バンダイナムコエンターテインメントが発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S用ソフト「SAND LAND」。本作の発表を受けて行われたメディア体験会の内容をお届けする。
「SAND LAND」は、2000年に「週刊少年ジャンプ」にて短期集中連載された鳥山明氏による漫画作品。昨年12月にさまざまなメディア展開を行う「SAND LAND project」が発表されており、8月18日には劇場での映画公開を控えている。
同プロジェクトの取り組みとして新たに発表されたのが、今回紹介するゲーム「SAND LAND」だ。作中の広大な世界を冒険できるアクションRPGとして制作されており、今回のプレイではその魅力の一端を感じることができた。
本記事では、プレイできた範囲のインプレッションと、ゲームのプレイ後に実施したプロデューサーの南敬洙氏へのインタビューをお届けする。
広大な砂漠での冒険と2軸のアクションを体験
今回のプレイで体験できたのは、漫画でも印象的なゲジ竜からジープで逃走するシーンと、アロ村跡に到着後、アーチ岩を目指すところまでの流れとなっている。1プレイおよそ10~15分程度の時間となっていたが、ゲームのさまざまな特徴を感じ取れるものとなっていた。
冒頭ではジープの後を追いかけてくるゲジ竜の攻撃をしっかり引き付けつつ、左スティックで左右に避けて逃げ切ることを目指す。ゲジ竜は悪魔であるベルゼブブをもってしても太刀打ちできない相手ということもあり、その迫力とともに追われる緊張感を味わえる内容となっている。
ゲジ竜から無事に逃げ切れるとアロ村跡に到着。村を探索すると宝箱を発見できたほか、行商人からさまざまなアイテムを購入できるようになっていた。
ここから先は再びジープに乗り込み、アーチ岩を目指すことに。その道中ではオープンワールドを彷彿とさせる広大なマップが広がり、砂漠の生物や機械が徘徊している。ジープでそのまま過ぎ去ることも可能だし、ジープから降り、ベルゼブブで撃破しながら進むというのもアリだ。
さらに、今回の試遊版では野党の戦車を奪って操縦することも可能だった。クルマもそうだが、操作の挙動は慣性の働く本格的なもので、砲塔も用意されている。武器の切り替えやリロードもできるので、相手の動き方や地形など、戦局に応じた判断が求められる。
筆者はこうした操作が正直得意といえる部類ではないものの、プレイする中で徐々に慣れていった。また、今回は戦車のみとなったが、本作ではそのほかのメカを用いたアクションも用意されているそうで、「SAND LAND」の世界ならではのギミックの数々が楽しめそうだ。
そして今回試遊できた範囲の最後に待ち受けていたのが野党とのボス戦。ここではベルゼブブのアクションを体験できたのだが、弱攻撃・強攻撃(チャージも可能)を組み合わせたコンボアクションとなっていて、回避も可能。さらにスキルを組み合わせればさらにバリエーションが広がるので、シンプルながらもテクニカルに攻撃を繰り出せる、アクション性の高いプレイフィールとなっていた。
原作の再現だけでなく、ゲームとしての体験も楽しめる作りに
今回のプレイでは広大な砂漠の探索、ベルゼブブとメカの2軸で楽しめるバトル体験などを確認でき、「SAND LAND」の物語の追体験にとどまらない、ゲームとしてのスケールの大きさを感じることができた。この後に紹介するインタビューでは、ゲームのコンセプトなどを聞いているので、併せて参考にしていただければと思う。
――「SAND LAND」をゲーム化することになった経緯をお聞かせください。
南:鳥山明先生の有名な作品は「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ アラレちゃん」をはじめたくさんありますが、それ以外にも鳥山先生の魅力的な作品があります。その中で「SAND LAND」をより多くの方に提案したいと思い、チームで話し合って映像化やゲーム化が決まっていきました。バンダイナムコグループ一丸となって「SAND LAND」を盛り上げていこうと動いています。
――ゲーム化にあたって何を重視されたのでしょうか?
南:まず原作を忠実に再現するかたちでストーリーを届けるというのはコンセプトとしてあります。その上で、ゲームということでアクションに幅を持たせたいと思っていますので、主人公のベルゼブブと、ベルゼブブ以外のアクションとしてメカを出すことで、遊びの幅を広げられるようにしたいと考えて作っています。
――戦車の挙動も含めてメカへのこだわりが強いのかなと思うのですが、操作感のバランスなど含めてどのように作られているのでしょうか?
南:戦車の操作性は、難しくならないように丁寧に作っています。戦車以外にもメカはたくさんあって、例えばPVで出しているジャンプするメカや二足歩行のバトルメカなどがあって、それぞれに特徴を持たせているので、使いやすいメカをチョイスしていただいて、自分なりの遊び方を見つけていただければと思っています。
砂漠のマップ自体も広大なワールドを目指して作っているので、戦車に限らずさまざまなメカで遊ばせるための工夫はありますし、メインウェポン、サブウェポンについてもカスタマイズを用意しています。例えば、今回の試遊版の戦車だと弾が1発しか出ないのですが、1回で2発同時に発射したり、炎上効果を与えるようなウェポンもありますので、カスタマイズパーツを組み合わせながら、「SAND LAND」の冒険をできるという作りになっています。
――カスタマイズは見た目も変わるのでしょうか?
