セガは、6月26日、東京・シネマート新宿にて、OVA「戦場のヴァルキュリア3 誰がための銃創」プレミア上映イベントを開催した。
OVA「戦場のヴァルキュリア3 誰がための銃創」は、「戦場のヴァルキュリア3」のゲーム内では語られていないエピソードを映像化したアニメ作品。前編が6月29日、後編が8月31日に発売予定となっている。
当日は、すでに先行配信された前編に加え、世界初公開となる後編を上映、さらに、クルト役の中村悠一さん、リエラ役の遠藤綾さん、イムカ役の浅野真澄さん、監督の近藤信宏氏、演出の三好正人氏が登壇してのトークショーも行われた。
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(写真左から)遠藤綾さん、中村悠一さん、浅野真澄さん |
中村さん、遠藤さん、浅野さんによるトークショー
中村さんは、今回初出しとなる後編が見られること、そして大きなスクリーンで見られることに触れ、「すごく羨ましいな」と発言。その上で、「僕らが精一杯作ったものを楽しんでもらいたい」と述べた。また、遠藤さんは、前編、後編をひとつのストーリーとしてまとめて見られること、浅野さんは、迫力あるシーンが多いことに触れるなど、それぞれが今回の上映会への意義を語っていた。
続いて、オススメのシーンについて振られると、中村さんは、悩みながらもシリーズのキャラクターが多数登場していることに言及、「戦場のヴァルキュリア3」をプレイしていなくても十分に楽しめるのではないかと語った。また、遠藤さんは、リエラ、イムカそれぞれの戦闘シーンをオススメとして挙げ、そして、浅野さんはイムカのちょっとした“デレ”のシーンを見れたことが嬉しいと述べた。
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ここからは今回の応募者より集めた質問を紹介。それぞれにキャストの3人が回答していった。
自分のキャラの一番好きなセリフ・収録で一番気合を入れたセリフ
遠藤さん:「あー、ニュートリング」
これはクルトとリエラが2人でいるシーンで、リエラが育ったところでは「ニュートリング」という鳥の声をカップルで聴くと幸せになれるという話をしたところ、クルトは「そんな迷信に根拠はない」と冷たくあしらうといった場面。遠藤さんはリエラが「大人らしい対応をした」と言ったが、浅野さん、中村さんからの「結構怒ってたよね」というツッコミを受け、一転、クルトに対しての文句をつらつらと述べていた。
中村さん:「作戦を説明する」
普段言わない上、こうした役柄でないとまず言う機会がないということを挙げ、先輩たちに対してこのセリフを言えて楽しかったと語った。また、こういう言葉が他のキャストの方との掛け合いに繋がっていったと述べた。
浅野さん:「『7』(クルトのネームレス内の呼称)が言うことに間違いはない」
イムカは、最初の頃は誰も信用していなかったが、ここまで言えるようになって嬉しかったという。しかし、当のクルトは応えず、代わりにグロリアが「確かにね」と返しており、それを中村さんが真似して笑いを誘っていた。

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いよいよ上映開始というところで、スケジュールの都合で中村さんとはお別れに。最後に、中村さんよりメッセージが送られた。
中村さん:こういう形で皆様の前に出させていただくのは(昨年の)東京ゲームショウ以来かなと思うのですが、こうして2回、3回とお会いできたり、ゲームからOVAへと展開していくのは、なかなかないことだと思うんですよね。これもひとえにシリーズを応援してくださってる皆様のおかげかなと思います。
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上映後はOVA制作陣も含めたトーク&プレゼント抽選会

OVA前編、後編の上映後は、遠藤さん、浅野さんに加え、OVAの制作スタッフである近藤氏、三好氏が登壇し、上映内容に関するトークを展開していった。
近藤氏は、実際に劇場の大画面で観たことで「続きが観たいな」と率直な感想を持ったという。また、三好氏は、ゲームではPSPの画面内でしか見れない「戦場のヴァルキュリア3」の世界を、大きな画面で体験できるというのが本作の魅力ではないかと述べた。
