2024年5月4日に都立産業貿易センター浜松町館で開催された「東京ゲームダンジョン5」の現地レポートをお届け。ライターが気になった作品をピックアップしてお届けする。

目次
  1. 「ウィッチ・アンド・リリィズ」
  2. 「魔法少女ノ魔女裁判」
  3. 「HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方」
  4. 「エレマスタ」
  5. 「ロボット少女は夢を見る」
  6. 「GROWTH EXPERIMENT」

インディゲームの展示会である東京ゲームダンジョン5が2024年5月4日に都立産業貿易センター浜松町館で開催された。当日はゴールデンウィークということもあり、多くのファンが来場。当日券の販売に長蛇の列ができていたり、途中で配布用のパンフレットが無くなったりしていたことが印象的だった。世間へのインディゲームへの関心が高まっていることを感じ取ることができた。会場では260種類ものインディゲームが出展されていたそうだが、ここではそのなかから担当ライターがとくに気になった作品を紹介していく。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

なお、筆者がとくに気になっていた「バズオアダイ」はとても人気で残念ながら試遊することはできなかった。死刑囚がパフォーマンスで視聴率を争い、より多く人気を勝ち取ったほうのみが生き残るデスゲームというキャッチーな設定となっており、関心を寄せたユーザーも多かったようだ。ゲームがリリースされたら筆者もぜひ遊んでみたいと思う。では、以下で気になる6作品を紹介しよう。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

「ウィッチ・アンド・リリィズ」

女の子同士の絆をコンセプトにしたダンジョンRPG。シナリオを「コープスパーティー」シリーズで知られる祁答院慎氏が手がけていることが気になり、ストロマトソフト代表取締役の藤田俊輔氏にお話を聞きながら試遊したが、本作はかわいいキャラクターのデザインでありながらシナリオや設定にはダークな部分もあることを伝えられた。たとえば。敵として登場するモンスターには元・冒険者であるものも存在しており、デザインやフレーバーから読み取ることができるそうだ。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

百合の要素に関してはキャラクターごとに好感度が存在し、プレイヤーのお気に入りのカップリングを作ることができる。また、進め方によっては三角関係になることもあり、あるキャラクターとデートをすると別のキャラクターに嫉妬されたりするなど、コミュニケーションに悩まされることもあるようだ。

探索部分はターン制バトルのダンジョン探索RPGであるが、敵は強めに設定されており、各ジョブの役割を理解し、バフやデバフもしっかり理解しなければ勝てないバランスになっている。ただ、キャラクター同士が仲良くなると、追撃をしてくれたり、能力にバフがかかったりと、多彩な恩恵を受けられるようになっており、この効果は高めに設定されている。そのため、オーソドックスなダンジョンRPGに留まらない本作ならではのプレイ感覚をしっかり味わえるようになっている。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

ダンジョンRPGファンが楽しめる要素は多く盛り込まれながら、そこに百合という要素を加えて本作だけのゲームを作り上げている本作に期待したい。

「魔法少女ノ魔女裁判」

シナリオ制作会社Re,AER発のブランド、Acaciaによるアドベンチャーゲーム。魔法の存在する世界を舞台に魔法少女たちが殺人を犯した“魔女”を魔女裁判によって探し出していく内容になっている。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

ゲームはストーリーが進むADVパートと魔女裁判パートがあり、今回は物語の導入と魔女裁判パートをプレイすることができた。「魔女裁判パート」は「ダンガンロンパ」ライクなシステムでありつつ、アクションの腕は求められないので、ゲーム初心者でも安心してプレイできる作り。制限時間付きの選択肢で緊張感を与えつつも、間違ったときはすぐにやり直しできる仕様もありがたかった。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

キャラクターたちは魔法少女というだけあり、衣装も凝っていて個性豊かだ。主人公の桜羽エマは冷静に物事を見て判断できるものの、人に嫌われることを怖がっており、周囲に明るく振る舞っている女の子。抜群の推理力を持っていながらどこか頼りない彼女が物語のなかでどのように成長していくのか気になるところ。

また、各魔法少女はそれぞれ異なる魔法を使うことができ、この魔法がどのように事件に関わってくるかが楽しみなところだ。自称名探偵の橘シェリーが使う魔法が“怪力”であるなど、アンバランスな設定になっているキャラクターも存在しており、ひねりが効いていておもしろいところだ。公式サイトでは“発火”や“浮遊”の能力を持つキャラクターは公開されているが、多くのキャラクターは能力が伏せられているため、どのような能力があるのか気になるところだ。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

「HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方」

老舗ゲームメーカーであるサクセスが手がけるインディゲームで、入るたびに構造の変わるランダムダンジョンを探索するローグライクアクション。左スティックで移動、右スティックで照準を構えることができ、回避やボムのボタンも存在する。かなり難しいが、何度も探索することで敵の性質や部屋のパターンも分かってくるので、プレイヤー自身が成長していることを実感できる作りになっている。今回は軽く試遊させてもらうつもりだったが、ついつい何度も繰り返し遊んでしまった。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

宝箱のなかにあるカスタマイズアイテムを手に入れることでキャラクターを強化することが可能で、毎回どのアイテムを入手できるのか分からないため、このランダム性がゲームをかなりおもしろくしている。壁に反射するショットのような便利なものから、デメリットがあるものの強力な効果があるものまでカスタマイズアイテムはさまざまで、どの装備を付けて攻略するか悩む楽しさもあった。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

