セガが2024年4月4日に配信を予定しているApple Arcade専用タイトル「ぷよぷよパズルポップ」のメディア向け体験会が行われた。
「ぷよぷよパズルポップ」は、国民的アクションパズルゲーム「ぷよぷよ」シリーズのApple Arcade向けタイトル。同じ色のぷよを4つ以上つなげて消すだけの簡単操作で連鎖の爽快感を味わうことができる本格的なぷよぷよバトルがいつでもどこでもプレイ可能となっている。また、iPhoneやiPadに搭載されているGame Centerを使用したオンライン対戦で最大4人までのプレイが可能。家族や友達、世界中のプレイヤーとぷよぷよバトルが楽しめる。
なお、Apple Arcadeは、200以上のプレミアムなゲームのコレクションを制限なしで楽しめるゲームサブスクリプションサービスとなっている(月額900円※)。Apple Arcadeのゲームは、iPhone、iPad、Mac、Apple TVで楽しめ、ファミリー共有を使えば、サブスクリプションを家族5人までと共有できる。
※Apple Arcadeは1カ月の無料トライアルあり。
※Apple Oneにご加入の方は追加料金なしでApple Arcadeをお楽しみいただけます。
※ゲーム内に課金要素はありません。
https://www.apple.com/jp/apple-one/
今回の体験会では、「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサーの細山田水紀氏、「ぷよぷよパズルポップ」ディレクターの中島玄雅氏がゲームの特徴や開発の経緯を紹介した上で、実際にゲーム内容を体験することができた。

以下、新たな要素も盛り込んだゲームの魅力と、Apple Arcadeで展開する今回の座組みならではのメリットを順にお伝えしていければと思う。
既存のルールに加えてフォトモードやぷよタッチなど新たな仕組みも
まずは本作で遊べる要素について紹介していこう。
本作では、「ぷよぷよ」の定番ルールである「ぷよぷよ通」「ぷよぷよフィーバー」をはじめ、「なぞぷよ」「ブロック」「ビッグバン」「でかぷよ」「ちびぷよはっくつ」など7種類のルールがリリース時からプレイできる。


いずれも過去作から人気のあるルールとなっているが、改めてプレイしてみてもユニークなものばかりで、バリエーション豊かに楽しめるだろう。筆者も久々にプレイした「なぞぷよ」や「ブロック」は、普段のプレイとは異なるアプローチが求められる点で面白かった。
また、近年のコンソール向けシリーズタイトルではおなじみのアドベンチャーモードも用意。アルル、アミティ、りんごをはじめとした新旧の「ぷよぷよ」キャラクターがフルボイスで繰り広げる「まんざいデモ」は健在で、さらに「ぷよぷよクロニクル」で採用された3Dグラフィックのキャラクター表現で楽しめる。新キャラクターであるメエーナも重要な立ち位置を担っているようなので、注目してほしい。
そのほか、「とことん」「ひとりでぷよぷよ」「みんなでぷよぷよ」と、1人から最大4人まで楽しめるモードを用意。マルチデバイスでプレイでき、Bluetoothでのコントローラに対応したApple Arcadeならではの特性も活かされており、例えばApple TVであれば「ひとりでぷよぷよ」でコントローラを接続してみんなで遊んだり、「みんなでぷよぷよ」ではGame Centerを用いたランクマッチをプレイしたりと、幅広いニーズに応えてくれる。「レッスン」モードも新たに作り直して、理論上は10連鎖あたりまで組めるような教え方になっているそう。
ちなみに、本作ではCPUとの対戦時、キャラクターごとに設定レベルが表示されるようになっている。従来もキャラクターごとに設定されていたものではあるものの、視覚的に強さが分かるようになっているので、プレイする際には参考にしておくと良いだろう。ちなみに、初期キャラクターの中で一番強いLv.7のレムレスは、ある程度「ぷよぷよ」をプレイしている筆者でも手を抜けないレベルの相手だった。

