「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで!小島監督が語るこれまでの10年とこれからの展望コジプロ設立10周年記念展「BEYOND THE STRAND:創造と挑戦の航路」をレポート

発表会・イベント取材
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コジマプロダクションは、10月31日より東京・麻布台ヒルズギャラリーで開催となる展覧会「KOJIMA PRODUCTIONS 10th ANNIVERSARY EXHIBITION BEYOND THE STRAND:創造と挑戦の航路」のメディア向け内覧会を実施した。

内覧会では、明日10月31日の開催に先駆けて展示内容をチェックすることができた。また、小島秀夫監督の合同メディアインタビューも実施されたので、本記事では展示内容のフォトレポートとあわせてお届けする。

「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで!小島監督が語るこれまでの10年とこれからの展望の画像

「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで

本展覧会は、コジマプロダクションの設立10周年を記念して開催される展覧会。「DEATH STRANDING」や「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」の貴重な資料をはじめ、初公開となるキャラクター立像や「OD」の特別展示などが、全3エリアに分かれて配置されている。

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会場入口では、同スタジオのシンボルであるルーデンスの立像が来場者をお出迎え。こちらは10周年を記念した特別なルーデンスとなっている。また、横の壁面ではスケッチを見ることもできた。

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エントランスを進んだ先には、コジマプロダクション10年の軌跡を記した壁面展示や、関連製品などがずらりと並んでいる。また、ここにもルーデンスが鎮座していた。

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メインとなるエリアの中心には、映像を360°表示する大型展示が。ここでは「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」の風景が表示され、作品の世界観を空間全体で体験することができる。なお、流れている映像はすべて本展覧会のために制作されたものを使用しているとのことだ。

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最初のエリアであるPHASE1エリアでは、「DEATH STRANDING」が誕生するまでの過程を紹介。デザイン画からロケハン時の様子、トレーラーの制作背景などを、実物の資料や映像を通して見ることができる。

特に見どころとなるのは、本作の構想初期に制作されたプロトタイプ版映像だろう。仮置きした3Dモデルを使用してゲームプレイをデザインしている様子など、貴重な開発の裏側を覗くことができる展示となっている。なお、こちらは撮影NGだったため、ぜひ自身の目でチェックしてみてほしい。

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本エリアで特に興味深かったものの1つが、小島監督の高校時代の読書感想文。「DEATH STRANDING」と関連深い安部公房の「なわ」を題材に書かれたものとなっている。

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もう1つは、「DEATH STRANDING」におけるプレイヤーの移動経路をヒートマップで表示したもの。こちらもゲームのレベルデザインにおける考察が語られていたので、自身のゲームプレイを思い出しながら見ると新たな発見がありそうだ。

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PHASE2エリアでは、「DEATH STRANDING」から「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」への進化の過程が紹介されている。コロナ禍での制作背景から、映像・モーション開発のこだわりなどを映像や資料を通して知ることができる。

特に小島監督からの修正指示が書かれたプロジェクト管理画面やプロットなど、開発への情熱とこだわりを感じさせる展示が印象的だった。

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ショーケース内には、モーションキャプチャーの際に使用されたプロップや、キャストによるサイン入りのアイテムなどが展示されている。

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他にも、空間再現ディスプレイで表示される乗り物や、実際にヘッドホンを着用してゲームに使用された音などを体験できるコーナーも用意されていた。

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最後となるPHASE3エリアには、「OD - KNOCK」や「PHYSINT」など新規タイトルの衣装や小道具などを展示。また、「DEATH STRANDING ISOLATIONS」をはじめとするゲーム外での作品展開についての展示も行われている。

「OD - KNOCK」に関しては、プロモーション映像に使用された赤いドアを再現した体験型展示が用意されている。ドアの前に立つとカードが落ちてくる仕掛けとなっており、カードは記念に持ち帰ることが可能だ。

なお、「OD - KNOCK」「PHYSINT」に関連する小道具の展示は撮影NGとなっていたので、ぜひ現地でじっくり味わってみてほしい。

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そのほか、会場には本展覧会のために制作された立像も配置されている。

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会場特設ショップでは、展覧会のオリジナルグッズを販売。BBPODクリアミニポーチや会場限定販売の配送荷物風ショッパーなど「DEATH STRANDING」シリーズ関連商品はもちろん、ルーデンスをモチーフにしたコジマプロダクションのグッズなども取り扱われている。

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会場からすぐの麻布台ヒルズギャラリーカフェではコラボメニューも展開。“ピザアタミ”のピザや、ゲーム内に登場するバースデーケーキをモチーフにしたラズベリーケーキ、小島監督とアヒルーデンスがデザインされたラテがラインナップされている。また、メニューを1点注文するごとに全4種のオリジナルコースターがプレゼントされる。

「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで!小島監督が語るこれまでの10年とこれからの展望の画像
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小島秀夫監督に聞くコジマプロダクションの10年間と今後の展望

ここからは小島監督の合同メディアインタビューの内容をお届け。設立10周年という節目にあたっての振り返りから、作品制作にあたっての考え方、今後の展望などが語られた。

「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで!小島監督が語るこれまでの10年とこれからの展望の画像