「エレマスタ」

ドット絵で描かれたオープンワールドRPG。制作者の小林光さんにお話をお聞きしたところ、アセットなどは使用しておらず、すべて手作り。5年以上制作している、執念とこだわりの作品になっているようだ。オープンワールドでの自由な冒険が魅力の作品であるが、なかでも注目なのは300人以上登場する仲間キャラクター。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

仲間キャラクターたちは戦闘中に掛け合いをしたり連携攻撃をしたりするため、いっしょに冒険している雰囲気をたっぷり味わえる。仲間キャラクターはお金で雇ったあとに固定の日数が過ぎたら外れたり、ニガテな暗いところに連れていくと外れたりと、離脱する理由はさまざま。固定のパーティで進むよりはいろいろなキャラクターを試すプレイになりそうだ。また、特定のキャラクターを加入しておくことで進めるようになる場所も存在する。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

なお、仲間キャラクターは離脱するとき、主人公に友好の証として固有技を教えてくれることがある。そのため、多くの仲間と交流を深めるほどに主人公が強くなっていくという仕組みだ。

オープンワールドであるが、クエストが発生するキャラクターは吹き出しが表示されており、どこでイベントが発生するのか分かりやすいし、その数も膨大なので、戸惑うことなく遊べるようになっていると感じた。RPG好きとして楽しみに待ちたい1本だ。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

「ロボット少女は夢を見る」

「琴葉姉妹とライサント島の伝説」を手がけたDeskClub Gamesの最新作。AI技術が進歩し、ロボットが人と同じように生活するようになった世界を舞台に記録を失ったロボット少女がロボットバトル大会での優勝を目指していく。ゲーム自体も凝っていておもしろいが、筆者が惹かれたのは和やかな雰囲気とポップなグラフィック。実際にプレイしてみたところ、キャラクターのいい意味でゆるい会話も心地よく、ずっと遊んでいたくなるような魅力があった。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

ゲーム部分はシミュレーションで、仕事で稼いだお金でカスタマイズ用のアイテムを購入してロボット少女を強化していく仕組み。装備できるアイテムはミサイルやキャタピラなど、ロマンにあふれたものばかりになっているのがうれしい。戦闘は相手との距離が重要になるターン制のバトル。近距離攻撃は近寄らないと攻撃できなかったり、敵を吹っ飛ばしたりする攻撃があったりもする。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

キャラクターたちとの会話で好感度が変わるほか、主人公の善悪のパラメーターも変化。善か悪のどちらかでなければ受けられない仕事なども存在。本作はマルチエンディングになっているということで、繰り返し遊べるゲームデザインになっているようだ。ゲームには倍速機能も搭載されており、10倍速まで設定できるのでサクサク進めることができるのもありがたかった。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

「GROWTH EXPERIMENT」

ハッピーエンドのない育成シミュレーションという触れ込みが気になり、プレイしてみた作品が「GROWTH EXPERIMENT」だ。ゲームは少女のクロエに“手遊び”や“積木”といった知育を施して彼女の知能を取り戻すことが目的。

ゲーム自体は「ときめきメモリアル」や「プリンセスメーカー」のような90年代に流行した恋愛育成シミュレーションタイプでありながら、全体に流れる空気はゼロ年代以降の「AIR」に代表されるような泣きゲーの雰囲気が漂っているのが新しかった。主人公やヒロインを成長させるのではなく、介護のように寄り添いながら接していく流れもこれまでにあまりなかったように感じる。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

最初は触れられることに怯えていたクロエだが、信頼度が高まることで反応が変化。さらにゲームを進めていくことで彼女がどうしてこのような状況になったのか、過去のエピソードが明らかになる仕掛けになっている。本作はマルチエンディングになっているそうだが、キャッチコピーは“ハッピーエンドのない育成シミュレーション”ということで、どのような結末が待っているのかとても気になるところだ。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

ほかにも、AIヒロインと会話をする「_turing」、「立ち絵が変なポーズの恋愛アドベンチャー」、推しが死を看取ってくれる乙女ゲーム「私が死ぬための乙女ゲーム」など斬新でユーモアな作品が多数存在。今年や来年はインディゲームがとても盛り上がる年になるのではないかと予感させられた。ぜひ、今後のインディシーンに注目しておこう。

「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像
「東京ゲームダンジョン5」で気になったゲーム6選:百合ダンジョンRPG「ウィッチ・アンド・リリィズ」、魔法世界でのデスゲーム「魔法少女ノ魔女裁判」などの画像

1981年生まれ。東京都出身。2000年よりゲーム雑誌のアルバイトを経て、フリーライターとしての活動を開始する。アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームなどのジャンルを好み、オールタイムベストは「東京魔人學園剣風帖」。ほかに思い入れのあるゲームは「かまいたちの夜」「月姫」「CROSS†CHANNEL」「ひぐらしのなく頃に」「ダンガンロンパ」「カオスチャイルド」「ライフ イズ ストレンジ」「レイジングループ」など。

X(旧Twitter):https://twitter.com/kawapi
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCmN-juj7b73DGuIkRRh6U6A
Twitch:https://www.twitch.tv/kawapi

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー

関連ワード 取材インディー