さらに、好きなキャラクターを配置して楽しめる「フォトモード」、キャラクターやぷよネームを設定して自分だけのカードを作れる「マイぷよカード」といったモードも用意されており、あらゆる面から楽しめる作りとなっている。編集・投稿に関しても制限は設けず行えるそうなので、SNSへの投稿も盛り上がりそう。
そして肝心のタッチ操作についてだが、本作では横画面でのプレイで固定されているため、画面の上下左右にそれぞれ役割を設定した操作形態となっている。今回のプレイではデフォルトで設定されていたスライド/タップのみの体験となったが、実際にはいくつかの操作方法が用意されているようなので、自分に合ったものを探してみるのも良さそう。

この操作系統はこれまでの知見を踏まえて開発メンバーでブラッシュアップしながら取り組んでいるそうだが、さらに“ぷよタッチ”という、表示される場所にタッチしてぷよを落としていけば連鎖が自然と組まれていくタッチ操作ならではのサポート要素が用意されている。同時に、近年の「ぷよぷよ」タイトルで取り組んでいる色覚多様性への対応も行っており、広く遊んでもらえるような配慮が盛り込まれている点が語られた。

体験会中に細山田氏からも何度かアナウンスがあったのだが、本作はリリース時点で全ての要素が収録されているわけではなく、およそ1ヶ月に1回ほどのペースでアップデートを行い、段階的にルール、ストーリー、キャラクターを追加していく予定であるそう。いきなり全ての要素を入れた状態だとプレイする上でのハードルになると考えたようで、結果的にキャラクターは最大24名、ストーリーも一定のスパンで完結するようにするとのこと。また、協力モードのようなものを入れたいという展望にも触れていた。
Apple Arcadeでの展開を通して海外市場へアピール
冒頭の説明や質疑応答を通じて、本作の立ち位置や市場的な観点での取り組みについても語られた。
細山田氏は本作について、「ぷよぷよ」単独のフルボリュームタイトルとしては「ぷよぷよクロニクル」以来となる、シリーズの完全新作である点を強調。短期的にアップデートを継続していく、運営モデルとしてのリリースになるものの、Apple Arcadeが月額ベースのサービスとなるため、好きなタイミングでプレイしてほしいと話す。リリース時点でも一気に露出するのではなく、口コミで広げていきたいと考えているそう。

また、Apple Arcadeのローンチ時点の「ソニックレーシング」から、最近では「サンバ DE アミーゴ:パーティー・トゥー・ゴー」「Football Manager 2024 Touch」と、セガでは同プラットフォーム向けの展開を続けていることに触れ、「ぷよぷよ」としても早い段階から準備を進めてきたという。サブスクリプションサービスとしては、以前モバイル向けに「★ぷよぷよ!セガ」というサービスを運営していたこともあり、その知見も踏まえてのリリースになるようだ。
今回のリリースでは、「ぷよぷよ」が日本市場で強いタイトルということもあって、海外市場へのアピールという意味でグローバルに展開しているApple Arcadeで提供できることの意義を中島氏が語っていた。実際に本作はリリース時の配信エリアが全世界150カ国以上に及んでおり、音声も日本語だけでなく、英語にも対応している。

運営スタイルということで「ぷよぷよ!!クエスト」との棲み分けについての質問が及んだが、細山田氏が全体を見ているものの、セガ社内のチームとしては別であり、「ぷよぷよ」のIP内でアクションパズルの本作とパズルRPGの「ぷよクエ」というゲーム内容の違いを同時に楽しんでもらいたいと考えているそう。
そのほか、現在のeスポーツのような展開の可能性にも言及。現時点では決まっていないものの、現状のeスポーツ大会とはまた別の、何らかの大会を行いたい意向はあるそう。IPとして2024年は“ぷよイヤー”と銘打っている中、その展開の第1弾であることに触れ、この他にも検討しているものがあることにも言及していた。
筆者も一通りプレイしてみて、タッチ操作への慣れという点ではやはり難しさは感じたものの、新たな層にもプレイしてもらいたいという試みも含めて、意欲的なタイトルになっていると感じた。Apple Arcade自体は1カ月の無料トライアルもあるので、気になる人は一度触ってみてはいかがだろうか。

(C)SEGA
※画面は開発中のものです。
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