「ぷよぷよ」を介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発が始動!介護福祉の現場での「やらなければならない時間」を「今日もやりたい」に

ゲーム業界動向
0コメント Gamer編集部のアイコンGamer編集部

エレコム、エンタケア研究所、GLOE、松竹ブロードキャスティングは、製作委員会を設立し、セガが展開するアクションパズルゲーム「ぷよぷよ」シリーズを介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発を始動した。

今回の取り組みは、介護福祉施設のレクリエーションや日常の余暇時間を、「やらなければならない時間」ではなく、思わず手を伸ばしたくなる遊びの時間へと変えていくことを目指すとのことだ。

「ぷよぷよトレーナー」ロゴ
「ぷよぷよトレーナー」ロゴ

介護福祉とエンタテインメントの知見を持つ4社が協力することで、ゲームが持つ楽しさや分かりやすさにより、利用者の自発的な参加や周囲とのやり取りが自然に生まれる。そうした変化を、介護福祉の現場で無理なく日常的に生かすことに挑戦するとしている。

また、本製作委員会の運営にあたっては、電通が運営補佐として参画していることも発表されている。

以下、発表情報をもとに掲載しています

介護福祉×エンタテインメントで、続けたくなる体験へ

介護福祉領域におけるレクリエーションや余暇活動は、日常的に行われることが前提となります。しかし、「続けること」そのものが目的になってしまうと、気持ちが置き去りになる瞬間も生まれます。

エンタテインメントが持つ楽しさは、本人の自発性を引き出し、周囲とのコミュニケーションを生みやすい特性があります。本取り組みでは、楽しさを目的化するのではなく、利用者にとって参加しやすく、同時に現場で無理なく運用できる体験として設計し直すことで、介護福祉の時間を前向きにする選択肢を増やすことを狙います。

その一環として、職員の業務負担に配慮し、ゲーム内チュートリアルの充実や管理のしやすいスコア集計の仕組みなど、運用面での工夫も取り入れていく予定です。

用途に合わせて、体験のかたちを再設計

「ぷよぷよ」は、同じ色を4つ以上つなげたら消えるというルールの分かりやすさと、短時間でも成功体験を生みやすいゲーム性を持つ、世代を超えて親しまれてきたパズルゲームです。こうした特性は、年齢やゲーム経験を問わず、多くの人が同じ場で楽しめる可能性を秘めています。

一方で、介護福祉のシーンや認知機能トレーニングの利用を想定すると、操作や進行のスピードなどに配慮し、さまざまな利用者が取り組みやすい設計が求められます。「ぷよぷよトレーナー」は、「ぷよぷよ」が本来持つ楽しさを損なうことなく、こうした施設の利用環境に合わせて体験を再設計することで、現場で無理なく使われ続けることを目指した取り組みです。

勝ち負けや上達を競うためではなく、「同じ画面を見て、同じ時間を過ごす」ことそのものが価値になる。そんな体験を、ゲームを通して届けられないかを問い続けています。

ぷよぷよeスポーツを用いてeスポーツを楽しむ様子(三条市ご提供)
ぷよぷよeスポーツを用いてeスポーツを楽しむ様子(三条市ご提供)

「ぷよぷよトレーナー」概要

「ぷよぷよトレーナー」は、「ぷよぷよ」のゲーム性を生かしながら、認知機能を鍛えたい高齢者や介護福祉施設での利用を想定し、操作や画面、モードを絞り込んだ施設向け設計のゲームです。

使いやすさのポイント(予定)

・すぐ始められる
画面案内に沿って進めることで、できるだけ短い操作で開始できる構成
・難易度は3段階
「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3段階設計で、利用者の状態に合わせて選択可能
・モードは2つに限定
「ひとりで遊ぶ」「ふたりで対戦する」の2モードのみで、選択に迷わない構成
・記録が残る
得点や回数などを自動で記録し、日常のレクリエーションの実施状況を把握しやすい設計
・他、認知機能を鍛えられるケースを生かしたモードを設定
利用者が無理なく参加でき、職員にとっても特別な準備や説明を必要としない。日常の中で自然に「今日もやってみようか」「今日もやりたいな」と声が上がる。そんな風景を思い描きながら、開発を進めています。

専門家による監修・効果計測について

「ぷよぷよトレーナー」の開発にあたって、介護・医療・福祉分野の専門家が参画し、介護福祉のシーンや認知機能トレーニングでの利用を前提とした体験設計や、ゲームを通じた身体・認知への働きかけについて監修を行っています。

具体的には、複数の精神科医に加え、エンタケア研究所に所属する在宅医・看護師・心理士、ならびに外部の作業療法士や介護福祉施設の施設長など、現場と専門の両面から寄せられた意見を反映しながら開発を進めています。

今後は、レクリエーションとしての楽しさや継続性だけでなく、フレイル予防の観点から、どのような変化が見られるのかについても検証を進めていく予定です。ゲームが「楽しい時間」にとどまらず、日常の中で自然に身体や頭を動かすきっかけとなっているかを、専門的な視点から確認していきます。

