ニトロプラスより2012年7月26日に発売される「ギルティクラウン ロストクリスマス」。その完全生産限定版に同梱される特典OVAのアフレコ収録にお邪魔し、出演者にお話を伺った。
本作は、フジテレビ“ノイタミナ”にて放送されたオリジナルTVアニメ「ギルティクラウン」のスピンオフ作品。アニメ本編の10年前に起こった、未だに謎の多い事件「ロストクリスマス」の裏側が描かれる。
完全生産限定版に同梱される特典OVAでは、ゲーム本編の間のエピソードが描かれるという。今回、スクルージ役 櫻井孝宏さん、キャロル役 阿澄佳奈さん、プレゼント役 小林ゆうさん、嘘界=ヴァルツ・誠役 神奈延年さんの4人が、キャラクターやアフレコ収録について語った。
――ご自身の演じたキャラクターについてお聞かせください。
櫻井さん:スクルージはとある研究施設で人体実験され、特殊な力を持ってしまいます。その力があまりに残酷……。唯一、自分の呪われた能力を発動できるのがキャロルで、一緒に逃走生活を送ることになります。
阿澄さん:キャロルはスクルージと同じく実験体なのですが、とても謎の多い子で、スクルージと一緒に脱走をするのですが、目的はまだわからない状態です。
小林さん:プレゼントさんは、スクルージさんを追いかけている、一見ご麗人というかすごく素敵な美少女のお姿をされておりますが、実は女性か男性かわからない謎の多いキャラクターです。
神奈さん:嘘界は、アニメ「ギルティクラウン」にも出ていて、そこではGHQという組織の幹部でしたが、今回は、嘘界の18歳の頃が描かれています。その頃から戦場を転々としていまして、今回の事件に関わっていく若手隊長です。
――OVAのアフレコはいかがだったでしょうか?
櫻井さん:アニメーション版のストーリーの元となる「ロストクリスマス事件」を描いた作品なので、そこに登場するスクルージやキャロルたちは大きな役割を持っています。
なにぶんスクルージに関しては謎が多いですし、僕もまだわからないところがあるのですが(取材時、本編アフレコは未収録)、今回の収録で人間らしい姿ややり取りに悲哀が感じられて、ゲーム本編での彼らがどうなるのか気になってしまいました。
阿澄さん:本編はゲームとなるのですが、その中から切り取った時間をアニメーションで見られる、演じられるということでとても嬉しかったです。キャラクターとしては冗談めかしたような言い回しをする女の子で、本意がどこにあるのやらという不思議な子なんですが、本編でどうなっていくのかすごく気になるお話でした。
小林さん:プレゼントさんは、ミステリアスで薄笑いの素敵な表情を見せながら、スクルージさんを追いかけていくのですが、今回参加させていただいた中で、スクルージさん、キャロルさん、嘘界さんとみなさん本当に魅力的で、自分のキャラクター以外のみなさまとアニメーションで一緒にお芝居をさせていただくことで、いろいろ得るものがありまして嬉しかったです。ゲームと一緒にアニメもぜひ楽しんでいただけたらと思います。
神奈さん:嘘界の性格である完璧なところ、こだわりのあるところをクラシックの音楽に例えたり、実際にそれを聴くのが趣味だったりといったバックグラウンドがアニメ本編の異常なまでのこだわりに通じているところがOVAでは描かれていたので、こちらを先にやってからアニメ本編を演じたかったくらいでした。
18歳ということで多少若く演じようと思ったのですが、無理でした(笑)。ほとんど変わってはいませんが、気持ちの部分では非常に若くやってみたつもりです。また、アニメ本編とは違うキャストのみなさんとこうして一緒にできて、嬉しく思います。
――ご自身からヴォイドが出てくるとしたらどんなものだと思いますか?