――コジマプロダクション設立から10年を迎え、どのような変化を感じていますか。

小島氏:最初の目標は「タイトルを作る」ことでした。ギレルモ・デル・トロ監督に相談したところ、今までにない世界観やゲームを作ってほしいと言われ、それを目標に「DEATH STRANDING」を制作しました。次となるセカンドフェイズは当初、3年ほど早く始める予定でしたが、コロナの流行によって遅れてしまいました。それでも続編を制作し、新たなチャレンジとして「OD - KNOCK」や「PHYSINT」などにも取り組んでいます。計画どおりに進まないこともありましたが、今後も新たな展開を続けていきたいですね。

――ゲームスタジオの枠を超えた活動は、ゲーム制作や作品の表現にどのような影響を与えていますか。

小島氏:私たちはゲームを作るスタジオではありますが、私が目指しているのは、ゲームや漫画、映画などをそれぞれ独立したものとして扱うのではなく、バラバラに存在しているものを1つにまとめ、新しいエンターテインメントとして届けることです。

――小島氏は普段どのようなことからインスピレーションを受け、アイデアを作品へと発展させていますか?

小島氏:子どもの頃はビデオゲームがなかったので、映画やアニメ、漫画、絵画、音楽などからインスピレーションを受けていました。私の場合、映画の影響で新しい音楽を聴くようになったり、普段触れてこなかった本を読むようになったり、ファッションを真似したりすることもありました。そうした経験を通じて、自分の生活を豊かにしてきたんです。

私たちが作るゲームの中でもさまざまな表現を取り入れることで、プレイヤーの新たな趣味や思考を広げるきっかけになれば嬉しいですね。

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――本展覧会の実施において、開催をしようと思ったキッカケやこだわりのポイントを教えてください。

小島氏:ゲームをどのように作っているのかを知ってほしいという思いから、展覧会では内部資料なども数多く公開しています。それらを見て、「自分たちでも作れるんじゃないか」「こうやって作っているのか」と感じてもらい、若い人たちがクリエイティブの世界に足を踏み入れるきっかけになればと思っています。

――小島氏の作品ではシリアスな表現とユーモアが混ざっている点が印象的ですが、そのバランスはどのように考えているのでしょうか。また、俳優やアーティストなど、作品づくりを共にする相手を選ぶ際に大切にしていることを教えてください。

小島氏:ゲームはインタラクティブなメディアなので、プレイヤー自身が自由に動くことができます。ただ、「DEATH STRANDING」の中でもあるように、怖いエリアを越えなければならない場面が続くと、プレイヤーのモチベーションを保つのは難しいんです。そこで、ヒッチコックの映画と同じように、怖がらせるために笑いを入れたり、感情の波を定期的に作ったりすることを意識しています。

俳優やアーティストを選ぶ際は、約5年間にわたって一緒に作品を作ることになるので、お互いに理解し合えることを大切にしています。あとは何よりも、自分が好きな俳優やアーティストを選ぶようにしています。

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――ゲーム開発の現場ではAIの活用が広がっていますが、現在の技術は小島氏が表現したい物語を実現するうえで十分だと考えていますか。

小島氏:技術の進化によって、できることや表現の選択肢は広がっていると思います。一方で、作品づくりは完成させることよりも、そこに至るまでの過程が面白いのだと考えています。商品を作るのであればAIが持つ効率性は重要ですが、クリエイティブなものは少し性質が異なります。クリエイティブと商品は別のものなんです。

今後、AIがクリエイティブの領域も代替する時代が来るかもしれませんが、その頃には私はいないと思うので、どう向き合うかは若い人たちの選択次第だと思います。

――「OD - KNOCK」や「PHYSINT」をはじめ、異なる挑戦が進んでいます。これまでの作品では実現できなかった表現や体験として、今後どのような可能性を追求したいと考えていますか。

小島氏:今後のセカンドフェイズからサードフェイズにかけて、「OD - KNOCK」では今までにないホラー、「PHYSINT」では諜報アクションという新しいゲームに挑戦します。そこには、ゲームと映画の境界線をなくしていきたいという狙いがあります。

サードフェイズでは、ARなどを活用し、日常との境界線をなくしていきたい。端末の制約を受けず、作られたものと現実が混ざり合う。そうした未来に向けて挑戦を続けていきます。

「DEATH STRANDING」の貴重なプロトタイプ版から「OD」の体験型展示まで!小島監督が語るこれまでの10年とこれからの展望の画像

コジマプロダクション設立から10年の歩みを振り返る貴重な資料や映像に加え、「OD - KNOCK」など今後の展開に関する展示まで、同スタジオの創造と挑戦を体感できる本展覧会。コジマプロダクションの作品やゲーム制作の裏側に興味がある人は、ぜひ足を運んでみてほしい。

イベント概要

会期:2026年10月31日(土)~12月20日(日)

※10月31日(土)~11月3日(火)の入場にはプレビューチケットが必要

会場:麻布台ヒルズギャラリー(東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MBF)
主催:BEYOND THE STRAND 製作委員会
開館時間:
月~金 12時~20時(最終入館19時30分)
土、日、祝 10時~20時(最終入館19時30分)

※プレビューデー(10月31日~11月3日)は10時~20時(予定)

休館日:会期中無休(予定)

チケット情報
https://l-tike.com/event/mevent/?mid=793683

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