介護福祉施設向け説明会の実施について

「ぷよぷよトレーナー」の導入を検討される介護福祉施設の皆さまを対象に、説明会を2026年5~6月頃より順次開催する予定です。

説明会では、以下のような内容をご案内します。
・レクリエーションや自由時間など、どのような場面で活用できるか
・始め方や費用の考え方
・実際の画面を用いたデモ体験
・導入に関する個別相談

開催日程や申込方法などの詳細は、各社Webサイトや公式SNSなどを通して順次お知らせを予定しております。

製作委員会設立の背景

介護や福祉の現場では、利用ニーズの増加に対して人材不足や業務負担が構造課題として続いています。例えば、厚生労働省の令和7年5月9日「介護人材確保の現状について」の資料になりますが、高齢化の進行により介護需要が拡大すると示しています。65歳以上人口は増加を続け、2040年には高齢者人口が約3,900万人規模となる見込みです。

これに伴い、介護職員は令和4年度の約215万人から、2026年度に約240万人、2040年度には約272万人が必要と推計(22年度比+約57万人)されています。その中で、利用者の生活の質を保ち、さらには高める取り組みを、職員の負担増に直結させずに継続することが求められています。一方で、レクリエーションや余暇活動の選択肢は限られ、準備や進行に人手を要することが現場の負担となるケースも少なくありません。

本製作委員会は、介護福祉の現場理解と、ゲーム・映像・機器開発・運用といった知見を組み合わせることで、現場の負担を増やさずに使われ続けることを前提とした体験設計を実現し、レクリエーションの選択肢を増やすことを目的に立ち上げました。

製作委員会各社コメント

エレコム ヘルスケア事業部 執行役員 部長 医師 葉田甲太

「ぷよぷよ」を介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発が始動!の画像

エレコムは、マウス・キーボード・タブレットアクセサリーからウェアラブルまで、より良き製品・サービス・ソリューションを提案するIT関連機器メーカーとして、日常生活におけるより自由な操作体験を追求してきました。

本プロジェクトでは、「ぷよぷよ」による楽しく親しみやすい脳トレ体験に、当社の入力デバイスやタブレット周辺機器による快適な操作性、計測・連携まで含めた体験設計を掛け合わせることで、本プロジェクトをサポート出来れば嬉しいです。

介護福祉施設のレクリエーションはもちろん、ご家庭や自治体の取り組みにも無理なく組み込める形で、参加率・継続率の高い環境づくりに貢献してまいります。

エンタケア研究所 代表取締役社長CEO 高丸 慶

「ぷよぷよ」を介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発が始動!の画像

エンタケア研究所は、介護・医療の専門知見を「現場の力」に変えるべく活動してきました。この度、私たちが発表した最新の研究論文(BMC Geriatrics掲載)では、VR(仮想現実)などのデジタル介入が、MCI(軽度認知障害)やフレイル傾向にある高齢者の認知機能や運動能力の改善に有効であり、かつ安全性が高いことが示唆されました。

eスポーツは、単なる娯楽の枠を超え、この研究結果を社会実装するための最も有力な手段の一つです。特に「ぷよぷよ」のような直感的な操作性は、実行機能強化含めて優れたリハビリテーションの側面を持っています。

私たちは、医療介護福祉分野の専門家集団としての臨床経験と最新の科学的知見を融合させ、共同開発企業の皆様と共に、テクノロジーが「楽しみ」という形で高齢者の日常に溶け込み、健康寿命を延伸させる新たな社会インフラの構築を目指してまいります。

GLOE 代表取締役 谷田優也

「ぷよぷよ」を介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発が始動!の画像

GLOEは、ゲームやeスポーツを単なる娯楽ではなく、人の生活や時間の中に自然に存在する体験として設計することに向き合ってきました。

介護福祉の現場では「続けること」が重要である一方で、そのために無理が生じてしまう場面も少なくありません。私たちは、楽しさを目的化するのではなく、現場で無理なく使われ、結果として「今日もやりたい」が自然に生まれる体験をどう設計できるかを大切にしたいと考えています。

世代を超えて親しまれてきた「ぷよぷよ」が持つ分かりやすさと、同じ画面を囲む時間を生み出すゲームの力を生かしながら、現場の皆さまの負担を増やさず、継続すること自体が楽しみになる取り組みとして社会に根づく形を目指し、本プロジェクトに取り組んでまいります。

松竹ブロードキャスティング 代表取締役社長 井田寛

「ぷよぷよ」を介護福祉のシーンや認知機能トレーニング向けに最適化したゲーム「ぷよぷよトレーナー」の開発が始動!の画像

松竹ブロードキャスティングは長年、衛星放送事業を通じて、シニア層を含む幅広い世代に多彩な楽しみを届けてまいりました。また、シニア向けコミュニティ「ナビトモ」の運営を通じ、高齢者の健康とつながりの大切さを深く実感しております。本プロジェクトでは、弊社のメディアとユーザーコミュニティとの接点を活かし、「ぷよぷよトレーナー」を通じて会話や笑顔が生まれる「場」の創出と、健やかで豊かなシニアライフの実現に貢献したいと考えています。

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2026-03-07 12:47:46