南:換装させるとモデル自体も変わるような仕組みになってまして、主砲を長いものに変えるとモデル上でも主砲が長くなったり、足回りのところもカスタマイズすると見た目が反映されるようになっています。
――今回の試遊でも戦車による砲撃で岩をショートカットできる箇所が存在していましたが、オープンワールドのようなマップの作りの中でゲームならではの行動の選択肢というのは意識されているのでしょうか?
南:仰るようなショートカットできるような場所もありますし、ファストトラベルももちろん用意しています。メカの特徴によって選べる手段というのはたくさん存在していて、例えば岩で道が塞がっている場合は戦車で岩を破壊したり、壊れた橋であればジャンプメカで飛び越えてその先に行くという選択肢もあります。
――原作のストーリーを単純になぞるかたちでもプレイできますし、それこそ道中の強い敵に挑んだり、原作では描かれていないようなサブイベントもゲームとして楽しめるようになっているのでしょうか?
南:ストーリーのメインとして「幻の泉」を見つけるというものがありますが、それ以外にもキャラクターの深掘りや街で困っている人を助けるなどのサブクエストを用意しています。そのほかにもダンジョンがありますので、そこで入手できるパーツを手に入れて自分のメカを強化していくという遊びもできますので、必ずしも一本道というわけではないです。
――先ほどファストトラベルがあるということでしたが、物語的には旅をしながら進んでいくお話ですが、過去に行った場所に戻ったりもできるのでしょうか?
南:ファストトラベルでも戻れますし、シナリオを追っていく中で一度通った町に戻ったりすることもありますメインクエストを進めていく中で、総じて「SAND LAND」の砂漠の全てを冒険するような体験はできるように設計しています。
――元々が1冊で完結している作品ということでボリュームも気になるところでしたが、今お聞きしている感じですと、「SAND LAND」という作品の持っている世界観を存分に楽しめる作りということですね。
南:仰るとおり、原作をベースにゲームとして再現しているのはもちろん、原作をより越えられるような体験というのもゲームとしては入れています。ベルゼブブとメカ、マップの遊び、さまざまなサブクエストによって飽きさせないような遊びを提供できるのではないかと思います。
――ベルゼブブの操作も含めて、アクションに関してはどのような意識で作られているのでしょうか?
南:ベルゼブブに関してはコンボが楽しめますし、ベルゼで倒しくい敵に対してはメカによる強力な攻撃で倒すこともできます。そのバランスで一番気をつけたところは、ベルゼだけ操作すればいい、メカだけ操作すればいい、というように偏らないようにすることです。メカ自体にも特徴をしっかり持たせた上で、よりバリエーションのあるような戦い方はできるようにしています。
――例えば戦車に乗っているときにほかのメカを使いたくなった場合、切り替えて使うことは可能なのでしょうか?
南:ここは今後の情報の中で詳細はお伝えしようと思っていますが、シチュエーションに応じてメカを選択してフィールドに出して遊べます。
――では最初に通った時点では通れなかった場所も、後ほど手に入れたメカによって通れるようになるという体験もあるということですね。
南:例えば橋が壊れていて通れなくなっている地形は、ジャンプメカを使うことでその先に飛び越えてまた新しい世界が広がっていきます。メカを手に入れることで遊べるエリアが広がっていく遊びができるようになっています。
――操作するのはベルゼブブのみになっていると思いますが、同行しているラオやシーフが何らかのアクションをする可能性はあるのでしょうか?
南:その部分も検討しておりますので、実際にどう仲間が行動するのかという点は今後の情報をお待ちいただければと思います。
――メカのカスタマイズについてはお聞きしましたが、ベルゼブブの成長要素はスキルの解放になってくるのでしょうか?
南:ベルゼブブのスキルツリーがありますので、そこで新しいスキルやコンボのバリエーションなどが増えていきます。
――ゲームそのもののお話とは少し変わるのですが、「SAND LAND」は20年以上前の作品ではあるものの、扱っているテーマが現代の社会問題などとも繋がってくる部分があると思います。そういった作品が持つテーマ性を表現する上で意識される点はありますか?
南:砂漠に覆われた水がない世界を描くという点で、ゲーム化する上でも鳥山先生の描いたものをしっかりと再現しようとしています。水の重要性をゲームの中でどう落とし込むのかというのも開発の皆様と協議したうえで実装していますが、水の大切さがゲームの中でどう表現されるのか、今後の情報でお伝えできればと思います。
――今回プレイできたゲジ竜から逃げる場面は、原作の印象的なシーンをバトルとは異なるアプローチで表現するものになっていますが、ほかにも同様の表現は入ってくるのでしょうか?
南:アクションRPGということで基本はアクションを楽しんでいただきたいなと思っていますが、特に印象的なシーンにおいて演出として凝ったミッションも入っています。
――20年以上前の作品ということで今回の機会に作品を知る方もいらっしゃると思いますが、そういう方も含めて「SAND LAND」に注目されている方々にメッセージをお願いします。
南:繰り返しになりますが、「SAND LAND」は鳥山先生が手掛けられ、“圧倒的完成度を誇る名作”と称される漫画です。今回「SAND LAND」をゲーム化するにあたって、バンダイナムコエンターテインメントとしてチーム一丸となって一生懸命作っております。PVも公開しておりますが、今後の情報もSNSなどでは発表させていただきますので、ぜひ魅力ある作品の一つとして大きな期待を持っていただけたら嬉しいです。引き続きよろしくお願いいたします。
――ありがとうございました。
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