櫻井さん:(先日のイベントで「すーぱーそに子」と回答したことを受け)僕は初志貫徹してビキニギャルで。1人と言わず、2人でも3人でも、ぜひともよろしくお願いします(笑)。
阿澄さん:私の中ではカフェが出てきてほしいです。カフェは、一旦自分の気持ちをリセットしたりする場所だったりするので、どんなかたちで出てくるかわからないですが、カフェだといいな(笑)。
小林さん:豚肉です(一同笑)。健康が一番だと思いますし、食べることが大好きなもので。元気で健康な身体を作って、お仕事を一生懸命頑張りたいという気持ちがありますので、食べ物が出てきてくださったら嬉しいです! みなさまに差し上げられるくらいいっぱい出てきてほしいです。
神奈さん:歩くのが好きで、時間があれば休み休み、何時間でも歩いているので、靴のボイドが出てくると思います。歩きながらものを考えるとその考えがまとまったり、自分と向き合ったり、その先の展望を考えたりと、歩いているリズムが考えごとにちょうどいいんです。なので長く歩いても磨り減らない靴型ボイドが出るんじゃないでしょうか。
――収録で一番印象に残ったセリフはなんでしょうか?
櫻井さん:「奪うぞ、お前の魂」というキャロルからボイドを引き出すときのセリフがあるのですが、そこは作品や彼のキャラクターを象徴している言葉だと思うので、印象深いですね。
阿澄さん:最初のほうに出てくる「全てのものは生まれる前に腐っている」というセリフが、ゲームの中でどのように説明されていくのかなというところがすごく気になりました。
小林さん:ドルードさんというワンちゃんの役をやらせていただいたのですが、「ワンワン」というセリフの中に「パパ強い」という意味合いを持たせて吠えるシーンが印象に残っております。プレゼントさんは、「どうしてなかなかやるじゃないか」という、スクルージさんを追いかけることを楽しんでいるような余裕を感じさせる一言が印象的でした。
神奈さん:僕は最後の笑いです。あそこに彼の全てが集約されている気がしますね。
――(神奈さんに)アニメを見ていた方に、OVAでの嘘界の見どころがあればお聞かせください。
神奈さん:嘘界がなぜ義眼になったのかとか、クロスワードパズルで遊んでいたアニメと変わらずに携帯電話で遊んでいるところなどは見ていただきたいです。また、髪型が少し違っていて、中性的な感じになっていると思います。
――最後にゲーム、OVAをお待ちの方にメッセージをお願いします。
櫻井さん:多くの方から支持を得ている作品だということがよく分かります。重く切ない物語なのですが、彼らの生きようという意思の強さや熱さを、ゲームやOVAを通じて楽しんでいただければと思います。
阿澄さん:「ギルティクラウン」のアニメをご覧になっていた方にはもちろん楽しんでいただける内容になると思いますし、逆にこちらからプレイしていただいて、そこからアニメーションを見ていただくという楽しみ方もできると思います。
それで「ギルティクラウン」の世界観がより一層深まっていく作品になると思いますし、ゲーム本編のストーリーがどこに向かっていくのかすごく楽しみにしております。ぜひお楽しみに、もう少々お待ちください。
あと私とジョイまっくすさんでWEBラジオもやっておりますので、もしご興味あればそちらもぜひよろしくお願いします。
小林さん:「ギルティクラウン」のアニメは私も以前から存じ上げていて、今回ゲームでプレゼントさんという役で出演させていただけて、大変嬉しかったです。また、ゲームに加え、アニメーションというかたちでも参加させていただきましたが、ほかのキャラクターに隠された謎がかいま見える内容になっております。
プレゼントさんもすごく深いバックボーンがあるということで、男性か女性かわからないという雰囲気で演じさせていただいておりますが、それにも秘密があります。そのキャラクター設定をスタッフの皆様からお聞きしまして、その模様を感じながら大切に演じさせていただきたいと思いました。ゲームもアニメも両方楽しんでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
神奈さん:アニメーションも謎の多い作品で、観終わった後もみなさんの中に小さな疑問など、何かしらのかたちで残っている作品だと思います。それが今回、ゲームやOVAで明らかになってくる部分もあれば、それを完全に見せ切らない部分があることで魅力が増すようになっている作品だと思います。
櫻井くんが言っていましたが、生きるということに焦点を当てて、“死”と“生”が大きなテーマになっている作品でもあり、今の時代にもマッチしているのではないかなと思いますので、みなさんぜひお手にとって楽しんでください。
――ありがとうございました。