネットを意識しながらプレイすると、より楽しめるように感じました。EV車やチャットGPTなど、インターネットに絡められる話題が事欠かない今だからこそ、何が実現されて、何が異なるかなど、現実と比較してプレイすることをおすすめしたいタイトルです。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
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