遠藤さんは、リエラのヴァルキュリア化のシーンにたくさんのカットを使ってもらい、また、イムカの戦闘シーンなど、劇場ならではの迫力ある形で堪能できたとのこと。また、浅野さんは、リエラのシーンでのイサラの驚きや一連の流れの迫力、イムカの戦闘では弾の装填シーンがリアルでカッコよく、こだわりを感じたという。
それに対して、近藤氏は、制作の上でカット数がすごく、また、ヴァルキュリア化の描写はゲームやTVアニメでやっているものの、イムカの戦闘描写は初めてだったため、どのように作るかという点で苦労したと語った。
また、三好氏は、リエラがヴァルキュリア化するときの槍を扱う一連のシーンが演出としては重く、最後まで格闘していたが、その分、一番迫力あるシーンになったと語った。そして、イムカについては、作画で笑顔が出てくるのはまだ早いとセガ側から指摘を受けたことを挙げ、ゲーム本編のストーリーの流れに対する意識の高さが伺えた。
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続いて、アフレコについて話が展開。遠藤さんは、「戦場のヴァルキュリア」のキャラクターを演じた方々がいる中でその一員になれたこと、そして、「3」のメンバーが引っ張っていっていいということ、さらに、初めて「3」のメンバーで掛け合うことができたことが嬉しかったと語った。また、浅野さんは、一緒にアフレコをする中で“ネームレスの空気感”を感じられたのが興味深かったという見解を述べた。
そのほか、爆発のカットが多かったり、また、ゲームと連動したシーンが多数見受けられるなど、近藤氏、三好氏ともに本作の魅力を語っていた。
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ここで、先ほどに引き続き応募者からの、制作陣、キャスト陣への質問がそれぞれ紹介された。
(近藤氏、三好氏へ)お気に入りのシーンは?
お気に入りのシーンについて質問された近藤氏は、質問者がお気に入りのシーンとして挙げていたOVAの冒頭シーンについて、アニメっぽい、わざとっぽいつくりを意識したとのことで、気に入ってもらえて嬉しいと語った。
また、三好氏は、弾のない戦車で相手の戦車に突っ込んでいくという部分を挙げていた。この部分については、実際にどうなるか映像で確認していただきたい。
(遠藤さん、浅野さんへ)クルトみたいな男性はどうか?
まず、すでにいない中村さんが「声が素敵」と答えるように言っていたらしく、見事なまでの棒読みでふたりとも「声が素敵です」と答え、会場の笑いを誘った。
そして、遠藤さんは、寡黙ではあるものの頭の中ではちゃんと考えているのがわかり、また、ビジュアル的にもクルトは好みであると答え、また、浅野さんもカッコよくて、また意外と無骨なところがいいと答えたものの、今はダハウがいいと早くも(?)心変わりを見せていた。
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続いて、サイン入りアフレコ台本やポスターなど豪華賞品が手に入るプレゼント抽選会が実施された。
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最後に、各登壇者からのメッセージをもって本イベントは終了となった。
三好氏:もしゲームをまだやっていなかったら、まずゲームを楽しんでほしいです。そして、今回のOVAとそれぞれ行ったり来たりすると色々と楽しめると思います。
近藤氏:本当にゲームをやっていないとさっぱりわからない話だと思いますが、ここからまた広がっていけばいいなと思いますので、ゲームもOVAも応援よろしくお願いします。
浅野さん:「ヴァルキュリア」に関わらせてもらってもう1年ぐらいになりますが、あっという間でした。今回のイベントもすごく高倍率だったそうで、それだけたくさんの方に注目してもらってありがたいです。これからも「ヴァルキュリア」をずっと暖かく応援してもらえたらなと思います。
遠藤さん:ゲームショウでの発表の時から、キャストのみんなと「劇場で観たいよね」という話をしていたので、それがこういう形で叶って本当に嬉しいです。ゲームから展開して、イベントにも出させてもらうというのはなかなかないことなので光栄です。OVAの続きがあるかもしれないという期待を込めつつ、みなさんの応援の声の力が必要になってくると思うので、これからも応援してください。
